ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#171 『攻める気持ちを忘れずに行こう』

 13歳 γ月ψ日 『バトルピラミッド VS ジンダイ 前編』

 

 どうやら無事にレジアイスをゲットできたようで、ジンダイが満足そうな顔で帰ってきた。

 随分待ったことで、ニューサトシももう腹ペコ状態である。今すぐやろうと声をかけると、ジンダイも「長く待たせて済まなかったな」とボールを手に取った。

 

 ルールは既に決めてある。シングルのフルバトル、レベル制限なし、交代有りのオーソドックスなバトルだ。

 開幕、ジンダイはレジロックを繰り出してきた。対するこちらは、フシギダネでお相手していく。別にレジロックが来ると読んでいた訳ではないが、開幕はフシギダネとずっと前から決めていたのである。

 

 相手は準伝――それもトレーナーがついている準伝だ。油断すれば、まず間違いなく瞬殺されるだろう。

 いつも以上に慎重に、でも時には大胆に、攻める気持ちを忘れずに行こう――と、いうことで、フシギダネに『やどりぎのタネ』を指示していく。

 

 レジロックの特性は、ステータスを下げる技や特性を無効にする『クリアボディ』か、一撃で倒れない『がんじょう』だ。

 仮に夢特性の『がんじょう』だったとしても、やどりぎでダメージを与えれば無効に出来るし、ステータスの差を考えれば回復技は必須だ。

 

 だが、ジンダイも無謀に技をくらう程簡単な相手ではなかった。『あなをほる』でレジロックはやどりぎを躱して地中に逃げていく。

 フシギダネは『じしん』系の技を覚えられないので追撃は無理だ――と、誰もが思うだろう。悪いが、ニューサトシはそんなに甘くはないぞ?

 

 地面に潜ったレジロックが苦し気な声を上げて地面から飛び出してくる。その体には『やどりぎのタネ』のツタが絡みついていた。

 流石のジンダイも驚いた顔をしている。

 とはいえ、別に大したことをした訳ではない。『ねをはる』と『やどりぎのタネ』の合わせ技で、地中にいるレジロックへ追撃しただけである。まぁ、欠点として今後交代が出来なくなるというデメリットがあるが、やどりぎと根を合わせた回復があれば、交代せずにある程度までは戦えると判断した。

 

 ここで一旦レジロックを戻してくるかとも思ったが、ジンダイは続けて攻めてくる。『すなあらし』で、継続ダメージを稼ぎに来たのだ。おまけに、いわタイプの特防も1.5倍になるので特殊技のダメージも減る。一石二鳥の策ということだ。

 とはいえ、『やどりぎのタネ』と『ねをはる』の回復量があれば継続ダメージなど痛くない。さて、どうでてくる――と、様子を見ていると、レジロックは砂嵐の中に隠れて『メテオビーム』を構えていた。一ターン目に力を貯めて、二ターン目に攻撃する『ソーラービーム』と同じタイプの技だ。『すなあらし』は力を貯める時間を稼ぐ目くらましだったのだろう。

 

 俺にはギリギリ見えているが、どうやらフシギダネには見えていないらしい。

 

 おまけに、『メテオビーム』は一ターン目に100%の確率で自分の特攻を一段階上昇させるという効果がある。特攻があまり高くないレジロックだが、そのマイナスを補って攻撃できるのだ。

 今から『ソーラービーム』を貯めても間に合わない。ので、『ハードプラント』で迎撃していく。フシギダネも種族値が高い訳ではないので、あのレベルの技は究極技じゃないと迎撃不可能だ。

 

 どうやらかなり鍛えられているようで、想像以上に威力が高いがギリギリで相殺出来た。しかし、フシギダネは究極技の反動で少しの間動けない。ジンダイはその隙に二発目の『メテオビーム』を指示していた。

 

 特攻が100%上昇する以上、二発目の威力は自ずと一発目よりも高くなる。つまり、もう相殺は不可能ということだ。

 回避するしかないが、二発目の『メテオビーム』は一発目のよりも規模が大きい。ギリギリで回避できずに、フシギダネが『メテオビーム』のダメージを受けた。

 

 とはいえ、完全な直撃ではなかったので、ダメージは安く済んでいる。それでも、一撃で体力を半分近く持って行かれた。

 もし、完全に直撃していたら2/3近くは持って行かれていただろう。しかし、こちらには『やどりぎのタネ』と『ねをはる』の回復がある。『すなあらし』の継続ダメージがあるので、『ねをはる』の方は相殺されるが、『やどりぎのタネ』の回復は続いていた。

