14歳 λ月δ日 『大迫力バトル』
街で激しいバトルをするジバコイルとメタグロスに出会った。迫力があって見ている分には楽しいのだが、流石に街中では危険すぎるので、黒いキルリアに頼んで『テレポート』で近くの森まで離れさせていく。
その森で山岳警備隊に所属しているというカツゾーの話によると、ジバコイルとメタグロスは、普段この辺りの磁場で浴びた磁力を発散させるために、すり鉢状の大きな窪みでバトルをしていたらしいのだが、どういう訳かその窪みに水が溜まってしまったという。どうやらそのせいで、行き場を失った二体は街にやってきたようだった。
とりあえず、水が溜まった原因を探って行くと、どうも大岩が川の流れを堰き止めてしまっており、そのせいで氾濫した水が窪みに流れているのがわかったので、岩をどかして水の流れを正常に戻していく。
窪みに溜まった水については、マンムーやユキワラシのこおり技で凍らせて、力自慢のピンプクと俺のフカマルに運んでもらうことにした。
これで、ジバコイルとメタグロスも今まで通りにバトルをすることが出来るようになって喜んでいる。途中、俺のフカマルに対抗してヒカリのフカマルもボールから出てきたが、結局は俺の頭にかじりついているだけだった。
14歳 λ月ε日 『カンフー体操で覚えた』
川の近くで、フカマルコンビが『りゅうせいぐん』の練習をしていると、ヒカリのフカマルが川に落ちてしまった。流石にまずいのでブイゼルを出してすぐに助けに行く――と、その救助を見ていたらしい格闘家を名乗るキジュウロウとその相棒のバリヤードが出て来てバトルを申し込んできた。
どうやらブイゼルの実力を見込んでの申し込みのようだが、パンチが自慢のようなので、久しぶりに俺もバリヤードを手持ちに加えてバトルに応じることにする。ブイゼルがバトルしたそうだったが、今回は見て学ぶ側に回って貰った。
キョジュウロウのバリヤードは三色パンチを軸に基本にしている忠実な拳法家のようだが、俺のバリヤードはカンフー体操で覚えた動きが基本になっている。
本格的に武術を極めた訳ではないが、独自の動きは相手に流れを掴ませない。事実、相手のバリヤードは自慢の三色パンチを躱されて、やりにくさを感じているようだった。
たまに攻撃が直撃しそうになっても、『リフレクター』を多重展開して防御している。『ひかりのかべ』バリヤードエディションの『リフレクター』版だ。
最終的には隙を突いた『きあいパンチ』を直撃させてKOしている。しばらく会わない内にまた強くなったな――格闘技能が。
どうして、うちのポケモン達はこう殴り合いが強くなってしまうんだ。いや、いいんだ。近接が強いに越したことはない。ないが、バリヤードは本来、特殊タイプのポケモンで、近距離よりも遠距離を得意としているはずなんだが――まぁ、いいか!
追記。ブイゼルがバリヤードの近接能力の高さに目を光らせて弟子入りしていた。気が付けば、ブイゼルが新しく『れいとうパンチ』を身に着けている。バリヤードはやはり教え上手のようで、短い時間で上手くコツを教えてくれた。
14歳 λ月ζ日 『ポケスロンってポケモンだけでやる競技じゃなかったか?』
道の真ん中で巨大なトランポリンを見つけた。何だこれ――と、思っていると、空からカビゴンが降ってくる。
流石に空からカビゴンが降ってくるとは思わず驚いていると、カビゴンのトレーナーと思われる自称研究家のユウタがやってきた。
聞けば、ユウタは科学的なトレーニングによってポケモンを鍛えているらしい。ニューサトシも科学的な考えは嫌いではないが、ユウタはどうも根性や気合といった非科学的なものを信じておらず、科学のみを盲信しているようだった。
いつかのシンゴと同じだな。データがあればポケモンバトルには負けないと言っていた頃のあいつと、科学的なトレーニングをすれば強くなれると言うこいつの姿が被る。とはいえ、科学だけで手に入れた力だけではいずれ限界にぶち当たるだろう。そうなれば、こいつだって嫌でも非科学的な力を受け入れるようになるはずだ。
と、いう訳で、シンゴの二の舞を回避するために、特に喧嘩することもなくユウタとは別れる。
