13歳 ι月ξ日 『再びのJ』
キッサキ神殿に向かうと、いつぞや捕まえたはずのポケモンハンターJとその一味が、この神殿に眠るレジギガスを蘇らせるために神殿にある3本の柱を壊していた。
目覚めたレジギガスは『スロースターター』など知らぬとばかりに全力で暴れ出し、ジンダイのレジロック、レジスチル、レジアイスを『あやしいひかり』で操って神殿の外へと飛び出していく。
とりあえず、ミュウツーと共にJを捕縛する。Jも、俺の顔を見るなり慌てて逃げようとしていたが、Jの波動はもう覚えているので、仮に逃げられたとしても察知範囲内であればミュウツーがいつでも『テレポート』可能だった。
久しぶりのマサラ式肉体言語術――マサラ正拳突きでJを黙らせ、一味もボコボコにしていく。しかし、どうして収監されていたはずのこいつがここにいるのだろう?
と、思っていると、Jが素直に白状しだした。
聞けば、つい先日、ギンガ団首領のアカギが部下を取り戻すために、監獄に強襲をかけたようで、そのどさくさでJも脱獄してきたらしい。脱獄してすぐ大きな仕事が来て、こうしてキッサキ神殿に来たようだが、そこでオレに見つかるとは運のない奴だ。
まぁ、仮に運があっても、脱獄した話を聞いた瞬間、また捕まえに行っただろうから自由な時間が数日伸びるだけだが――と、思いながら、再びJに「俺達はいつでもお前を捕まえられる。改めて、きちんと罪を償うんだな」と言って、監獄に送り返してやった。
Jも、脱獄してもこうして捕まる以上、もうどうしようもないと悟ったようで、抜け殻になったように意気消沈している。流石に、二度と脱獄するようなことはないだろう。
後はレジギガス問題だけ――と、考えていると、ジンダイやミコトの必死の説得が通じたのか、レジギガスが正気に戻っており、レジ三兄弟も解放されていた。
その後、レジギガスは再び神殿の奥で光の石に戻り、ジンダイとミコトは協力してこの神殿の再建を進めると共に、レジギガスを守っていくと宣言している。もしかしたら、いずれレジギガスがジンダイの手持ちになっているかもしれないな。
13歳 ι月ο日 『メンバー決め』
5日後にシンジとフルバトル――と、いうことで、今から出すメンバーを決めていく。
シンジも本気で来るだろうし、ポケモンのレベル差が多少あっても技術である程度は埋められる。当然、俺も手加減などするつもりはなかった。とはいえ、本番はシンオウリーグということを考えると、ここで手の内を全て見せるのは悪手とも言える。
チャンピオンリーグのように、ミュウツーとリザードンを両方出すのは止めにして、今回はリザードンを切り札に据えよう。
その上で、進化してようやく調子が上がってきているフシギバナと、リザードンとフシギバナがいるなら仲間外れにするのは可哀想なのでカメックスもチョイスする。
後は――と、考えていると、珍しくマグマラシが自分を選んでくれと訴えてきた。しかし、今回はリザードンをエースに据えているのでほのおタイプで被ってしまうので、申し訳ないがチョイスは控えている。
あからさまにショックを受けるマグマラシだが、次があれば絶対チョイスしてやると約束すると、渋々ながら納得した様子を見せていた。進化を拒否したり、急にバトルを求めたりと、なかなかにマグマラシも落ち着きがないな。
とはいえ、今はシンジのバトルが優先だ。残りは、バトルの中軸を任せるためにもピカ様と、小技が光るバタフリーに、でんきタイプ対策にじめんタイプのドサイドンでパーティを固めた。意図せず、カントー組の初期メンバーになってしまったが、これはこれで面白そうなので良しとする。
久しぶりに呼び出した初期メンバーはやる気に満ちており、いつでも戦えると目が訴えていた。長く旅をしているが、やはりカントーの初期メンツは長い付き合いだけあって俺の影響を色濃く受けてしまっている。
何せ、ヒカリが、「サトシにそっくり」と言うくらいなのだから、相当似ているのだろう。
13歳 ι月π日 『ギンガ団の影』
約束のエイチ湖の湖畔へ向かうために、デンリュウの電気で運行するという珍しい列車に乗ることになった。
その列車で、買い過ぎたからと他の乗客に駅弁を分けているハンサムという変なおっさんに出会ったのだが、こいつは確かゲームでも出てきた国際警察ではなかったっけか。
と、考えていると、ラティが一緒に駅弁を配り歩きに行ってしまったので、仕方なく後を追っていく。
すると、運転席では噂のデンリュウが運転の手伝いをしていた。こうして、ポケモンと人間が協力して仕事をするのはいいものだ――と、感心していると、急に目の前の信号が赤に変わった。
あまりに急な信号変更に列車は急ブレーキをかける。が、何の連絡もなく急に信号が赤に変わったことを不審に思った運転士は車掌に調査を依頼し、何故かハンサムもその調査に同行すると声をあげた。
