ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯268 『しんじつはいつもひとつ!』

 14歳 δ月ρ日 『とりあえず、拳骨。拳骨は全てを解決する』

 

 旅の途中、幼稚園児とヤブクロンという謎の一団の襲撃を受けてゾロアが大泣きする一幕があった。

 うちの可愛い妹分に何してくれるんじゃいと、幼稚園にカチコミに行ったのだが――幼稚園の先生をしているユリと育て屋をしている祖母のキクヨ曰く、ゴミ捨て場にいたヤブクロンと子供達が仲良くなって園で飼ってほしいと頼まれたというのだが、ユリが首を縦に振らないので子供達が徹底抗戦しているらしい。

 

 ゾロアが受けた被害は、そのストライキの一環によるもののようだった。

 

 ユリとしても理由もなく拒否した訳ではなく、ゴミを好むヤブクロンを幼稚園に置くことで園内の衛生面に問題が出る可能性を考えてのことだったが、子供に大人の事情をすぐに理解させられれば苦労はない。

 結果として、次の日にはゴミ捨て場のゴミが子供達とヤブクロンによって園内に持ち込まれ、ゴミのアトラクションのようになってしまったのだという。

 

 とりあえず、俺としてはヤブクロンがどうなるにしろ、何の関係もなく被害を受けたゾロアにしたことを謝罪させることからだった。子供だから何をしても許される訳ではない。

 

 最初は素直に謝れば許してやろうとも思っていたが、ゴミの山を秘密基地にして調子に乗った子供達は、ヤブクロン戦隊を名乗ってこちらに攻撃を仕掛けてきた。

 こうなれば仕方ないので、攻撃を全て回避して全員に一発ずつ拳骨をプレゼントしてやる。当然、子供達も大泣きしたが、俺はそのまま泣き止むのを黙って待った。

 

 しばらくして、子供達が泣き止むとゾロアを子供達の目の前に出す。この可愛いゾロアが、子供達とヤブクロンによって泣かされたのだ――と、俺が説明すると、子供達も何で自分達が怒られたのか理解したようで素直にごめんなさいと謝ってきた。

 

 謝罪を受けると、ゾロアも許すと声を上げたので、俺もこれ以上は怒るのを止めにする。

 

 その上で、改めて事情を聴いていった。教師側から話は聞いたが、子供達には子供達の意見がある。頭ごなしに全てを否定しても、子供達は絶対に納得しないだろう。

 そして、こいつらがどれだけヤブクロンが好きなのか、先生だけにお世話を任せずにしっかりと面倒を見られるのか――と、いろいろなことを確認していると、いつぞや仲間にしそびれたサングラスをかけたメグロコがピカ様を狙ってくるアクシデントが発生した。

 

 とはいえ、レベル差もあるので撃退するのは難しくなく、今度こそ仲間にしようとボールを出すとまたどこかに去っていってしまう。

 

 メグロコをゲットできず残念――と、思っていたが、落ち込んでいる暇はないと言わんばかりに、ピカ様とメグロコのバトルでゴミのアトラクションが崩れ出したので慌てて子供達を救出していった。

 その際、子供を庇ってユリが少し怪我をしたが、そのユリをヤブクロンが守ったことで、ユリもヤブクロンのことを受け入れている。また、子供達もユリが傷つくのを見て、自分達の我儘で危ないことをしていたのを自覚したようで、しっかりと先生達に謝罪していた。

 

 終わり良ければ総て良しではないが、子供達には改めてしっかりヤブクロンの面倒を見るように声をかけると、「「「「わかりました、サトシ先生!」」」」と、お返事を頂いている。

 俺は別に幼稚園の先生じゃないんだが――と、思っていると、ユリと共に事を見守っていた育て屋のキクヨから、今回のお礼にポケモンのタマゴを貰った。

 ぶっちゃけ、俺はゾロアを泣かせたことを謝罪させたかっただけで、特に何かをした訳ではないのだが貰えるものは有難く貰うことにする。ゾロアも、歳の近い姉弟か姉妹が出来るのは嬉しいようで、くんくんとタマゴの匂いを嗅いでいた。

 

 

 

 14歳 δ月σ日 『お姉ちゃんゾロア』

 