だが、ユウタは近くでポケスロンに参加するということで、興味を持ったラティが参加したがってしまった。ポケスロンは、ゲームでもあったポケモン同士が力を合わせるミニゲームだが、この世界ではポケモンとトレーナーが一緒になって参加する競技らしい。
一緒に出てやりたい気持ちはあるが、ポケモンライドやポケリンガのように、ポケモンに乗るとか、ポケモンに指示して――とかいう競技ならまだしも、トレーナーの実力のある競技に出てしまうと、いつぞやの卓球のようなことになりかねなかった。
仕方ないので、苦肉の策としてトレーナー枠でラティを参加させることにする。俺も観客席で見ているし、最近のラティならもう大きな問題を起こすことはないだろう、多分。
と、いう訳で参加を許可するとラティが大喜びしている。ただし、人間の姿でいることが条件だ。これを破ったらもうトレーナー枠での参加は二度とさせないと約束させた。
そこまで心配する必要もないとは思うが、タツ婆さんの時みたいにテンションが上がってむやみやたらに正体を明かされてもこれからの旅が面倒だ。こう見えてラティは準伝――世間様からは狙われてもおかしくない立場でもある。
本人も流石にわかってはいるはずだし、後は成り行きに任せよう――と、思いながら、何だかんだユウタと一緒にポケスロンの会場に移動していると、トレーニングのやりすぎでカビゴンが疲れている様子だった。
ユウタは気付いていないようだったので、それとなく忠告してやる。これからポケスロンなのに、疲れて本番で力が出せませんでしたじゃ話にならないからな。
調べてみると、やはりカビゴンは疲れていたらしい。ユウタは俺が計測器も使っていないのにカビゴンの疲れがわかったか不思議がっていたが、こういうのも科学的な見地以外のモノだから今のユウタには理解できないだろう。
と、思っていると、マッサージ師に扮したロケット団がカビゴンを狙っているようだったので、いつものようにサクッとやなかんじーにしてやる。いきなりのことで、ユウタも驚いた様子を見せていたが、ヒカリが「いつものことだから」と納得させていた。
この半年ちょっとでヒカリももう完全にロケット団のことを受け入れてしまったな。
そんなこんなで、ポケスロン会場に着くと、ヒカリやタケシと観客席に移動して、後はピカ様とポケモン達に任せる。頼むぞ、ラティを助けてやってくれ。
第一種目は『キャッチソーサー』で、トレーナーがシーソーに飛び乗ってポケモンをジャンプさせ、ソーサーを集める競技らしい。
ラティは貸したポケモンたちの中から、ジャンプ力のありそうなポケモンとしてフカマルをチョイスしている。対するユウタはサワムラーで挑戦するようだった。
ラティも最初はルールをイマイチ把握できてなかったのか、周りの様子を見ていたことで一歩遅れたが、フカマルの頑張りもあってすぐにトップに並ぼうとしている。っていうか、トップがユウタだ。流石に自信があるだけあって、結果もしっかり出しているらしい。
だが、ラティも負けていなかった。
相棒が俺のフカマルだけあって、小さな体に見合わぬジャンプ力で高く跳び、パワフルにソーサーをぶん殴っている。しかし、序盤の差が大きかったのか、一枚差で負けてしまっていた。
それでも二位なので、まだまだチャンスはある。ラティも、頑張ったフカマルを労ってボールに戻していた。サマースクールのおかげで、ボールの使い方やトレーナーとしての心得もしっかりマスターしている。まぁ、ポケモンがトレーナーって意味が分からんが。
第二種目は――と、思ってみていると、今回はジョウトから優勝者のバネブーが来ているらしく、エキシビションとして『バウンドフィールド』のお手本を見せてくれることになった。
この競技は、トランポリンでジャンプし、天井のランプを光った順にタッチしていく競技らしい。ぴょんぴょん跳ねるバネブーは確かに凄いのだが、ヒカリが「バネブーにトランポリンはいらないと思うんだけど」とツッコミを入れている。まぁ、足に着いてるしな。
今回はお手本があったからか、ラティもしっかりと内容を理解していて、相棒には的確な判断や動きが出来そうなブイゼルをチョイスしている。ユウタはここで一足先にカビゴンを出してきた。そういえば、会った時にもトランポリン使ってたっけか。
