ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯253 『ここ掘れワンワン』

 14歳 α月ω日 『やっぱり、伝説は身勝手』

 

 ヒガナを連れて空の柱に行くと、龍召の祭壇とやらの前で、キーストーンを手に「数多の人の御霊を込めし、宝玉に――我が御霊をも込め申す」と、祈りを始める。

 同時に、ヒガナが持つキーストーンが光り輝き、ヒガナが苦しそうな声を上げた。そのまま、「汝、我が願いを何卒叶え賜え……レックウザ!」と叫ぶと、光の柱と共に天からレックウザが降臨する。

 

 ヒガナはレックウザを見て、「やった! これで世界は救われる!」と、喜びの声を上げるが、当のレックウザはヒガナのことを欠片も見ていなかった。

 むしろ、ジッと俺の方を見つめている。

 もしかして、アルセウス事件で過去に飛ばされた時に、過去のレックウザに無理やり渡された『もえぎいろのたま』に反応してるんじゃねーだろーな?

 

 タケシやハルカ、マサトは、このレックウザの様子から、前にラルースシティで俺が助けたレックウザなのではないかと思ったようで、もしかして――という表情を浮かべている。

 カスミさんとヒカリは知らない出来事なので首を傾げていたが、シゲルやシロナ達も、レックウザが俺のことを見ているのに気づいたようで、とりあえずしらんぷりをしておいた。

 

 しかし、ヒガナが、そんなレックウザの様子など知らぬとばかりに、「さぁ、レックウザ! 私の祈りを受け取って! あなたのメガシンカを、その真の力を、真の姿を見せて!」と、興奮しているが、レックウザを呼び出し終えたキーストーンは何の反応も見せない。

 

「ど、どういうこと!? あなたの力に耐えうるだけのキーストーンを集めた! あなたは降臨した! なのに、何故!? ねぇ、してよ! メガシンカしなさいよ! なんで!? なんで――」

 

 やはり、こうなったか。

 

 ゲームだと、レックウザ自身の力が足りなくてメガシンカ出来ないのだが、この世界ではメガシンカできる力があっても、敢えてレックウザはヒガナの願いを無視している。

 当然だろう。こいつには、世界を救う理由などないのだから。どんな崇高な使命を掲げても動くことはない――こいつらを動かすには、こいつらを納得させる理が必要なのだ。

 

 ヒガナの悲痛な叫びを聞いて、流石に哀れに思ったのか、ハルカやヒカリが「「ねぇ、何とかしてあげようよ」」と声をかけてくる。

 何故、俺に言うのか――と、思ったが、カスミさんが真顔で「あんた以外、どうにもできないでしょ」と言ってきた。正論パンチは良く効くぜ。

 

「よう、レックウザ。俺のこと覚えてるか?」

 

 仲間達の懇願もあったので、無反応なレックウザを見て足元から崩れ落ちるヒガナを見ながら、仕方なくレックウザに話しかける。

 この世界に何体レックウザがいるかは知らないが、俺の記憶が正しければこの個体は前にラルースシティで助けたレックウザと同じ個体のはずだ(体の色や模様、体格が同じ)。

 

 声をかけると、レックウザは頷きを見せた。どうやら、俺のことは覚えていてくれたらしい。前に隕石を上げたのが多分効いているな。断じて、玉のせいではないはずだ。

 

「実は今、この世界に大きな隕石が近づいてるんだけどさ。お前、食べる気ある? ないなら、俺とミュウツーで破壊してくるけど」

 

 と、あくまで食い気を刺激する問いかけ方をすると、レックウザは空を見上げながら悩む様子を見せた。

 どうやら、隕石センサーか何かを持っているのか、俺の言う隕石を見つけたようだが、メガシンカしないとあれだけの大きさの隕石は壊せない――と、目で訴えてくる。

 

「お前、『ガリョウテンセイ』は?」

 

 と、聞くと、使えるとばかりに頷いていた。なら、後はトレーナーがいればメガシンカできる訳だ。

 

「ほいじゃ、このヒガナ――は、嫌なのね。俺が一緒に行ってやるよ。メガシンカすれば隕石食べ放題だし問題ねーだろ?」

 

 と、言うと、レックウザも頷いた。

 

 レックウザに全否定され、挙句の果てに飯のために俺みたいな見知らぬトレーナーを相棒に認めたのを見て、ヒガナが呆然と虚空を見つめている。

 

