ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#158 『お前がなれよ』

 13歳 β月β日 『ポケモンコンテスト ヤマブキ大会』

 

 いざ、コンテスト当日。今回はシュウがいないようだが、代わりにはりもぐハーリーと、毎度お馴染みムサシの姿が見える。

 ムサシもホウエン地方のグランドフェスティバル準優勝の実績があるので、油断すると普通に負けるんだよな。

 っていうか、実際にハルカはムサシに勝ったことがない。そもそもコンテストでぶつかること自体少なかったし、グランドフェスティバルの準決勝がそれこそ初対決だった。

 

 だからこそ、ハルカも少し緊張しているようだ。無意識に手を合わせていたので、仕方なくいつもの幸平式をお見舞いしてやる。

 ハルカ自身、「やっぱり、これがないと落ち着かないのよね」と言っており、どうやら完全にドMに目覚めてしまったようだった。

 

 ハルカはバネブーで一次審査を挑戦していく。前に戦ったカナタのブーピックの演技をお手本にしつつ、バネブーの良さを引き出す演技を見せている。グランドフェスティバルベスト4の実績は伊達ではないようで、文句のないポイントで一次審査を勝ち抜けていた。

 続いて、ムサシやハーリーも、当然のように一次審査を通過していく。いろいろと性格に問題はあるが、やはりあの二人も熟練のコーディネーターである。

 

 二次審査のコンテストバトルでは、ハルカがワカシャモで初戦を圧勝していた。流石はパートナーポケモンだけあって、息の合ったコンビプレイを見せている。

 続く試合はムサシとハーリーの対決だった。ハーリーのアリアドスに対して、ムサシがソーナンスで相対しているが、ハーリーはソーナンスの必殺武器である『カウンター』や『ミラーコート』を封じるように、『いとをはく』などの変化技を駆使して立ち回っていた。

 

 どうもハーリーの相手の動きを妨害して、その選手の魅力を引き出させないという戦い方は、直情型のムサシととことん相性が悪いようで、意外と余裕のあるポイント差でハーリーが逃げ勝っている。

 こういう相手なら、コジロウの方が上手く立ち回りそうだ。コンテストがアドバイス有りならまだ勝機はあったかもしれないが、相性が良くなかったな。

 

 ファイナルステージはハルカ対ハーリーになったが、ここでゼニガメではなくワカシャモを選んだ利点が出てきた。

 ハーリーはお得意の糸戦術でハルカを翻弄しようとしてきたが、当然ほのおタイプはむしタイプに強い。相性の良さをこれでもかというくらいにごり押しして、終始有利な状況でバトルしていた。

 

 グランドフェスティバルを経て、ハルカのレベルもかなり上がっている。ハーリーの誤算は、そんなハルカの成長を甘く見たことだった。

 もし、ハルカがグランドフェスティバルでハーリーと戦った時のままだったなら、アリアドスの戦術に翻弄されていたかもしれない。しかし、その後のシュウやムサシとの激闘がハルカをもう一段上のステージに押し上げていた。

 

 ハーリーも中盤からは遮二無二戦っていたが、最終的にはハルカのポイントが僅かに上回っている。

 実際、ハーリーもムサシを倒せるだけの技術を持っているのだ。いい加減、コンテストにしっかり向き合って欲しいものである。

 

 

 追記。まずは一つ目と言わんばかりにヤマブキリボンを入手したハルカだが、ゼニガメの目はもはや憧れを通り越して尊敬に変わっていた。次は自分もコンテストに出ると、意気込んでハルカと練習している。見学させたのは正解だったな。

 

 

 

 13歳 β月γ日 『お前がなれよ』

 

 バトルアリーナに向かって旅を再開すると、格闘道場の師範であるハマグリとその息子のキョウタロウ、弟子のツグヨと出会った。

 聞いた所によると、どうもハマグリは自分の道場をキョウタロウに継がせたいようなのだが、当のキョウタロウは道場ではなくラーメン屋をやっていきたいと言っている。

 

 名前的に、ハマグリがラーメン屋で、キョウタロウが道場ならしっくりくるが、反対だとしっくりこないな。

 