カビゴンがカビゴンとは思えぬ瞬発力や判断力でランプをタッチしていく中、ブイゼルも負けじと追いかけていく。頼られると応えたくなる男気と、負けず嫌いが合わさってブイゼルもカビゴンに負けていなかった。
結果、引き分けということで、ラティとユウタが同率一位になっている。まさか、ただの女の子だと思っていたラティがここまで付いてくるとは思わなかったようで、流石のユウタも動揺が隠せずにいた。
最後の種目は『ダッシュハードル』というもので、これは簡単に言うとトレーナーとポケモンで行う二人三脚のハードル走らしい。
ラティはピカ様、ユウタは変わらずカビゴンで挑戦していくようで、参加ポケモン達の額にはカメラの付いたカチューシャのような装置が、トレーナー側にはアイマスクのような装置が付けられていく。
グラウンドを一周する間、トレーナーは装着した機械を通じてポケモン達が見ている視点を確認することができ、途中で地面から飛び出してくるハードルを事前予測することが出来るようになっている。
しかし、ポケモン達には途中で地面から出てくるハードルはギリギリまで見えず、トレーナーがタイミングよくその場でジャンプすることで、機械を通じてジャンプの指示がポケモンに伝わり、ポケモンもそのタイミングに合わせてジャンプすることでハードルを越えて進んでいく――というのが基本的なルールだった。
つまり、グラウンドを走るのはポケモンだが、ジャンプはトレーナーが担当するということであり、トレーナーとポケモンの呼吸を合わせないと結果が出ない競技になっている。
トレーナー側はポケモンの動きを理解してタイミングよくジャンプしないといけないし、ポケモン側もトレーナーの指示タイミングをしっかり理解して動かないとハードルに激突してしまう。
いわば、どれだけラティとピカ様がシンクロできるか――勝敗はそこにかかっていた。
いざ競技が開始されると、ピカ様が真っ先に飛び出していく。続いてユウタのカビゴンだ。いくら鍛えているとはいえ、流石にピカ様のスピードには追いつけないようだが、それでも二番手を張っている。
他のポケモン達も進んでいくが、一部のポケモンは見えないハードルを警戒してか、スピードが出せていないように見えた。こういう恐怖心も、トレーナーとの信頼関係が出来ていないと払拭できない。
その点、ピカ様は全く迷う素振りを見せなかった。根性が座っているのは俺譲りか。
と、思っていると、ラティがその場でぴょんとジャンプする。機械を通じてピカ様もハードルが来るとわかったようで、少し高めにジャンプしてラティの指示のタイミングを計りながらハードルを躱していた。
どうやら、この一回でアジャストしたようで、次のジャンプからは最小の動きでハードルを飛び越えている。しかし、一回目の大ジャンプの隙を突いて、カビゴンがもう追撃しており、ピカ様のすぐ後ろに着いていた。
ユウタもまた科学的に導き出されたベストのタイミングでジャンプし、カビゴンもそれに応えているため動きに無駄がない。他のポケモン達の連係ミスが目立つ中、二体がフィールドを独走していた。
そんな中、ラティがジャンプのタイミングがずれてしまったのか、ピカ様の予想よりも早くハードルが出て来て一瞬ブレーキがかかる。ぶつかることなく何とか飛び越えることは出来たが、今のブレーキでカビゴンが隣に並んでいた。
ユウタも口先だけじゃない。科学的な見地から、カビゴンを頑張って育ててきたからこそ、重量級のカビゴンがここまでの動きを見せている。後はどちらが勝つか――と、思って見ていると、僅かな差でピカ様が先にゴールしていた。
最後、僅かだがカビゴンの動きが乱れたように見えたが、おそらくはスタミナ切れだろう。
ここに来るまでの間、カビゴンは疲れた様子を見せていたし、第一競技中に休んでいたとはいえ、第二競技であれだけ動いてから連続でダッシュだ。最後までスタミナが持たなかったとしても不思議はない。
第一競技はユウタが勝ち、第二競技は引き分け、第三競技はラティが勝った。結果、ラティとユウタの同時優勝でポケスロン大会の幕は閉じている。