 

 ここでジンダイはレジロックを戻した。『やどりぎのタネ』が取りついてから、既にかなりのターンが経過している。

 ただでさえ、発射までに時間のかかる『メテオビーム』を二発も使ったのだ。既にレジロックの体力は半分以上削られていた。フシギダネを倒し切れなかったのを見て、これ以上は不毛だと判断したのだろう。

 

 これで『やどりぎのタネ』の回復はなくなってしまった。『ねをはる』は『すなあらし』で相殺されているので、フシギダネの体力は約半分のままだ。

 しかし、準伝のレジロックを相手に上手く立ち回れていた。相手も戦いにくかったはずだ。フシギダネにはこの調子で出来る限り、相手のポケモンの体力を削って貰いたい。

 

 ジンダイは二体目にテッカニンを出してきた。ツチニンの進化系で、むし・ひこうタイプのポケモンだ。

 特性はおそらく『かそく』だろう。夢特性は『すりぬけ』だが、基本的にテッカニンは『かそく』が多いイメージだ。

 

 フシギダネに『やどりぎのタネ』を指示する。ジンダイは『まもる』で攻撃を防御させた。

 動きが既に『かそく』の動きだ。テッカニンの素早が一段階上がり、段々と動きが早くなっていく。同時に、砂嵐状態が収まった。後ろのポケモンが動くタイミングで収まるように狙っていたのだろう。

 

 もう一度、『やどりぎのタネ』を指示したが、今度は躱されてしまった。続けて『シザークロス』で攻撃を仕掛けてくる。

 フシギダネはどくタイプも持っているのでむし技は等倍だが、今の状況で体力を減らされるのはあまり嬉しくない。最後の技である『ヘドロばくだん』を指示し、せめてダメージは奪っていく。

 

 攻撃を受けながらの反撃で、何とかテッカニンにも『ヘドロばくだん』を当てた。テッカニンは攻撃と素早の種族値は高いが、他の耐久値などは低い。それでも、たいしてダメージは与えられていなかった。

 こちらも『ねをはる』の回復があるが、それでも後二回も受ければ戦闘不能にされるだろう。対して、テッカニンはまだ3/4ほど体力がある。いくらテッカニンのステが貧弱とはいえ、今のフシギダネでは倒し切るのは少し厳しいか。

 

 ジンダイは、『つるぎのまい』でテッカニンの攻撃力を上げてきた。おそらく、次の一撃でフシギダネを倒すつもりなのだろう。

 こちらも『ヘドロばくだん』で迎撃するが、それでもまだ体力は半分程残っていた。おまけに、既に『かそく』で素早は三段階上がっている。

 

 そのまま、『シザークロス』で突っ込んでくるテッカニンに、今度こそ『やどりぎのたね』を当てていく。

 しかし、テッカニンは特に気にした様子もなく、フシギダネに『シザークロス』の直撃をぶつけてきた。

 

 戦闘不能になる――かと、思ったが、ギリギリで耐えてくれた。まだ戦えると言わんばかりに、フシギダネが立ち上がる。

 それを見て、ジンダイは最後の技である『バトンタッチ』を指示してきた。自分がボールに戻る代わりに、次に出すポケモンに自分の能力変化を引き継ぐ技だ。

 

 つまり、テッカニンはボールに戻り、次に出て来るポケモンは、攻撃二段階上昇、素早四段階上昇のバフを引き継いで戦うことが出来る。

 ここで、ジンダイはレジスチルを出してきた。

 レジスチルも通常特性は『クリアボディ』だ。夢特性は『ライトメタル』という体重が軽くなる特性だが、おそらくは『クリアボディ』だろう。

 

 しかし、フシギダネ一体に大盤振る舞いだな。

 

 とはいえ、笑えない状況だ。もうフシギダネの体力はミリである。『やどりぎのタネ』や『ねをはる』の回復を入れたとしても、攻撃が二段階上がっているレジスチルを倒せるはずがない。

 だが、『ねをはる』の効果で、俺はフシギダネを戻すことは出来なかった。とはいえ、フシギダネは既にレジロックとテッカニンの体力を半分ずつ奪っている。十分な仕事をしてくれていた。

 

