ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

265 / 310
♯246 『さて、ここからが本番だ』

 14歳 μ月σ日 『シンオウリーグ 準決勝 VSタクト 前編』

 

 熱戦の準々決勝を勝ち抜き、遂に準決勝にやってきた。シンジとの決戦も楽しみだったが、実はこのバトルも地味にずっと楽しみにしていたりする。

 アニメでサトシ君が負けた相手――準伝のダークライとラティオスしか情報のないこいつとニューサトシが全力で戦う。こんなに燃えることはないだろう。

 

 そして、同じくらい燃えているのがミュウツーだった。今の今まで温存していたのは、この日のためと言って良い。普段、あまり全力を出す機会を与えてやれないが、こいつなら相手にとって不足はないだろう。当然、開幕から暴れて貰うつもりだ。

 

 マスターボールを手に取る。

 

 ボールの中にいるミュウツーの表情はわからないが、ボールを通じてやる気が伝わってきた。波動で感情を読んでいるのではない。ただ、互いの気持ちが同じだからこそ、何もしなくても気持ちがわかるのだ。

 

 試合が始まり、タクトがダークライを出してくる。こちらは当然、ミュウツーを出した。

 

 過去のチャンピオンリーグや、ジョウトリーグを見たことがある人間なら知っているかもしれないが、それでも知らない人が多いミュウツーの登場に大歓声が巻き起こる。

 

 タクトも、ミュウツーを知っているようで、「まさか初っ端とはね」と苦笑いを浮かべていた。まぁ、確かに普通に考えればあくタイプのダークライ相手に、エスパータイプのミュウツーを出すのは悪手に見える。

 

 しかし、俺達にそんなセオリーは通用しないのだ。いいからとっとかかってこい――と、ミュウツーがダークライを挑発していく。

 

 挑発に乗った訳ではないだろうが、タクトは『ダークホール』を指示した。この技はダークライ専用の催眠技で、強すぎて『だいばくはつ』などと同じでナーフを受けた技だ。

 何が強いのかと言うと、命中率である。

 基本、相手を眠らせる技は命中率に難があるのだが、『ダークホール』は脅威の80%を誇っていた。この大会中の命中率を見ても、この『ダークホール』は初期の命中率80の鬼強時代のままと見ていいだろう(ちなみに、ナーフ後は命中率が80から50まで下がっている)。

 

 ダークライの特性『ナイトメア』も、相手が眠り状態の時、相手の最大HPを1/8も減らすというステロのようなヤバい効果を持っており、相手を眠らせれば眠らせる程、アドバンテージを有利に出来る。

 それを考えれば、こいつがここまでダークライ一体で勝ち抜いてきたというのも、特に不思議はなかった。全員眠らせて、体力を削って、『ゆめくい』して、自分の体力を回復させていけば、アホでも余裕勝ち出来る。

 

 だからこそ、眠る訳にはいかない。

 

 ミュウツーも軽くジャンプして攻撃を回避していく。命中率80だろうと、全体技だろうと、見えていれば避けるのはそこまで難しいことではなかった。

 

『どうした? 眠らせなければ怖くて戦えないか?』

 

 と、ミュウツーも軽く相手を挑発していく。タクトは「厳しいね」と苦笑いを浮かべながら、『あくのはどう』を指示した。

 対するミュウツーは『はどうだん』で返していく。何だかんだ言いながら特殊技を使っている辺り、こいつも割と本気のようだ。

 

 ダークライの『あくのはどう』を切り裂いて、弱点の『はどうだん』がダークライに直撃する。

 タイプ不一致とはいえ、特攻種族値154の化け物から放たれた一撃だ。相手がダークライとはいえ、かなり厳しいだろう。おまけに、『はどうだん』は必中なので避けられない。

 

 ぱっと見、1/3行かないくらいのダメージか。乱数込みで後、二、三発で倒せるな――と、思っていると、タクトは『かげぶんしん』を指示してきた。

 数を増やして翻弄しようという魂胆か。

 だが、こちらの『はどうだん』は必中なので、『かげぶんしん』は意味がない。が、面倒なので全体攻撃で吹き飛ばしてやる――と、『じしん』を指示する。同時に、タクトは最後の技である『ふいうち』を指示して、ミュウツーを殴りに来た。

