13歳 η月ο日 『ポケモンサマースクール 三日目』
三日目のプログラムは課外授業だった。スクール近くにある湖で、みずポケモンの観察をして、その観察結果をクラスごとに発表するというものだ。
二日目までで最下位の赤組としては、ここで高得点を取って首位に上がりたい所だろうが、どうもラティはポケモンを調べてレポートを書くというよりは、ポケモンの絵を書く授業だと思っているのか、「おえかき!」と嬉しそうにポケモンの絵を書いている(絵というより落書きだが)。
昨日のバトルで仲を深めたのか、アオイもラティと一緒に居て、自分の書いた絵を見せあっていた。
基本的にラティは人を貶さないので、「じょーず!」とアオイを褒めている。素直に褒められるとアオイも悪い気はしないのか、「お前もなかなかだぜ」とラティの絵(?)を褒めていた。女の子同士の仲のいい触れ合いである。
ヒカリやタケシも負けじと、みずポケモンの絵を書いているが、「どうせなら水の中に潜ってもっとポケモンと触れ合えばいいのに」と、ニューサトシがボソッと呟くと、耳聡く聞いていたヒカリが「それよ!」と言って、水着に着替えて水中に潜っていった。
ヒカリの後を続くように、タケシ、ラティ、アオイも水の中に潜って、みずポケモン達と触れ合っていく。陸から見ただけじゃわからないことも一緒に泳ぐとわかるようで、ヒカリもいろいろ観察をしているようだが、ラティはもう遊んでるだけだなあれは。
と、ラティ達の様子を見ながら仕事をしていると、アオイが「コリンクがいない!」と声を荒げている。どうも、アオイのパートナーであるコリンクが急に行方不明になってしまったようだ。
ポケモンが行方不明になったのなら捜索しないといけないな。他の先生たちに連絡して捜索チームを作って――と、考えていると、いつの間にかヒカリ達と合流していたコウヘイが、「この湖には、青き不思議な光り輝く時、ポケモンがいなくなるという伝説があるんですよ」と話している。
コウヘイも俺が少し距離を取っているので、いつもの状態だ。下手に近づくと挙動不審になりかねないので、ここは遠目から様子を見るに徹しよう。
コウヘイの話を聞いたアオイはすぐにでもコリンクを探しに行こうとしているが、こういう時にはまず連絡が大切だ。
自分達だけで動いて、もし二次遭難にでもなったら目も当てられない。なので、もしここで先生か俺に許可を取りに来ればよいのだが、どうもその余裕もないようで森の奥から発せられる光を見た瞬間、森の中で走っていってしまった。
ヒカリ、タケシ、コウヘイも後に続くが、ラティだけは困ったように俺の方を見つめている。許可なく遠くに行ってはいけないと教え込んでいるからだ。
迷ったラティはテレパシーで、『サトシ、コリンクたすける』と連絡を送ってきた。まぁ、連絡したので許してやろう。こちらが頷くと、ラティもアオイ達の後に続いて走り出す。
ニューサトシも他の先生に事情を説明して、ラティの後を追うことにした。ちょっと本気を出せばすぐに追いつくので、忍者顔負けの気配消しで後ろから様子を伺っていく。
どうも光は洞窟の奥から発せられているようで、奥に進むと翠色に輝く湖に辿り着いた。
光を発していたのは野生のネオラントだったようで、ネオラントはこの光で餌やポケモンを引き寄せる習性があるらしい。
アオイのコリンクもやはりネオラントの無意識の光に操られてしまっていたようで、この洞窟に来ていた。
とりあえず、無事が確認できて一安心だが、タケシが「それにしても、ネオラントは本来もっと深い海の底に生息しているはずなんだが……」と呟いている。
ヒカリがこのままネオラントの謎を調べてレポートを提出することを提案すると、全員がそれに同意し、湖に潜ってネオラントに近づこうとし始めた。
