ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

21 / 309
#021 『こいつ、直接脳内に……!?』

 10歳 ι月ζ日 『プリンさんがカメックスのキャノンに入っていた件』

 

 マサラタウン行きの船に乗ろうとしたら野生のカメールに助けを求められた。どうやらカメール達の住んでいる島が集団睡眠状態で大混乱らしい。

 原因を調べてみるとプリンさんが問題だったので、耳栓をしながらプリンさんを対処して、ついでに現れたロケット団もやなかんじーにしておいた。

 

 

 

 10歳 ι月κ日 『クチバからトキワへ』

 

 本来なら、グレン島からマサラタウンへ行く船に乗るはずだったが、カメックス事件のせいでクチバ行きの船にしか乗れなかった。マサラからなら迷う心配も無かったのだが、こうなってしまっては仕方ない。

 タケシからマップを強奪し(めっちゃ不服そうだったが)、そのままクチバからヤマブキ、ハナダを経由して、トキワシティを目指すことになった。

 

 

 

 10歳 ι月μ日 『ヤマブキシティへ侵入せよ』

 

 ヤマブキの入り口が通行禁止になっている件。

 

 クチバからヤマブキに行こうとしたら、今は通行止めだと言われた。ぶっちゃけ、ヤマブキを通らなくてもハナダには行けるのだが、ヤマブキを通った方が近いというのは最初にハナダからクチバへ行った時に学んだので出来れば遠回りしたくない。

 どうしようか悩んでいると、どこからかシゲルが現れ、ここだけでなく東西南北全てのゲートが通行禁止になっていると教えてくれた。ってかお前、グレンで休んでたんじゃないのか?

 

 詳しい話を聞いてみると、どうやらシゲルはグレンでロケット団を追っているワタルに会ったらしい。

 そういえば、アニメだとワタルは四天王兼ポケモンGメンとかいう警察だったっけか。その時はただロケット団に注意しろと言われただけのようだったが、意外と正義感が強いシゲルは自らワタルに協力を要請したようだ。

 

 ワタル曰く、現在ロケット団のアジトがあると思わしき場所は、グレン、トキワ、ヤマブキの三つのようで、ワタル一人で全てを回るのは厳しいとシゲルは考えたらしい。

 最初はシゲルの「協力させて下さい」という発言に渋っていたワタルだが、実際シゲルの言うことは正しかったため、シゲルの実力を確かめた上で協力を受け入れたという――って待て。

 

「え? お前、ワタルさんと戦ったの?」

「戦ったよ。相性の有利をついてギャラドスを倒すのが精一杯だったけどね」

 

 何と羨ましいやつ。四天王と戦える機会などそうないぞ。

 

「けど、何とか認めて貰ってね。グレンでの調査を一緒にした後、僕らは二手に分かれることになったんだ。ワタルさんがトキワ、僕がヤマブキでね。そうしていざ来てみれば、中に入ることすら出来ないじゃないか。車で別のゲートに行っても通行禁止。聞けば、原因は説明できないという。これはおかしいと思った所に君達が来たというワケさ」

 

 成程ね。まぁ、確証はないけど、多分ロケット団絡みなんだろうな。アニメではなかった話だが、ヤマブキが封鎖されているということは、多分シルフカンパニーが占拠されていると見た。ポケスペかゲームかはわからないが、少なくともロケット団がいることは間違いないだろう。

 

「サトシ、それにみんなも。僕に協力する気はないか?」

「いや、別にいいけど……勝手に俺達が協力したらワタルさんが怒らないか?」

「問題ない。協力するのは中に入るまでだ。そこからは僕一人でやる。君達もヤマブキを通りたいなら悪い話じゃないと思うけどね」

 

 確かに、俺としてもヤマブキを通れた方が先を進むのが楽なのは確かだ。しかし、それ以上に、もしゲーム通りにシルフカンパニーの事件なのだとしたら、サカキ様がいる可能性がある。

 シゲルだけワタルと戦った上にサカキ様とまで戦うとか、とても許せることではな――もとい、流石にシゲル一人じゃ手に余るだろう。いや、決して俺が戦いたい訳ではないぞ。手を組んだ方が互いに都合がいいだけである。

 

 と、いう訳で、シゲルに協力することにした俺達は、早速ヤマブキに侵入することになった。

 俺のマサラ式肉体言語術で無理やり押し通っても良いのだが、シゲルとしては出来るだけ慎重に行きたいらしい。こちらの動きがバレるリスクを負うのは避けたいと言われたので強硬策は却下になった。

 正面が駄目なら、侵入するには上か下しかない。

 俺としてはひこうポケモンの多さから上を選びたい所だが、シゲルは姿を見られるのを懸念して下から行くと言う。リーダーは一応シゲルなので、オーダーに従うことになった。

 

「一応、僕のニドキングが『あなをほる』を使える。けど、バレないように街から少し離れた所から始めたい」

「それじゃ、ニドキングの負担が大きすぎるんじゃないか?」

「だから、君達に協力を求めたのさ」

 

 ですよね。でも、俺の手持ちの中には『あなをほる』を使えるポケモンなんていねーぞ。

 

