ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯217 『いいんじゃねーか』

 13歳 ι月δ日 『トレーナーとしての成長』

 

 ヒカリが水筒の水が切れたと言って、近くの湧き水まで水を汲みに行ったのだが、水を汲みに行ったにしてはなかなか帰ってこなかった。

 迷子になっているか、何かしらの事故に巻き込まれたか――どちらにしろ、探しに行くべきだろう。黒いキルリアがヒカリに向かって『テレポート』をすると、そこはどこかの崖の下と思われる場所だった。

 

 辺りを見回してみると、ヒカリのマンムーが倒れており、ヒカリや他のポケモン達が薬草やきのみを集めてマンムーの看病をしている。聞けば、野生のボスゴドラに襲われて崖から落ちたようで、マンムーが片足を怪我してしまったらしい。

 前にポッチャマが倒れてから、ヒカリはもしもの時の応急処置についてもしっかり勉強していた。タケシの目から見ても特に問題はなく、後は時間で回復するだろうということだ。

 

 俺が波動で回復力を上げてやればもっと早く治るかもしれないが、あのマンムーのヒカリへ向ける顔を見ればそれは無粋というモノだろう。

 

 夜が明けると、マンムーも普段の調子を取り戻していた。また、これまで意地悪して聞かなかったヒカリの指示もしっかり聞いていて、やってきたボスゴドラを迎撃している。

 なんか、アニメのリザードンがサトシ君の言うことを聞くようになったシーンを思い出した。あの時も、サトシ君は今回のヒカリのように一日中ポケモンに付き添っていたっけか。

 

 

 

 13歳 ι月ε日 『振り返ってみて』

 

 ジムバッジもようやく6つ――ここいらで、シンオウ地方でゲットしたポケモン達を、再確認していくことにした。

 

 まずはムクホーク。ムックルの頃からひこう技術を叩きこみ、ムクバードになってからはブレバを覚えさせた。ムクホークに進化してからは手の使い方を重視して育てている。

 

 次に、ナエトル。小さな体を使った小回りの利いた動きやスピードで相手を翻弄するタイプ。少し思い込みの強い所もあるが、今は『からをやぶる』を覚えられていないこともあり、自分の進化した姿を受け入れられずに進化を拒絶している。

 

 次が、ブイゼル。原作ではヒカリが捕まえて後に俺とトレードしていたが、ここでは素直に俺がゲットしている。何しろ、こいつは最初から強くなりたいという意思が強かった。一人でトレーニングしている時だって、よく他のポケモンの動きを自分のモノにしようとしたり、対応策を考えたりと、いろいろ努力している。

 

 次は、ムウマージ。こいつは人様にイタズラを仕掛ける問題児だったが、俺のポケモンになってからはバトルもコンテストも器用にこなすようになった。手先が器用でイタズラが大好きなので、小技も使えるなかなかに優秀な奴である。

 

 次が、カバルドン。ヒポポタスの時は、通常の個体よりも少し小さいくらいだったが、カバルドンに進化してからは標準サイズくらいの大きさにはなった。愛嬌が良く、ヒポポタスの頃は良く頭の上に乗りたがる癖があったせいか、カバルドンになってもよくのしかかってくる。

 

 次が、ミカルゲ。こいつは500年前に封印されたという問題児だったが、いろいろと話を聞くと可哀想な奴でもあった。今では割と腹を割って話せるようにはなってきているが、まだ完全に心を開き切ってはいない。

 

 次がグライオン。原作とほぼ同じ流れで捕まえたが、臆病は速攻で克服させてグライオンにしてやった。俺の指導で風を読みながら、原作のようなアクロバットな動きが出来るように練習中である。

 

 最後がロトムだ。今までピカ様がいるので、でんきタイプはあまり捕まえてこなかったが、やはりロトムの使い勝手の良さは捨てられない。本人も意外とバトル好きだし、これからもガンガン育てるつもりでいる。

 

 計8体――割と自重なく捕まえたつもりだったが、こうしてみると意外とそこまで捕まえていない気がする。勿論、他にも捕まえたいポケモンはまだまだいるし、渋々諦めたやつらだっていた。

 それこそ、少し前のルクシオや、スクールであったヨノワールは、出来れば仲間にしたかった――が、それをすると、他に困るポケモンがいるので、渋々諦めている。

 

