14歳 β月φ日 『勝者は――』
こちらは五体目としてミュウツーを送り出した。この辺で、一気に状況を有利に持っていきたい。
対するグリーンはハッサムを出してきた。そして、こちらのミュウツーを見るなり、隠していた指輪型のキーストーンを取り出してくる。
前回の俺の揉め事で、一試合にメガシンカを複数回行うことは違反ではないと確証が得られたことで、グリーンも複数メガシンカに踏み切ってきたようだ。
基本的に、一つのキーストーンでメガシンカが出来るのは一体のみであり、メガシンカしているポケモンが戦闘不能になっていない状態で複数のポケモンをメガシンカする場合は、今回のグリーンのようにもう一つキーストーンを用意する必要がある。
とはいえ、キーストーンもレアなので、そう簡単に大量に手に入れられるようなものではない。これがグリーンの切り札と見ていいだろう。
ハッサムがメガハッサムへとメガシンカし、ハサミが大きくなっていく。俺もハッサムをメガシンカさせたことがあり、ミュウツーはそれを見ている。情報があれば、対処はそう難しくない――と、考えていたが、やはりグリーンは一歩上を行ってきた。
メガハッサムと言えば、俺のではなくともメインウェポンは『バレットパンチ』だ。当然、グリーンのメガハッサムも『バレットパンチ』を打ってくる。
しかし、グリーンのメガハッサムは俺のと違って、『ダブルアタック』で手数を増やすタイプではなく、普通に『バレットパンチ』を打ってくるタイプだった。
接近するメガハッサムの動きを見て、攻撃を受け流し、『ほのおのパンチ』でカウンターを仕掛けようとするミュウツーだったが、ここで誤算が起きた。
接近するまでは普通だったグリーンのメガハッサムだが、攻撃に移ると拳が見えなかったのだ。どうやら、グリーンのメガハッサムはパンチスピードを極限まで鍛え上げてきた型のようで、まるで一振りの刀のように拳を繰り出してくる。
あまりの早さにカウンター所かガードも間に合わず、ミュウツーは久しぶりにまともに攻撃の直撃を受けて吹き飛ばされていった。
一つの技を極限まで磨くとこうなるのか。
正直、俺のハッサムが使う『バレットパンチ』とは、もはや別の技だ。俺のメガハッサムは手数で相手を圧倒するが、グリーンは一撃の早さと威力で相手を制圧してくる。
とはいえ、流石にパンチ一発で沈むほどミュウツーも弱くなかった。油断してダメージは受けたが、勝負はここからだと言わんばかりに笑みを浮かべながら起き上がってくる。
問題はあの速さだ。ミュウツーですら見切れない先制技など誰も防ぐことが出来ない。回避も防御も不能な、まさに完璧な一撃だった。
再び、メガハッサムが『バレットパンチ』を仕掛けてくる。だが、素で見切れないのであれば、今度は『みきり』で攻撃を回避していけばいいだけの話――しかし、こちらが攻撃を回避した瞬間、『バレットパンチ』の軌道が変わった。
どうやら『フェイント』と『バレットパンチ』を組み合わせていたようで、こちらの動きを先読みしたように再び攻撃を直撃させてくる。
だが、ミュウツーも今度は吹き飛ばずに耐えた。
そのまま、『ほのおのパンチ』で反撃しに行くと、向こうも『みきり』で攻撃を回避してくる。しかし、『みきり』は連続では使用できない。二度目の『ほのおのパンチ』が、三発目の『バレットパンチ』と相打ちになる形で互いを吹き飛ばした。
正確には相打ちではなく、向こうの『バレットパンチ』の方が先だったが、ミュウツーが耐えて反撃した形だ。流石にこれに『みきり』を合わせることは出来なかったようで、ようやくメガハッサムにダメージを与えることが出来た。