 レジスチルが『ヘビーボンバー』で突っ込んでくる。自分の重さが相手よりも重いほど威力が高くなる技だ。フシギダネの体重約7㎏に対し、レジスチルは200㎏程である。どう考えても技の威力は最大値出ていた。

 究極技で迎撃しようとするが、素早が三段階上がっているレジスチルの方が早い。まるでトラックに轢かれたかのように、フシギダネがレジスチルに跳ね飛ばされる。当然、戦闘不能になるが、十分過ぎる仕事をしてくれた。

 

 フシギダネをボールに戻す。いい活躍だったぞ。

 

 続けて、リザードンを送り出した。はがねタイプに有利なほのおタイプだ。おまけに、後ろに控えているであろうレジアイス、テッカニンにも有利が取れる。

 リラとのバトルで、十分に現在の強さは確認できた。今回は最初から全力だ。どうやら、リザードンも気持ちは同じようで、開幕からきずな現象が発動していた。

 

 負けたくないという気持ちが――絆を結ぶ。

 

 灼熱の肌、炎の四枚羽、業火の化身へと姿を変えていく。タイプがほのお・ドラゴンへと変化し、俺とリザードン二つの視界がマルチに映る。

 ジンダイも、きずな現象は初めて見るようでかなりの驚きを見せてくれた。けど、面白くなるのはこれからだ。開幕、『フレアドライブ』で一気に突っ込んでいく。

 

 こちらがほのおタイプなのは見ればわかるだろう。はがねタイプの技は今一つが故に、『がんせきふうじ』で迎撃してきた。

 攻撃が二段階上がっているだけあって、タイプ不一致でもかなりのダメージだが、リザードンは止まらずにレジスチルにぶつかっていく。

 

 ステータスが上がっているレジスチルに先手を許したらバトルが終わる。何としても、勢いに乗っている今、攻めて攻めて攻めまくれ。

 

 体力は半分近く頂いた――が、反射ダメージを考えれば、ダメージ的には五分五分だろう。

 しかし、今はリザードンが馬乗りになっている状況だ。体勢は、こちらが有利である。

 

「『ブラスターバースト』!!」

 

 このまま一気に究極技で倒し切る――と、考えたが、レジスチルは『みがわり』を発動して拘束から抜けてきた。いや、まだ距離は近い。『みがわり』ごと貫通してやれ!!

 

 そのまま五つの炎を発射していく。

 

 一撃目で『みがわり』を壊したが、二発目は『がんせきふうじ』で相殺される。しかし、三発目は直撃、四発目を再び『がんせきふうじ』で相殺されるも、五発目が直撃――しそうになった瞬間、レジスチルが『だいばくはつ』してきた。

 連続技のダメージを見て受けきれないと判断したジンダイが、こちらを巻き込みに来たのだ。攻撃が二段階上がっているので、『だいばくはつ』の威力はほぼ二倍になっている。爆発の距離も伸び、五発目を打っていたリザードンに爆風が襲いかかった。

 

 危うく、ニューサトシも倒れかねない大威力の爆発である。観客席にいるみんなも伏せてやり過ごしていた。

 

 だが、きずなリザードンは何とか立っている。とはいえ、体力はもうミリだ。倒れなかったのは、フシギダネの残した『やどりぎのタネ』で体力を回復できていたからだろう。

 きずな化を一旦解除して、ジンダイがレジスチルを戻すのに合わせてリザードンも戻す。ポケモンの数的にはこれで五分だ。おまけに、レジ三兄弟のうち一体を倒せたと考えれば悪くない状況である。

 

 ジンダイは次にソルロックを出してきた。こちらはカメックスを出していく。

 

 そう、御三家をこのバトルで使うことは、バトルフロンティアに参加すると決めた時には既に決めていたのだ。

 当然、ピカ様もエントリーしている。ちょっとした原作再現だ。ジンダイと戦う時は、絶対にこいつらを使う。使わなきゃいけないと、そう思ったのだ。

 

 ソルロックはホウエンの双子ジムリーダーであるフウが使っていた、いわ・エスパータイプのポケモンだ。

 特性は『ふゆう』で太陽のような形をしている。相性で言えば、みずタイプのカメックスの方が有利だろう。

 

 カメックスも、いつものグラサンをクイっと持ち上げて恰好を付けている。くろいめがねの効果であく技も威力が上がるので、そういう意味でも相性は良かった。

 

