ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯272 『メテオナイトピカチュウ』

 14歳 ε月λ日 『メテオナイトピカチュウ』

 

 ロケット団に捕まってから少しして、どうやらヘリが着陸したようだった。軽く仮眠も取って、頭も少しすっきりしてきた俺は、またどこか違う場所で軟禁されている。

 しかし、「静かにしていろよ!」と言うだけで、見張りもせずにどこかに行ってしまうとは不用心も良い所だった。しばらく様子を見たが、もう動いても大丈夫そうなので手枷を外していく。

 

「よっこいせっと」

 

 ぶっちゃけ、この程度の拘束など俺にはないようなものだ。まるで紙切れを引き裂くかのようにいとも容易く手枷を外すと、サクッと鍵を破壊しドアを開けて外へと出ていく。

 

 どうやら、今俺が居るのは砂漠にある歓楽街のような場所のようで、そこにあるホテルにロケット団のヘリは着陸しているようだった。

 

 つまり、このホテルの中で何かをしていると見ていいだろう――と、考えていると、またどこからか輸送ヘリが飛んできて、巨大マニピュレーターでホテル内から何かを物色しているのが見える。

 

 大体、こういう時は騒ぎのある所に行けば何とかなるというのが、このアニポケ世界を数年旅してきた俺の持論でもあるので、とりあえず騒ぎを起こしているあのヘリの所まで行ってみることにした。

 

「おっと!?」

「ピカッ!?」

 

 すると、途中でどこかから走ってきたピカ様にぶつかりそうになり、ラティ、アイリスとも合流する。

 

「「サトシ!?」」

「ラティ、アイリス! ピカチュウも……ここにいたのか!」

「よかった、無事だったんだね」

「サトシ! サトシ!」

 

 アイリスとラティが嬉しそうな声を出す。ピカ様もまた、声に反応して自身を抱く俺を見上げると、「ピカピ!」と嬉しそうに抱き着いてきた。

 しかし、アイリスやラティはいるがデントの姿が見えない。聞けば、デントは俺を探しにホテルの中に入っていったということで入れ違いになってしまったみたいだった。

 

「で、今はどういう状況だ? ピカチュウの中のエネルギーが前よりも増えてるみたいだが……?」

 

 このままいろいろと話を聞きたい所だが、ピカ様の体がまだロケット団のヘリ内で、あの岩から変な電撃を受けた時のまま明るく発光しているのがとても気になる。

 体調は良くなったようだが、波動を探知してみると、ピカ様の体の中にあの岩と同じエネルギーが大きく渦巻いているのが探知できた。こうして元凶から離れても、あの岩の影響がまだ残っているのだ。

 

「あの変な岩の力と、同調してるみたいなの!」

「どーちょーしてる!」

「どういうことだ?」

「さっき、ヘリがあの岩を持っていったんだけど、その時にあの岩とピカチュウが同じタイミングで光ってたの!」

 

 と、アイリスが説明すると同時に、ピカ様もまた思い出したかのように、俺の腕の中から飛び出した。

 どうやら、ピカ様はあの岩を追っているようで、先程俺が追っていた輸送ヘリがホテル内から例の岩を盗んで逃げたのを見て後を追おうとしている。

 

 やはり、あの変な岩とピカ様の異常には、何らかの結びつきがあるのは間違いなさそうだった。当然、このまま見送る訳にもいかず、すぐにピカ様の後を追っていく――

 

「ピカチュウって、あんなに速かった!?」

 

 ――が、アイリスが驚くほど、今のピカ様は通常時とは比べ物にならない速さで走っていた。

 

 スピードにしても、普段の数倍の早さで仮に俺が全力で走ってどうにか追いつけるかどうかというレベルだ。とはいえ、俺だけ本気を出してラティやアイリスを置いていく訳にも行かない。やはり、メンバーをガチ用に変えて来るべきだった。

 

「くそっ、今の手持ちに足の速い奴がいない……!」

「追いつけないよぉ!」

「ラティ、とぶ!」

「駄目だ! ラティが飛んでも今のピカチュウには追いつけない!」

 

 あっという間に、ピカ様はこちらを引き離していく。

 だが、完全に置き去りにはしておらず、時折こちらの方を振り返りながら「早く来い」と言わんばかりに腕を振って誘って、また走り出している。

 

「あいつ、俺達を呼んでる。何かを伝えようとしてるんだ」

 