ほのお技はメガハッサムにとって四倍弱点であり、一撃で体力を半分以上削っていく。
しかし、こちらもメガハッサムの『バレットパンチ』を三発もくらえば体力はもう1/4程しか残っていなかった。『じこさいせい』で体力の回復を狙いたい場面だが、そうすれば向こうは遠慮なく『バレットパンチ』を連打してくるだろう。結局、状況は変わらない。
少し卑怯だが、ここは搦手で行くことにした。『かなしばり』を指示し、相手が最後に使った技である『バレットパンチ』を封じにいく。
だが、グリーンもさせるがままではない。最後の技である『しんくうは』を使い、『かなしばり』の対象を『バレットパンチ』から『しんくうは』に変更してこちらの技を防いできた。
ミュウツーの残り体力的に、二発は耐えられない。下手をすれば乱数一発で倒れてもおかしくなかった。
しかし、向こうは愚直なまでに『バレットパンチ』を繰り返してくるだろう。技に絶対の自信を持っているのは見ればわかるし、先程の焼き直しをすれば先に倒れるのはこちらだった。
こうなれば、もう一か八かだ。
グリーンは再び、『フェイント』と『バレットパンチ』の同時攻撃で、こちらに回避の隙を与えずに攻撃してくる。
こちらはワンチャンスのきずな現象に賭けた――が、やはり上手く行かず、きずなミュウツーになることは出来なかった。攻撃が直撃し、ミュウツーの体力がミリになる。
ならば、反撃として『ほのおのパンチ』を返していく。当然、メガハッサムは『みきり』で防いでくる――が、この瞬間、『テレポート』でメガハッサムの裏を取り、『みきり』を意図的に失敗させた。
本来なら、きずなミュウツーのスペックで回避不能の『バレットパンチ』を凌ぎ、『ほのおのパンチ』でとどめを刺すのが理想だったが、こうなっては仕方がない。次善策であるタイミングずらしの反撃で、向こうの『みきり』を無効化して、そのまま『ほのおのパンチ』を直撃させて戦闘不能に持っていった。
しかし、まさかミュウツーがメガハッサム一体にここまで消耗させられるとは――技も全て使わされて、体力も残りわずかだ。
だが、これで先にグリーンのポケモンが三体戦闘不能になったことで、五分間のインターバルに入る。後は、この休憩でミュウツーがどこまで体力を回復できるか。
一応、有利なのはこちらだ。ピカ様とトゲ様がやられ、ミュウツーもかなり削られたとはいえ、まだ体力に余力のあるリザードンとコノヨザルに最後の一体も残っている。
対するグリーンは体力半分以下のメガリザードンYに、体力ミリのカイリキー、そして最後の一体だけだった。メガハッサムも倒したし、完全に流れはこちらに来ているはずだ。
だが、グリーンはやけに落ち着いている。
まだメガシンカを残しているのか? いや、メガシンカもトレーナーとの絆を必要とする以上、一試合にそう何度も使えるものじゃない。ただでさえ、メガリザYとのメガシンカを維持したまま、メガハッサムもメガシンカしたのだ。
トレーナーへの負担を考えれば、三度目はまずないと見て良い。いや、仮にあったとしても、そう簡単に負けるつもりはなかった。
と、考えていると、インターバルが終わる。
そのまま、後半戦が始まり、グリーンがポケモンを出してきた。ミリのカイリキーか、エースのメガリザYか――と、考えていると、出てきたのは六体目。それも、サンダーだった。
ここで準伝!? 温存していたのか!