 カメックスに開幕、『ハイドロカノン』を指示する。対するジンダイは『サイコキネシス』で『ハイドロカノン』を反らしてきた。

 エスパータイプなら当然の回避方法である。

 続けて、こちらが反動で動けない間に『にほんばれ』で天候を晴れにしてきた。これにより、こちらはみずタイプの技の威力が半減する。これも、よくあるみず技封じの一環だ。

 

 しかし、それで止まるほど、こちらは優しくない。『こうそくスピン』で一気にソルロックとの距離を詰めさせ、そのまま『かみくだく』で弱点を突いてやる。

 だが、こちらが『こうそくスピン』で接近した瞬間、ソルロックが『ソーラービーム』を使ってきた。しまった。晴れ状態で、チャージの時間が短縮されている。

 

 タイプ不一致ではあるが、ゼロ距離で『ソーラービーム』の直撃を受け、カメックスが吹っ飛んだ。

 何とか、体勢を立て直すも、ソルロックは既に『ソーラービーム』二発目の準備に入っている。咄嗟に『こうそくスピン』で回避していくが、連続発射される『ソーラービーム』を全て回避は出来なかった。

 

 二度の『こうそくスピン』で素早が二段階上がっているとはいえ、カメックスは元々そこまでスピードのあるポケモンではない。

 結局、二発目が直撃して再びカメックスが倒れた。体力は既に2/3近くまで削られている。このまま行けば、乱数一発で倒され兼ねなかった。

 

 ならば、『あまごい』を使って、フィールドを書き換える。これで、ノータイムソラビは防げるはずだ。

 だが、その瞬間、待っていたと言わんばかりに、ソルロックは『サイコキネシス』で攻撃してくる。こちらが天候を変えてくると読んでいたのか!

 

 弱点ではないが、タイプ一致技の直撃を受けてカメックスがダメージを受ける。しかし、ただでは負けんと、砲台をソルロックに向けた。

 そのまま、『ハイドロカノン』でソルロックに一矢報いていく。雨状態の究極技を受けて、ソルロックの体力が半分以上削られる。しかし、ソルロックは『サイコキネシス』の発動を止めなかった。

 

 戦闘不能になったカメックスが前のめりに倒れていく。よくやったぞ、後は任せてゆっくり休んでくれ。

 次のポケモンとしてイーブイを送り出していく。お前の『アドバンスシフト』を効率よく使っていくぞ。

 

 イーブイは任せろとばかりに声を上げた。

 

 ジンダイが再び『サイコキネシス』を指示してきたので、ブラッキーへと進化することでエスパー技を無効にしていく。

 夜でもないのにイーブイがブラッキーに進化したことを驚くジンダイだが、お楽しみはこれからだ。ブラッキーからイーブイ、イーブイからシャワーズへと高速でシフトしていく。

 

 カメックスが残してくれた『あまごい』を上手く使ってやれ。『でんこうせっか』で距離をつめ、そのままゼロ距離『ハイドロポンプ』でダメージを稼いでいく。

 流石のジンダイも何が起こっているのかわからないようで、動きが鈍っていた。いくらソルロックが強いとはいえ、それだけの隙を生めば『ハイドロポンプ』は避けられない。

 

 乱数一発という感じだったが、何とかソルロックを戦闘不能に持って行けたようだった。

 これでまたポケモンの数が並ぶ。ジンダイは再びテッカニンを出してきた。既に技は全て使っている。『まもる』、『シザークロス』、『つるぎのまい』、『バトンタッチ』だ。

 

 また積み技を積んで後ろへの交代を狙っているのだろうか?

 

 様子見で、もう一度『ハイドロポンプ』を指示したが、当然のように『まもる』で防いで『かそく』で素早を一段階上げてくる。

 念のために、シャワーズからイーブイ、イーブイからブースターにシフトしておいた。これで万が一、攻撃を受けてもむしタイプの技はほのおタイプのブースターには効果今一つである。

 

 ジンダイは『つるぎのまい』を指示してきた。強化されても面倒なので、ブースターからイーブイ、イーブイからブラッキーへシフトして、『ちょうはつ』で『つるぎのまい』を封じていく。

 これにより、テッカニンはもう『シザークロス』以外の技を使えなくなった。同時に、『あまごい』の効果が切れて天候が元に戻る。

 