「あたしの手持ちも水タイプしかいないのよね……」

「俺のイワークが『あなをほる』を使える。イシツブテも使えなくはないんだが、人間も通れる大きさの穴となると厳しいな」

「二体か……ギリギリだけどやるしかないね。万が一の時は、イシツブテの力も借りるかもしれないから準備はしておいてほしい」

 

 と、いう訳で、ヤマブキから少し離れた場所から穴を掘ることになった。最初はニドキングが掘り進め、ある程度進んだらイワークと交代する。

 これを何度か繰り返し、穴を掘り進めていく。アニメではロケット団が三人でやっていたことだが、大型の地面タイプ二体と同等のロケット団ってそう考えると凄いよな。

 

 数時間かけてある程度掘り進めていくと、急にシゲルがフーディンをボールから出した。どうやらフーディンの超能力で出口になりそうな場所を探しているようだ。

 確かに、出口が街のど真ん中じゃ丸見えだし、敵がいる所に出ないとも限らないしな。

 

 しかし、出口を探していたフーディンに何かが起きたのか、いきなり困ったような声を出してシゲルの方を見る。ただ、シゲルもフーディンが何を言いたいのかわからないのか、こちらも困った顔をしていた。

 ここは俺の出番ということで、マサラ式肉体言語術ボディランゲージでフーディンの言いたいことを探って行く。他人のポケモンなので理解するのに少し時間がかかったが、どうやらフーディンは何者かに呼ばれていると言いたいようだった。

 

「呼ばれている? 誰に?」

 

 そこまではわからないのか首を横に振っている。

 だが、俺はこの時点で何となくフーディンを呼んでいる人間が誰なのか察しがついていた。考えても見ろ、ここヤマブキでエスパータイプのポケモンの超能力に干渉してくるなんてチートのようなことが出来る奴など一人しかおるまいて。

 

『正解。流石ね、サトシ君』

 

 こいつ、直接脳内に……!?

 

『フーディンの思念波をたどったのよ。少し時間がかかったけどね』

「誰なんだこの声は?」

 

 ヤマブキシティジムリーダーのナツメだよ。

 それ以外にこんな芸当が出来る人間なんておらんやろ。って、そうか、シゲルはヤマブキをスルーしてるから知らないんだっけ。とりあえず、ナツメの超能力についてシゲルにも軽く説明する。

 

『事情はよくわからないけど困ってるみたいね。もしよかったらうちまでテレポートさせてもいいけど?』

「彼女の家に?」

 

 ナツメの提案にシゲルが迷う素振りを見せるが、それは意外と有りな提案かもしれない。

 地下に居るからわかりにくいかもしれないが時間的にはもうすぐ夜になる。ここから地上へ穴を掘るにも時間がかかるし、テレポートして貰えば無駄な体力を使わなくて済むだろう。

 それにシゲルも、ニドキングのことを考えればどこかで休む必要がある。だが、その点もナツメの家なら安全性もばっちりだ。上手くすればロケット団のことについても何か知っているかもしれないし、総合的に考えても得しかない。つか、穴蔵暮らし飽きた!

 

 と、いう訳で、俺がシゲルを説得(我が儘を言った)し、ナツメにテレポートをお願いした。

 実際、シゲルもニドキングが疲れているのには気付いていたのだろう。ゆっくり休むように労っている。タケシもイワークを戻し、「良く頑張ったな」と声をかけていた。

 

 そのままナツメに詳しい事情を説明しようと思ったが、その前に俺の腹が「死ぬ」と大きな声で抗議してくる。続くように、カスミさんやタケシの腹も大きな音を出していた。

 そういえば何も食べていなかったということで、ナツメに頼んで晩飯をご馳走して貰うことにする。飯を食ったら眠くなってきたので、詳しいことについては明日説明するということで、今日は休ませてもらうことになった。

 

 

 

 10歳 ι月μ日 『シルフカンパニーの戦い 前編』

 

 一晩ぐっすり休ませて貰い、今は朝飯を食いながらナツメに今回の事情を説明していた。

 最初は初対面ということもあり、ナツメのことを不審がっていたシゲルだが、俺のナツメへの態度で信頼できると判断したようで、今では普通に接している。

 まぁ普通、初対面の見知らぬ女が自分に接触してきたら警戒するわな。おまけにチートのような超能力まで持ってるんだし。むしろ、一日で適応したことを褒めるべきである。

 

 だが、対するナツメは笑顔が戻ったとはいえ、長年ボッチを極めた女だ。そう簡単に性格が変わる訳もなく、俺以外の人間にはあまり関わろうとしなかった。おまけに、普段はジムに引きこもっているから外のことなんて知らないらしい。全く、使えない女である。

 

「穴も掘れないサトシには言われたくないんじゃない?」

「それはカスミも一緒だろ」

 

 お互いに言葉のクロスカウンター。

 昨日はやることなくて、俺とカスミさんは後ろにくっついていただけだったからな。

 