 

 成程、『かげぶんしん』はこちらの攻撃技を誘うための囮か。『ふいうち』は相手が攻撃技以外を選択したら失敗するからな。

 

 既にこちらは技のモーションに入っている。普通なら反撃が間に合わず直撃を受ける場面だが、ミュウツーは咄嗟に『アイアンテール(スプーン)』で『ふいうち』を仕掛けてきたダークライを地面に叩きつけ、そのまま『じしん』でダメージを与えた。

 高等技術である二つの技の同時発動を当たり前のようにやってのけている。とはいえ、『じしん』が下半身を使って出す技故、上半身が自由だったというのも大きかった。もし、使っていたのが『はどうだん』だったら、相打ちになっていたかもしれない。

 

 とはいえ、そんなことは欠片も顔には出さず、表面上は余裕の表情を取り繕っておく。

 

 そんなこちらの内心など知らぬタクトは、『ふいうち』を当たり前のように躱して対処する近接技能の高さに動揺を隠せていなかった。

 勿論、種も仕掛けもある。

 と、いうよりも、『ふいうち』が来るであろうことは元から強く警戒していた。タクトのダークライは意外と情報の露出が多い。軽く調べた中には『ふいうち』を使っていたデータもあることを、こちらはしっかり覚えていた。

 

 タクトも、まさかこちらがダークライをメタメタにメタってきているとは欠片も思わなかっただろう。

 

 それでも、何とか一矢報いようと、ゼロ距離『ダークホール』でこちらを眠らせようとするダークライの突撃を『アイアンテール(スプーン)』で受け流し、無情な『じしん』の追撃をかけて戦闘不能に追い込んでいく。

 

 この大会、一体でここまで勝ち抜いてきたダークライが手も足も出ずに叩きのめされ、会場も流石に驚きでシーンとなってしまった。

 

 しかし、空気を読んで、タケシを筆頭に仲間達が応援の声を飛ばしてくれたことで、会場も再び火が付いたように盛り上がっていく。流石は長い付き合いだけあって、ニューサトシが騒がれることが大好きなのをよくわかっている。

 

 タクトも、「やはり、君相手だとダークライだけでは勝てないか。すまなかった、ダークライ」と、結果的にミュウツーの物差しになったダークライに謝罪しながら二体目を出してきた。出てきたのは、やはりラティオスだ。

 

 会場中がラティオスの姿に釘付けとなる。くっそ面白くねぇ――が、それならこちらも次を見せるまでだった。この歓声をすぐに取り戻してやるぜ。

 

 正直、ミュウツー一体でどこまで勝ち抜けるかを試してみたい気持ちはある。だが、相手がラティオスならこっちはラティアスをぶつけたいと思うのがポケモントレーナーというものだろう。

 

 ミュウツーが仕方ないという表情でボールに戻る。続けて、公式戦初デビューのラティをフィールドに送り出した。

 

 解説の『サトシ選手の二体目は、まさかのラティアスだー!!』という声が耳に入ってくる。同時に、新たな伝説の姿に会場中が沸き上がった。ラティもコンテスト仕込みの登場を決めて、相手のラティオスにドヤ顔を決めている。

 タクトも、流石に俺のコンテスト歴までは知らなかったようで、初見のラティに驚いたような表情を見せている。しかし、すぐに気を取り直したようで、「面白い。ラティオス、『りゅうのはどう』!」と、こちらに攻撃を仕掛けてきた。

 

 ダークライもそうだったが、このラティオスもレベルが高い。伝説、準伝は普通のポケモンに比べてどうしたってレベルを上げるのが難しい。

 だが、タクトはどちらも60以上に育て上げている。うちのラティはまだ54なので、真正面からの技のぶつかり合いはどうしたって不利だった。

 

 ならば、真正面からぶつからなければいい――と、いうことで、『りゅうのはどう』をくぐり抜けて距離を詰め、『ドラゴンクロー』で反撃していく。

 まさか、ラティアスがいきなり近接戦を仕掛けてくるとは思わなかったのか、タクトも反応が一歩遅れた。ラティの一撃がラティオスの顎を跳ね上げダメージを与える。

 