 ジンダイは『シザークロス』を指示してきた。このまま受けると効果抜群になってしまうので、イーブイに戻る。

 そのままブースターになって受けたかったが、『かそく』で既に素早が二段階上がっているテッカニンの動きは早く、イーブイのまま攻撃を受けてしまった。

 

 しかし、イーブイはすぐにブースターへと進化して隙をなくしていく。ホウエンのコンテストでも、この特性によってハルカやムサシ、ナナミさんまでもが大苦戦していたのだ。

 当然、バトルでも簡単に攻略できるものではない。問題があるとすればスタミナだ。コンテストとは違うガチのバトルで、イーブイのスタミナがどこまでもつか――しかし、今はそんなこと考えていても仕方ない。行ける所まで行くのだ。

 

 ブースターに『フレアドライブ』を指示する。これで全て技は使い切った。いくら進化先が大量にあっても一つのバトルで使える技は四つと決まっている。

 だが、テッカニンや後ろのレジアイスには『フレアドライブ』は効果抜群だ。早々に技を使い切ったのは迂闊かもしれないが、技のチョイスミスはなかったと思いたい。

 

 テッカニンはギリギリで『フレアドライブ』を回避してきた。ジンダイはそのままテッカニンをボールに戻していく。変化技を封じられたまま戦うのは辛いと判断したのだろう。

 続けて、レジロックを出してきた。

 こちらはブースターからイーブイ、イーブイからシャワーズへと進化していく。向こうは既に技を三つ使っている。『あなをほる』、『すなあらし』、『メテオビーム』だ。

 

 いわ・じめんタイプの技は、ほのおタイプであるブースターに効果抜群である。みずタイプのシャワーズになったからといって、受けるダメージが安くなる訳ではないが、『ハイドロポンプ』はいわタイプのレジロックには有効だった。

 

 こちらが『ハイドロポンプ』を指示すると同時に、ジンダイは再び『すなあらし』を指示してきた。

 

 特防を1.5倍にして、シャワーズの『ハイドロポンプ』で受けるダメージを減らそうという狙いだろう。ドロポンの直撃を受けたはずだが、レジロックは気にした様子もなかった。

 段々と砂嵐が強くなっていく。また、いつ『メテオビーム』を撃たれてもいいように、姿を見逃さないようにしかないと――と、考えた次の瞬間、レジロックの姿がフィールドからかき消えた。

 

 一瞬、姿を見失かったかと思ったが、そうではない。『あなをほる』で地中に潜ったのだ。

 こちらはもう技を全て使っているので、『じしん』系の技は使えない。地中からの一撃で、リーフィアが跳ね飛ばされる。

 

 そう、避けるのは無理と判断したイーブイは、咄嗟にシャワーズからイーブイ、イーブイからリーフィアに姿を変えていた。これにより、タイプがくさに変わったことで、じめん技は効果今一つとなり、ダメージは最小で済んでいる。

 だが、レジロックは既に『メテオビーム』の準備を終えていた。『あなをほる』で地面にいる間に、チャージをしていたのか!

 

 空中に跳ね飛ばされ、動きも封じられたリーフィアに避けるすべなどなく、『メテオビーム』が直撃する。

 リーフィアは物理には強いが、特殊にはそこまで強くない。『あなをほる』はともかく、『メテオビーム』の直撃はかなり厳しかった。

 

 タイプ一致な上、チャージで特攻が一段階上がっているので、威力もそこそこある。

 リーフィアの残り体力はテッカニンのバトルで受けたダメージと合わせると、もう1/3程しかない。下手な攻撃を受ければ倒されかねない――と、考えていると、ジンダイは最後の技として、『はかいこうせん』を指示してきた。

 

 情け容赦なく、リーフィアを倒し切るつもりだ。

 

 リーフィアは『メテオビーム』の追撃を受けてまだ体勢を立て直せていない。『はかいこうせん』を避けられるような状態ではなかった。

 おまけに、遠距離攻撃を迎撃するためにはリーフィアからイーブイ、イーブイからシャワーズにシフトする必要がある。

 この状況で、その僅かな時間は致命的だった。イーブイはシャワーズに進化してあがきの『ハイドロポンプ』を撃とうとするも、それよりも先に『はかいこうせん』が命中する。

 

 ジンダイは、このテッカニンから続くバトルで、『アドバンスシフト』の欠点の一つである、攻撃を打てる姿じゃないと攻撃をするのがワンテンポ遅れるという弱点を見抜いていたのだ。