 可哀想だが、罪は罪なので再びヒガナをふん縛ると、レックウザと一緒にサクッと隕石を対処しに行くことにした。人や世界のためではなく、腹を膨らますためだけに動く――これだから伝説に期待するのは良くないのだ。

 

 とはいえ、レックウザがやる気になっているのはいいことではある。後はミュウツーに頼んで宇宙空間でも問題なく活動できるようにして貰うと、そのまま『テレポート』で宇宙まで移動してメガシンカ――『ガリョウテンセイ』で巨大隕石を破壊し、メガレックウザに飯を食わせていく。

 

 ヒガナの話では、レックウザをメガシンカさせるには、その力に応えられるだけのキーストーンが必要らしいが、どうも過去のレックウザの時も俺のきずな現象の力を応用してメガシンカしているようで、特に大量のキーストーンは必要なかった。

 

 そのまま、メガレックウザの食事タイムを見守りつつ、ゲームだとこの隕石はデオキシスの仕業なのだが――と、思っていると、やはりデオキシスが隕石を操作していたようで、俺達に襲い掛かってきた。

 メガレックウザは飯を食うのに忙しいので、ミュウツーに頼んで相手をして貰う。どうやら、こいつは前に会った二体のデオキシスとはまた違う個体のようで、あの二体がこの星で酷い目に合わされたことを聞いて復讐しに来たらしい。

 

 まぁ、気持ちはわからんでもないが、それで星を壊滅させるのはやりすぎ――ということで、ミュウツーにボコボコにして追い返して貰うことにした。

 

 メガレックウザのメガシンカを解除して、ミュウツーとのきずな化を試す。

 ぶっちゃけ、きずな化しなくてもどうとでも出来るが、この期にきずな化をモノにしたかった。

 

 しかし、やはり上手く行かない。

 

 何度か試したが、シンクロしている感覚はあるのに、うんともすんとも言わなかった。

 何が原因だ? まだこの力は俺達には早すぎるとでもいうのか? いや、安定しないのには、何か理由があるはずだ。だが、流石にこれ以上、試している時間は残されていなかった。

 

 見れば、レックウザも飯を食い終わったようで、チラチラこちらを見ている。仕方ないので、サクッとデオキシスをボコって宇宙に追い返してやった。

 

 これに懲りたら、もう隕石を星にぶつけようとするんじゃねーぞ。

 

 その後、隕石をたらふく食ってご機嫌なレックウザと一緒に、空の柱に帰還。ヒガナや奪われたキーストーンの数々は、ダイゴが何とかしてくれるということで、キーストーン窃盗事件もこれで一件落着となった。

 

 

 

 14歳 β月γ日 『ここ掘れワンワン』

 

 隕石事件をレックウザの食い気を使って強引に解決してから数日が過ぎた。トクサネのソライシ博士や、デボン社長のダイゴパッパからは感謝の言葉が送られ、シゲルやワタルはチャンピオンリーグの調整に戻っている。

 いろいろあったが、チャンピオン達やシゲルもレックウザという珍しいポケモンが見られたことや、隕石の件が解決したということもあって、難しいことを考えるのを止めにして、素直に平和を喜ぶことにしたようだった。

 

 シゲルやシロナは、何か言いたげだったが、「まぁ、君ならなんでもありか」、「伝説に愛されてるわね」と呟くだけで終わっている。

 シゲルはともかく、シロナの方は聞き捨てならなかったので、コッソリ背中に『私は片付けられない女です』と書いた紙を張ってやった。仲間達はまたやってるよという表情をしているが、シロナに教えることはしていない。こいつらも同罪だろ、これ。

 

 ヒガナの窃盗事件については、初犯であり、本人も世界を守るための行動だったことから、そんなに重い罪にはならないらしい。

 

 まぁ、ヒガナについては、これに懲りてもう少し周りの言葉に耳を傾けて欲しいものだ。

 

 と、そんなこんなで、チャンピオンリーグまでまだ少し日にちがあることもあり、俺達はサイユウシティを目指しがてら、メガストーン発掘に精を出すことにした。

 ゲーム知識があるとはいえ、流石にどこにどのメガストーンが落ちていたかまでは覚えていないので、ホウエン地方でもメガストーンの発見率が高いと噂のある場所を適当に巡っていくつもりである。

 