多分、国際警察が行くくらいだし、ギンガ団が関わっているんだろうなぁ――と思いながら俺達は素直に昼食を食べる。素人がわざわざ首を突っ込む必要はないしな。そのまま、しばらく待ったら電車もまた動き出したので、素直にエイチ湖に向かうことにした。
13歳 ι月ρ日 『お困りリザードン』
シンジとのフルバトルに備えて調整をする中、久しぶりにリザードンときずな現象を発動させた。ヒカリはきずなリザードンを見るのが初めてということで、見たこともないリザードンを見て「コンテストでも出せばいいのに!」と、興奮した様子を見せる。
それを聞いて、リザードンも少し困った様子を見せた。バトルに興味はあっても、コンテストにはあまり興味がないのだろう。
しかし、意外とぐいぐい来るヒカリを無視も出来ないようで、頭を掻いてこちらに縋るような視線を向けてきた。意外と、強引なタイプに弱いらしい。
13歳 ι月σ日 『成長を感じる』
明日がバトル当日ということで、シンジもエイチ湖に顔を出してきた。どうやら準備は万端のようでやる気に満ちている。ジンダイとのバトルで、レジ三体を倒したのは確かな自信になっているようだ。
ゴウカザルも実質レジスチルを一人で倒したことで自信が付いたのか、負けないと俺に訴えている。ヒコザルの時の弱々しい態度が嘘のように強くなったもんだ。
13歳 ι月τ日 『フルバトル VS シンジ』
いざ、フルバトル当日がやってきた。シンジはこれまで見たこともないくらい気合の入った表情をしているが、あまり緊張されても困るので「前哨戦だぞ」だけ告げる。
とはいえ、勿論前哨戦とはいえ手加減する気はない。ここで勝てば勢いに乗れるし、チャンピオンリーグを経験したトレーナーとしてのプライドもある。悪いが、手加減抜きで叩きのめさせて貰うぜ。
どうやらレイジは公式の審判まで呼んでいたようで、審判ゾーンにはちゃんと資格を持っている審判が立っている。
改めて、ルールはフルバトルの6VS6、レベル制限なしの入れ替え有り、どちらかのポケモンが全て戦闘不能になった方の負けだ。
お互いに、一つ目のボールを手に取って、今か今かと開始の合図を待つ。観客席では、タケシやヒカリ、ラティが手に汗握って俺達の戦いを見守っていた。思えば、シンジとは野良バトルをしたことはあるが、こうしてガチでやるのはほぼ初めてと言って良い。
審判のスタート合図と共に、お互いにボールをフィールドに投げる――出てきたのは、シンジがマニューラ、俺はリザードンだった。
「開幕からリザードンだと!?」
これまで俺はリザードンを切り札にすることはあっても、序盤からリザードンを出したことはない。ここで、敢えてその裏を突いてリザードンを送り出している。全力だと言っただろう?
「くっ、戻れマニューラ」
シンジは相性不利と判断して、即座にマニューラをボールに戻していく。俺はリザードンに『にほんばれ』を指示して天候を晴れに変えさせた。
シンジは二体目として、ゴローニャを出してくる。どうやら相性を突いてきたらしい。リザードン対策はバッチリということか。
しかし、こちらも既に準備は終えている。『ソーラービーム』を指示して、ゴローニャの弱点を狙っていく。本来ならば、1ターンの溜めがいるが、晴れ状態のおかげでその貯めも必要なくなっていた。
シンジは即座に『ころがる』を指示して攻撃を躱していく。重量級のゴローニャだが、その体を利用して転がることで素早い回避を可能にしたということか。
ならば、こちらはリザードンを空中に逃がして『ころがる』の直撃を防がせて貰う。仮にジャンプしたとしても、ゴローニャの重さでは跳べる高さなど高が知れている。これで攻撃は不可能――と、考えていると、シンジは転がったまま『ステルスロック』を指示してきた。
まさか、『ころがる』を維持したまま別の技を出すとは、本来『ころがる』中は他の技を出せないが、『ころがる』自体を阻害しなければ同時発動は不可能ではない。
とはいえ、技の同時発動の技術をゴローニャに覚えさせているとは思わなかった。こちらの苦手なステロがフィールドに撒かれていく。これで、リザードンを戻したら次に出た時、体力の半分のダメージを受けることになる。
それなら戻さなければいい――と、いうことで、ここでリザードンと心を一つにし、絆を結ぶ。
きずなリザードンとなったことで、タイプがほのお・ドラゴンになり、いわ伎のダメージは少なくなった。未だに転がっているゴローニャにぶつかるように急降下し、ゼロ距離『ソーラービーム』で一気に戦闘不能まで持って行く。
だが、ゴローニャの特性は『がんじょう』だったようで、きずな化して火力の上がった四倍弱点でも一撃では倒しきることが出来なかった。
「『だいばくはつ』だ!!」
