14歳 μ月ω日 『真の戦いが始まる』
シンオウ地方のグランドフェスティバルと、ポケモンリーグスズラン大会の両方を制したニューサトシではあるが、本番はここからだった。
強くなった実感はある。
四天王相手にも負けないレベルまで自分が強くなっているのは、この旅の中で感じ取ることが出来た。とはいえ、世の中にはまだまだ上がいるのもクロツグとのバトルでわからされたので、それで慢心をするつもりはない。
チャンピオンリーグの上の方は、実力者達がひしめき合っている。そこを勝ち抜くには、ここからの調整が何より大切だった。
マサラタウンに戻ってすぐに、オーキド研究所に顔を出した。博士への挨拶も程々にして、預けてあるポケモン達を中庭に呼び出していく。
「みんな、グランドフェスティバルやシンオウリーグお疲れさん。中には待機のままだったやつもいるが、本番はここからだから安心してほしい。前にも言ったかもしれないが、チャンピオンリーグを勝ち抜くにはお前達全員の力がいる。今度も、俺に力を貸してくれ」
そう声をかけると、全てのポケモン達が返事をしてくれた。やる気満々で何よりだ。
また、ここで正式にシンオウ地方で仲間になったポケモン達を紹介していくことにした。途中、何回か入れ替えはしているので、全くの初対面ではないが、様式美のようなものだ。
改めて、ムクホーク、ナエトル、ブイゼル、ムウマージ、カバルドン、ミカルゲ、グライオン、ロトム、ユキカブリ、フカマル――そして、ゾロアークに預けられた謎のタマゴを紹介していく。
ぶっちゃけ、忙しくてタマゴについてはこれまであまり触れてこなかったが、多分ゾロアのタマゴだとは思う。にしては、模様が妙に赤みがかっているような気もするが、こればかりは孵ってみないと何のタマゴかはわからないな。
また、旅の途中で進化した色違いのサーナイトや、色違いのメタグロス、ヒスイバクフーンなんかも新たに紹介していく。
こいつらも、この旅の中で進化したことで姿が変わっていた。とはいえ、大分素直になったミカルゲと違って、黒いサーナイトは未だにラティ以外とはあまり進んで仲よくしようとしない。俺には大分懐いたが、他のみんなとの距離感はもう少し考えないと駄目かもしれないな。
14歳 α月α日 『新しいタマゴ』
チャンピオンリーグに向けてトレーニングをしていると、ハルカが研究所に顔を出しに来た。聞けば、ジョウトを旅している間は、オーキド研究所に仲間達を預けていたらしい。
見ると、懐かしい面々や変わった面々もいる。エネコやバネブー、ゴンべなんかは変わった様子がないが、マリルはマリルリに、エレキッドはエレブーに進化していた。
他にも、ミクリカップで見たフシギバナやカメール、グレイシアなんかも変わった組に入っていると言って良い。
そんな中、ハルカが一つのタマゴをヒカリに上げていた。聞けば、俺のイーブイとグレイシアのタマゴということで、ハルカがグランドフェスティバルに出る少し前に生まれたばかりらしい。
イーブイなら、『みずのいし』でシャワーズに進化するからカスミさんも欲しがりそうなものだが(後で聞いた話、既にシャワーズを持っているらしい)、ここは新人に譲るということでヒカリがイーブイのタマゴを受け取っていた。
ヒカリが俺の方を見ながら「いいの?」と聞いてくるが、俺もイーブイは持っているし、別に何も問題はない。むしろ、俺のイーブイも知らない奴よりも、安心できる仲間に子供を受け取ってほしいはずだ。
しっかし、フシギダネに続いて、俺のとハルカのポケモンのタマゴがヒカリに渡るのはこれで二度目だな。ヒカリはどんな風にイーブイを育てるか、今から楽しみである。
14歳 α月β日 『シゲルとの再会』
ガラルを旅していたというシゲルが帰ってきたようで、トレーニングのためにオーキド研究所に行くと、博士と雑談しながら優雅に紅茶を飲んでいるのを見つけた。
どうやら、いろいろと近況を聞いていたらしく、俺がグランドフェスティバルを優勝した話や、シンオウリーグを勝ち抜いた話などをして盛り上がっていたようだ。
逆にシゲルは、いつものようにポケモンを鍛えに鍛えまくっていた――のかと思えば、ガラルではマグノリア博士という最近ダイマックスを発見した博士の下で、ソニアという女性と一緒にポケモンの研究に明け暮れていたらしい。
「ほへー、お前ならチャンピオンクラスまでレベル上げかと思ってたわ」
「僕も、最初はそのつもりだったさ。でも、いろいろわかったんだよ……サトシは、トレーナーの二つの壁については知っているかい?」
「二つの壁?」