 と、いうことで、ムロとカイナの間にある小さな島にやって来たのだが、ここでシロナにしたイタズラがバレて、真っ赤な顔で頬を引っ張られた。ゴムゴムののびーる(2回目)だ。

 

 って、遊んでいる場合じゃない。

 

 噂によると、ここは潮の関係で、海からメガストーンが流れてくることもあるらしいので、浜辺に埋まっている可能性があるメガストーンを掘り起こしていくことにした。

 

 ちなみに、現在の手持ちは索敵重視ということで、いろいろと鼻が利きそうなメンツを連れてきている。

 固定のピカ様を除くと、サイコパワーで索敵ができるバリヤードと、鼻が良く効くヘルガー、進化して特性が変わったが相変わらずもの拾いが得意なドンファン、手数が多くて勘もいいエテボース、最後に穴掘り大好きフカマルだ。

 

 それぞれのメンバーが頑張ってメガストーンを探している――が、勿論そんな簡単に見つかれば苦労はなく、サイユウシティに向かう間に、一つ二つ見つかれば御の字だろう。

 

 また、カスミさんやタケシ、ラティ、ハルカ、マサト、ヒカリ、シロナまでもが、俺のメガストーン探しに付き合ってくれている。

 カスミさんは「いくらで買い取って貰おうかしらねー」と言っているが、憎まれ口を叩いている割に、ルリリと一緒になってかなり真剣に探してくれていた。ハルカは前にココドラで石探しをした経験を活かしてボスゴドラに穴を掘らせており、ヒカリはイーブイに『あなをほる』を覚えさせるついでに石探しをしている感じだ。

 

 ラティもヒカリのイーブイと一緒になって『あなをほる』を覚えようとしているようだが、残念ながらラティアスは『あなをほる』を覚えないので、ルカリオと一緒にメガストーン探しをしているシロナが苦笑いを浮かべていた。

 マサトとタケシは、宝探しをしている気分なのか、女子が穴掘りをしているので、岩の間や浅瀬を探してくれている。時期的に水の近くは寒いだろうに、頑張ってくれてるなぁ。

 

 と、思っていると、フカマルが何か見つけたようで、凄まじい速度で穴を掘り進めていく。出てきたのは『ほしのかけら』だった。ゲームでいう換金アイテムであり、この世界だとアクセサリーなんかの材料に使われている。

 残念ながら目的のメガストーンではなかったものの、女性陣が『ほしのかけら』を見て、綺麗と喜んでおり、フカマルも満更ではなさそうな顔をしていた。

 

 誰かが結果を出せば、他のメンバーも負けていられないと気合が入り、真剣に穴掘りが再開されていく。

 

 とはいえ、小島を穴だらけにしても問題なので、穴を塞ぐ係も必要だった。だが、これだけやる気を漲らせている奴らに穴埋めをさせるのも可哀想なので、ここはニューサトシが穴埋め係を引き受けている。

 穴を埋めた箇所は、一度掘ったとわかるように地面に枝を立てて目印にしておいた。これで、同じ場所を二度掘るような無駄なことをせずに済むしな。

 

 と、思っていると、今度はバリヤードが何かを見つけた。探るのが得意でも掘るのはそこまででもないので、他のみんなに手伝って貰いながら目的のブツを掘り当てていく。

 出てきたのは、『かわらずのいし』だった。

 シンオウ地方を旅している時に、進化を拒否するポッチャマにもプレゼントしたことがあるくらい、俺も在庫を抱えている石であり、当たりか外れかでいえば外れだ。

 

 しかし、ポケモン達は新たな発見に大喜びしているので、素直にバリヤードにお礼を言って石の在庫を増やさせて貰った。

 それから、ヘルガーが壊れた技マシンを、ドンファンが『ハートのウロコ』を見つける中、なかなか結果を出せずにいたエテボースが遂に目的のメガストーンを発掘する。

 

 色は黄色で中に紺と赤の模様が入ったメガストーン――ギャラドスナイトか、ヘラクロスナイトだ。

 

 数あるメガストーンの中でも、俺のポケモンに適当している大当たりを引いたということで、今日一番の功労者はエテボースに決定した。

 全員から褒められて、エテボースが顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。顔中が泥だらけになっているが、それだけエテボースが本気だったという証拠であり、逆にとても美しく見えた。

 

 

 追記。ヘラクロスとギャラドスを呼んでメガシンカを試してみると、今回見つかったのはヘラクロスナイトだった。メガヘラクロスが凄いパワーを見せて、仲間達に褒められている。気は優しくて力持ちが、こいつの売りだからな。