シンジはここだとばかりに、ゴローニャを爆発させてくる。流石に受ける訳にはいかないので、『まもる』を使って『だいばくはつ』を受け流した。しかし、ゴローニャ相手にこれで三つも技を使わされてしまったな。
シンジは次にエレブーを出してくる。このシンオウ地方を旅するに当たって、ヒコザルと共にずっと連れている相棒とも言って良いポケモンだ。
今はきずな化しているので、でんき技は半減ではある――が、既に技を三つ使っている上、もうすぐ晴れ状態も回復する。下手にここでエレブー相手に大技を使うと、小回りが利かなくなるし、逆に適当な技を使ってしまえば、後に大技が使えなくなってしまう。
ここは一旦交代した方が良いと判断し、きずな現象を解除してリザードンをボールに戻した。俺のきずな現象には時間制限があるので、メガシンカと違って変身時間をしっかり考えなくていけないのだ。
と、いう訳で、ここは素直に相性を突いてドサイドンを出していく。今回の俺のメンバーはひこうタイプが2体にみずタイプが1体いるので、でんきタイプの通りがかなりいいのだ。
ステロがドサイドンのボディに突き刺さるが、じめんタイプを持っているドサイドンに、ステロは効果半減である。1/16のダメージということで、特に気にしたことなくドサイドンが咆哮していく。
シンジはすぐにエレブーを戻した。相性を理解してサイクルを回すタイプとはそう会えないので戦っていて楽しい。
シンジは、再びマニューラを出してきた。ドサイドンにこおりタイプは2倍なので、スピードでかき乱しながら弱点を突こうという考えだろう。ならば、こちらも素直に戻す。うちのパーティは意外とこおりタイプも厳しいので、ここはカメックスを出して対処していく。
カメックスもステロで1/8のダメージを受けるが、これ以上は好きにさせるつもりはない。
シンジは『つじぎり』を指示してきた。こちらは、『こうそくスピン』を指示して、接近してくるマニューラごとステロを弾き飛ばして無効にしていく。俺がステロ対策を何もしていない訳がないだろう。
しかし、シンジもステロは決まればラッキーくらいにしか考えていなかったようで、特に焦った様子は見せていない。それよりも、レベル差もあってマニューラの攻撃が弾かれたことに思考を働かせているようだった。同時に、ここで晴れ状態が元に戻って天候が普通に戻っていく。
ゼニガメの頃は『こうそくスピン』を移動技として使っていたが、進化して重量が増えたので回転する壁として今は使っている。
勿論、移動技としても使えるが、シゲルのカメックスほどは俊敏には動けないし、劣化シゲルになるくらいならば腰を据えてバトルさせた方が良い。
事実、俺のカメックスの『こうそくスピン』は軽量級のポケモンの攻撃くらいなら簡単に弾ける。マニューラも、余程攻撃力を上げるか、回転を止められる攻撃をしない限り、俺のカメックスは止められないぞ。
「なら、『つるぎのまい』だ」
シンジは攻撃力を上げる判断をしたようで、『つるぎのまい』で攻撃を二段階上げてきた。
しかし、舞っている最中、ただ見ているはずがなく、『ハイドロポンプ』でダメージを与えている。シンジも舞いながら避けさせようとしていたが、『ハイドロポンプ』と『こうそくスピン』を合わせるユナイトコンボで回避させずに直撃させてやった。
勿論、通常の『ハイドロポンプ』よりダメージは安くなってしまったが、それでも耐久が紙であるマニューラには大きなダメージだろう。軽く体力を1/3は削ったはずだ。
とはいえ、マニューラも攻撃が二段階上がったことで『こうそくスピン』でも、簡単に攻撃が弾けなくなってしまった。
マニューラもお返しとばかりに、こちらに『つじぎり』で襲い掛かってくる。だが、甘い――マニューラは確かに早いが、『こうそくスピン』には確定で素早を一段階上げる追加効果があるのだ。
既に、『こうそくスピン』は二回使っている。つまり、カメックスはスピードが約二倍になっているも同義。いくらカメックスがそこまで早くないとはいえ、二段階も上がればマニューラのスピードに対応するくらいは出来る。
向こうは完全にガードしてくると思っていたのだろう。カメックスがマニューラの攻撃を回避して、カウンターで『アクアテール』を決めると驚いたような顔をしている。カメックスで高速戦してくるとは思わなかったようだ。
だが、マニューラもしっかり受け身を取ってダメージを最小にしてくる。それでも、もう体力は半分近く削れたはずだ。
シンジはここでマニューラを戻してくる。ドサイドン攻略のためにも、ここでマニューラを失うわけにはいかないのだろう。続けて再びエレブーを出してきた。
当然のように、『かみなり』を指示してくる。相手がカメックスなのだから当然とも言える動きだが――カメックスにでんき技が効くとは限らないぞ?