 しかし、それが何なのかまではわからない。時間があれば、お得意のマサラ式肉体言語術ボディランゲージで話も出来るが、今のピカ様はますますスピードを上げ、もはや光かしか見えなくなってしまっていた。

 

「とにかく追いかけるしかない。走れ」

「もう光しか見えないよ……翼が欲しい~!」

「ラティ、つばさある!」

「翼があっても追いつけないけどな」

 

 しっかし、ピカ様の身体能力が異常なほど上がっている。これも、あの石の影響なのか――と、考えながら、ラティやアイリスと一緒にピカ様を追っていると、いつの間にかアララギ博士と合流していたらしいデントが、サンドバギーに乗って目の前に現れた。

 

 ってか、サンドバギー運転してるの、シンオウで会った国際警察のハンサムじゃん。

 

 どうやらハンサムもまた、この地方で暗躍する謎の組織を追っており、そのためにロケット団が持っているあの岩――メテオナイトとかいうものを追っていたのだという。

 謎の組織と言っているが、イッシュで暗躍する組織ってことはまずプラズマ団と見て良い。そして、ホテルからメテオナイトを奪って逃げた輸送ヘリは、どうやらそのプラズマ団のものと見て間違いなさそうだった。

 

 ピカ様もそのメテオナイトを追っているようだし、目的地は同じということで俺達もサンドバギーに乗せて貰う。

 そのままピカ様の後を追って貰うように頼んだが、そもそもメテオナイトの発しているエネルギーが膨大なので、仮にピカ様を見失ったとしても目的地には辿り着けると言っていた。

 

 しっかし、メテオナイトねぇ。

 

 俺の記憶にないということは、ゲームに登場するアイテムじゃないのは間違いない。だが、これまでの旅の中でもここまでのエネルギーを持つアイテムは滅多に拝めなかった。

 あれだけのエネルギーを内包していると、下手に干渉するだけで爆発しかねない。向こうも狙った訳ではないが、力づくという手段を封じるニューサトシキラーな性能をしたアイテムだ。

 

 アララギ博士曰く、彼女やジュンサーが落ちたあの遺跡は『古代の城』と呼ばれる超古代技術の一部だったらしく、メテオナイトは古代の城を照らす太陽のような役割を持っていたのではないかと言っている。

 超古代人はメテオナイトのコントロールに成功しており、過去にはこの辺り一帯が火山の暴走で長い間、太陽が覆われていたとされていて、その時に人々はメテオナイトを使って危機を乗り越えたようだった。

 

 ロケット団は、そんな当時の技術を現代の科学で蘇らせようとしているのではないか――というのが博士やハンサムの推測だが、この時俺は全く違うことを考えていた。

 

 もし、その古代の技術がそんなに使い勝手の良いモノであるなら、何故ずっと封印されていたのだろうか?

 上手いものには裏があるではないが――いくら、超古代人の技術が優れていたとしても、あれだけのエネルギーがそう簡単に使いこなせるものか?

 

 いや、違う。問題はそこじゃない。

 

 重要なのは停止方法だ。下手に攻撃しても誘爆して被害が出る。それがなかったら、俺がぶっ壊してとっくに問題解決していた。

 と、考えていると、アララギ博士がデータベースから妙な情報を見つけたと口にする。

 聞けば、メテオナイトによって繁栄の道を進んでいた古代の城は、一夜にして滅亡したとされており、光と共に全てが消え去ったということだった。

 

 つまり、メテオナイトはロケット団が考えているような、ただ凄いエネルギーというだけではなく、一つの文明を滅亡させるだけの力を持った危ない爆弾ということである。

 

 一番の問題は、その爆弾を処理する方法がないという点――これまでもずっと書いているが、下手に俺が波動で何とかしようとすれば、その時点でドカンだろう。

 ミュウツーにしても同じだった。サイコエネルギーが向こうの導火線に火をつける可能性がある以上、下手に手を出せばその時点でドカン。とはいえ、放置すればするだけエネルギーは高まっていくだけだ。その証拠に――

 

「なんなのこれ……!? エネルギーが加速度的に高まってる!」

 

 ――と、アララギ博士も携帯端末の情報を見ながら、悲鳴のような声を上げていた。

 