 

 

 

 14歳 β月γ日 『もくもくもくもく』

 

 海辺だけでなく、洞窟なんかにも行くよ! ってことで、『テレポート』で炎の抜け道にやってきた。

 

 流石のニューサトシも、ゲームでどのメガストーンがホウエンのどこにあったかは覚えていないが、確かここにはリザードナイトXがあったのだけは覚えていた。と、いうか思い出した。

 

 今まではきずな化があったので、メガストーンにはあまり興味がなかったのだが、ミュウツーがきずな化出来るようになれば、リザードンをきずなリザードンでなく、メガリザードンXとして運用するのも有りかもとやって来たのである。

 

 ここは昨日の海辺と違って暑いので、ほのおのタイプのポケモンを中心にメンバーをチョイスした。

 本命のリザードンに、別進化を遂げたヒスイバクフーン、こう見えて面倒見がいいバンギラスに、意外と鋭いコータス、最後にもしかしたら何かしてくれるかもでカバルドンを選んでいる。

 

 今日もみんな助けてくれる気満々だが、カスミさんだけは「悪いけど、今回はリタイア~」と言って早々に外に出てしまった。

 まぁ、ほのおポケモンの生息地だけあってここはかなり暑い。みずタイプには居るだけで苦しいだろうし、仕方のないことだ。

 

 代わりに今回はタケシがイワークで、ハルカがバシャーモで、ヒカリはヒノアラシで手伝いを申し出てくれる。シロナも相棒のガブリアスを出してメガストーン探しが始まった。

 

 しっかし、流石にそう簡単に見つかれば苦労はない。全員頑張って探してくれたが目的のメガストーンは見つからず、今日は近くのフエンタウンで宿を取ることになった。

 

 前回来た時はジム戦だけして帰ってしまったので、今回はフエン温泉に入っていこうという話になる。

 これがなかなか悪くない。ラティも初めての温泉に大喜びしており、シロナは「体に染みるわねぇ」とお婆ちゃんみたいなことを言っていた(温泉は混浴だったが、当然水着を着ている)。

 

 

 

 14歳 β月ε日 『貰ったかー』

 

 メガストーン探しを初めて数日が過ぎ、流石にそう簡単に見つかる訳もなく、エテボースが見つけたヘラクロスナイト以外は特に大きな成果は出ていなかった。

 

 今はカイナとキナギの間にある無人島に訪れており、ここも海流の関係でメガストーンが見つかることがあるらしい。

 今回は水辺が多いということで、みずタイプに散策を頼み、ピカ様以外だと、付き合いの長いカメックス、パワーなら任せろのキングラー、こう見えて水大好きイワークに、水の中ならお任せのギャラドス、レーダー有りますよのラグラージさんを連れてきた。

 

 また、水場はお任せのカスミさんも、手持ちを全開放している。ハルカはカメールに散策を頼み、ヒカリは当然ポッチャマの力を借りていた。

 タケシはヌマクローくん、シロナはトリトドンを連れてきており、人型なら多少泳げはするが、水の中に潜れないラティは自分だけ役立たずな状況にぷくっと頬を膨らませている。

 

 しばらくそのまま放っておいたのだが、今度は水着になって無理やり水の中に入ろうとするので流石に引き留めた。いくらラティがポケモンとはいえ、今の時期の海の中はみずタイプ以外だと寒すぎるだろう。

 

 そんなこんなで、暇を持て余しているラティを同じく暇をしているマサトに預け、メガストーン探索を続けていく。

 

 とはいえ、水の中は地中よりもいろいろなものがあるということで、逆にメガストーンらしきものを探すのが難しそうだった。

 

 特にこれと言ったものが見つからないまま、探索時間が過ぎていく。今日はここまでにして、また明日かな――と、思っていると、暇を持て余して無人島を散策していたラティが、謎のメガストーンを持って帰ってきた。

 

 聞けば、この無人島に住んでいる野生ポケモンと仲良くなって貰ったらしい。野生ポケモンが回収しているパターンとかあるのかー!