 まだ生まれてからひと月くらいだが、うちで一番の年下であるゾロアにとって、自分よりも下の子が生まれるのはとても楽しみらしい。ケースに入ったタマゴに顔を寄せてくんくん匂いを嗅いでおり、夜眠る時もタマゴの傍から離れようとしなかった。

 

 昔のラティもこんな感じで落ち着かなかった――と、話していると、ラティがいつものように「そんなことない!」と嘘を吐いている。

 

 どうやら、ラティとしては昔からしっかり者のお姉ちゃんだったつもりのようで、落ち着かないゾロアにもお姉ちゃんとしての振る舞いを見せてドヤ顔をしていた。

 ゾロアも素直な子ということもあり、そんなお姉ちゃんラティを尊敬の目で見ている。ゾロアもゾロアで、このタマゴの子が生まれたらいいお姉ちゃんになりそうだった。

 

 

 

 14歳 δ月τ日 『片付けられない女その二』

 

 アララギ博士からジムバッジケースを預かったというベルと出会った。『やめたげてよぉ!』の人だ――と、思いつつ、バッジケースを受け取ろうとしたが、当のバッジケースはベルのバックの中で埃塗れになっている。

 おいおい、人に渡すものくらいちゃんとしろよ。と、思わず、物申しそうになったが、その瞬間野生のチラーミィが現れてバッジケースを持っていかれてしまった。おそらく、チラーミィは綺麗好きなので、汚れたバッジケースを綺麗にしたかったのだろう。

 

 ベルはチラーミィを気に入ったらしくゲットすると息巻いていたので、そのついでにバッジケースも取り返して貰うことにした。

 

 とはいえ、ベルもまだ初心者トレーナーのようで、『ハイパーボイス』や『くすぐる』といった技に苦戦を強いられており、挙句の果てにはチラーミィ自らが埃塗れのモンスターボールの汚れを叩こうとしてゲットされるという、何とも締まらない終わりを見せている。

 とりあえず、こちらとしてはバッジケースさえ戻ってくれば問題なかったのだが、ベルがついでにポケモンバトルを仕掛けてきたので、向こうのチャオブーをポカブでノックアウトしてやった。相手が進化系でも、トレーナーが未熟なら付け入る隙は山ほどあるぜ。

 

 多分ではあるが、ベルも時期的にシュトレーゼ君と同時期くらいに旅に出たトレーナーだろう。負けても前向きに「今よりもっと強くなる!」と宣言しており、駆け足で去っていった。

 

 

 

 14歳 δ月υ日 『お前は伝説の?』

 

 今、俺の手持ちにいるフカマルとタツベイは、大体同レベルのドラゴンタイプということで互いをライバル視しているが、実はフカマルの方が微妙に強かったりする。

 それはレベル的なものもあるが、フカマルは前にシンオウ地方を旅していた時にタツ婆さんから『りゅうせいぐん』を習っていたこともあって、覚えている技的にもタツベイよりも強いのだ。

 

 しかし、これまでは手加減――という訳ではないが、タツベイに対して『りゅうせいぐん』を使うのはズルだと思って使っていなかったのだが、自主練中に思わぬダメージを受けてフカマルが咄嗟に反撃で『りゅうせいぐん』を使ってしまった。

 

 流石のタツベイも、『りゅうせいぐん』に耐えきれるはずもなく、一撃KOされてしまった訳なのだが、これまで自分が手加減されていたと知って少し落ち込んでしまっている。

 フカマルも別にわざと隠していた訳ではないが、それでも今まで自分とのバトルで手を抜いていたことに変わりはないと、タツベイもフカマルに対する怒り――というよりも、自身の不甲斐なさに震えていた。

 

 その怒りはタツベイの体を輝かせ、そのフォルムを変化させていく。こうして、タツベイは怒りによって伝説の戦士に生まれ変わった――のではなく、コモルーへと進化を果たして、今度は逆にフカマルがショックを受けることになった。

 

 

 

 14歳 δ月φ日 『しんじつはいつもひとつ!』

 

 次のジムがあるシッポウシティに辿り着いた。早速ガチ戦の予約をしに行こう――と、したのだが、ジムに併設されている博物館は何故か鍵が閉まっている。

 しかし、壁に貼られたチラシによると、今日から博物館で秘宝展を開くと書いてあり、扉が閉まっているのは逆におかしかった。不思議に思いながら首を傾げていると、中から悲鳴を上げた男性がドアをぶち破るようにして外に飛び出してくる。