こちらも六体目のオニゴーリを出していく。相性は有利だが、相手がサンダーとは予想外も良い所だ。メガシンカポケモン2体に準伝とは、グリーンも大盤振る舞いが過ぎる。
「過去、とある事情で交友があったサンダーでな。無人発電所で再会してゲットした」
こちらにもミュウツーがまだ残っているとはいえ、技を全て使わされているので有効打がない上、体力もミリなのでかなり不利状況だ。
とはいえ、勿論、諦めるつもりはない。
向こうが切り札を隠していたように、こちらも奥の手は隠してあった――袖を捲り、キーストーンが付けられたメガリングを表に出していく。
いくぞ! 相性自体は悪くないんだ。後は足りないステータスを補ってやれば、お前だって十分にサンダーを倒せるポテンシャルを持っている。
オニゴーリがメガオニゴーリに姿を変えていく。
体が一回り大きくなり、顎が外れたように口が大きく開かれる。口の中からは常に冷気を吐いており、今に空気すら凍りそうな勢いを見せていた。
こちらがメガシンカするのを見て、グリーンも「そうこなくてはな……」と笑みを浮かべる。
メガシンカしたことで、メガオニゴーリは特性が『フリーズスキン』に変わった。自身のノーマルタイプの技がこおりタイプになり、威力が1.2倍になるという効果だ。
前世では、『だいばくはつ』をこおりタイプにしてタイプ一致技としてメガオニゴーリを爆発させる戦術もあったが、当然ニューサトシはそんな戦術を使用するつもりはない。
グリーンは『10まんボルト』を指示してきた。こちらは『れいとうビーム』で相殺していく。
メガオニゴーリになったことで、特攻の種族値はサンダーとそう変わらなくなった。後は育成の差だが、レベルは向こうの方が上のようだが、どうやらサンダーは捕まえてそこまで時間が経っていないのか、努力値的な意味合いではこちらの方が上と見て良いだろう。
つまり、技の威力はほぼ五分――正確にはこちらが六割方不利だが、五分と言ったら五分だ。
で、あれば、特殊ではなく物理で戦いたい所だが、相手がひこうタイプというのは地味にこちらにとっても不利だった。
メガオニゴーリはこう見えて意外と素早いのだが、それでも空を飛んでいるサンダーに追いつけるほどではない。相手を地面に降ろさないと、不毛な消耗戦が続くことになる。
向こうもそれを察してか、今度は『ぼうふう』を指示してきた。威力のある風の竜巻で、こちらを圧殺しようという狙いだろう。
ならば、こちらも『ふぶき』で対抗していく。
大きな口から発射される強烈なブリザードが、向こうの風とぶつかり合ってギリギリで相殺される。お互いにタイプ一致技で何とか相打ちということは、タイプ不一致技を使えば押し負けるということでもあった。
こうなると、迂闊に変な技は使えない。
しかし、グリーンも強かだった。攻撃面が互角ならば、変化技で差をつけると言わんばかりに、『かいでんぱ』を指示してくる。相手の特攻を二段階下げるという技――下手に受ければ、拮抗している今の状態が崩れかねない。
普通ならば回避に移る。それはグリーンも読んでいるだろう。こちらに三つ目の技を使わせて、あわよくば隙を突いて攻撃しようという狙いだ。
故に、ここは敢えて相手の変化技を回避することを止めた。『おんがえし』を指示して、物理攻撃を仕掛けていく。
迂闊だったなグリーン。
確かに、うちのメガオニゴーリは特殊技が強い。しかし、こいつも他のポケモンの例に漏れず、俺に似て近接攻撃が好きなポケモンなのだ。
相手は『かいでんぱ』を当てるために高度を下げている。今ならば、メガオニゴーリの『おんがえし』を当てることが出来た。
必殺の恩返しタックルを当てて、そのままサンダーを落下させていく。グリーンも即座に『10まんボルト』でこちらにダメージを与えてきたが、メガオニゴーリは怯まずにサンダーを抑えていった。
この近距離では『ぼうふう』は使えない。『10まんボルト』は使い勝手のいい技ではあるが、技の威力的には『おんがえし』の方が上だ。