「カメックス! 『アクアテール』で尻尾を地面に刺せ、そのまま『こうそくスピン』!」
天空から雷が降り注ぐ前に、カメックスが尻尾を地面に刺す。そのまま体を回転させ、雷を逸らしながら地面に刺さった尻尾からダメージを逃がした。
だが、完全に無傷ではない。
原作のマチス戦でも電気は地面に流れたし、ノーダメージで行けるやろ――と、思ったが、所詮は付け焼刃だ。思い付きがそう上手く行くはずもなく、体力も1/4ちょっと削られている。しかし、二倍弱点のタイプ一致大技をその程度で受け流せたのであれば十分だった。
シンジは舌打ちしながら、再び『かみなり』を指示してくる。塵も積もれば山となる作戦のようで回数を重ねるつもりらしい。
いくら軽減できるとはいえ、何発も食らってやる義理はないので、『こうそくスピン』で回避していく。腰を据えてバトルした方が良いとは言ったが、移動技として使わないとは言っていない。
元々、『かみなり』は命中不安定ということで、少し動くだけで回避できる。おまけに、さらに素早が一段階上昇した。防御も出来て素早いカメックスという、あまり見ないであろう型に翻弄されながらも、シンジは『かみなりパンチ』で反撃してくる。
エレブーもなかなかに素早種族値が高いということで、カメックスに追いついてきた。回転している甲羅の中心に、叩きつけるように『かみなりパンチ』を打ち付けてくる。無理やり回転を止められた上、直撃を受けてカメックスも大ダメージを受けた。
チッ、回転の軸を狙ってきやがったか。扇風機の中心を押すと回転が止まるのと一緒で、『こうそくスピン』も回転の軸となる中心を止められると動きが止まる。あまり気づく奴はいないんだが、シンジはこの少しの攻防でしっかりと隙を見つけて来たらしい。
「やるな、シンジ……」
「お前のドッキリ箱のような戦術も、もうネタ切れか?」
言ってくれる。が、不利なのは確かだ。先程の『かみなり』のダメージと合わせても、体力は半分程になっている。
ここは一旦カメックスを戻して休ませていく。みずタイプのカメックスはピカ様に並ぶ、このパーティの中軸だ。ここで失うわけにはいかない。
相手はエレブーということで、フシギバナを送り出していく。カントー御三家の最終進化が勢揃いということで、観客席にいるレイジも感嘆の声を上げていた。
シンジは冷静にここでエレブーを戻していく。次に出してきたのはエースであろうゴウカザルだった。
相性はフシギバナが不利だが、うちのフシギバナはそう簡単に攻略できない。このまま継続――と、判断すると、即座に『かえんほうしゃ』を指示してきた。
フシギバナは当然のように『ねむりごな』を撒き、フッと粉を『かえんほうしゃ』の方に一息する。炎の粉がぶつかり、粉塵爆発が発生したことで、『かえんほうしゃ』はフシギバナに届くことなく消滅した。
ほのお技が弱点だとわかっているのに、その対策をしていない訳がないだろう。
フシギバナも進化したことで重量が増し、フシギダネの時ほど機敏に動けなくなった。だからこそ、戦い方を一から見直してカメックス同様に腰を据えて戦う方法を探ったのだ。
このバトルは録画しているので、後で進化に悩んでいるナエトルに見せてやろう――と、思っていると、シンジはゴウカザルに走れと指示を出す。ゴウカザルは素早種族値108だ。前世と同じく、この世界もポケモンの素早は100が基準となり、それ以上だと早く、それ以下だと遅いという考えで間違いない。
当然、ゴウカザルは多数いる100族を超える速さを持っており、フシギバナは80族だが重量もあってそこまで早く動けない以上、スピードを生かして攻めてくるのはセオリーとも言える。
そのまま『かえんぐるま』で責め立ててきた。こちらも、『つるのむち』で迎撃する。炎がツルを燃やして多少のダメージを与えてくるが、進化して強力になった『つるのむち』に抑えつけられ、ゴウカザルも身動きが取れないようだった。
続けて、ゴウカザルを地面に叩きつけ、『じしん』で追撃する。進化したことで覚えられるようになったじめんタイプの大技――避けようにも、叩きつけられたことで体勢が崩れて起き上がる頃には地面が揺れ出していた。
こちらも弱点である炎のダメージを1/4程受けたが、『つるのむち』による叩きつけからの『じしん』は体力を1/3以上奪ったはずだ。残り体力は約半分ちょっと――下手に追い込むと『もうか』が発動するから、ここからは慎重に体力を削っていく。
シンジも俺がゴウカザルの体力を調整しながら削っているのは察したようで、下手に動いてこない。遠距離からの炎は粉塵爆発、近距離はツルで対応する。フシギバナに進化したことで身に着けた重量級ならではの動きだ。
ここは戻すべきと判断したようでシンジはゴウカザルを戻してくる。続けて、再びマニューラを出してきた。
まだマニューラは『つじぎり』と『つるぎのまい』しか使っていない。こちらの苦手なこおり技で攻めようという魂胆か。
シンジはゴウカザルの時同様、マニューラを走らせ、フシギバナとの距離を詰めてきた。しかし、フシギバナはマニューラを見失うことなく、その体を掴もうと『つるのむち』を動かしていく。
それを見て、シンジは『ふぶき』を指示してきた。本体への直撃はなかったが、ツルが凍り付いて動きが鈍くなる。
その隙に、距離を詰めたマニューラがゼロ距離で『ふぶき』をお見舞いしてきた。マニューラの特攻は低いとはいえ、タイプ一致の大技でフシギバナも大ダメージを受ける。ゴウカザルに受けたダメージと合わせて、体力が一気に半分まで削られた。
とはいえ、されるがままではない。
フシギバナは『じしん』で反撃していく。だが、シンジはそれを読んでいたようで、マニューラをジャンプさせていた。空中から最後の技である『こおりのつぶて』が放たれ、フシギバナの体力を削っていく。