 

 見ると、前に見つけたヘラクロスナイトと色合いが似ているが、こっちの方が微妙に全体の黄色味や中の色が濃い――もしかしたら、これギャラドスナイトかもしれん。

 

 丁度、ギャラドスが居たので、早速メガシンカを試してみると、色違いの赤いメガギャラドスが爆誕した。

 みずポケモンのメガシンカを見てカスミさんが大喜びしている。とはいえ、カスミさんもキーストーンを持っており、ギャラドスナイトも持っているらしく、赤と青のメガギャラドスが並ぶというレアな体験をすることが出来た。

 

 

 

 14歳 β月η日 『迷子のチェリム』

 

 二つのメガストーンを見つけ、今回はおくりび山にメガストーン探しに来たのだが、そこで野生のチェリムが倒れているのを見つけた。

 基本的に、チェリムはホウエンでは生息していないポケモンであり、おそらくはトレーナーに捨てられたか、もしくは何らかの事情で(エスパーポケモンの『テレポート』等)ここにやって来たのかもしれない。

 

 一番最初に見つけたヒカリが甲斐甲斐しくお世話をしており、タケシのアドバイスを聞きながらチェリムを看病している。

 木々が多くて日差しが入らないせいか、チェリムもネガフォルムで過ごしていたが、ヒカリに心を開いて日の光を浴びると、ポジフォルムに変化していた。

 

 そのあまりの美しさに、ヒカリが「決めたわ! あなた、私と一緒に行きましょう!」と、ヒカリがチェリムを仲間に誘っている。

 ポッチャマが演技を見せながら、ポケモンコンテストについてヒカリが説明すると、チェリムも意外と悪くない反応を示していた。

 

 ハルカも、チェリムを狙っていたようで、「先を越されちゃったかもー」と苦笑いしている。しかし、チェリムがヒカリと仲良くしているのを見てすぐに諦めていた。流石に、あの仲を壊してまでゲットしようと思うほど、ハルカは空気の読めないキャラじゃないしな。

 

 

 

 14歳  β月Θ日 『最後のメガストーン』

 

 ヒカリがチェリムをゲットした次の日、今日はキナギとサイユウの間にある島にメガストーン探しをしにきたのだが、そろそろタイムリミットが近づいていた。

 流石に、明日か明後日にはサイユウシティに着いていないとまずいので、今日でメガストーンが見つからなければ諦めるしかない。

 

 今回は遺跡探索なので、基本的に器用なメンバーを連れてきている。ピカ様以外だと、複眼で目のいいバタフリー、イタズラ好きだがいろいろ気が付くゲンガー、多彩な進化が出来て状況に対応できるイーブイ、小柄でパワーもあるヘイガニ、最後に何故か名乗りを上げたミカルゲだ。

 

 ミカルゲについては、ゲンガーに対抗するように自信満々に名乗りを上げたので、その自信を買った形だが、結論から先に言うと結果を出したのもこいつだった。

 他のメンバーが意気揚々と遺跡の中を探す中、ミカルゲだけは何かに釣られたようにフラっと遺跡の奥に入って行ってあっさりメガストーンを見つけてきたのだ。

 

 薄みがかった紫に、赤と紫の模様――一瞬、ヘルガナイトかと思ったが、もしかしたらゲンガナイトかもしれない。

 今回も丁度良くゲンガーが手持ちに居たので試してみると、簡単にメガゲンガーになることができた。三つ見つけて、三つとも当たりというのはかなり運がいい。

 

 勿論、まだ俺の手持ちの中にはメガシンカできるポケモンは残っているし、いずれそいつらのメガストーンも探してやらないといけない――と、考えていると、帰り道に岩盤が崩れて中から別のメガストーンを見つけることが出来た。

 

 全体的に水色で、ピンクと黄色の模様――これは、ほぼ間違いなくヤドランナイトだろう。

 まさか一日に二つも見つかるとは思わなかったが、これも日ごろの行いがいいからということで有難くゲットさせて貰うことにした。

 

 

 

 14歳 β月ι日 『流星の滝』

 

 シロナの頼みで、サイユウシティに行く前に、流星の滝に寄っていくことになった。

 聞けば、少し前のなんちゃってエピソードデルタでたいーほされてしまったヒガナについて事情を説明しに行きたいらしい。

 

 まぁ、別にヒガナに哀れみはあれど恨みはないので何も問題はなかった。しかし、流星の滝には行ったことがないので、ハジツゲタウンの近くから歩いて向かっていく。

 道中、何も問題は起きずに流星の滝に到着し、そこに住む流星の民の族長らしき婆さんとシロナが何やら大人の話を始めたので、俺達は近くを散歩でもさせて貰うことにした。

 