このまま一気にボコってやる――と、考えていると、ここでグリーンは最後の技である『ボルトチェンジ』を使用して、サンダーをボールに戻してきた。
続けて間髪入れずに再びカイリキーが出てくる。交換技で出てきたおかげで、カイリキーは先程サンダーが居た場所――つまり、メガオニゴーリの懐にいる。
こちらも咄嗟に『おんがえし』を指示するが、向こうはまるで狙っていたように、攻撃を受けながらカイリキーの『ばくれつパンチ』を決めてきた。こおりタイプにかくとう技は大ダメージということもあって、メガオニゴーリがたたらを踏む。
おまけに、『ばくれつパンチ』の追加効果で確定混乱状態にさせられた。カイリキーは戦闘不能に持っていけたが、鼬の最後っ屁にしては盛大なものを喰らってしまっている。
おそらく、グリーンはこの状況を意図的に作るために、わざと『かいでんぱ』でこちらの近距離攻撃を誘ってきたのだろう。普通にカイリキーを出せば、近寄る前に戦闘不能にされているのは目に見えている。だからこそ、場をお膳立てした訳だ。やられた。
混乱状態のままではまともに戦えないので、こちらも相手が倒れたカイリキーを戻すのに合わせてメガオニゴーリを戻していく。
向こうは当然サンダーを出してきた。
こちらはコノヨザルを出していく。本来であれば、ひこうタイプを持つサンダーの前に、コノヨザルを出すのは悪手だが、それを言えばメガリザYもひこうタイプだった。
ここはもう、一か八かの『ふんどのこぶし』に賭けていくしかない。まだ威力は最大ではないが、サンダーの『ぼうふう』を何度も耐えられはしないだろう。
残りの体力を見て、一発は確定で耐えられると信じて、『ビルドアップ』で少しでも攻撃を上げていく。グリーンは当然のように、『ぼうふう』を指示してきた。
外れることを期待したが、そう簡単に攻撃が外れれば苦労はなく、『ビルドアップ』で攻撃と防御を一段階上げながら、コノヨザルの体力が大きく削られていく。
コノヨザルが攻撃を受けた回数は、これで5回――『ふんどのこぶし』の威力は約300となっていた。そのまま、とどめの『ぼうふう』に合わせて、『ふんどのこぶし』を放っていく。
コノヨザルは二度目の『ぼうふう』をくらって戦闘不能に持っていかれた――しかし、同時に放った『ふんどのこぶし』もまた、サンダーに直撃して体力を大きく削っている。
等倍ではあるが、攻撃が一段階上がっており、威力も300になっている大技だ。いくらサンダーが準伝とはいえ、簡単に耐えられるような威力ではない。事実、先程メガオニゴーリが不意打ちで受けたダメージ以上のものをサンダーに与えることが出来た。
コノヨザルを戻して、再びメガオニゴーリを出していく。ここで、グリーンもサンダーを戻してメガリザードンYを出してきた。流石にサンダーでは相性不利と判断したか。
特性の『ひでり』によって、再び天候が晴れに変わる。ならば、こちらもメガオニゴーリを戻してリザードンを出していく。グリーンも、この戦いを制さなければ勝利はないとわかったようで、「正念場だな」と腹をくくってきた。
再び、きずな化し、『かみなりパンチ』で近接戦に持っていく。グリーンもまた、『ドラゴンクロー』でそれに応じてきた。
先程は不意を突いて四倍弱点を突くことが出来たが、流石にもう上手くはいかないだろう。と、考えていると、きずなリザードンがメガリザードンYを押していく。
地面に足を付けて踏ん張るメガリザードンYだが、やはり近接能力だけならこちらの方が上だった。
そのまま、『かみなりパンチ』の直撃を頂こうとすると、グリーンはここで『はねやすめ』を指示して、メガリザードンYからひこうタイプを失わせてでんき技を等倍にしてくる。
上手い。これで、受けるダメージより回復の量が上回って、メガリザードンYの体力が一気に回復した。
しかし、ひこうタイプがなくなったということは、じめん技が普通に効くということでもある。そのまま、メガリザードンYと組み合いながら『じしん』で一気にダメージを稼いでいく――が、メガリザードンYは『りゅうのはどう』を地面に撃つことで、自身の体を空に浮かせて緊急離脱していった。