そのまま、再びゼロ距離『ふぶき』でとどめを刺そうとしてきたので、こちらも最後の技である『ハードプラント』を指示した。『ふぶき』の発射と同時に、地面から飛び出した大きな木の根がマニューラに直撃する。
フシギバナもマニューラも倒れなかった。ギリギリで体力が残っていたが、シンジは冷静に『こおりのつぶて』でとどめを刺してくる。究極技の反動で動けないフシギバナにこれを避けるすべはなかった。
これで残り5対5――しかし、マニューラの残りHPはミリだ。ゴウカザルの体力も半分まで削っているし、追い込んでいるのは俺ではある。
だが、シンジには焦りは見えなかった。
ハッタリか、それともまだ秘策があるのか、どちらにしろここはピカ様を出していくことにする。そろそろ場を荒らしていきたいし、横でずっと出番はまだかと催促するようにこちらを見ていたからな。
「ピカチュウか……」
そう呟くと、シンジは即座にマニューラを戻した。先制技である『ばちばちアクセル』を警戒したのだろう。あれは優先度+2なので、マニューラの『こおりのつぶて』よりも早い。
次に出してきたのはエレブーだった。これで、お互いにでんき技のダメージは半減する。
おまけに、エレブーはバトルに何回か顔を出してはいるが、『かみなり』と『かみなりパンチ』しか使っていないし、まだダメージを受けていなかった。シンジとしても、ここからが本番だと思っているのだろう。
「昔は先制技の一撃で倒された。だが、今はどうだ? 『かわらわり』!」
「こっちも『かわらわり』だ!」
エレブーの手刀が振り下ろされ、ピカ様も尻尾を横に振って迎撃していく。
初めてバトルした時は確固たるレベルの差があった。シンジの言う通り、今では大分差が詰まってきているのは間違いない。
だが――
「なにっ!?」
――それでも、俺のピカ様に届くほどではない。
エレブーの手を弾くように尻尾を振り上げる。振り下ろしていることもあり、単純な攻撃力だけならレベル差はあってもエレブーの方が上だろう。しかし、ピカ様には技術がある。
ピカ様は尻尾で迎撃する際、体を回転させて遠心力で技の威力を上げていた。故に、エレブーのパワーを上回る威力を出したのだ。
続けて、半減でもスピードのある『ばちばちアクセル』で追撃していく。レベルが上がってエレブーに進化したことで、昔のように一撃で倒れることはなくとも体勢が崩れた所への追撃を受けてエレブーが尻もちをついた。
体力自体は1/3削ったかどうかという所ではある。だが、自分よりも小さなピカ様に倒されたことでエレブーのプライドに傷がついたようで、悔しそうな顔でピカ様を見ていた。
「……戻れ、エレブー」
今の一連の動きを見て、まだ今のエレブーでは届かないと悟ったのか、シンジがエレブーを戻していく。
いい判断だ。エレブーは煽られて冷静さを失う所だったし、ここで考える時間を作るのは間違いではない。が、段々と受けきれなくなってきているのも事実だ。このままではじり貧にしかならない。
「ニドキング、バトルスタンバイ!!」
次に出してきたのはニドキングだった。マニューラ、ゴローニャ、エレブー、ゴウカザル、ニドキング――残りは後一体。
もし、シンジがきちんとミュウツーを警戒しているとしたら、おそらくはゴーストタイプかあくタイプのポケモンをチョイスしていると見た。
シンジは即座に『じしん』を指示してきた。こちらは『ざぶざぶサーフ』で振動を受け流しながら、攻撃に転じていく。しかし、指示に反してニドキングが使ってきたのは『だいちのちから』だった。
サーフボードの上に乗るピカ様めがけて地面の断片が飛んでくる。ジャンプで回避しようとするが、その動きは読まれていたようで、大地がピカ様を直撃していく。
弱点のじめん技を受けて、ピカ様の体力が1/3ほど削られた。しかし、発生させた波は死んでいなかった。ニドキングも弱点のダメージを受けて体力が削られていく。だが、ピカ様がいなくなったことで、波も指向性を失って大きなダメージは与えられなかった。
「この野郎、何が『じしん』だ」
「ニドキングが言うことを聞かなかったんだ。こちらの育成が足りていなかったらしい」
よく言うぜ。あれは、こちらの『ざぶざぶサーフ』を誘うための罠だ。俺が『じしん』を『ざぶざぶサーフ』で対処するのをわかっていなければああいう動きは出来ない。
カメックスやフシギバナのデータは少なかったせいか、少々後手に回ったようだが、シンジがこちらのポケモンを研究しているというのは間違いなさそうだ。
ここは相性不利なので、素直にピカ様を戻す。
続けて、こちらもカメックスを出していく。バタフリーでもいいのだが、シンジにはまだ後ろにミュウツーがいると警戒していて貰いたい。
カメックスを見ると、シンジはニドキングを戻してエレブーを出してくる。徹底的に相性の有利を狙っているようだ。しかし、その間にこちらは『あまごい』を指示した。
シンジは何故、こちらがエレブーにも有利になる雨に天候を変えたのかわからないようだが、雨時の『かみなり』は必中である以上、『こうそくスピン』でも避けられないと判断したのか、『かみなり』を指示してくる。
同時に、こちらも『ハイドロポンプ』で迎撃した。
向こうも『かみなり』を撃っていて動けないこともあり、両肩の砲塔から発射される二つの水砲がエレブーを襲っていった。
ここで、シンジも俺が肉を切らせて骨を断つ策に出たことを理解する。雨状態は『かみなり』を必中状態にはするが、威力が上がる訳ではない。受ける覚悟があればギリギリ耐えられる。
そして、うちのカメックスは前にも電撃を受けながら技を撃った経験があった。
体力はミリまで追い込まれるが、残り体力約2/3のエレブーも動けない状態で、特性の『げきりゅう』と、雨で威力が上がったタイプ一致『ハイドロポンプ』を受ければただでは済まない。
エレブーがみず半減とかなら話は別だが、等倍で無抵抗に攻撃が直撃すれば体力はギリギリ削り切れる計算だった。まぁ、結果的には急所を引いたみたいだが、それはそれでラッキーだから良し!