 だからこそ、余計なことをされる前に一気にイーブイを倒しに来たのだろう。今にして思えば、『あなをほる』はこちらをリーフィアに進化させるための囮だったのだ。敢えてリーフィアに進化させることで、迎撃のタイミングを失わせるのが真の狙いだったのだろう。

 

 戦闘不能になったイーブイをボールに戻す。

 

 これにより、俺のポケモンが三体先に戦闘不能になったことで、五分間のインターバルに入る。

 強い――これまでのフロンティアブレーンも決して弱かった訳ではないが、それでもジンダイは頭一つ抜けた強さだ。特に、ニューサトシの思惑を見抜いた攻撃が多く、動きを読み切れない。強いとは思っていたが、想像以上の強さである。

 

 思わず、笑みが浮かぶ。

 

 これだ。俺はずっと、こういうバトルを求めていたんだ。少しでも油断すれば一気に勝負を決められる。こうした本気のバトルを――三対三のガチ戦では味わえないフルバトルだから味わえるこの感覚。

 待ってよかった。

 あの時、欲に負けてジンダイがレジアイスを捕まえに行くのを待たなかったら、この感覚は味わえなかったかもしれない。レジスチルはきずなリザードンとほぼ相打ちで、レジロックは大暴れ中、その上レジアイスまで控えているなんて、最高が過ぎる。

 

 さぁ、とっとと続きを始めようぜ。

 

 

 

 




 原作との変化点。

・第189話『最初のポケモン! 最後の戦い!!』より、御三家をチョイスしていた。
 こいつらで戦わない選択肢などない。ジンダイのポケモンは、アニメで使っていたポケモンを使っている。最初はレジ六兄弟にしようかと思ったが、アニメでもまだレジ集め中だったのでまたいつかにすることにした。

・イーブイの新たな弱点が発覚した。
 これまでのように、一つの進化先で縛らなくなった代わりに多様性を手に入れたが、技は四つしか使えないので、進化先によっては攻撃が出来なくなった。今回は攻撃が出来るのがブースターとシャワーズしかなく、ブイ族全体で使えるのがでんこうせっかだけ、後はブラッキーのちょうはつだったので、リーフィアやエーフィなど、攻撃できないフォルムから攻撃に移るまでに変身の間が出来る。チャンピオン、四天王クラスはその間を見逃してはくれなかった。

・ニューサトシの手持ちが先に三体戦闘不能になった。
 残りはミリのリザードンと、ピカ様、最後の一体のみ。対するジンダイは1/3ちょっとのレジロック、テッカニンと、体力フルのレジアイスに最後の一体と、状況的にはかなり追い詰められている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.63

 ピジョット Lv.59

 バタフリー Lv.59

 ドサイドン Lv.62

 フシギダネ Lv.59→60

 リザードン Lv.63

 カメックス Lv.60

 キングラー Lv.60

 カモネギ  Lv.59

 エビワラー Lv.59

 ゲンガー  Lv.61

 オコリザル Lv.58

 イーブイ  Lv.58→59

 ベトベトン Lv.58

 ジバコイル Lv.59

 ケンタロス Lv.58

 ヤドラン  Lv.59

 ハッサム  Lv.60

 トゲキッス Lv.58

 プテラ   Lv.59

 ラプラス  Lv.59

 ミュウツー Lv.75

 バリヤード Lv.59

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.57

 カビゴン  Lv.57

 ニョロトノ Lv.58

 ヘラクロス Lv.56

 メガニウム Lv.56

 マグマラシ Lv.56

 ラティアス Lv.51

 ヘルガー  Lv.56

 ワニノコ  Lv.56

 ヨルノズク(色違い) Lv.55

 カイロス(部分色違い) Lv.56

 ウソッキー Lv.55

 バンギラス Lv.61

 ドンファン Lv.54

 ギャラドス(色違い) Lv.54

 ミロカロス Lv.48

 ヌマクロー Lv.51

 オオスバメ Lv.50

 ジュカイン Lv.50

 ヘイガニ  Lv.49

 フライゴン Lv.55

 コータス  Lv.48

 ラルトス(色違い) Lv.30

 オニゴーリ Lv.47

 ワカシャモ Lv.45

 ダンバル(色違い) Lv.15

 エイパム  Lv.15


 やどりぎがバトンで引き継がれる仕様だったらしいので、一部を修正しました。
 カメックスが技を五つ使っていたので、一部を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

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