 とはいえ、旅がまだまだ続く以上、ここからもっとポケモンを捕まえることだってあるだろう。それこそ、旅が終わる頃には20体を超えるポケモンを手に入れていてもおかしくない。

 

 後はヒコザルか。

 

 原作ではシンジに捨てられるはずのヒコザルも、何だかんだと今もあいつの手元に残っている。今ではゴウカザルにまで進化して、必殺の『もうか』のコントロールを頑張っていた。

 俺のポケモンにならなかったのは少し寂しいが、思えばアニメのゴウカザルだって本当ならばシンジに捨てられずに力を認められたかったのではないか――と、考えると、今の形はそこまで悪いものではないのかもしれないな。

 

 

 追記。そろそろガチ戦が近いので、調整に入る。今回、キッサキジムはこおりのポケモンだったはずなので、いろいろ考えて3体をチョイスした。

 

 

 

 13歳 ι月ζ日 『言ってる傍からまた増えた』

 

 キッサキシティを目指して、いつものように旅を続けていると、山道でユキカブリがいきなり抱き着いてきた。聞けば、ずっと一人で寂しく誰かを探していたらしい。

 それなら俺と一緒にポケモンマスターを目指さないかと勧誘してみると、二つ返事でOKが返ってきた。ボールを差し出すと、一瞬で捕獲が完了する。こういうタイプのゲットもあるもんだ。

 

 

 追記。どうも、ユキカブリは体にアイスキャンディーのような実を作るということで、仲よくなった記念に今ある実を分けてくれた。数がないので、小さくして分けたのだが、それでも十分においしさが感じられる良いもので、また実がなったらご馳走してくれるようにお願いしている。

 

 

 

 13歳 ι月η日 『ポッチャマは進化嫌い』

 

 キッサキシティの途中、ポケモンコンテストが開かれるというタツナミタウンに立ち寄っていくことにした。俺はともかく、ヒカリはまだリボンが三つだし、そろそろ追い込みをかけないとまずい時期だ。

 エントリーを終えて、いつものようにトレーニングをしようとすると、何やらポッチャマに元気がない。本人は大丈夫だと強がっているが、どう見ても不調なのは間違いなかった。

 

 ヒカリも心配そうな視線を向けていると、ポケモンセンターの陰からいつぞやの罰金馬鹿が慌てて走ってきたので、足を引っ掻けて転ばせる。あのままではラティにぶつかる所だったので致し方ない犠牲だった。

 と、考えていると、ヒカリのライバルであるケンゴもこちらに歩いてくる。聞けば、この二人は少し前に仲良くなったようで、今では肩を組むくらいには親しくしているらしい。

 

 そういえば、こいつらはポッチャマの進化後である、ポッタイシとエンペルトを使っていたっけか。

 共通のポケモンがいると話題になるから仲良くなりやすってのはわかる気がする――と、考えていると、急にポッチャマの体が光り出す。進化の光だ――と、思っていると、急にポッチャマは『がまん』を使って、そのエネルギーを吐き出してしまった。

 

 そのまま、ポッチャマが意識を失う。慌ててポケモンセンターで調べて貰うと、かなり体力を消耗してはいるがすぐに元気になるということだ。

 しかし、特別ポッチャマに過酷なトレーニングを科している訳ではないし、進化をキャンセルするだけで倒れるほど体力を消耗するものか?

 

 しばらくすると、ポッチャマが目を覚ましたので事情を聴いていく。すると、ポッチャマは今の自分の姿のままでいたいと強く訴えてきた。

 基本的にヒカリも進化肯定派なので、これにはかなり驚いている。とはいえ、うちのナエトルもそうだが、いろいろな理由から進化を拒否するポケモンはいるものだ。

 

 だが、トレーナーとして未熟なヒカリにそれを察しろというのは難しいようで、自分を理解してくれないと憤ったポッチャマが、この場を飛び出して行ってしまった。

 

 とりあえず、後を追っていく。

 

 大体、一人になりたい男のいる場所など決まっているので、当てを少し探してみると、水辺でポツンと座っているポッチャマを見つけた。隣に座って、「いいんじゃねーか、ポッチャマのまま最強になれば」と、声をかける。

 