 先制は頂いたが、向こうもされるがままではなかった。即座に『れいとうビーム』でこちらを捕らえようと反撃してくる。

 ラティも咄嗟に身を翻して、れいビの追撃を避けながら上空に逃げた。どうやら、向こうのラティオスも基本的に特殊型で育てられているらしい。攻撃を続けながら、ラティオスもラティを追って上空に飛び上がってくる。

 

 こちらもコンテスト仕込みの機動で回避していくが、タクトのラティオスもかなり育てられており、完全には逃げ切れなかった。

 仕方ないので、直撃に合わせて『ひかりのかべ』で向こうの特殊技の威力を半減させてダメージを減らしていく。流石にまだラティは『ひかりのかべ』バリヤードエディションは使えないので素直にダメージを受けてしまっていた。

 

 しかし、タクトもこれで止まらない。追撃に『ギガインパクト』を指示して、ラティオスを突っ込ませてくる。

 攻撃を受けてラティは体勢が少し崩れていた。その一瞬の隙をタクトは見逃さなかったのだろう。ラティオスが真っ直ぐラティに突っ込んでくる――回避は無理と判断して、『ドラゴンクロー』で反撃を指示した。

 

 相手の『ギガインパクト』の直撃を受けながら、ラティも相手を自身の爪を相手に叩き付ける。とはいえ、流石にタイプ一致『ドラゴンクロー』でも『ギガインパクト』には勝てずに、ラティが吹き飛ばされてフィールドの壁に叩き付けられた。

 

 相手の使った『ギガインパクト』は使用後に反動でしばらく動けなくなるというデメリットがあるが、ラティも壁に体を叩き付けられたせいですぐには動けない。

 結局、ラティがフィールドに戻る頃には、既にラティオスも反動から立ち直っており、こちらの体力は約半分。向こうが2/3ちょっとと、やはりこちらが押されてしまっている。

 

 おまけに、タクトは攻め手を止めなかった。最後の技として『りゅうせいぐん』を指示して、一気にこちらを追い込んでくる。

 当然ながら『りゅうせいぐん』は、竜のエネルギーを上空に打ち出して炸裂させ、空から地上に流星を降らせる技だ。つまり、『りゅうせいぐん』を『りゅうせいぐん』で反撃は出来ない。

 

 対処としては、回避しながら『ドラゴンクロー』で打ち落としていくしかなかった。それでも、数が多くて全ては打ち落とせない。

 こちらは『ひかりのかべ』で威力が半減しているおかげで、戦闘不能には持って行かれなかったが、それでもラティの体力は一気に1/3近くまで削れていく。

 

 そして、こちらが『りゅうせいぐん』を対処している内に、ラティオスは『ギガインパクト』で突っ込んできていた。『りゅうせいぐん』は撃ち出す技故に、他の技よりも動き出しが早い。

 

 体力が1/3まで削られたラティにこの一撃は耐えられなかった。相手の『ギガインパクト』の直撃を受けて、ラティが吹き飛ばされ――その姿が煙のように消えていく。

 

「『みがわり』か!?」

 

 タクトが驚いた声を出す。そう、タクト程の実力者ならまずこちらにとどめを刺してくることは読めていた――故に、ラティには迎撃後すぐに『みがわり』を使うサインを出しておいたのだ。

 勿論、『みがわり』で『りゅうせいぐん』を防ぐという手段も取れた。しかし、長期戦になれば能力で劣るこちらが不利になる。どうにかして勝つための道筋を作る必要があった。本体のラティは、『みがわり』の少し後ろで、既に『りゅうせいぐん』のチャージに入っている。

 

 相手のラティオスは『ギガインパクト』の反動で動けない。当然、こちらの大技を避けることが出来ず、『りゅうせいぐん』が全弾直撃して大ダメージを与えていく。

 

 そして、『りゅうせいぐん』は撃ち出す技故に動き出しが一歩早い。爆煙の中を突っ切って、ラティが真っ直ぐラティオスまで突っ込んでいく。タクトも即座に『ギガインパクト』を指示するが、それよりも先にこちらの『ドラゴンクロー』が決まる方が早かった。

 