 そんなことを考えていると、何故かポケモンバトルで決着をつけるということになった。しかし、直前になってハマグリがぎっくり腰になっている。

 仕方なく、ハマグリの代わりに俺が、キョウタロウの代わりにハルカがバトルをすることになった。どうもハルカはキョウタロウのラーメン狙いらしい。ハルカは地味に食い意地が張っているんだよな。

 

 とりあえず、バトルを開始する。俺がサワムラー、ハルカがエビワラーということで、自分のポケモンではないポケモンを使ったバトルだが、これはこれで意外と面白かった。

 当然、他人のポケモンなので、普段のような連携は出来ない。ポケモンのサポートがない以上、トレーナーの実力がモロにバトルに出てくる。いくらハルカに才能があるとはいえ、トレーナーとしての実力で負けるはずがなく、段々とエビワラーを追い込んでいく。

 

 ハルカも食い意地で始めたバトルが、かなり難しいバトルだとようやく気付いたようで、エビワラーを頑張ってフォローしようとしているが上手く行っていない。

 

 このまま、フィニッシュに持ち込んでやるぜ――と、格好良く決めようとしたその瞬間、毎度お馴染みロケット団が襲ってきた。

 いつものようにサクッとやなかんじーにしてやろうとピカ様を呼ぶも、その前にツグヨがカポエラーでロケット団を撃退し始めてしまう。ロケット団も地味に実力があるので、ツグヨも大苦戦していたが、最近またメカに浮気して弱くなったのか、やなかんじーにされている。

 

 ただ、ロケット団とのバトルで道場は滅茶苦茶になってしまった。これではバトルの続きなど出来るはずがない。

 

 キョウタロウは改めて、ハマグリに何故自分がラーメン屋になりたいかを話していた。

 聞けば、昔ハマグリが作ってくれたラーメンがとても美味しく、自分もそれ以上のラーメンを作りたいと思うようになったらしい。

 

 まさか、息子の夢のきっかけが自分だとは思わなかったみたいでハマグリも驚いていたが、悪い気はしなかったらしく、道場はツグヨに任せてキョウタロウの夢を応援することにしたようだ。

 興味があったので、ハマグリ自慢のラーメンを頂くことにする。普通の家庭用ラーメンということで、チャーシューもメンマもない質素なラーメンだったが、味は絶品で、タケシが「どうやってこれだけの旨味を……」と呟くくらいのレベルだった。

 

 もうお前がラーメン屋になれよ。

 

 

 

 13歳 β月δ日 『騒音被害』

 

 廃墟の街で、夜中になると音楽を流して大騒ぎしているエスパーポケモン達に出会った。

 エスパーポケモンの内の一体であるケーシィが、超能力で過去を見せてくれたのだが、どうもこのエスパーポケモンたちは街の人から捨てられたポケモンらしい。

 

 そのまましばらくエスパーポケモン達とコミュニケーションを取っていたのだが、今度はゴーストポケモン達がロケット団と一緒にエスパーポケモン達を襲撃してきた。

 いつもならばサクッとやなかんじーにしてやるのだが、ゴーストポケモン達が壁になって攻撃が出来ない。仕方なく、エスパーポケモン達と捕まって少し様子を見ることにした。

 

 詳しい話を聞いてみると、どうやらこのゴーストポケモン達もこの街の住人のようで、毎晩毎晩騒ぐエスパーポケモン達に迷惑していたらしい。

 まぁ、確かにあの騒音では迷惑と言われると何も言えないな。しかし、エスパーポケモン達にしてみれば、自分達の邪魔をするゴーストポケモン達が悪と考えているようで、捕まりながらもゴーストポケモン達に敵意を飛ばしていた。

 

 とりあえず捕まってしまったが、どうやってロケット団を追い返すか考えていると、エスパーポケモン達側の歌姫であるキルリアに、ロケット団のソーナンスが一目惚れしてしまったようで、こっそり助けに来てくれる。

 そのまま、不意を突いていつものようにやなかんじーにしてやったのだが、まだエスパーポケモン達とゴーストポケモン達の対立は続いていた。

 

 何かいい方法はないか――と、考えていると、タケシがエスパーポケモンであるケーシィがあの騒音の中でも『しんぴのまもり』を応用して耳栓代わりにしていることに気が付いたようで、これを利用してゴーストポケモン達も安眠することを提案している。