「ポケモン育成の壁とも言って良い。最初の壁は、レベル40……地方リーグに出られない人間は大体ここで振るい落とされる」
ああ、その話ならば知っている。レベル40を超えてポケモンを育成できる人間は、実はそこまで多くないという話だ。実際、俺達と共に旅に出た名も知らぬ男女は、その壁にぶち当たって結果を出せなかったらしいしな。
「次の壁は70。これは、四天王でも越えられない人がいるくらいだ。一部のポケモンを除いて、基本的なレベル上限は70ではないかという説もあるくらいに70というのは大きな壁なんだよ」
「70の壁ねぇ」
ぶっちゃけ、俺のポケモンはまだその領域まで行っていない。唯一行っているのはミュウツーだが、あいつは最初からレベル70だったし、伝説のポケモンだから前提条件が違う。
「実際、僕のカメックスもレベル70になったけど、そこからなかなか伸びなかった。どんなに戦ってもこれまでのようには成長できなかったんだ。いろいろあって、壁は超えたけど、それでもまだ71だよ」
確か、ジョウトで俺と戦った時が67だか68だったはず――そう考えると、シゲルの育成能力でも約二年でレベル3か4しか上がってないのか。
「たいして強くなっていないと思うだろう? 現実、僕もそう思った。レベル70を超えてからのレベリングは不毛だとね。だから、技術やメンタル面の修行にシフトしたんだ」
「成程な。他の足りない面に時間を使って、総合的な能力を伸ばそうとしたわけだ」
「ああ。四天王やチャンピオンも、レベル70辺りでそういう修行にシフトするとワタルさんからも聞いたからね。でも、そうなると、前のように時間がないくらいにバトルするということもなくなって暇になったんだ」
だからこそ、趣味であるポケモン研究に明け暮れていた訳だ。
「これが意外にいろいろな気づきを得られた。君がポケモンコンテストをしていたのも、似たような理由だろう? 意外と、ポケモンバトルに関係ないと思っていた場所から気づけるものはある」
確かに、コンテストで学んだことがバトルに生かされているという部分は大きい。シゲルの場合は、それがポケモン研究だったということか。
「ソニアさんとの研究は楽しかったよ。彼女はいずれ、博士を名乗るだけの結果を出す人だ。僕もいろいろと学ばせて貰った。カメックスが壁を越えられたのは彼女がいたおかげと言って良い」
ソニアね――確か、ゲームの剣盾だとダンデの幼馴染の女だったっけか。シゲルがこうもべた褒めするんだ。余程、実力のある研究者なのだろう。
「ま、お前が楽しく過ごしていて何よりだよ」
「サトシ、僕が弱くなったと思うかい?」
「むしろ、レベリングに打ち込んで周りが見えないくらいの方が良かったわ。無駄に余裕を身に着けやがって、貫禄が出てきやがったな」
「ハハハ……レベリングに打ち込んで周りが見えない時期もあったさ。でも、ダンデさんとバトルをして、少し周りの見方が変わったんだ」
ダンデ――アニポケだと無敗の最強となっているが、この世界にはレッドもいるし、その辺りどうなってるんだろうな。
「ダンデ、か……レッドとどっちが強いと思う?」
「どうだろうね? ダンデさんが迷子……忙しいのもあってあまりガラルから出ないのと同じく、レッドさんもカントー・ジョウトからあまり出ない。だから、二人がバトルしたことはないらしいけど……」
「お前から見て、どうだ?」
「正直、想像も出来ないね。二人の全力を見た訳じゃないし……感情論ならお世話になったダンデさんって言えるけど」
と、話している内に、カスミさんに連れられて、ハルカやマサト、ヒカリも研究所にやってきた。思えば、去年はドタバタしていて、ハルカ達もシゲルと挨拶していなかったし、改めてハルカ・マサト・ヒカリを紹介していく。
三人共、シゲルがナナミさんの弟だと教えると驚いていたが、シゲルが「まぁ、僕は姉さんやサトシと違って基本的にバトル専門だけどね」というと、マサトが「去年のチャンピオンリーグ見ました!」と、目を輝かせて握手を求めていた。
追記。シゲルが去年、カロス地方を旅して手に入れたというメガストーンをいくつか渡してきた。聞けば、ダブっているのがいくつかあるようで、去年は渡すつもりがなかったみたいだが、いろいろ考えて今回は渡すことにしたらしい。敵を強くするのを躊躇わないとは、こいつマジで精神的に強くなってんな。
14歳 α月γ日 『メガシンカ』
トレジャーハンターのバクと、シゲルから貰ったメガストーンは合わせて5個あった。バクからはプテラナイト、ハッサムナイトを。シゲルからはピジョットナイト、カイロスナイト、オニゴーリナイトを貰っている。
奇しくも、全員手持ちにいるポケモンだ。