必然的に、きずなリザードンの『じしん』は空打ちとなり、追撃の『りゅうのはどう』でダメージを受ける。
だが、きずなリザードンは即座に反撃に移った。持ち前の負けん気の強さで、再び距離を詰めるため、『がんせきふうじ』を使って隙を作っていく。
互いに体力はほぼ同じ――最後の技をどう使うかで、バトルの結果は左右されるだろう。
流石にグリーンのメガリザードンYが相手では、なかなか攻撃がクリーンヒットしない。残りの時間は約一分あるかないか、ここで時間切れになれば一気に状況は不利になる。
かといって攻め急ぐのは愚策――だが、ここは攻め急がざるを得なかった。最後の技の『のしかかり』で無理やり、メガリザードンYを押さえつけ、一気に地面に叩きつけて『じしん』へと繋げていく。
しかし、ここでグリーンも最後の攻撃に出てきた。『りゅうのはどう』を空打ちすることで、無理やり空中で体勢を立て直し、『じしん』を指示して勝負を付けに来たのだ。
お互いに落下しながら、体をぶつけ合い、どちらが上になるかを争っていく――結局は横並びのまま地面に垂直落下し、同時に互いの『じしん』がぶつかり合うという現象が発生した。
もう少し距離があれば、振動が相殺されたのだろうが、あまりに距離が近すぎて互いに自身の振動すらダメージとなるという状況になっている。
きずなリザードンのきずな化が解除され、同時にメガリザードンYのメガシンカも解除されていく。どこからどう見てもダブルノックダウンであり、同時に日差しが元に戻った。
これでグリーンの残りはサンダー一体。
対するこちらはミリのミュウツーと、体力約半分のメガオニゴーリ――サンダーの体力が約1/3程だと考えると有利なのは俺だ。
とはいえ、相手は準伝である。トレーナー次第で準伝の強さも波があるが、グリーンが認めたサンダーがそう簡単に倒れるとも思えなかった。
グリーンがサンダーを出すと同時に、こちらもメガオニゴーリを出していく。
こちらが『れいとうビーム』を指示すると、グリーンは『ボルトチェンジ』で攻撃を躱してきた。『ボルトチェンジ』という技は、自身の体に電気を纏い、そのまま相手にダメージを与えて手持ちに戻るという技だが、グリーンもここで最大のチートを見せてくる。
サンダー自身の体を電気に変換するという、どこかの魔法先生のように技を変化させてきたのだ。
これは『ボルトチェンジ』が特殊技であり、交換技であるということが大きいのだろう。ポケモンがモンスターボールに戻るシステムすら技に組み込んで、サンダー自身を電気に変えるという離れ業を見せてきた。
残りポケモンがサンダーのみの今、『ボルトチェンジ』は自身を電気に変化させて相手にダメージを与えるという技になっている。
交代技はその性質上、通常の交換よりも早くポケモンを入れ替えさせるために、技の速度が速い。そのため、サンダーは先制技に近い速度で攻撃を行うことが出来ていた。
また、この自身を電気に変化するというのもミソで、この瞬間サンダーは電気そのものになっているため、こちらの物理攻撃を瞬間的に受け流すことも出来ている。まさに攻防一体の攻撃となっているのだ。
それなら、避けきれないほど広範囲の技である『ふぶき』を打つが、そちらは『ぼうふう』で相殺してくる。
続けて、『ボルトチェンジ』による、細かい攻撃が再び繰り返されていく。ボルチェンは威力70と、そこまで強力な攻撃ではないものの、こうも繰り返されては体力の余裕がなくなるだけだった。
ならばと、『れいとうビーム』の応用で、自身の体に氷の鎧を作り上げる。これはシンオウリーグの一回戦でクリスタルのイワークもやった、ヒカリのコンテスト技の応用だ。
通常のバトルではまず見ないであろう技の応用に流石のグリーンも驚きの様子を見せる。また、氷の鎧が『ボルトチェンジ』を防ぎ、ダメージを抑えてくれていた。
それならば『10まんボルト』で反撃――と、グリーンが動き出す前に、メガオニゴーリもダッシュしていく。氷の鎧で『10まんボルト』を防ぎながら、『おんがえし』によるタックルを決めてやる!