「ヒカリだって、別にお前を拒絶した訳じゃないさ。ただ、いきなりで驚いたんだろう。何だかんだ、トレーナーになってまだ一年経ってない新米だしな。でも、そんなヒカリを、お前は今のまま守りたいと思ったんだろ? なら、それを貫けばいいさ」

 

 別に進化しないから弱いという訳ではない。

 フシギダネは最終的には進化したが、それでも進化しない期間が長かった。それでも、あいつは俺のパーティの要として活躍していたし、その強さは他のポケモンに負けないものだ。

 

 ポッチャマがポッチャマのままでいたいのだというのなら、その姿で得られる強さを極めればいいだけだろう――と、話していると、ヒカリもこちらに追いついてきた。

 否、正確にはかなり前からヒカリは俺達を見つけていたが、俺とポッチャマの話が終わるのを待っていたのだろう。話も、おそらくは聞いていたはずだ。その証拠に、ヒカリの顔から迷いが抜けている。ポッチャマの気持ちを理解できなきゃあんな顔にはならない。

 

 こちらも、ポッチャマの背を押してやる。

 

 とぼとぼと、ヒカリの下まで歩いていくと、ポッチャマが意地を張って御免と言わんばかりに頭を下げた。ヒカリもすぐに笑顔でポッチャマを抱きしめる。

 

「私、ずっとポッチャマと一緒だからね!」

 

 それが進化を拒絶する自分を受け入れてくれる一言だということにすぐに気づいたのだろう。ポッチャマも笑顔を浮かべてヒカリに抱き着いた。

 

 帰り道、手持ちで腐っていた『かわらずのいし』をポッチャマに渡す。これは、持っているだけでポケモンが進化しなくなるというものだが、俺も基本的に進化肯定派なので、かなりの量が手持ちで腐っている。

 どうせなら、必要としているポケモンの手に渡るべきだろうということで、ポッチャマに上げた。ヒカリも、これでもうポッチャマも苦しまずに済むと大喜びしている。

 

 

 

 13歳 ι月θ日 『ポケモンコンテスト タツナミ大会』

 

 四つ目のリボンをかけて、ヒカリが出陣していく。今回は、一回戦をポニータ、二回戦をポッチャマで参加するつもりでいるようで気合に満ちている。

 しかし、ここでもロケット団の姿は見られなかった。本格的に休んでいるようで、コジロウが参加する様子所か、ムサシやニャースの姿もない。強敵がいないのは有難いことではあるが、ヒカリも少し肩透かしを食らったような態度を見せていた。

 

 とはいえ、ライバルがいない訳ではない。

 

 今回はヒカリの幼馴染であるケンゴが出場している。前は何とか勝つことが出来たが、あいつもここまでくる間に成長しているのは間違いないだろう。

 その証拠に、ケンゴは一次審査をゴーリキーのパワーを力強くアピールすることで、美しさや可愛さでアピールしている他のメンバーとは違った視線で大きな評価を得ている。

 

 だが、ヒカリも負けじと、色違いのポニータの魅力を際立たせて一次審査を突破していた。やはり、俺やムサシ、ノゾミやナオシのような実力者が少ない分、どうしても視線は自ずとヒカリとケンゴの二人に集まってしまう。

 二次審査も、ほぼ二人の独壇場という形で、ファーストステージ、セミファイナルを終えても、二人にはまだまだ余裕が残っていた。

 

 ファイナルステージは、当然のようにヒカリVSケンゴで、使用ポケモンもポッチャマVSポッタイシと、以前の戦いの再現と言って良い。

 

 前回は、ヒカリの逃げ勝ちだった。

 

 しかし、ケンゴもあの時よりも成長しているだろうし、ヒカリ自身もあの時とはレベルが違う。同じポケモンでも、全く同じ展開になるとは思えなかった。

 

 実際、バトルが始まると、ヒカリは得意の回転を利用した攻撃で、ケンゴを翻弄している。『つつく』の威力不足を回転でフォローしたり、『うずしお』を回転させて盾にしたりと、常識では見られない技の数々にケンゴが押されていく。

 だが、ポッタイシも進化系のパワーを使って反撃してきた。お互いに技術を駆使しながらポイントを奪ったり奪い返したりしている。しかし、ケンゴも前回負けたことで、ヒカリへの油断や慢心は消えていた。