しかし、ネオラントはいきなり人間が近くに来たことで、驚いて奥に逃げてしまう。後を追ったヒカリ達だが、どうも奥の穴に逃げ込んでしまったようでネオラントを見失ってしまったみたいだった。
だが、湖の中に穴があったという情報から、タケシが穴は海に繋がっていて、そこからネオラントはこの湖に来ていると推測する。
湖の回りをよく見ると、みずポケモンが好んで食べる水苔があった。この湖に他のポケモンがいないことから、ここはネオラントの秘密の穴場なのだろう。確かに、これを発表すれば高得点は間違いなさそうだった。
追記。ラティの班がネオラントのレポートを発表すると、全員に10点満点が貰えた。しかし、先生の許可なく湖周辺から離れたことで、ヒカリ、タケシ、アオイは3点の減点となっている。ラティに減点がないのは、俺に許可を取ったからだ。だが、他のメンバーは何も言ってこなかったので減点。コウヘイに至っては別のクラスということもあって独断行動を咎める意味も込めて、マイナス4点が科された。それでも本人は気にしていないので、俺が注意すると、「すみません! 二度としません!」と頭を下げていた。反省しろ。
13歳 η月π日 『ポケモンサマースクール 四日目』
この日は特別な授業もなく、普通に勉学に励む一日だった。しかし、昨日の課外授業で赤組は最下位から二位に浮上している。
だが、こういう基礎を疎かにすると、マイナスを科されるのは初日で嫌というほど理解したのか、誰も不真面目に授業を受けていなかった。
また、ニューサトシ先生は、地味に人に教えるのが上手いので、生徒達からも授業内容で好評を得ている。
わからないことがあれば、その都度わかりやすく説明するのがポイントだ。ホウエンでは子供相手に授業をしたこともあるので、このくらいはお茶の子さいさいである。
ラティも大分スクールに慣れてきたのか、笑顔が絶えない。それだけでも、参加させて良かったと思える。
今日でスクールも折り返しだ。
ぶっちゃけ、教師側のニューサトシは全然楽しくないが、ラティにはたくさんの思い出を作って欲しいものである。
13歳 η月ρ日 『ポケモンサマースクール 五日目』
今日のプログラムはゴーストポケモンとの触れ合い方ということで、クラス毎にペアを作り、近くの山の遺跡に置いてあるプログラムメダルを取って校庭に戻ってくるのがルールとなっている。
メダルを取って、戻ってきたタイムが評価のポイントになるらしいが、これのどこがゴーストポケモンとの触れ合い方を学ぶのかは謎だった。どこをどう見ても、ただの肝試しにしか見えない。
ラティは仲良くなったアオイとペアを組むようだった。一応、護衛としてピカ様を側につけているので、余程のことがなければ問題ないだろう。
タケシは同じ赤組の年少の男の子から頼られたようで、その子をパートナーに決めている。ヒカリはあぶれて残っていた筋肉を自慢する男子と組んでいた。もし、コウヘイが同じ組だったなら、ヒカリと組んでいたかもしれないな。
今回、ニューサトシは折り返し地点の遺跡で生徒を待つ役目を担っている。当初の予定では、スタート地点で生徒を待つことになっていたが、万が一のことがあった時に折り返しの側にも教員側がいた方が良いとニューサトシが立候補したのだ。
そんなこんなで、スタート前に遺跡に行って準備をしなくてはいけないのだが、何やらこの遺跡から妙な気配を感じる。
「ミュウツー、わかるか?」
『ポケモンの力ではない。おそらくはこの遺跡の一部が霊界に繋がっているのだろう』
霊界!? そんな幽☆遊☆白書みたいな世界が、この世界にもあんのか!