プテラ、ハッサムはシンオウリーグでも、メガシンカを披露しており、これとは別にメタグロスナイトもあるため、メタグロスもメガシンカ組に割り振っていいだろう。
お試しでメガシンカしてみたが、全員問題なくメガシンカすることが出来た。これで、メガシンカした姿も戦術に組み込むことが出来るようになり、また一段階俺のポケモン達は強くなっている。
後、俺の手持ちでメガシンカをするのは、フシギバナ、リザードン、カメックス、ヤドラン、ゲンガー、ギャラドス、イワーク(ハガネールに進化したら)、ヘラクロス、ヘルガー、バンギラス、ワカシャモ(バシャーモに進化したら)、ジュカイン、ラグラージ、サーナイト、フカマル(ガブリアスに進化したら)、ユキカブリ(ユキノオーに進化したら)と、ミュウツーとラティだ。
こうしてみると、かなり候補が残っている。いつか、カロスやホウエンで、本格的にメガストーン探しをしても良いかもしれないな。
14歳 α月δ日 『ナエトル、萎えとる』
カントー・ジョウト・ホウエンでゲットした先輩達の実力を見て、ナエトルが萎えてしまった。これまでは、シンオウ組の中でも割かし活躍していた方という自信があったようだが、先輩達の前では手も足も出ずにやられてしまったのがショックだったのだろう。
自慢だったスピードも、あくまで小柄なポケモンにしては早いレベルで、パワーも規格外というほどではない。
総じて、器用貧乏なのだ。
フシギダネの時は、そこから脱却するのに究極技や粉技を使った戦術を駆使したし、チコリータの時は壁技を使って差別化を図った。
キモリは完全スピードタイプに振り切っていたからあまり参考にならないにしても、結局はナエトルだからこそ――と、いう強みがないのだ。
とはいえ、進化して強みであるスピードを失えば、もう誇れる部分もなくなるということであまり進化に乗り気でもない。それでも、俺は進化すべきだと諭した。
今のままでは可能性はゼロに近い。が、進化すればお前は最終的にくさ・じめんという手持ちの中でも他にはいないタイプに進化できるのだ。まだ覚えきれていない『からをやぶる』を習得すれば、お前ならではの戦いだってきっと見つかると俺は信じている。
とはいえ、全てはナエトル自身が決めることだ。俺の意見を無理やり押し付けるつもりはない。
しかし、ナエトルも覚悟を決めたようで、貯めていたエネルギーを使ってハヤシガメに進化を果たした。流石に二段階進化するほどのエネルギーはないようだが、原作でもこいつは進化が早かったし、そのうちサクッと進化するだろう。
進化して、やはり体が重くなってしまったようで、今までのように動けずハヤシガメも四苦八苦している。だが、面倒見のいいフシギバナがやってきて、ハヤシガメにアドバイスを送っていた。どうも、カントー御三家組は、進化してから研究所のまとめ役もやっているらしい。
追記。ハヤシガメの様子を見て、カスミさんがパルシェンを出して『からをやぶる』のアドバイスをしてくれていた。基本的にみずタイプ至上主義のカスミさんだが、他のポケモンが嫌いな訳ではない。ハヤシガメも有難くアドバイスを聞いて、技の習得に励んでいた。
14歳 α月ε日 『流星群』
俺のフカマルと、ヒカリのフカマルが、いつものように『りゅうせいぐん』の特訓をして、ポッチャマが黒焦げになっていると、その様子を見ていたシゲルがアドバイスを送ってきた。
俺のフカマルの場合、圧縮率が足りなくてエネルギーが拡散しているから、もっと力を貯めて放つイメージを持てと。
逆にヒカリのフカマルは、圧縮率が強すぎてエネルギーが固まりすぎてしまっているから、もっとリラックスするようにした方が良いらしい。
お試しに、アドバイスに従ってやってみると、俺のフカマルはあっさり『りゅうせいぐん』を成功させていた。今までの威力不足が嘘のように、エネルギーが纏まって強くなっている。
それを見て、ヒカリのフカマルにも『りゅうせいぐん』をやらせてみた。ヒカリが「リラックスよ」と声をかけ、放たれた『りゅうせいぐん』はポッチャマをホーミングすることなくフィールドに降り注がれていく。
まさか、シゲルのアドバイス一つでこんな簡単に成功してしまうとは――やっぱり、こいつはポケモンを育てることに関しては天才なんだな。
ヒカリも、フカマルが『りゅうせいぐん』を成功させたことに大喜びしており、ポッチャマも真剣な表情でシゲルに感謝を示していた。
当のシゲルは、「僕はちょっとコツを伝えただけさ」と謙遜していたが、そのコツをポケモンに理解させて、尚且つ一発で成功させられる人間が果たしてこの世に何人いるのやら。