 

 どうやら男性はこの博物館の副館長であり、シッポウジムのジムリーダーであるアロエの夫で、キダチというらしい。

 

 キダチは「カ、カブトの化石が……!」と、何かに追われているような素振りを見せていたが、俺達が見た感じでは特に何か問題が起きているようには見えなかった。

 

 詳しい話を聞いてみると、昨晩からチームで秘宝展の準備をしていたというのだが、キダチが一人になった瞬間、カブトの化石が動き出して後を追い回されたと言っている。

 その時は命からがら逃げだしたようで、改めて朝早くからまたチームで問題を確認することにしたそうなのだが、結局異常は起きず念のために秘宝展は延期にすることにし――キダチがまた一人になると、またカブトの化石に追いかけ回されたらしい。

 

 俺達と出会ったのは丁度その時で、カブトの化石に追いかけられていたというのだが、改めて俺達がチェックした感じでも、カブトの化石には特に変わった所はなかった。

 

 話を聞いたアイリスはこの事件を「荒ぶる魂による祟りね!」と言い張り、デントは「思い込みや勘違いによる科学的な現象だよ」と断言して、謎を解明しようと意気込んでいる。

 アイリスとデントはバチバチにやりあっているが、ぶっちゃけ俺はガチ戦が出来ればどうでもよかった――のだが、キバチの話によるとアロエは出張中で今はジムを閉めているらしい。

 

 あほらし、一気にやる気なくなったわ。

 

 だが、ラティも事情はよく分かってはいないようだが、「ラティ、めいたんてい!」と、やる気になっており、暇を持て余していた俺もこの件に付き合わされることになった。

 とはいえ、長年ニューサトシとしてこの世界を旅している俺からすれば、大体こういう事件というのは、ポケモンによる問題かロケット団のイタズラと相場が決まっている。

 

 今回は前者だったようで、この日の晩になると、館内に霧が発生したり、甲冑が勝手に動きだしたり、人魂が現れたり、一部分に雨が降ったり――と、様々な怪奇現象が起き始めた。そのどれもがキダチを狙ったものであり、俺達には大きな異常は起きていない。

 

「荒ぶる魂は、キダチさんを狙っているみたい!」

「えぇっ!? 特に恨まれるようなことをした覚えはないのですが……」

「ほんとー?」

「い、いや、これも科学的に解明できる……甲冑は高周波で動いていて、雨はスプリンクラーの故障だよ!」

「馬鹿言え、どこをどう見てもポケモンの技だろうが。霧は『くろいきり』、甲冑は『サイコキネシス』、人魂は『おにび』、雨は『あまごい』だよ」

 

 と、言う訳で、この異常を起こしている犯人を見つけることにした。波動で、近くのポケモンを探すと、姿を隠していたデスマスがこちらに怒りを見せている。

 よく見ると、本来デスマスが持っている仮面がなく、展示されているデスマスの仮面のレプリカが涙を流していた。つまり、この仮面のレプリカはレプリカではなく本物で、仮面を奪われたデスマスはそれを取り返そうとしていたのだろう。

 

「良い推理だね。私も同意見だよ」

 

 名探偵ニューサトシの華麗な推理を聞かせてやると、いつの間にかジムリーダーのアロエが帰ってきていたらしく、俺の話を聞いて頷いていた。

 改めてアロエが、キダチにあの仮面の入手方法を聞いてみると、道端に落ちていたのを拾ったと話している。最初はキダチもおかしいと思ったらしいが、まさか本物のデスマスの仮面だとは思わず、こうした大事件に発展したということだった。

 

 事情がわかると、キダチはすぐにデスマスに謝罪して仮面を返している。アロエもまた、旦那のしでかしたことに頭を下げると、デスマスも仕方ないという感じで許してくれていた。

 

「で、でもでも、荒ぶる魂って言うのもあながち間違いじゃなかったでしょ?」

「うーん……微妙かな?」

「むぅ! デントの推理よりはマシじゃない!」

「それはまぁ……でも、やっぱりちゃんと謎を解いたのはサトシだからね。今回は完全に一枚上をいかれた。僕らの完敗だよ」

「推理に勝ったも負けたも上も下もねーよ。真実はいつも、たった一つしかねーんだからな」

 

 と、どこかの高校生探偵の名台詞を披露してやると、ラティもドヤ顔で「しんじつはいつもひとつ!」と人差し指を向けてきた。こういう時いつも思うんだが、お前そういうのどこで覚えてくんの? ミュウツーか? やっぱりミュウツーのせいか?