『このまま誰かが迷い込めば大事になりかねん。今のうちに閉じてしまった方が良いだろう』
と、いうことで、ミュウツーの力で、霊界とやらに繋がっているこの遺跡の空間を閉じてしまうことにした。
とはいえ、流石のミュウツーも空間は操作できないので、やることは物理的に穴を塞いで、もう二度と開かないようにするだけだが。
『ヤメロオオオオオォォォ!!』
しかし、いざ穴を塞ごうとすると、小さな少女の姿をしたナニカがこちらに襲い掛かってきた。
ポケモンではない。何か霊的な力の塊が少女の姿を形作っているだけのようだ。ならば、手加減無用だろう。
「波動拳!」
とりあえず、物理攻撃は効かないと判断して波動の塊をぶつけてみる。お、思ったよりダメージがあるな。
『キ、キサマ……!』
このまま波動をぶつけて消滅させるか、穴に押し込むか――と、悩んでいると、どこからともなく現れたヨノワールが、少女の霊を遺跡の穴に押し込んでくれた。
タイミングが良かったようで、ミュウツーもそれに合わせて穴を塞いでいく。やれやれ、これで一件落着だな。危うく肝試しがホラー&サスペンスドラマになる所だったぜ。
助けてくれたヨノワールにお礼を言う。
どうやら、このヨノワールはこの遺跡を守る番人をしているようだった。強そうだし、是非仲間にスカウトしたかったのだが、この遺跡がまた霊界に繋がったら大変なので渋々勧誘を諦める。
ヨノワールも、ミュウツーが霊界に通じる穴を塞いだことで仕事を終えたのか、またこの遺跡に問題が起きるまではどこかで静かに過ごすつもりらしい。
これからも、番人がんばれよ――と、声をかけて、消えるヨノワールを見送っていく。
とはいえ、のんびりもしていられない。問題も解決したので、ニューサトシも仕事に戻ることにした。
どうやら先んじて、霊界の穴を塞いだおかげで、肝試しも問題なく行われたようで、ラティとアオイが一番に折り返し地点にやってきている。メダルを渡すと、ラティが「ゲットだぜ」と嬉しそうにポーズを決めた。それを見てアオイが「おっ、それ格好いいな!」とポーズを真似ている。サトシ君のポーズをここで連発するのはやめてくれ。
その後も続々とペアがやってきたが、何故かヒカリが青組であるコウヘイと一緒にやってきている。
聞けば、ヒカリのパートナーはゴーストポケモンにビビッて逃げてしまったとのことで、たまたま一人で道に倒れていたコウヘイを見つけたので一緒にここまで来たらしい。
当のコウヘイは俺相手ということで、若干どもりながらも、小さな女の子とペアを組んでいたが、いつの間にか意識を失って倒れていたと話している。
もしかしたら、俺達が退治したあの少女型の幽霊に霊界に連れて行かれる所だったのかもしれない。移動中に、遺跡から危機を感じて慌てて戻ってきたので、コウヘイはその場で放置されたのだろう。
その証拠に、スタート地点の先生に連絡を取ってみると、青組にはペアを組めていない生徒が一人残っているようだった。
コウヘイは自分が幽霊とペアを組んでいたとわかると、顔を真っ青にしている。まぁ、危うく死にかけたようなもんだからな。気持ちはわからなくはない。
しかし、結果的には何も起きなかったということで、無事に肝試しは終了した。
ラティとアオイが一番を取ったことで、一位の青組との差がかなり詰まっている。これは今後次第で十分に逆転を狙える位置になっていた。
残りは後二日しかないが、ラティもこのサマースクールを目一杯楽しんでいるようだし、ニューサトシも頑張って仕事をしている甲斐もあるというものだ。これがサトシ君なら、ラティの代わりに全力でサマースクールを楽しんでいたのだろうが、運命とはままならないものである。
13歳 η月τ日 『ポケモンサマースクール 六日目』
昨日は夜までプログラムがあったので、午前中はポケモンと触れ合うという名の休憩時間となっていた。
主な授業は午後からということで、午前中はナナカマド研究所のポケモン達と楽しく遊んで過ごして貰う。
中には、チャンピオンリーグのビデオを見る子供達もいたが、丁度一昨年のチャンピオンリーグのビデオを見て居るのか、ニューサトシが出ているのを見つけて盛り上がっている。
懐かしいなぁ。あの時は基本的にミュウツーで押していたが、カルネ相手に負けて終わったんだっけか。