 ラティオスが吹き飛び、そのまま戦闘不能になる。ラティも肩で息をしていた。どこかにミスが一つでもあれば、負けていたのはこちらだっただろう。

 しかし、ラティの『みがわり』はかなり精巧に出来ていた。自身のダメージもなるべく再現させていたし、一見であれを偽物だと気付くのはまず不可能と言って良い。これまでの努力が、ラティを勝利に導いたのだ。

 

 タクトは労いの声をかけて、ラティオスをボールに戻した。こちらもラティをボールに戻していく。流石にもう体力がギリギリだし、この後また戦うにしても一旦休ませてやる必要がある。

 それに、今のラティの戦いを見て、若干火の付いた男が一人――俺の隣でスパークを炸裂させていた。兄貴分として、自分も格好良い所を見せたいのだろう。その意気や良しということで、ピカ様をフィールドに送り込んでいく。

 

 さて、ここからが本番だ。

 

 ここから先はアニメでも描写がない未知の領域。サトシ君も、ここで力尽きている。次に何が出てくるかは完全に謎だった。

 伝説のポケモンか、それとも普通のポケモンなのか――と、ワクワクいると、タクトは三体目としてエンテイを出してくる。ジョウト三犬の一体、竹中ともこの間見た色違いとも違う個体のようだ。

 

 タクトが『しんそく』を指示してくる。こちらも、『ばちばちアクセル』で即座に対応した。

 流石に真正面のぶつかり合いでは勝ち目がないので、相手の攻撃を躱しつつ、懐に飛び込んで一撃をぶつけていく。前に一度、竹中エンテイと戦ったことがあるが故に、その動きは覚えている。かつては手も足も出なかったが、今では互角に渡り合っていた。

 

 とはいえ、流石に『ばちばちアクセル』の一撃程度で参るはずがなく、エンテイも余裕の表情を見せている。

 タクトは続けて、『せいなるほのお』を指示してきた。口元で聖炎を集束させ、炎弾として撃ち出してくる。

 

 こちらも『10まんボルト』を指示したが、流石に相殺しきれなかった。それならと炎の弾の右に電撃を集中させて、攻撃の軌道を逸らす――しかし、その間にエンテイは炎を纏ってこちらに突っ込んできていた。

 

 この『せいなるほのお』も撃ち出す技故に、次の動き出しが早い。対するこちらはギリギリまで攻撃を迎撃していたが故に、回避に移るだけの余裕がなかった。

 エンテイの『フレアドライブ』の直撃を受けてピカ様が吹き飛ばされる。だが、負けん気は強いのがうちのピカ様だ。吹き飛びながらも『10まんボルト』を直撃させようと反撃していく。

 

 しかし、タクトも『しんそく』を贅沢に使って攻撃を回避させてきた。PP5しかない技を回避に使ってくるとは、ピカ様を伝説のポケモンか何かと勘違いしてんじゃねぇか?

 

 ピカ様もペッと血の混じった唾を吐いてフィールドに戻っていく。強がってはいるが、今の一撃はかなりダメージが大きかった。

 何度も言っているが、ピカ様も耐久力は普通のピカチュウなのだ。今の一撃で軽く体力は半分近くまで削られている。受け身を取ったり、直撃前に後ろに飛んだりしてダメージを安くする小細工はしたが、それでも唯一神と名高いエンテイの『フレアドライブ』はかなり威力が高かった。

 

 タクトもこちらに体力を回復させる隙を与えるつもりはないようで、再び『せいなるほのお』を撃ってくる。流石に同じ手が二度通用するはずがなく、『ばちばちアクセル』で、炎弾を避けて反撃していった。

 だが、タクトは再び『しんそく』で攻撃を回避してくる。続けて、『ストーンエッジ』を自身の周りにランダムに出現させることで、こちらの追撃を阻止してきた。

 

 こちらを狙ったモノではない。障害物としてエッジを出すことで、『ばちばちアクセル』を封じようという狙いだ。流石のピカ様もまだ『ばちばちアクセル』中に何度も細かく動きを変えるのは難しい。

 やはり、タクトもチャンピオンリーグクラスだ。

 一つ一つの指示に無駄がない。高い育成の能力に、この視野の広さ。アニメのサトシ君が負けたのも仕方の無いことだと納得できる強さと言って良い。しかし、俺もまた、チャンピオンリーグクラスのバトルを経験してきた。素直に負けるつもりはない。

