ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯187 『ディアルガvsパルキアvsミュウツー』

 13歳 ε月χ日 『ダークライ!』

 

 次の街であるアラモスタウンなる街で、ポケモンコンテストがあるという話を聞いたので寄っていくことにしたのだが、街に近づくほど何やら変な感覚が強くなっている。

 ニューサトシも初めての感覚なので上手く言葉に出来ないのだが、こう、分厚い窓越しに殺気をぶつけられているとでも言えば良いのか、何とも凄い圧迫感を感じるのだ。

 

 どうも、ミュウツーも同じ気配を感じているようで、珍しく念話で『気をつけろ』と声をかけてくる。

 

 とはいえ、何に気をつければいいのか良く分からないまま、アラモスタウンの近くまで来てしまった。今の所、大きな問題は起きていないが、嫌な予感はひしひしとしている。

 見た感じ、街に異常は無さそうだが――と、考えていると、アリスと名乗る気球乗りの女性が、アラモスタウンを案内すると言ってきた。上から見れば何かわかるかもと思い、逆にこちらからアリスに頼んでアラモスタウンを案内して貰う。

 

 そのまま、アリスの気球でアラモスタウンの上を飛びながら、街の名物である『時空の塔』の説明を受けていると、先程の圧迫感が今度は衝撃となって襲ってきた。

 どうも、普通の人には気流の変化くらいにしか感じないようだが、明らかに別物だ。聞けば、最近気球で飛んでいると、こういう風に流されることが増えているらしい。

 

 気球はある程度堪能したので、今度は街を案内して貰うことにした。アリスお勧めの水や緑が美しい庭園を歩いていると、庭園の一部が破壊されているのを見つける。

 近くを歩いていたこの街の貴族であるアルベルトという男によると、これはダークライの仕業だという。ここで、流石のニューサトシも、これが映画の出来事だと思い出した。

 

 映画10作目、ディアルガvsパルキアvsダークライ――適当な戦いの語尾にダークライをつけるネットミームが生まれた映画であり、当然ダークライは事件に関係ない。

 内容は確か、ディアルガとパルキアが喧嘩したせいで、この街が戦いの場に変わるという、伝説ポケモンのはた迷惑さを一つに詰め込んだかのような映画だったはずだ。

 

 俺やミュウツーがこの街で感じていた違和感もようやくわかった。時空間を挟んでディアパルが喧嘩をしていて、俺達はそれを感じ取っていたのだ。

 と、一人で俺が納得していると、いつの間にかアリスの幼なじみであるトニオとかいう科学者がこの場にやって来ていた。トニオ曰く、この辺りの空間が異常を示していたので調べに来たらしい。

 

 間違いない、ディアルガとパルキアが近くまで来ているのだ。このまま放置すれば、この街は戦場となり、ディアルガとパルキアによって散々な目に合わされるだろう。

 

 どうしたものか――と、悩んでいると、再び二体の力が波動となってこの街を襲ってくる。

 同時に、近づいてくるディアパルの気配を感じ取ったのか、噂のダークライもこの場に現れた。別時空にいる二体に向かって、『ここに来るな』と忠告している。

 

 ダークライがいるなら丁度良い。このまま放置してディアパルが襲ってきても面倒だ。ダークライの力を借りて、サクッとディアパルを撃退してしまおう。

 と、いう訳で、ミュウツーを出してそのまま『テレポート』でダークライを誘拐する。あの場に居ても説明が面倒だしな。みんなには、全てが終わったら説明すれば良いだろう。

 

 ダークライも、ミュウツーの『テレポート』によって別の場所に連れてこられたからか、かなり警戒しているようだが、「ディアルガとパルキアを止めに行くから力を貸してくれ」と言うと、その警戒心がかなり薄れた。

 自分しか感じ取っていなかったディアルガとパルキアの存在に気付いているということで、仲間意識を持ってくれたのかもしれない。

 