 実際、試してみると、いい具合に音をシャットアウトできたらしい。これで問題解決ということで、エスパーポケモン達もゴーストポケモン達も仲良く共に暮らせそうだった。

 

 

 

 13歳 β月ε日 『そういや、お坊ちゃんだったな』

 

 ハルカのゴンベが具合を悪くしてしまったようで、近くの館で少し休ませてもらうことにした。

 この館に住む爺さんと婆さんがいろいろと準備してくれるので、タケシがゴンベに合わせた薬を作っている。

 

 しばらくすると、館の中でロケット団のコジロウと鉢合わせた。どうやら、この館はコジロウの別荘の一つであり、コジロウもチリーンの具合が悪くなったので休ませているらしい。

 そういえば、こいつはお坊ちゃんだったな。

 いつも人のポケモンを狙ってばかりで迷惑しているが、こちらも館を借りている身だ。この館にいる間は悪さをしないと誓ったので、タケシに頼んでチリーンの分の薬も作って貰うことにした。

 

 一時休戦ということで、久しぶりにコジロウと話をしていたのだが、気が付けばお悩み相談のようになっている。

 聞けば、地方リーグやコンテストで、ムサシが成長しまくっており、最近は実力差がついて少し悩んでいるということだった。

 

 ポケモンのレベル自体にそう差はない。知識だけならコジロウの方が上だろう。しかし、実際のバトルでのセンスはムサシの方が上で、そのセンスにコジロウは追いつけていないのがコンプレックスになっているらしい。

 とはいえ、俺から見れば、コジロウもかなりセンスがある。前にも少し書いたが、特にくさタイプに関しては、ちょっと訓練すればエリートトレーナーにだってなれるだろう。

 

 とはいえ、下手にエリートトレーナーになられても面倒なので、ちょこっと指導してやるだけにした。

 少しバトルをして様子を見てみると、攻め攻めのムサシに対して、コジロウは様子見の動きが多い。普段はムサシに合わせているのだろうが、こうしてみるとコジロウは視野が広くて指示が的確だ。

 

 そういえば、ポケリンガの時もかなり視野が広い戦い方をしていたな。性格的にもそういう戦い方が合うのだろう。

 とはいえ、いつもはムサシに合わせて動いているせいで、その良さが生きていない。だから、自分は強くないと感じるのだ。

 

 ちょっとの訓練だが、コジロウも何となく自分の強みを実感できたのか、ポケモン達を集めて色々あーでもないこーでもないと話している。

 

 夜になると、ムサシとニャースが俺達のポケモンを奪おうと襲い掛かってきた。しかし、コジロウは約束通りに俺達側に立っている。

 昼の成果を見せると言わんばかりに、ガチのバトルをムサシに申し込んでいた。ムサシもコジロウが自分に勝てるわけがないと馬鹿にした様子だが、本気になったコジロウはムサシを圧倒している。

 

 変化技を上手く使って状況を自分有利にし、相手の動きに合わせた技のチョイスで、自分のポケモンの良さを最大限に生かしていた。

 最終的にはムサシとニャースだけがやなかんじーになっている。うーむ、ちょっと鍛えただけのはずだが、何か強くし過ぎてしまったかもしれん。

 

 朝になると、コジロウは元気になったチリーンと一緒に、ムサシとニャースの元へ戻って行った。

 何故か館のマネネもついて行ってしまったようだが、爺さんと婆さんはコジロウなら大事にしてくれるだろうと特に気にした様子はない。こちらもゴンベが元気になったので、改めてバトルアリーナに向けて旅を再開することにした。

 

 

 

 13歳 β月ζ日 『特効薬を作ろう!』

 

 タケシとミズゴロウ対決をしていたのだが、ミズゴロウさんがタケシのミズゴロウくんを倒した瞬間、タケシのミズゴロウがヌマクローへと進化した。

 ジュプトルの格差逆転事件からしばらく、ようやく立ち直りつつあったミズゴロウさんだが、同じミズゴロウが自分よりも先に進化したということでショックを隠せずにいる。あぁ、せっかく元気になって来ていたのに、エリートは挫折に脆いんだよなぁ。