流石に氷の鎧は砕けたが、既にサンダーは射程圏内に入っていた。このまま突っ込もう――と、した瞬間に、再びサンダーが『ボルトチェンジ』を使って攻撃を回避してくる。
最強の『おんがえし』、が透かされ、向こうも即座に『ボルトチェンジ』の追撃をかけてきた。それなら、こちらも切り札を魅せよう。最後の技である『いちゃもん』を指示する。
この技は、相手に同じ技を連続で出せなくする技であり、前に『ボルトチェンジ』を使用しているサンダーは、別の攻撃をしなくてはいけなくなる。これにより、一瞬動きが止まった。
この隙に今度こそとどめを刺しにいく。
しかし、メガオニゴーリが『おんがえし』を発動させると、サンダーも即座に『10まんボルト』で反撃してきた。『ぼうふう』では発動が間に合わないと踏んだのだろう。
だが、もうここはこちらの距離だ。『10まんボルト』によるダメージを受けながらも、メガオニゴーリが全体重をかけて、サンダーに体をぶつけて突撃していく――勝った!
と、思った瞬間、異変を察知する。
メガオニゴーリは確かに『おんがえし』を決めた。にもかかわらず、サンダーは倒れずに、追撃の『10まんボルト』を撃っていた。
見れば、メガオニゴーリが麻痺状態になっている。おそらくは、直前の『10まんボルト』で運悪く麻痺を引いたのだろう。そして、攻撃前に体に力が上手く入らなくなり、『おんがえし』も本来の威力を出し切れずにサンダーの体力を残したのだ。
流石に等倍とはいえ、『ボルトチェンジ』と、『10まんボルト』をこれだけ受ければ、メガオニゴーリとはいえ耐えきることが出来なかった。メガシンカが解除され、オニゴーリが戦闘不能になる。
これで残りはこちらもミュウツーのみ。
しかし、メガオニゴーリの頑張りによって、サンダーも実質体力ミリまで追い詰められていた。勝敗を分けるのは、どちらが先に攻撃を当てるかだ。
オニゴーリを戻してミュウツーを出していく。メガハッサムの攻撃をもろに食らったせいもあって、既に体はかなりボロボロになっていた。可能な限り休ませたつもりだが、それでも体が痛むようで少しふらついている。
だが、限界なのは相手も同じだ。
どちらも押せば倒れるといった様子――グリーンは『ぼうふう』を指示してきた。こちらは『みきり』を使って、最小限の動きで攻撃を回避する。
ならばと、『10まんボルト』の範囲を広げて攻撃してきたので、『テレポート』で攻撃を回避し、懐に潜り込んでいく。そのまま、『ほのおのパンチ』に攻撃を仕掛けた瞬間、サンダーの体が電気となって、こちらの攻撃を回避してきた。
続けて『ボルトチェンジ』による攻撃がミュウツーに直撃する――瞬間、ギリギリで回避が間に合った。
ならばと、再び『ぼうふう』を撃ってくるので、『テレポート』で回避していく。しかし、懐に潜られるのはわかっていたとばかりに、『ボルトチェンジ』でこちらの隙を突こうとしてくる――が、サンダーの体は電気にならずに技が発動しなかった。
「しまった! 『かなしばり』か!?」
そう、先程の『ボルトチェンジ』を回避した瞬間、『かなしばり』でその技を封じたのだ。サンダーの持っている技で隙が少なく、こちらにとどめを刺しやすいのはどうしても『ボルトチェンジ』になる。
だからこそ、敢えて『みきり』での確定回避ではなく、ミュウツーのスペックを信じて素の身体能力で技を回避させた。もし『みきり』で回避した場合、『かなしばり』の前に『ぼうふう』を使われて、縛る技が変わっていただろう。
返しの『ほのおのパンチ』がサンダーに突き刺さる。本来であれば、等倍で大したことない一撃だが、既に激戦を超えてきたサンダーには致命傷だった。
しかし、ここでサンダーも準伝の意地を見せて耐え忍んでいく。そのまま、体力を意地で1残した、返しの『10まんボルト』でミュウツーを倒しに来た。