しっかし、俺のフカマルより、ヒカリのフカマルの方が『りゅうせいぐん』の威力が高い。物理的な力は俺のフカマルの方が上だが、特殊技はヒカリのフカマルの方が上のようだ。
まぁ、この辺りはゲームでいう個体値の違いもあるのだろうが、その辺は育て方一つでどうにでもなるので今は気にせず、技の習得を喜んでおこう。
追記。『りゅうせいぐん』を成功させたヒカリのフカマルが、喜びのあまりいつもの癖でシゲルに噛み付こうとしたのだが、上手くいなされてしまっていた。聞けば、研究者としてポケモンに関わっている内に、こういう噛み癖のあるポケモンの扱いも覚えたらしい。ヒカリがシゲルにいろいろコツを聞いてうんうん頷いていた。
原作との変化点。
・ニューサトシ修行編が始まった。
改めてシンオウ地方のポケモン達も交流を果たしている。シロナが来ていないので、まだ地獄のブートキャンプは始まっていないが、それでも頑張って訓練していた。
・ヒカリにイーブイのタマゴをあげた。
最初から考えていた設定。ヒロインたちの中で、ヒカリとアイリスだけがイーブイを持っていない。アイリスはドラゴンマスターだからいいとしても、コンテストをしているヒカリにはイーブイをあげたかった。ちなみに、アドバンスシフトは遺伝していない。
・シゲルと再会した。
この一年でまた大きく成長している。ネオシゲルガラル編で一作かけるレベルで、いろいろな出来事があった。ちなみに去年の時点でカメックスはレベル70になっており、チャンピオンリーグ以降壁にぶつかっている。が、今は吹っ切って強くなった。
・第二の壁。
実は最初から考えていた設定。なかなか書くタイミングがなかったので良い機会でした。四天王クラスの平均が70未満なのもこのため。大体この辺りから技術やメンタル面の修行にシフトする。ワンピースのロードスター島で、ポーネクリフを探すのがやっとわかるような感じ(微妙に違うか)。
・シゲルからメガストーンを貰った。
元々持っていたのを含めて、これで6つになった。
・ナエトルがハヤシガメに進化した。
カスミさんのパルシェンに技を教わるエピソードを感想で先読みされて、USBの中身を見られたのかと驚いた。
・シゲルがフカマルコンビにアドバイスを送った。
育成能力の高さの一端を披露した。本人的には本当に軽くアドバイスしただけ。また、この一年研究漬けだったことでポケモンへの触れ合い方も成長している。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.65
ピジョット Lv.60
バタフリー Lv.60
ドサイドン Lv.63
フシギバナ Lv.60
リザードン Lv.65
カメックス Lv.60
キングラー Lv.60
カモネギ Lv.60
エビワラー Lv.60
ゲンガー Lv.62
コノヨザル Lv.60
イーブイ Lv.60
ベトベトン Lv.60
ジバコイル Lv.60
ケンタロス Lv.60
ヤドラン Lv.60
ハッサム Lv.60
トゲキッス Lv.60
プテラ Lv.60
ラプラス Lv.60
ミュウツー Lv.76
バリヤード Lv.60
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.59
カビゴン Lv.60
ニョロトノ Lv.59
ヘラクロス Lv.58
メガニウム Lv.58
バクフーン(ヒスイの姿) Lv.58
ラティアス Lv.55
ヘルガー Lv.57
ワニノコ Lv.57
ヨルノズク(色違い) Lv.56
カイロス(部分色違い) Lv.56
ウソッキー Lv.57
バンギラス Lv.61
ドンファン Lv.57
ギャラドス(色違い) Lv.56
ミロカロス Lv.51→52
ラグラージ Lv.52
オオスバメ Lv.52
ジュカイン Lv.52
ヘイガニ Lv.52
フライゴン Lv.57
コータス Lv.50
サーナイト(色違い) Lv.45
オニゴーリ Lv.49
ワカシャモ Lv.48
メタグロス(色違い) Lv.45→46
エテボース Lv.43→44
ムクホーク Lv.42→43
ナエトル→ハヤシガメ Lv.42→43 NEW!
ブイゼル Lv.43→44
ムウマージ Lv.46→47
カバルドン LV.41→42
ミカルゲ Lv.56
グライオン Lv.40→41
ロトム Lv.42→43
ユキカブリ Lv.38→39
フカマル Lv.28→30
タマゴ 何が生まれてくるのかな? 生まれるまでまだまだ時間がかかりそう