『ディアルガとパルキアというのは?』

「時間と空間を司る神とか言われてるポケモンだよ。どっちもドラゴンタイプで、ディアルガははがねタイプ複合、パルキアはみずタイプ複合だな。どっちも一体でお前クラスの力を持っている。そいつらが、この世界に近い時空間で喧嘩してやがるんだ」

『面白い……それを止めに行くのだな?』

「ああ、けど流石にミュウツーだけで時空間を超えるのは無理だ。ダークライの力を借りる」

 

 俺の記憶が正しければ、ポケモン不思議なダンジョンで、ダークライはディアルガやパルキア等の限られたポケモンしか開けない時空間へのアクセス能力を持っていた。

 今この世界にいるダークライが、別の世界にいるディアルガとパルキアの力を感じ取っている所からも、こいつなら奴らがいる場所への扉を開くことが出来るはずだ。

 

「頼む、ダークライ。お前の力で俺達をディアルガとパルキアの所へ送ってくれ」

『……危険だぞ?』

「承知の上だ。この街でミュウツーを含めた伝説三体が暴れるのと、裏の世界で決着をつけるの、どっちがいい?」

『わかった……』

 

 素直でよろしい。半ば脅しのような真似になってしまったが、この街は守るので勘弁してくれ――と、ダークライの説得を終えると、今度は余裕綽々の暴君の方に向き直る。

 

「ダークライが自分でいかないレベルで向こうは危険だ。お前の力が頼りだぞ?」

『なんだ、臆したか?』

「馬鹿言え、俺とお前が揃って解決出来なかった問題があったかよ?」

『フッ、久しぶりの戦いだ。精々、楽しませて貰うさ』

 

 こいつ、最近出番がなかったことを根に持ってやがるな。まぁ、これからかなりの確率でバトルになるからやる気があるのは良いんだけどさ。

 

「ダークライ、やってくれ」

『ああ……』

 

 ダークライの力で、真っ黒な円形の空間が作り上げられる。この中が向こうの世界に繋がっているのだろう。

 

「んじゃ、ディアルガとパルキアの力が落ち着いたらまたゲートを開けてくれ。俺達だけじゃ帰って来れないからな」

『武運を祈る……』

 

 ダークライに見送られながら、ミュウツーと共に別時空へと突入していく。ディアルガvsパルキアvsダークライが、ディアルガvsパルキアvsミュウツーに変わった瞬間だった。

 

 

 

 13歳 ε月χ日 『言うことを聞くのがパルキア、聞かないのがディアルガ』

 

 ディアルガとパルキアがいる別空間は、ダークライが言った通り危険な場所だった。

 パルキアの影響で空間が歪んでいるので、道は真っ直ぐに進めないし、進んだと思ったら元いた場所に戻っている。また、ディアルガの影響で時間が歪んでいるので、肉体の年齢はまばらに変化して、ダンディニューサトシやベイビーニューサトシに変化していた。

 もはや戦う以前の問題なので、ミュウツーの特殊バリアとニューサトシの全力波動で防御していく。これでとりあえずこの時空間でまともに活動することが出来るようになった。

 

 そのまま、真っ直ぐディアルガとパルキアの元に向かっていくのだが、どうも様子がおかしい。本来、お互いに互角の力を持っているはずの二体だが、ディアルガが一方的にパルキアを攻撃しているのだ。

 見れば、パルキアは怪我をしているようで、逃げようと必死になっている。成程、ディアルガから逃げようとしてパルキアは俺達の世界に扉を開こうとしていたのか。

 

 とりあえず、二体の間に入って攻撃を防ぐ。

 

「何が原因で喧嘩してるかは知らねーけど、お前らの力が俺達の世界にも影響を及ぼしている。お互いにこのまま引く気はあるか?」

 

 と、聞いてみると、ディアルガは一瞬オレたちを見て驚いた顔をするも、すぐに『ときのほうこう』を撃ってきた。ミュウツーが『まもる』で攻撃を防いでいく。

 

 ディアルガ曰く、パルキアが自分の空間に入り込んできたと訴えており、落とし前をつけるまでは許す気はないらしい。

 対するパルキアは、先に空間を超えてきたのはディアルガだと訴えており、奴が勝手に暴れていると言っていた。

 