最終的には、カメックスも体力をミリまで削られはしたが、エレブーは必殺の一撃を受けて戦闘不能になっていた。
これで二体目――シンジも、ここでエレブーを失うとは思っていなかったのか、舌打ちをしながら戻していく。
残りは体力ミリのマニューラと、体力半分のゴウカザルに、ニドキングだ。相性的にゴウカザル、ニドキングは不利、マニューラは体力的な不安がある。必然的に、最後のポケモンを出さざるを得ないだろう。
「ヤミラミ、バトルスタンバイ!」
シンジが最後に選んでいたのはヤミラミだった。おそらくはこれがミュウツー対策だろう。だとすると、こいつの特性はまさか――
「『アンコール』!」
カメックスが強制的に『ハイドロポンプ』のモーションに入っていく。この技の早さ、やはり特性は夢特性の『いたずらごころ』か。変化技が先制技のように出せる強力な特性だ。
仕方ない。ここはカメックスを戻して――と、ボールの光を当てるが、カメックスがボールに戻らない。
どうやら、『ハイドロポンプ』を回避しながら、『くろいまなざし』で交換を封じて来たらしい。『ハイドロポンプ』は強力だが、命中率に難がある技だ。撃つタイミングがわかっていれば避けるのは難しくなかった。
おまけに、『ハイドロポンプ』はPPが5しかない。使用回数を使いきった瞬間、カメックスは無防備になってしまった。同時に、シンジが『イカサマ』が指示してくる。この『イカサマ』は、自分の攻撃数値ではなく、相手の攻撃値でダメージが発生する珍しい技だ。
俺のカメックスは近接能力もしっかり鍛えているので、必然的にヤミラミよりも攻撃力は高い。残り体力ミリなど軽く消し飛んで、カメックスも戦闘不能にさせられた。
ならば、こちらも最後の一体を出していこう。バタフリーをフィールドに送り出していく。
どうやら、シンジも俺がミュウツーを温存している可能性は考慮に入れていたようで、特に驚いた様子は見せていなかった。
ヤミラミも、ミカルゲと同じくゴースト・あくタイプなので、弱点はフェアリータイプの技以外に存在しない。
しかし、『アンコール』、『くろいまなざし』、『イカサマ』は確かに強い技ではあるが、まだ完全に特殊型のバタフリーに『イカサマ』は効果が薄いし、『アンコール』はまだこちらが技を使っていない今、先手で出しても強くはない。
必然的に、シンジは四つ目の技を使うか、『くろいまなざし』で交換を封じてくるしかないのだ。
シンジは技を出し渋って、『くろいまなざし』を指示してきた。馬鹿め、バタフリーを甘く見て技を出し渋ったお前の負けだ。こちらは当然のように『ねむりごな』を指示する。特性『ふくがん』からの『ねむりごな』は命中率97.5%と知れ!
流石に2.5%を引くことはなかったようで、ヤミラミが眠りに入る。同時に雨状態が元にも反り、バタフリーも『ちょうのまい』で特攻、特防、素早を一段階ずつ上げていった。シンジも、起点にされてはまずいと判断してヤミラミを戻す。
続けて出してきたのはゴウカザルだった。
まだ体力が半分残っており、『もうか』も残っているゴウカザルに賭ける――と『かえんほうしゃ』を指示してくる。こちらはフシギバナの時同様、『ねむりごな』による粉塵爆発で炎を受け流した。
「チッ、そいつも使えるのか……!」
ゴウカザルが走り出し、バタフリーも動き出す。『ちょうのまい』でスピードが上がっているので、ゴウカザルにも決して負けていなかった。
向こうはかくとうタイプも持っているので、ひこうタイプを持つバタフリーは有利が取れる。『エアスラッシュ』を指示して攻撃を仕掛けていくと、シンジも『ほのおのうず』で反撃してきた。
こちらのエアスラが渦に吸収され、バタフリーが『ほのおのうず』に閉じ込められていく。
動けなくなったが、ここは落ち着いて『ちょうのまい』でステータスを上げて耐久だ。しかし、シンジはこちらに落ち着く隙を与えるつもりはないようで、即座に最後の技である『オーバーヒート』を指示してきた。
渦の中に居ては粉塵爆発による受け流しは使えない。おまけに、渦が邪魔でバタフリーを戻すことも出来なかった。
とはいえ、むしタイプのバタフリーに無理やり『ほのおのうず』を突っ切らせるのは無理がある。前回、ヤミラミで技を出し渋った反省を生かしてこちらを完全に殺しに来ていた。
オーバーヒートが発射され、渦を突っ切ってバタフリーに直撃する――が、こちらも最後の技が残されていた。舞をキャンセルし、『まもる』で『オーバーヒート』の直撃を防御していく。渦を突っ切る都合上、攻撃のタイミングは手に取るようにわかった。
シンジも冷静にゴウカザルを戻していく。
冷静な判断と言えるだろう。渦がオバヒで消されたことで、バタフリーは自由になっていた。二度目の『ちょうのまい』はオバヒでキャンセルさせられたが、特攻が二段階下がっているゴウカザルで突破するのは難しい。下手をすれば起点にされかねなかった。
シンジはニドキングを出してくる。だが、『だいちのちから』はじめんタイプなので、ひこうタイプを持つバタフリーには効かない。しかし、こちらも技を全て使ってしまっているのでニドキングに対する有効打はなかった。
とはいえ、ひこう技は等倍なので、エアスラのごり押しでも勝てる。『ねむりごな』で眠らせてもいいし、戦いようはいくらでもあった。