 すると、流星の民らしきキッズ達がポケモンバトルをしているのを見つけたので近づいていく。

 

 見ると、ミニリュウやチルット、ナックラーのような進化前のドラゴンタイプを使いながら、野生のタツベイをゲットしようとしているようだった。

 しかし、意外とタツベイが強いようであしらわれている。パッと見た感じ、うちのフカマルと同じくらいのレベルのように見えた。キッズ達のポケモンのレベルは15~20なので、これは少し厳しい。

 

 俺もタツベイは欲しいが、流石にキッズ達が頑張っている中、それを横取りするほどがめつくはないので、そのままシロナのいる族長の家に戻っていった。

 

 どうやら、既に話し合いは終わったようで、特に揉め事もなく終わったらしい。

 こっちが戻ってきたのをシロナも見えたようで、こちらに手を振ってくる。また、今回の経緯を聞いたと思われる族長の婆さんの唇が「あの少年が...…」と動いた。 

 

「話は終わったのか?」

「私の方はね。おばば様が君に話があるって」

「俺に?」

「初めまして。私はこの里を束ねる長、里の者は皆『おばば』と呼んでいます」

「んで、そのおばば様が何の用です?」

「あなたが竜神様をメガシンカさせ、共に空を駆けたというのは本当ですか?」

 

 まぁ、共に空を駆けたというか、『テレポート』で宇宙に飛んだんだが、概ね間違っていないので頷いておく。

 

「……あなたは神人様の生まれ変わりですか?」

「しんじんさま?」

「古くから口伝で伝わる存在です。公的な伝承には残っていませんが、数千年前宇宙から数多の隕石が降り注いだ際、竜神様と共に世界の危機を救ったと伝えられています」

 

 聞けば、数千年前に巨大隕石の欠片がホウエンに衝突し、その衝撃によってひび割れた大地の奥底から自然のエネルギーが溢れ出し、そのエネルギーを求めてゲンシグラードンとゲンシカイオーガが目覚めてしまったらしい。

 その際、クレーターに残された隕石の欠片が巨大なキーストーンのように七色に輝くと、ホウエンの地にレックウザが舞い降り神人と共にメガレックウザへと姿を変え、ゲンシグラードンとゲンシカイオーガの力を奪い去った。

 

 その後、メガレックウザは神人と共に空を駆け、巨大隕石を破壊し、この星の消滅という危機から世界を救ったとされている――と、おばば様は語った。

 

 うん! それ、話が微妙に違うけど、アルセウスに過去に飛ばされた俺やね! 生まれ変わりというか、本人です!

 

 とはいえ、素直に話すわけにも行かないので誤魔化す。シロナ以外の仲間達は、すぐに俺だと気づいたようだが、気を利かせて何も言うことはなかった。ありがとナス!

 

 おばば様本人も、あくまで口伝で信憑性もないことからあまり信じているようではなく、深く追及してくるようなことはなくて良かった。

 どうやら、長い時間が経ったことで、レックウザ以外の記述はなくなってしまったようで、今はおばば様以外に神人の存在を知っているのはヒガナだけらしい。

 

 よすよす、なら話が広まるようなことはないだろう。と、いうことで、このままさっさと帰らせて貰うことにした。もう、チャンピオンリーグが始まるのだ。

 おばば様はもう少し話がしたそうだったが、何かバレても困るのでお暇させて頂く。ニューサトシはクールに去るぜ。

 

 と、流星の滝を後にしようとすると、いつの間にか先程キッズ達とバトルしていたタツベイが俺の隣に立っていた。

 いつの間に――と、驚いていると、シロナが「さっき、一緒に帰ってきたじゃない」と言っている。どうやら着いてきていたらしい。

 

 おばば様の話もずっと聞いていたようで、俺に興味を持ったようだった。「一緒にくるか?」と聞いてみると頷いている。まさかのタツベイゲットだぜ。

 

 後は、このままサイユウシティ入りを果たし、チャンピオンリーグへの参加申し込みをすればOKだ。既に持っているメガストーンと合わせて、新たな切り札も増えたし、今年こそは四天王リーグに乗り込んでやるぜ!