 

 今持てる自分の全てをぶつけると言わんばかりに、ケンゴもヒカリに全力でぶつかっていく。

 もし、この勢いに飲まれていたらヒカリは負けていたかもしれない。しかし、ヒカリは最後まで冷静だった。ケンゴが勢いに乗ったが故に出来た僅かな隙――そこに逃さずにカウンターを叩きこみ、ヒカリはギリギリで勝利をもぎ取った。

 

 ケンゴが再びの敗北に一瞬顔を下げる――だが、前回と違って全力を出し切った良い演技が出来たと後悔はなさそうだった。そして、優勝者のヒカリは、四つ目のリボンとなるタツナミリボンを受け取っている。

 ヒカリも何だかんだもう後リボン一つでグランドフェスティバルかぁ。少し前まで、一次審査を突破できなくて泣いていたのが嘘のような成長だな。

 

 

 追記。罰金野郎がどこからともなく走ってきて、明日行われるポケモンピンポン大会に参加しないかと誘ってきた。俺は興味ないが、ラティが出たがったので、俺の代わりに出場して貰うことにしている。ヒカリも出るということで、今日から練習することになった。

 

 

 




 原作との変化点。

・第119話『激突! マンムーVSボスゴドラ!!』より、アニメのサトシ君を思い出した。
 ニューサトシの時はリザードンが反抗しなかったので、アニメの記憶を懐かしく感じている。

・第120話『不思議な生き物ポケットモンスター!』より、手持ちを振り返った。
 どうも感想ではエース不在が気になるらしいが、それはそれで逆に全員にチャンスがあるということでもあるので問題ないと思っている。

・第121話『寂しがり屋のユキカブリ!』より、ユキカブリをゲットした。
 アニメだとスズナと被るからか、ゲットされなかったが、ニューサトシが普通にゲットしている。

・第122話『進化! その時ポッチャマは!?』より、ニューサトシがポッチャマの悩みを聞いてあげた。
 男同士だからこそ話せることだってある。

・第123話『ポケモンコンテスト・タツナミ大会!!』より、ロケット団がいなかった。
 まだシンオウ中を駆け回っている。ヒカリはケンゴといい勝負を繰り広げていた。

・ポケモンピンポン大会。
 素の肉体能力が反映される大会にニューサトシが出ると無双してしまうので遠慮した。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.65

 ピジョット Lv.60

 バタフリー Lv.60

 ドサイドン Lv.62

 フシギバナ Lv.60

 リザードン Lv.65

 カメックス Lv.60

 キングラー Lv.60

 カモネギ  Lv.60

 エビワラー Lv.60

 ゲンガー  Lv.62

 コノヨザル Lv.60

 イーブイ  Lv.60

 ベトベトン Lv.60

 ジバコイル Lv.60

 ケンタロス Lv.60

 ヤドラン  Lv.60

 ハッサム  Lv.60

 トゲキッス Lv.59

 プテラ   Lv.60

 ラプラス  Lv.60

 ミュウツー Lv.75

 バリヤード Lv.60

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.58

 カビゴン  Lv.59

 ニョロトノ Lv.59

 ヘラクロス Lv.57

 メガニウム Lv.57

 マグマラシ Lv.57

 ラティアス Lv.54

 ヘルガー  Lv.57

 ワニノコ  Lv.57

 ヨルノズク(色違い) Lv.56

 カイロス(部分色違い) Lv.56

 ウソッキー Lv.56

 バンギラス Lv.61

 ドンファン Lv.56

 ギャラドス(色違い) Lv.56

 ミロカロス Lv.51

 ラグラージ Lv.52

 オオスバメ Lv.51

 ジュカイン Lv.52

 ヘイガニ  Lv.51

 フライゴン Lv.56

 コータス  Lv.50

 キルリア(色違い) Lv.43

 オニゴーリ Lv.49

 ワカシャモ Lv.47

 メタング(色違い) Lv.42

 エテボース Lv.41→42

 ムクホーク Lv.41

 ナエトル  Lv.40

 ブイゼル  Lv.41

 ムウマージ Lv.46

 カバルドン LV.40

 ミカルゲ  Lv.56

 グライオン Lv.36→37

 ロトム   Lv.40

 ユキカブリ Lv.35 NEW!


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