シンジは『れいとうビーム』を指示してくる。後ろにいるのが、リザードン、ドサイドン、ピカ様である以上、でんき技はリザードン以外には半減か無効だ。それならば、通りのいいこおり技で攻めようという判断だろう。
こちらも、エアスラでれいビを迎撃する。ニドキングは技を豊富に覚える器用なポケモンだが、全体的に平均的なステータスのポケモンだ。おまけに、タイプ不一致の技ということもあり、十分にエアスラで対抗することが出来ていた。
シンジの残りポケモンは、体力ミリのマニューラと、体力半分のゴウカザル、そして眠り状態のヤミラミだ。ここで、ニドキングがバタフリーを落とせなければ、勝負がついたと言ってもいい状況である。
向こうが攻めあぐねる中、一気に『ちょうのまい』でステータスを上げていく。シンジも再び『れいとうビーム』を撃ってきたが、バタフリーは当たり前のように踊りながら攻撃を躱している。これも、コンテストバトルで身に着けた動きだ。
これで各対象のステータスがさらに一段階上がる。そのまま、『エアスラッシュ』を指示した。ニドキングには等倍だが、ステータスが計二段階上昇していることで、タイプ不一致の攻撃では相殺すら出来なくなっていた。
タイプ一致『エアスラッシュ』を受けて体力を削られながらも、シンジは最後の攻撃に出る。『だいちのちから』を指示して、地面をまるで岩のように細かくしてこちらに送り付けてきた。
しかし、じめん技はバタフリーには――と、考えていると、シンジは宙に浮いた大地を足場にニドキングに宙を駆けさせ、バタフリーとの距離を詰めてくる。残り体力半分もないのによくやると驚いていると、まさかの『つのドリル』を指示してきた。
最後の最後で一撃必殺か!
確かに、これが決まれば逆転だが、そう簡単に当たれば苦労はない。今のバタフリーのスピードなら回避は余裕だ――と、考えていると、バタフリーの周囲にある『だいちのちから』の破片が邪魔でバタフリーの動きが封じられていた。
このために、わざと『だいちのちから』で宙に浮かせた地面をバラバラにしておいたのか! これは前に俺がチャンピオンリーグで、カルネ相手に使った技術の応用だ。
足場兼妨害の一手――例え、技自体がバタフリーに効かなくとも、使い方次第で相手を追い詰められる。これはしてやられた。
咄嗟に『まもる』を指示するが、岩の影響で体勢が立て直しきれない。ニドキングは真っ直ぐ突っ込んできた。そのまま『つのドリル』がバタフリーに直撃し、バタフリーが戦闘不能になる。
しかし、弱点攻撃を連続で受けたニドキングも残り体力はミリという感じだ。ここで勝負を一気に決めよう。バタフリーを戻して、リザードンを出していく。
再び絆を結んで、きずなリザードンとなり、ほのお・ドラゴンとなる。シンジはワンチャンを狙って『つのドリル』を撃ってくるが、きずなリザードンの速度なら回避は難しくなかった。
そのまま、攻撃を避けながら貯めた『ソーラービーム』で、ニドキングの体力を削っていく。ニドキングも『れいとうビーム』で反撃してくるが、きずなリザードンとなったこちらの方が特攻は高い。
相手の『れいとうビーム』を押し返して、『ソーラービーム』を食らわせる。攻撃はギリギリで避けられたが、ニドキングのバランスが崩れたので、一気に距離を詰めて究極技の『ブラストバーン』で一気に戦闘不能にまで持って行った。
今までは、きずな化したら技が強制的に変化していたが、最近の特訓で技の使い分けが出来るようになってきたのだ。
正確には撃ち分けが出来るように訓練した。
撃つまでにチャージがいる上、撃った後は普通の究極技以上に動けないデメリットのある『ブラスターバースト』オンリーで戦うのは熟練者同士のバトルだと条件が厳しすぎる。
今までは騙し騙しやってきたが、いずれ隙を突かれるのは目に見える事実だった。
「知ってはいたが強いな、リザードンは……」
そう呟きながら、シンジは戦闘不能となったニドキングを戻し、ゴウカザルを出してくる。この間に、究極技の反動はなくなっていた。
ゴウカザルも『かえんほうしゃ』、『かえんぐるま』、『ほのおのうず』、『オーバーヒート』と、全ての技を使い切っており、リザードンへの有効打はないに等しい。しかし、こちらも『にほんばれ』、『ソーラービーム』、『まもる』、『ブラストバーン』と、ゴウカザルへの有効打はないに等しかった。
ならば、ここで一気に格の違いを見せつけてやろうと、『ブラスターバースト』を指示する。
シンジは『ほのおのうず』でこちらの動きを止めて、少しでも威力を下げようとしてきた。その間に、五つの炎がチャージされ、順番に発射されていく。
一射目は渦を切り裂き、迎撃の『かえんほうしゃ』で相殺されるが、二射目は直撃――だが、これでゴウカザルの体力が一気に1/4となり、『もうか』が発動した。
三射目、ここでシンジは勝負に出てくる。仮にここで威力の上がった『かえんほうしゃ』で三射目を相殺できても、四射目以降に対応できない。ならば、一気に勝負を決めようということだろう。『もうか』状態の『オーバーヒート』で一か八かの賭けに出てきた。
予想外に『オーバーヒート』の威力が強く、逆にこちらの三射目が迎撃されそうになる――が、追撃として四射目が重なったことでオバヒを相殺し、五射目でゴウカザルを戦闘不能にまで追い込むことが出来た。
しかし、ギリギリの勝利である。