 

 

 

 




 原作との変化点。

・レックウザがヒガナの言葉を無視した。
 伝説のポケモンは一部を除いてプライドが高いので、人間程度の言うことは聞かない。が、ニューサトシに対しては、過去にお世話になったことや、ミュウツーと一緒に居た特別な人間だったこと、久しぶりに会ったら何やら親しみやすい波動を出していたことから言うことを聞いている。

・ガリョウテンセイは親から引き継いだ。
 過去にニューサトシがガリョウテンセイを教えた個体の子孫が、このレックウザ。親からガリョウテンセイを引き継いでおり、実質ニューサトシが教えの親。

・デオキシスが襲ってきた。
 ゲームやポケスペと同じく、デオキシスが犯人。この世界では、映画の話で仲間がサカキに虐められたことへの復讐。ちなみに、当の二体のデオキシスはニューサトシに感謝しておりそんな気はなかったのだが、今回の個体が早合点して地球を襲いに来た。

・きずな化に失敗した。
 安定しない。しかし、シンクロ出来ている感触はある。

・ヒガナは務所に入ったが、すぐに出て来られる。
 が、本人がもう自分を見失っており、生きる気力を無くしている状態。そりゃ、使命果たせず、何も出来ずで、挙句の果てには自分じゃないトレーナーがレックウザを使役しているのを見たらそうなる。

・流星の民の伝承について。
 もう何千年も前のことなので、曲解されて原作通りの文言が引き継がれている。昔はレックウザと共に空を駆ける神人の存在も記されていたが、時と共に消え去っていった。

・ホウエンでメガストーン探しを始めた。
 チャンピオンリーグまで残り一週間程だったので、カントーに戻ってもすぐにUターンになるため予定を変更した。テレポートを使いながらホウエン中を回っている。合計四個のメガストーンを見つけた。大変運が良い。

・ヒカリがチェリムをゲットした。
 海に流されてシンオウからやってきたチェリム。ヒカリと仲良くなったことでゲットされた。ハルカとヒカリの手持ちの数を合わせたかったこともあり、遅まきながら仲間となっている。が、足し算ミスってヒカリの方が手持ち多くなったので、いつか揃えます。

・タツベイをゲットした。
 流星の滝でバトルしているのを見つけた。タツベイの方もすぐにニューサトシに気づいており、その独特な気配に興味を持ってついてきている。おばば様の話を聞いて、ニューサトシが凄い奴だとわかり、一緒についていくことを決めた。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.66

 ピジョット Lv.61

 バタフリー Lv.61

 ドサイドン Lv.64

 フシギバナ Lv.61

 リザードン Lv.66

 カメックス Lv.61

 キングラー Lv.61

 カモネギ  Lv.61

 エビワラー Lv.61

 ゲンガー  Lv.63

 コノヨザル Lv.61

 イーブイ  Lv.61

 ベトベトン Lv.61

 ジバコイル Lv.61

 ケンタロス Lv.61

 ヤドラン  Lv.61

 ハッサム  Lv.61

 トゲキッス Lv.61

 プテラ   Lv.61

 ラプラス  Lv.61

 ミュウツー Lv.76

 バリヤード Lv.61

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.60

 カビゴン  Lv.61

 ニョロトノ Lv.60

 ヘラクロス Lv.59

 メガニウム Lv.59

 バクフーン(ヒスイの姿) Lv.59

 ラティアス Lv.56

 ヘルガー  Lv.58

 ワニノコ  Lv.58

 ヨルノズク(色違い) Lv.57

 カイロス(部分色違い) Lv.57

 ウソッキー Lv.58

 バンギラス Lv.62

 ドンファン Lv.58

 ギャラドス(色違い) Lv.57

 ミロカロス Lv.53

 ラグラージ Lv.53

 オオスバメ Lv.53

 ジュカイン Lv.53

 ヘイガニ  Lv.53

 フライゴン Lv.58

 コータス  Lv.51

 サーナイト(色違い) Lv.46

 オニゴーリ Lv.50

 ワカシャモ Lv.50

 メタグロス(色違い) Lv.48→49

 エテボース Lv.46→47

 ムクホーク Lv.45→46

 ハヤシガメ Lv.45→46

 ブイゼル  Lv.46→47

 ムウマージ Lv.49→50

 カバルドン LV.44→45

 ミカルゲ  Lv.57

 グライオン Lv.43→44

 ロトム   Lv.45→46

 ユキノオー Lv.41→42

 フカマル  Lv.34→35

 タマゴ   時々動いているみたい。生まれるまでもうちょっとかな?

 タツベイ  Lv.30 NEW!


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