とはいえ、トロフィーや景品がある訳ではないようで、二人にはお手製の葉冠(月桂冠)がプレゼントされるだけだった。だが、ラティにとっては十分なトロフィーだったようで、大喜びでこちらに戻ってくる。「かった!」と、にんまり笑みを浮かべて、まさにご機嫌だった。
ユウタも、このポケスロンに来る間のことや、ポケスロンのラティの頑張りを通じて、意地や根性のような心の大切さもわかったと言っている。しかし、別にユウタの全てが間違っている訳ではない。
科学には科学の良い所、非科学的なものには非科学的な良い所がある。後は、それをどれだけ自分のモノに出来るか――だが、ユウタのポケモンへの愛情を考えれば、非科学的なモノの吸収もそう難しいことではないだろう。
いつか、こいつがもっと強くなったら、今度は全力のポケモンバトルがしたいもんだ。
原作との変化点。
・第158話『爆走! ジバコイルVSメタグロス!』より、ロケット団も手伝っていた。
原作通り手伝っている。アニメではいろいろ散々な目に合っていたが、この世界では普通に手伝って普通に帰っていった。メタグロスは前に色違いをサカキに献上したのでいらないと判断。
・第159話『唸れれいとうパンチ! ブイゼルVSバリヤード!!』より、バリヤードが格の違いを見せつけた。
エスパータイプなのに近接技能が爆上がりしている。また、ブイゼルがバリヤードに弟子入りしてカンフー体操の基礎を学んでいた。ついでにれいとうパンチも覚えている。
・第160話『燃えよカビゴン! ポケスロンの王者!!』より、ニューサトシが参加を見送った。
ポケモンに指示を出したり、ポケモンに乗るとかならまだしも肉体能力がモノをいう大会だと無双してしまうので自重した。とはいえ、見てみると意外とトレーナーが無双できるものではなかったので、出ても良かったかとも思っている。
・ロケット団が悪さをするのを自重した。
参加前にちょっかいを出したが、ポケスロンにラティが参加しているのを見てその後は悪さを自重した。長い付き合いで、ラティに手を出すのはニューサトシの逆鱗に触れることだとわかっているので、今回は売店を出して儲けを出している。
・ユウタと仲良くなった。
最初は凝り固まった思考をしていたが、ポケモンを大切にして信頼しているのはわかったので、ニューサトシとしては別に嫌なやつとは感じていなかった。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.65
ピジョット Lv.60
バタフリー Lv.60
ドサイドン Lv.63
フシギバナ Lv.60
リザードン Lv.65
カメックス Lv.60
キングラー Lv.60
カモネギ Lv.60
エビワラー Lv.60
ゲンガー Lv.62
コノヨザル Lv.60
イーブイ Lv.60
ベトベトン Lv.60
ジバコイル Lv.60
ケンタロス Lv.60
ヤドラン Lv.60
ハッサム Lv.60
トゲキッス Lv.59
プテラ Lv.60
ラプラス Lv.60
ミュウツー Lv.76
バリヤード Lv.60
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.58
カビゴン Lv.59
ニョロトノ Lv.59
ヘラクロス Lv.57
メガニウム Lv.57
バクフーン(ヒスイの姿) Lv.58
ラティアス Lv.54
ヘルガー Lv.57
ワニノコ Lv.57
ヨルノズク(色違い) Lv.56
カイロス(部分色違い) Lv.56
ウソッキー Lv.56
バンギラス Lv.61
ドンファン Lv.56
ギャラドス(色違い) Lv.56
ミロカロス Lv.51
ラグラージ Lv.52
オオスバメ Lv.51
ジュカイン Lv.52
ヘイガニ Lv.51
フライゴン Lv.56
コータス Lv.50
キルリア(色違い) Lv.44
オニゴーリ Lv.49
ワカシャモ Lv.47
メタグロス(色違い) Lv.45
エテボース Lv.42→43
ムクホーク Lv.42
ナエトル Lv.42
ブイゼル Lv.42→43
ムウマージ Lv.46
カバルドン LV.41
ミカルゲ Lv.56
グライオン Lv.40
ロトム Lv.41
ユキカブリ Lv.37→38
フカマル Lv.22→24