と、昔を懐かしがっていると、当のカルネとのバトルがテレビに流れる。いつの間にか、全員が集まっていたようで、ニューサトシのバトルが白日の下にさらされてしまった。
このバトルは負けたバトルだが、それでも俺の実力を疑う生徒は出てこない。まぁ、カルネとのバトルはあの時の俺に出来る限界を突き詰めた試合だった。これを見て、俺のことを雑魚扱いするような奴は、ポケモントレーナーとしては大成出来ないだろう。
コウヘイも、生身の俺にはビビる癖に、ビデオだと大丈夫なのか、「成程、これが狙いで……」と、集中してビデオを見て居る。
ラティと一緒にビデオを見て居たアオイも、ニューサトシのバトルを見て、「すっげぇ」と呆然としていた。
そんなアオイに、「お前らだって、やろうと思えばこれくらいすぐに出来るようになるさ」と言い、続けて「俺が教えた授業内容をしっかり理解出来たら、だけどな」と、真面目に授業を受けるように忠告する。
やはり、アオイは勉強が苦手なようで、「うへぇ」と言いながらも、隣のラティが「がんばる」と応援していた。
「まぁ、今日明日でどうこうは出来ないかもしれないけど、とりあえずお前らは赤組が一位になれるように、今日と明日を頑張るんだな」
と、とりあえず、先生らしいことを言って、午後からは厳しい授業を行うことにした。
アオイは死にかけていたが、逆に青組のコウヘイは俺のビデオを見てやる気が出たのか、今まで俺にビビっていたのが嘘のように質問を飛ばしてくる。よしよし、その意気だ。では、その質問に答えてやろうではないか――
原作との変化点。
・第89話『研究発表は「湖の伝説」!』より、ニューサトシは終始カメラマン視点だった。
危なくなるまでは自主性に任せるつもりだったが、結局は何事もなかったのでずっと付かず離れずで様子を見ていた。ちなみに誰も気づいていなかった。
・四日目、六日目はアニメにないのでオリジナル。
とはいえ、基本的には勉強をしているだけ。こう見えて人に教えるのは得意なので、かなり評判がいい。知識で殴る癖さえなければ教師という道もあったかもしれない。
・第90話『放課後はゴーストタイム!?』より、サクッと霊界の扉を塞いだ。
この先に進むと子閻魔がいて、霊界探偵に任命される――ということにはならないが、作品が変わりそうだったので早期解決した。その時のヨノワールが格好良くてスカウトしたかったが、霊界の番人の仕事があるため諦めている。
・霊界に吸い込まれるアオイを助ける展開?
そんなもんないよ(ラブコメ全否定)。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.64
ピジョット Lv.60
バタフリー Lv.60
ドサイドン Lv.62
フシギバナ Lv.60
リザードン Lv.64
カメックス Lv.60
キングラー Lv.60
カモネギ Lv.60
エビワラー Lv.60
ゲンガー Lv.61
コノヨザル Lv.60
イーブイ Lv.60
ベトベトン Lv.60
ジバコイル Lv.60
ケンタロス Lv.59→60
ヤドラン Lv.59→60
ハッサム Lv.60
トゲキッス Lv.58
プテラ Lv.59
ラプラス Lv.59
ミュウツー Lv.75
バリヤード Lv.59
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.58
カビゴン Lv.58
ニョロトノ Lv.58
ヘラクロス Lv.57
メガニウム Lv.57
マグマラシ Lv.57
ラティアス Lv.53
ヘルガー Lv.56
ワニノコ Lv.57
ヨルノズク(色違い) Lv.55
カイロス(部分色違い) Lv.56
ウソッキー Lv.55
バンギラス Lv.61
ドンファン Lv.55
ギャラドス(色違い) Lv.56
ミロカロス Lv.51
ラグラージ Lv.52
オオスバメ Lv.51
ジュカイン Lv.52
ヘイガニ Lv.50
フライゴン Lv.55
コータス Lv.50
キルリア(色違い) Lv.41→42
オニゴーリ Lv.48
ワカシャモ Lv.47
メタング(色違い) Lv.40
エテボース Lv.40
ムクホーク Lv.38→39
ナエトル Lv.38→39
ブイゼル Lv.40
ムウマージ Lv.44
ヒポポタス LV.37
ミカルゲ Lv.55
グライオン Lv.31→32