 パルキア曰く、戦っている内に二体して別の時空間に来てしまったようで、こっちの世界に悪いことをしたと言っている。どうも怪我をしているからか、パルキアは比較的こちらの話を聞いてくれるな。

 

「うーん、ディアルガの方は駄目だな。完全に頭に血が上ってやがる。ミュウツー、頼む。かくとう技かじめん技がよく効くから、物理でボコボコにしてやってくれ」

『お前はどうする?』

「とりあえず、波動でパルキアの怪我を治すよ。おい、パルキア、怪我を治してディアルガを撃退したら元の空間に戻ってくれるな?」

 

 パルキア側にもいろいろ思う所があるみたいだが、窮地を救って貰った上、怪我も治して侵入者も撃退してくれるというのであれば文句はないようで頭を縦に振っていた。

 うむ、素直で結構。

 まぁ、おそらくパルキアもミュウツーの力を感じ取っていて、ディアルガとミュウツーを敵に回す状況は避けたいということだろう。仮に約束を放棄するようなら、その時はその時で遠慮無くパルキアをボコってやればいい話だ。

 

 と、いう訳でパルキアの治療を開始する。

 

 どうも、気を利かせてくれているのか、パルキアがこの空間の影響を受けないようにフィールドを張ってくれたので、ニューサトシも波動治療に専念していく。

 そのまま視線をミュウツーの方に向けると、ディアルガは自身の高い特攻を生かして『ラスターカノン』や『だいちのちから』を撃っている。伝ポケだけあって、ディアルガの特攻は150もあり、他の種族値もバランスがいい。

 

 しかし、相手は特攻種族値154のミュウツーだった。お得意の『サイコキネシス』と『シャドーボール』で全て相殺し、距離を詰めて『ドレインパンチ』を仕掛けていく。

 いくら伝説とはいえ、相手はトレーナー戦を経験してバトル経験値を得ているミュウツーである。野生同士ならパワーのぶつかり合いで勝てる場面だったとしも、技術の差でミュウツーが全て上回っているので一対一なら負ける要素がない。

 

 かつて、オレンジ諸島で三鳥と戦った時は、数の不利やまだ経験不足な所もあったので苦労していたが、それから竹中エンテイを倒し、ポケモンリーグやチャンピオンリーグを経験し、グラードンのなり損ねや自分のコピーと戦って一段上の力を得た。

 まだきずな化は完全ではないが、ディアルガ一体くらいなら、きずな化しなくてもミュウツーの素の力で圧倒できるレベルになっている。

 

 特に、近接経験――エビワラーやコノヨザルの練習を見ていたこいつは、格闘戦のノウハウを完全にモノにしていた。

 ディアルガが離れろと適当に出した『メタルクロー』や『きりさく』を余裕で回避し、隙だらけのボディに『ドレインパンチ』を連打していく。

 

 最初は余裕をかましていたディアルガも、徐々に体力がなくなることで余裕が失われていき、最終的には『ときのほうこう』連打で一か八かを狙ってきた。

 

 所詮は伝説とはいえ野生だ。ヤバくなったら一番強い技で何とかしようとしてくる。

 ぶっちゃけ、避けるのは簡単――だったのだが、避けると『ときのほうこう』が、時空間を貫いて他の空間に影響を与えているようだった。あまり他の時空間に影響を出したくないので、何発か避けた後は『まもる』で防ぐか、『はどうだん』を何発か当てて相殺していく。

 

 どうもディアルガは完全に理性を失っているようだったので、顔面への『きあいパンチ』で完全に意識を断ち切った。

 

 しかし、勝てるとは思っていたが、ディアルガ相手にノーダメージか。ミュウツーも最初に出会った時とは比べものにならないくらい強くなったな。

 トキワで出会った時は、正直こいつがディアパルに勝つかどうかは微妙だと思っていたが、今では鼻くそほじっていても勝てる。レベルよりも経験がこいつを強くしているのだ。

 