 

 

 追記。アロエが帰ってきたことで、改めてガチ戦の申し込みをした。アロエも今回の件の借りがあるおかげもあってガチ戦を快諾してくれている。今日一日を準備期間とし、明日3対3のガチ戦をして貰うことを約束した。さーて今回は誰をチョイスするかな?

 

 

 

 




 原作との変化点。

・第12話『ヤブクロン戦隊と秘密基地!?』より、ニューサトシが拳骨で語った。
 基本的にニューサトシはわからせてから語るタイプ。なので、子供でも容赦なく拳骨する。が、贔屓をするつもりはないので、しっかり相手の意見も聞いて、平等に状況を整理しようとした。
 
・タマゴを貰った。
 黄色とオレンジのタマゴ。一体、なにッグが生まれるんだ……!

・ロケット団が隕石のダミーを手に入れた。
 原作通りに駅で受け取った。

・ゾロアがタマゴに興味を抱いている。
 これまでは自分が一番下だったが、弟か妹ができるとわかって興味津々。ラティがよくお姉ちゃんぶっているのを見て、自分も同じようにしたいと思っている。

・第13話『チラーミィはきれいずき!?』より、ベルをボコった。
 レベルもそこまで差がある訳ではなかったので、ベルのチャオブーをポカブでボコっている。

・ロケット団は先にシッポウシティに着いた。
 原作通り、博物館から隕石をダミーとすり替える予定。

・タツベイが進化した。
 怒りに寄って伝説のスーパーーーではなく、コモルーに進化した。フカマルが地味にショックを受けている。

・第14話『シッポウシティ! 博物館で大冒険!!』より、ニューサトシが事件を解決した。
 ドヤ顔で名セリフを吐いたが、ラティの一言で台無しになっている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.66

 ピジョット Lv.61

 バタフリー Lv.61

 ドサイドン Lv.64

 フシギバナ Lv.61

 リザードン Lv.66

 カメックス Lv.61

 キングラー Lv.61

 カモネギ  Lv.61

 エビワラー Lv.61

 ゲンガー  Lv.63

 コノヨザル Lv.61

 イーブイ  Lv.61

 ベトベトン Lv.61

 ジバコイル Lv.61

 ケンタロス Lv.61

 ヤドラン  Lv.61

 ハッサム  Lv.61

 トゲキッス Lv.61

 プテラ   Lv.61

 ラプラス  Lv.61

 ミュウツー Lv.76

 バリヤード Lv.61

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.60

 カビゴン  Lv.61

 ニョロトノ Lv.60

 ヘラクロス Lv.60

 メガニウム Lv.59→60

 バクフーン(ヒスイの姿) Lv.60

 ラティアス Lv.56

 ヘルガー  Lv.58→59

 ワニノコ  Lv.58→59

 ヨルノズク(色違い) Lv.57→58

 カイロス(部分色違い) Lv.57→58

 ウソッキー Lv.58

 バンギラス Lv.62

 ドンファン Lv.58

 ギャラドス(色違い) Lv.58

 ミロカロス Lv.54

 ラグラージ Lv.54

 オオスバメ Lv.54

 ジュカイン Lv.54

 ヘイガニ  Lv.54

 フライゴン Lv.58

 コータス  Lv.52

 サーナイト(色違い) Lv.47

 オニゴーリ Lv.52

 ワカシャモ Lv.51

 メタグロス(色違い) Lv.50

 エテボース Lv.48

 ムクホーク Lv.47

 ドダイトス Lv.47

 ブイゼル  Lv.47

 ムウマージ Lv.50

 カバルドン LV.46

 ミカルゲ  Lv.57

 グライオン Lv.45

 ロトム   Lv.47

 ユキノオー Lv.43

 フカマル  Lv.38→39

 ゾロア(ヒスイの姿) Lv.10→12

 タツベイ→コモルー  Lv.36→37 NEW!

 カイリキー(変異体) Lv.35→36

 ミジュマル Lv.15→18

 ポカブ   Lv.15→18

 ツタージャ Lv.15→18

 タマゴ   時々動いているみたい。生まれるまでもうちょっとかな? NEW!


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