だが、意地の張り合いで伝説が準伝に負ける訳にはいかない。電撃を耐え、ミュウツーが再びサンダーにとどめを刺していく。
それでも、サンダーは倒れなかった。絶対に負けないと電撃を返し、ミュウツーもまた、それに応えるように意地で拳を振り抜いていく。
しかし、終わりは唐突に訪れた。
ここで『ほのおのパンチ』による追加効果が発動し、一割を引いたサンダーが火傷を負ったのだ。これまで気合で立っていたサンダーだったが、流石にもう限界だったようで、火傷の追加ダメージを受けて遂に戦闘不能になった。
ミュウツーもまた膝を付けて動けずにいる。当然だ、限界を超えて殴り合ったのだ。本来ならいつ倒れてもおかしくないダメージをその身に受けている。
しかし、これでグリーンの手持ちは全てのポケモンが戦闘不能になった。四回戦は俺の勝利となり、準決勝に駒を進めている。
流石のグリーンも悔しいようで、「まさか、お前に負けるとは……」と眉間に皺を寄せてしかめっ面をしていた。恥を晒したくなければ、敗者復活戦を頑張って勝つんだな。
また、次の試合でシゲルもまた、準決勝に駒を進めていた。シゲルも俺とグリーンのバトルを見ていたようで、「いい試合だったね。僕も早く君と戦いたいよ」と、熱い視線を向けてくる――俺も早くお前と戦いたいぜ。
原作との変化点。
・グリーンとのバトルに勝利した。
が、グリーンはまだ敗者復活戦があるので、ミスらなければ準決勝に進める。正直、勝てたのは奇跡に近い。わからん殺しやポケモン達の頑張りに救われた。10回やれば9回はニューサトシの負けだが、唯一の勝利を引き込んだ形。だが、これまでの成長を見せることの出来た最大の相手だった。
・サンダーについて。
準伝使いたかったから無人発電所から出張して来て貰った。ポケスペでもグリーンはサンダーに乗っていたし、こういうのもあってもいいやろって。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.66
ピジョット Lv.61
バタフリー Lv.61
ドサイドン Lv.64
フシギバナ Lv.61
リザードン Lv.66
カメックス Lv.61
キングラー Lv.61
カモネギ Lv.61
エビワラー Lv.61
ゲンガー Lv.63
コノヨザル Lv.61
イーブイ Lv.61
ベトベトン Lv.61
ジバコイル Lv.61
ケンタロス Lv.61
ヤドラン Lv.61
ハッサム Lv.61
トゲキッス Lv.61
プテラ Lv.61
ラプラス Lv.61
ミュウツー Lv.76
バリヤード Lv.61
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.60
カビゴン Lv.61
ニョロトノ Lv.60
ヘラクロス Lv.59
メガニウム Lv.59
バクフーン(ヒスイの姿) Lv.59
ラティアス Lv.56
ヘルガー Lv.58
ワニノコ Lv.58
ヨルノズク(色違い) Lv.57
カイロス(部分色違い) Lv.57
ウソッキー Lv.58
バンギラス Lv.62
ドンファン Lv.58
ギャラドス(色違い) Lv.57
ミロカロス Lv.53
ラグラージ Lv.53
オオスバメ Lv.53
ジュカイン Lv.53
ヘイガニ Lv.53
フライゴン Lv.58
コータス Lv.51
サーナイト(色違い) Lv.46
オニゴーリ Lv.50→51
ワカシャモ Lv.50
メタグロス(色違い) Lv.49
エテボース Lv.47
ムクホーク Lv.46
ハヤシガメ Lv.46
ブイゼル Lv.47
ムウマージ Lv.50
カバルドン LV.45
ミカルゲ Lv.57
グライオン Lv.44
ロトム Lv.46
ユキノオー Lv.42
フカマル Lv.35
タマゴ 時々動いているみたい。生まれるまでもうちょっとかな?
タツベイ Lv.30