 

 タケシのヌマクローは、進化した時に覚えたマッドショットを試しているようだが、まだ技の制御が上手く行っていないのか、明後日の方向に飛んで行ってしまった。

 それだけなら問題なかったのだが、草むらの向こうに誰かいたようで悲鳴のような声が聞こえる。慌てて様子を見に行くと、モココが倒れている。近くには女性がおり、どうやら彼女のポケモンみたいだ。

 

 タケシがすぐに謝罪するが、女性――モモコは薬屋で働いているようで、傷に良く効く特効薬ですぐにモココの傷は治っている。

 あまりの効力にタケシも驚いていた。

 最近は旅のお医者さんにもなっているタケシとしては、是非この薬の作り方を教えて欲しいということで、モモコに何とか作り方を教えてくれないか頼み込んでいた。

 

 モモコが働いている薬屋はサキエという婆さんのお店のようで、薬はその婆さんに習って作ったらしい。

 タケシの熱意に押され、モモコはサキエにタケシを紹介してくれた。そこではモモコの幼馴染であるリョウタも働いていたが、自分に自信がないようでなかなかいい薬を作ることが出来ずにいるという――いつものタケシなら、自身の恋のライバルと見定める所だが、今回はお医者さんモードなので目がハートになっていない。これならば大丈夫だろう。

 

 リョウタと一緒にタケシも特効薬の作り方を学んでいく。薬については過去に習ったものや、独自に勉強した知識もあって、タケシも割と得意としている。

 サキエもタケシの腕前はなかなかのものだと褒めていた。ちょっと頑張ればポケモンドクターになれるかも――と、言われているが、これも後々の伏線だろうか?

 

 途中、特効薬を狙ってロケット団がやってきたが、いつも通りにやなかんじーにしてやった。

 前回、ちょっとコジロウを魔改造する事件があったが、やはりムサシと一緒だとムサシペースに合わせているようで、今回はそこまで苦労することなく倒すことが出来ている。

 

 その間、タケシは薬を作ることを止めなかった。

 

 自分が動かなくても、俺なら何とかしてくれる――そんな信頼の波動が感じ取れる。そんなタケシの集中力を見たリョウタも、自分ももっと頑張らないとと奮起したようで、タケシに並んで特効薬を作っていた。

 

 モモコの協力もあって、無事にリョウタは特効薬を完成させている。また、タケシも特効薬の作成に成功した。これで、前回のようにまた倒れても何とか出来るとタケシも喜んでいる。

 薬を作り終えると、いつものタケシに戻ったようでモモコに求愛しに行こうとしたが、モモコとリョウタの空気はもう誰かが入れるものではなく、いつものようにマサトに耳を引っ張られて涙していた。

 

 

 




 原作との変化点。

・第144話『ポケモンコンテスト・ヤマブキ大会!!(後編)』より、ムサシがハーリーに敗北した。
 割とガチ目の負け。かなり悔しそうにしていた。

・第145話『格闘道場! サトシVSハルカ!』より、トレーナーの実力がモロに出るバトルをした。
 ハルカにもいい経験になった。

・第146話『エスパーVSゴースト! 真夜中の決闘!?』より、珍しくニューサトシが捕まった。
 野生のポケモン達が自然と壁になっていたので手が出せなかった。

・第147話『マネネ登場! 休息の館!』より、タケシが薬を作ってくれた。
 おかげで、チリーンはリタイアせずについて来ている。

・コジロウを少しだけ鍛えた。
 ムサシの良さを知り尽くしているが故に、コジロウは自分に自信を持つだけでいい勝負が出来た。逆にムサシは調子に乗っていたので隙だらけだった。勝負になるはずがない。

・第148話『ミズゴロウとモココ! 恋の特効薬!?』より、タケシがお医者さんモードだった。
 アニメのタケシと違って薬に興味があるので、作り方をしっかり学んでいる。お医者さんモードの時は、お姉さんに対してメロメロにならない。



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 ワカシャモ Lv.40→41

 タマゴ   何が生まれてくるのかな? 生まれるまで、まだまだ時間がかかりそう。


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