 パルキアも、自分を追い詰めたディアルガが一方的にやられたことで、戦意が完全に消えたようだった。そのまま怪我を治してやると、ディアルガが元々居たと思われる空間に穴を開いてくれたので、そこにディアルガを放り投げる。

 パルキアにも「もう喧嘩すんなよ」と忠告して、元々自分がいた空間へと帰らせた。

 これでとりあえず、ディアルガvsパルキアvsミュウツーは終幕となったが、ミュウツーも久しぶりに全力で暴れられたからか、かなりスッキリしたらしい。

 

 後は、ダークライが戦いの終息に気付いてゲートを開いてくれるのを待つだけだが、どうやらダークライはずっと様子を見ていてくれたのか、ディアルガとパルキアが帰ってそう時間が経たないうちにゲートを開いてくれた。

 そのまま元の空間に戻ると、ダークライが言葉少なく、『ありがとう』と、こちらにお礼を言ってくる。別に礼を言われることでもない、放置して大問題になるよりは、先手を打って解決した方がこっちも楽だっただけだからな。

 

 

 追記。こっちの世界に戻った後、置いてきぼりだったみんなにも、ディアルガとパルキアが別次元で喧嘩していたことを話した。また、ダークライがその喧嘩を止める手伝いをしてくれたことも話し、ダークライへの誤解も払拭している。とりあえず、もう問題がないことがわかると、ヒカリも心置きなくコンテストに参加できたようだった――が、優勝したのはニューサトシであり、これで二つ目のリボン入手となっている。すまんな、ヒカリ。

 

 

 




 原作との変化点。

・劇場版ディアルガVSパルキアVSダークライより、ディアルガとパルキアが出てくる前に別空間で二体を止めた。
 わざわざ待って問題を大きくする必要性もないので、サクッと解決した。パルキアのバカヤローは、ディアルガのバカヤローになった。

・ダークライは、時空間へのアクセス能力を持っている。
 ポケダン設定。ただ、時空間の異常を感知していたことから、別に持っていても不思議ではないと判断した。ただし、全部の個体が持っている訳ではなく、限られた数の選ばれた個体だけが持っている。

・ニューサトシがコンテストで優勝した。
 サクッと二つ目のリボンをゲットした。ヒカリも頑張っているが、まだニューサトシを相手に勝ちきれるレベルではない。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.64

 ピジョット Lv.59

 バタフリー Lv.59

 ドサイドン Lv.62

 フシギダネ Lv.60

 リザードン Lv.64

 カメックス Lv.60

 キングラー Lv.60

 カモネギ  Lv.60

 エビワラー Lv.59

 ゲンガー  Lv.61

 コノヨザル Lv.59

 イーブイ  Lv.59

 ベトベトン Lv.59

 ジバコイル Lv.59

 ケンタロス Lv.58

 ヤドラン  Lv.59

 ハッサム  Lv.60

 トゲキッス Lv.58

 プテラ   Lv.59

 ラプラス  Lv.59

 ミュウツー Lv.75

 バリヤード Lv.59

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.57

 カビゴン  Lv.57

 ニョロトノ Lv.58

 ヘラクロス Lv.56

 メガニウム Lv.56

 マグマラシ Lv.56

 ラティアス Lv.52

 ヘルガー  Lv.56

 ワニノコ  Lv.57

 ヨルノズク(色違い) Lv.55

 カイロス(部分色違い) Lv.56

 ウソッキー Lv.55

 バンギラス Lv.61

 ドンファン Lv.55

 ギャラドス(色違い) Lv.55

 ミロカロス Lv.49

 ヌマクロー Lv.51

 オオスバメ Lv.51

 ジュカイン Lv.51

 ヘイガニ  Lv.50

 フライゴン Lv.55

 コータス  Lv.50

 キルリア(色違い) Lv.40

 オニゴーリ Lv.48

 ワカシャモ Lv.46

 メタング(色違い) Lv.34

 エイパム  Lv.34

 ムクバード Lv.32

 ナエトル  Lv.32

 ブイゼル  Lv.34


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