 

 タクトが再び『ストーンエッジ』を指示してくる。岩山を増やして、こちらの動きを制限しようという狙いだろう。確かに、ピカ様の動きを制限されたらこちらの敗北は秒読みだ。真正面からエンテイとぶつかっても勝ち目はない。

 だが、真正面からぶつかって勝てないなら、ぶつからなければいい。エッジを回避しながら、『エレキネット』でエンテイの動きを逆に封じていく。

 

 しかし、素早の一段階ダウンなど気にしないとばかりに、タクトは再び『フレアドライブ』を指示してきた。

 ネットを振りほどきながら真っ直ぐ突っ込んでくるエンテイだが、それなら『エレキネット』の乱舞をお見舞いしてやる。流石のエンテイも、一つならともかく、電気の網を何重に受けるのは嫌なようで攻撃を回避していった。

 

 だが、迂回したことで岩山エリアからエンテイが離れた――同時に、予め足元に置いておいた『エレキネット』の弾性を利用して加速し、『ばちばちアクセル』を直撃させていく。

 このコンボは、あのジンダイですら回避不可能だった。おまけに、今のエンテイは『フレアドライブ』の途中で、『しんそく』は使えない。二度目の『ばちばちアクセル』でダメージを奪いつつ、ピカ様がエンテイの背中に組み付いていく。

 

 四足歩行のエンテイは、背中が弱点だというのは竹中戦で学習済みだ。そのまま、ゼロ距離『10まんボルト』で追撃を与える。

 しかし、タクトも即座に対応してきた。

 背中に組み付いたピカ様を岩山にぶつけるように指示してくる。だが、そうしてくるのは予想済みだ。エンテイが岩山にぶつかるギリギリで、ピカ様に大ジャンプの指示をする。

 

 ピカ様が離れたことで、エンテイは自身の体を岩山にぶつけて自傷ダメージを受けた。

 続けて、空中で『10まんボルト』を自身に帯電させ、同時に『ボルテッカー』を発動――落下の勢いをプラスした必殺のデュアルボルテッカーで勝負を決めにいく。

 

 しかし、タクトは冷静に対応してきた。

 

 エンテイに『ストーンエッジ』を指示し、後ろに下がっていく。このままではエッジが身代わりとなり、ピカ様だけが岩山に直撃してしまう。

 

「なら『エレキネット』だ! 足場を作れ!!」

 

 咄嗟にデュアルボルテッカーを解除――岩山の間にネットを張り、そこを足場に勢いを殺さず、再び『ボルテッカー』をぶつけにいく。

 

 デュアルでなくなったことで威力は下がったが、空中からの落下+ネットの弾性で『ボルテッカー』も通常より威力が上がっていた。

 タクトも咄嗟に『せいなるほのお』を指示するが、発射よりも『ボルテッカー』がぶつかる方が早い。エンテイも『ばちばちアクセル』の急所2回、『フレアドライブ』の反動、ゼロ距離『10まんボルト』、岩山での自傷、空中からの勢いを付けた『ボルテッカー』で、流石のエンテイも体力がゼロになり戦闘不能となっていく。

 

 ピカ様もフラフラだが、それでも準伝を一人で倒しきった。どうだと言わんばかりに、こちらに笑みを向けてくる。

 とはいえ、もうピカ様も限界が近い。『フレアドライブ』直撃に、未遂とはいえデュアルボルテッカーによる自傷、『ボルテッカー』の反動ダメージで体力は既に1/4を切っていた。

 

 タクトがエンテイを労って戻すと同時に、ピカ様に戻るように声をかける。先にタクトのポケモンが三体戦闘不能になったことで、五分間のインターバルに入ることになった。

 

 今のところは順調と言って良い。

 

 しかし、俺のポケモンも、ミュウツーは無事だが、ラティとピカ様がもう技を全て使って体力も少なかった。数の上では勝っているが、圧勝しているという訳ではない。

 

 僅かな油断で、この勝負もひっくり返されかねなかった。その証拠に、タクトはまだまだ余裕の笑みを浮かべている。

 だが、昨日のシンジも同じくらい強かった。悪いが、俺は相手が強ければ強いほど熱くなるタイプでね。こっちもまだまだ本番はこれからだぜ。

 