ゴウカザルの『もうか』――原作で強いのはわかっていたが、まさかきずなリザードンの『ブラスターバースト』を連射で相殺がやっととは。
もし、もっとレベルが上がって技の威力が上がれば、残り三射全て使って相殺に持ち込む必要があっただろう。これはシンジにとって、後々追い風になると言える結果だった。
「……戻れ、ゴウカザル。悪くない結果だったぞ」
ゴウカザルの潜在能力はきずなリザードンにも届きうる。それがわかって、シンジも嬉しいのだろう。負けているのに、口角が僅かに上がっていた。
だが、バトルはもう勝負がついたも同然だ。こちらは『ブラスターバースト』の反動でしばらく動けないが、それでも瀕死のマニューラではその間にきずなリザードンを倒しきれなかった。
反撃の『ブラストバーン』でマニューラは戦闘不能に追い込まれ、眠っているヤミラミも『にほんばれ』からの『ブラスターバースト』で何も出来ずに戦闘不能にされる。
結果、俺の残りポケモンが3体、シンジが0で俺の勝利が決定した。
しかし、負けたというのにシンジに悲壮感はない。むしろ、これからの可能性に目を輝かせていた。俺の全力を受けたことで、確かな手応えを感じられたのだろう。
実際、俺もきずなリザードンだけで勝てると自惚れていた訳ではないが、予想外に追い詰められた。事実、リザードンとゴウカザルではレベル差があるのだ。それを押し返したゴウカザルの『もうか』は脅威と言って良い。
こりゃ、油断しているとシンオウリーグで負けかねないな――が、勝ちは勝ちなので、シンジにどや顔を決めていく。いい気分に浸っていたシンジも、ここまで勝ち誇られると悔しくなってきたようで、澄ました顔のままだがこちらを睨んでいた。
原作との変化点。
・第129話『復活のレジギガス! J再び!!』より、Jが脱獄していた。
ギンガ団の戦力不足を危惧したアカギが一か八かの特攻で仲間を開放。その気に乗じて脱獄している。が、脱獄早々の仕事でニューサトシに再会する運のなさを見せつけた。
・ロケット団情報収集中。
脱獄の情報を聞いて尻尾を掴んだ。奴らの動きをサカキに報告している。
・Jの終幕。
仲間も全て捕まり、ニューサトシに二度も簡単に捕まったことで自信を喪失した。原作のようにヤバい最後ではなく、これからは刑を全うしていくことになる。
・シンジ戦のメンバー選出。
適当に選んでいたらカントー組で固まった。初期組の人相の悪さを見て、ヒカリがニューサトシにそっくりだと驚いている。マグマラシが前回のキッサキでのガチ戦から何かを感じ取ってバトルを求めていた。
・第130話『デンリュウ列車! ハンサム登場!!』より、ギンガ団の影が見えたが無視した。
国際警察いるなら、素人が進んで関わることはないと判断した。おかげでギンガ団は助かっている。
・第131話『フルバトル! シンジVSサトシ!! 前編』より、きずなリザードンを見たヒカリがコンテストを進めてきた。
リザードンも意外と強気なタイプに弱いようで、ヒカリの押しに困惑している。
・シンジが合流した。
スズナを倒してきた。ゴウカザルも大活躍だったようで自身に満ち溢れている。
・第132話『フルバトル! シンジVsサトシ!! 後編』より、ニューサトシが勝利した。
が、シンジとしても手応えを感じられる試合だった。特にゴウカザルのもうかがきずなリザードンに通用するレベルだとわかったのは収穫である。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.65
ピジョット Lv.60
バタフリー Lv.60
ドサイドン Lv.62
フシギバナ Lv.60
リザードン Lv.65
カメックス Lv.60
キングラー Lv.60
カモネギ Lv.60
エビワラー Lv.60
ゲンガー Lv.62
コノヨザル Lv.60
イーブイ Lv.60
ベトベトン Lv.60
ジバコイル Lv.60
ケンタロス Lv.60
ヤドラン Lv.60
ハッサム Lv.60
トゲキッス Lv.59
プテラ Lv.60
ラプラス Lv.60
ミュウツー Lv.75
バリヤード Lv.60
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.58
カビゴン Lv.59
ニョロトノ Lv.59
ヘラクロス Lv.57
メガニウム Lv.57
マグマラシ Lv.58
ラティアス Lv.54
ヘルガー Lv.57
ワニノコ Lv.57
ヨルノズク(色違い) Lv.56
カイロス(部分色違い) Lv.56
ウソッキー Lv.56
バンギラス Lv.61
ドンファン Lv.56
ギャラドス(色違い) Lv.56
ミロカロス Lv.51
ラグラージ Lv.52
オオスバメ Lv.51
ジュカイン Lv.52
ヘイガニ Lv.51
フライゴン Lv.56
コータス Lv.50
キルリア(色違い) Lv.43
オニゴーリ Lv.49
ワカシャモ Lv.47
メタグロス(色違い) Lv.45
エテボース Lv.42
ムクホーク Lv.41
ナエトル Lv.41
ブイゼル Lv.41→42
ムウマージ Lv.46
カバルドン LV.40→41
ミカルゲ Lv.56
グライオン Lv.37→38
ロトム Lv.40→41
ユキカブリ Lv.35→36