「とりあえず、僕はこの街を封鎖しているのがロケット団なのかどうかを調べる。サトシ達も先に進みたいならナツメさんに頼んでテレポートでもして貰うといい」

 

 そう言って、シゲルが街へ出かけていった。

 さて、どうするか。確かにナツメに頼めば、ハナダ所かトキワまで送ってくれそうだが、このまま見て見ぬふりをするのも後味が悪いというか、久しぶりに暴れたいというか。

 

「素直にシゲルが心配って言えば良いのに」

「仕方ないさ。サトシはひねくれ者だからな」

 

 俺ほど、素直さを売りにしているトレーナーもいませーん! ってことで、ナツメにこの街に起きている異常を調べられないか聞いてみることにした。

 まぁ、ほぼロケット団が原因だとは思うが、まだ確定した訳じゃないしな。万が一、サカキ様がいなさそうな事件ならシゲルに任せて先に進めばいいだろう。

 

 シゲルに対してはノータッチだったナツメだが、俺が頼むと素直に動いてくれた。ケーシィを街へ送り、その視界を共有することで情報を入手していく。

 すると、やはりシルフカンパニーの周りでロケット団の姿を確認した。どうやら俺の推測は正しかったようで、街の封鎖も奴らが原因で間違いなさそうである。

 

 ならば、行くしかない。シゲルより先に動いてサカキ様と戦うのだ。と、その前にナツメに頼んでポケモンセンターにテレポートして貰うことにした。サカキ様と戦える可能性があるのだ。俺も戦闘用のベストメンバーに手持ちを変えておきたい。

 

 すると、ヤマブキジムに転送装置があるというので貸して貰うことにした。ピカ様とトゲ様は固定として、パワーのあるサイドンに、エースであるリザードン、カウンターの鬼であるエビワラー、戦闘の天才であるゲンガーに手持ちを変更する。

 サカキ様のことを考えるなら、みずタイプを入れるべきなんだろうが、ここはパワーを重視することにした。万が一、持っている手持ちがじめんタイプじゃなかったら怖いしな。

 

 タケシは手持ちを変えないと言っていた。

 まぁ、何だかんだイワークやイシツブテ達もこの旅でかなりレベルが上がっている。今の手持ちはイワーク、イシツブテ、ズバット、ロコン、ケンタロス、パラセクトだが、全員俺のポケモンと近いレベルに成長していた。

 ちなみにカスミさんの手持ちは、スターミー、ヒトデマン、トサキント、コダック、タッツー、パルシェンである。トサキントとタッツーは水がないからなかなか育てられないようでレベルが少し低いが、それ以外は俺達とそう大差ないレベルだ(コダックは知らん)。

 

 準備が出来たので、シルフカンパニーへ行こうとすると、ナツメがテレポートで連れて行ってくれるという。どうもナツメは俺のことを初めて(唯一)の友達と思ってくれているようで、俺に対してかなり甘いというか、俺の役に立ちたいと思ってくれているようだ。

 まぁ、有り難いので素直に厚意に甘える。

 そのままナツメのテレポートでシルフカンパニーに乗り込み、ロケット団を殲滅していくことにした。残念だったな、ここから先はもうシゲルの出番はねーぜ!!

 

 

 

 




 原作との変化点。

・第60話『カメックスの島』の後、クチバへ行った。
 アニメだとどこに行ったか明言されていないが、第61話がハナダの話なのでクチバ辺りが無難だと判断した。

・ヤマブキが封鎖されていた。
 お茶を渡しても通してくれなかった。

・シゲルがワタルと一緒にロケット団を追っていた。
 前回のグレンで研究所の事件を解決していた。現在は二手に分かれてロケット団を追っている。

・ヤマブキに地下から侵入した。
 ポケスペっぽく結界張っても良かったのだが、ナツメが味方なので物理的手段で侵入するしかなかった。

・ナツメに協力して貰った。
 ナツメはニューサトシを唯一の友達として大事に思っているが故に、超能力で常に居場所を把握している。今回は自分の出番だと張り切って協力してくれているようだ。こういう女は依存や嫉妬が怖いが、ナツメはニューサトシに嫌われないように自重しているのでカスミさんが刺される心配はない。カスミさんとニューサトシも互いに恋愛感情を持っていないのも大きい。


 現在ゲットしたポケモン。

 ピカチュウ Lv.44

 ピジョット Lv.42

 バタフリー Lv.41

 サイドン  Lv.43→44

 フシギダネ Lv.42

 リザードン Lv.45

 ゼニガメ  Lv.41→42

 クラブ   Lv.41

 カモネギ  Lv.41

 エビワラー Lv.43

 ゲンガー  Lv.42

 オコリザル Lv.42

 イーブイ  Lv.25

 ベトベトン Lv.39

 ジバコイル Lv.40→41

 ケンタロス Lv.40

 ヤドン   Lv.40

 ストライク Lv.40

 トゲピー  Lv.1

 プテラ   Lv.40


 活動報告への返信ありがとうございました。これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします。
 また、感想や誤字報告をしてくれる皆様もいつもありがとうございます。前者はモチベーション的な意味で、後者は小説的な意味で、いつも助かっています。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。