 

 




 原作との変化点。

・第189話『シンオウリーグ準決勝! ダークライ登場!』より、ミュウツーでダークライを完封した。
 前世の知識と、これまでのデータがあったおかげで、どう動いてくるかは全て読めていたため完封した。もし、これが初見であったのなら、こちらも苦戦していたかもしれない。

・タクトは事前にニューサトシのことをある程度調べてきている。
 ミュウツーのデータは勿論持っていたが、想像以上にミュウツーの技量が高くて完封されている。実際、ミュウツーもここ最近死ぬ程技術が上がっているので、チャンピオンリーグや地方リーグのように手に入りやすい公式戦のデータの時代とは別次元になっていた。

・タクトのポケモンはレベル60代。
 オリジナル設定。けど、大体準伝を育成したらそんなもんかなって。

・タクトの手持ちについて。
 三体目はエンテイ。これはダイパのオープニングでエンテイが暴れていたからという理由でチョイスしている。ちなみに、タクトのパーティを考える際、三つルールを決めていて、1.伝説は使わない(伝説は人間に制御できる存在ではない)、2.ダイパ以降の準伝は使わない、3.タイプ被りはさせないという条件でパーティを考えている。ちなみに、ダイパ以降というのは、ダイパも含めます。ジンダイがレジ持ってて被るし、UMAは複数いるタイプには見えないので。ヒードラン? いや、あいつぁタイプがエンテイと被るから……ワスレテナイヨ。

・ラティアスVSラティオスについて。
 こんなの見たいに決まってるっしょ。実は当初のプロットではミュウツー一体でいける所まで戦うというものもあったが、どうしてもこれを書きたかったので断念した。地味に、ラティはバトルだと公式戦初バトルとなる。

・ピカ様VSエンテイについて。
 地味に因縁があったりする(映画感)。2年前にはほぼ歯が立たなかったエンテイに、個体違いとはいえ勝利できるようになったというのを書きたかった。エレキネットは攻撃のバリエーションを増やしてくれる神技。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.65

 ピジョット Lv.60

 バタフリー Lv.60

 ドサイドン Lv.63

 フシギバナ Lv.60

 リザードン Lv.65

 カメックス Lv.60

 キングラー Lv.60

 カモネギ  Lv.60

 エビワラー Lv.60

 ゲンガー  Lv.62

 コノヨザル Lv.60

 イーブイ  Lv.60

 ベトベトン Lv.60

 ジバコイル Lv.60

 ケンタロス Lv.60

 ヤドラン  Lv.60

 ハッサム  Lv.60

 トゲキッス Lv.60

 プテラ   Lv.60

 ラプラス  Lv.60

 ミュウツー Lv.76

 バリヤード Lv.60

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.59

 カビゴン  Lv.60

 ニョロトノ Lv.59

 ヘラクロス Lv.58

 メガニウム Lv.58

 バクフーン(ヒスイの姿) Lv.58

 ラティアス Lv.54→55

 ヘルガー  Lv.57

 ワニノコ  Lv.57

 ヨルノズク(色違い) Lv.56

 カイロス(部分色違い) Lv.56

 ウソッキー Lv.57

 バンギラス Lv.61

 ドンファン Lv.57

 ギャラドス(色違い) Lv.56

 ミロカロス Lv.51

 ラグラージ Lv.52

 オオスバメ Lv.52

 ジュカイン Lv.52

 ヘイガニ  Lv.51

 フライゴン Lv.57

 コータス  Lv.50

 サーナイト(色違い) Lv.45

 オニゴーリ Lv.49

 ワカシャモ Lv.47

 メタグロス(色違い) Lv.45

 エテボース Lv.43

 ムクホーク Lv.42

 ナエトル  Lv.42

 ブイゼル  Lv.43

 ムウマージ Lv.46

 カバルドン LV.41

 ミカルゲ  Lv.56

 グライオン Lv.40

 ロトム   Lv.42

 ユキカブリ Lv.38

 フカマル  Lv.28

 タマゴ   何が生まれてくるのかな? 生まれるまでまだまだ時間がかかりそう


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。