 少し前に、またメテオナイトからの熱波が砂漠一帯に広がったのだが、昼間に受けた時よりもエネルギーが大きくなっていたのだ。

 これは、メテオナイトがプラズマ団の手に渡ったことで暴走を始めたと見ていいだろう。

 ロケット団はまだいろいろ調べて安全面を考慮していた。良く分からない光のゲージでメテオナイトを保護していたし、それによって暴走を抑えていたと見て良い。

 

 しかし、プラズマ団はそんなこと知らんとばかりにただメテオナイトを奪って逃げただけだ。何も対策されなかったことで、メテオナイトは暴走を始め、今も尚エネルギーを上昇させ続けている。

 アララギ博士曰く、衛星から転送されたデータによると、今のメテオナイトのエネルギーは爆発すればヒウンシティを始めとした近隣の街まで吹き飛ぶレベルにまで高まっているとのことだった。

 

 そして、そのエネルギーは今も尚、加速度的に高まっており、いつ古代の城の悲劇が再現されるかわからない。

 

 とはいえ、何とかしようにも打つ手は何もなかった。アララギ博士はメテオナイトを破壊するしかないと言っているが、迂闊に手を出せば爆発するのは先程から何度も言っている。

 だが、アララギ博士は諦めていなかった。

 確かに、普通に手を出せばメテオナイトは誘爆する危険が高い。が、同質のエネルギーをぶつけて相殺することが出来れば爆発しても大きな被害が出るのは避けられるのではないか――と、僅かな可能性に期待した素振りを見せる。

 

 同質のエネルギーと言われて、ハッと目の前を走っているピカ様に目を向けた。

 

 確かに、今のピカ様はロケット団のヘリ内でメテオナイトの影響を受けてから、何故かその力を体内に内包してしまっている。

 それは、今現在走っているスピードから見ても明らかであり、もしそのエネルギーでメテオナイトの力が相殺できるのであれば、アララギ博士の言う通りまだ希望は残っていた。

 

 

 

◇◆

 

 

 

 しばらくして、メテオナイトの反応がこの辺で打ち捨てられた廃飛行場にあるということで、そこまで走って行くと――いつものロケット団(ムサシ・コジロウ・ニャース)とプラズマ団がバトルしているのが見える。

 ピカ様は両者を気にした様子もなく、メテオナイトを破壊しようとその場から跳び上がったが、ムサシのコロモリの『エアスラッシュ』や、プラズマ団のレパルダスによる『はかいこうせん』によって邪魔されてしまった。

 

 再び、『アイアンテール』で破壊を狙うも、コロモリの『ふきとばし』で体勢を無理やり崩され、その隙をレパルダスの『はかいこうせん』で狙われる。

 団を超えた即席プレイにしてはそこそこ連携が出来ており、流石にこうも邪魔されると近づけなかった。ピカ様もメテオナイトを破壊するには持てるエネルギーをぶつけるだけの集中がいる。つまり、妨害を受けたままではメテオナイトは破壊できないということだ。

 

 ミュウツーや他のポケモン達を出して、無理にでもごり押しするか?

 

 いや、でも、もしこの場にサカキが居て、俺達の状況を見ているとしたら、ミュウツーの姿を見て記憶を思い出す可能性はゼロではない。

 かといって、今のピカ様ですら苦戦する相手に、レベリング組ではどうにか出来なかった。

 それに、仮に混戦になって何かの拍子に誰かの攻撃が流れてメテオナイトに命中することになれば、その時点でドカンである。下手にポケモンを増やすのは諸刃の剣――失敗したら終わりである以上、ここはピカ様にお任せする以外に手はなかった。

 

 しかし、どうにか隙を突こうにも、ムサシのコロモリが執拗にこちらを追って来る。

 そうこうしている間に、メテオナイトのエネルギーはぐんぐんと上昇しており、今この場にいるだけでも肌を焼くような熱気を強く感じるレベルには危ない状況になっていた。

 

「やめろ、ロケット団! あのエネルギーが暴走すれば、この場にいるお前達だってただじゃ済まないんだぞ!?」

「ハッ! やめろと言われて簡単にやめるなら、この世に警察なんかいらないのよ! ボスが進めという限り、私達は前進あるのみ!」

 

 その言葉を聞いて、この場にサカキが来ていることを確信する。しかし、手を出して来ないことを見ると、まだ自分のことを思い出してはいないのだろう――やはり、ここでミュウツーを出すことはできない。

 

 と、考えていると、いつの間にかハンサムがプラズマ団の一人を捕まえていた。周囲にいた他のプラズマ団員も、注意をハンサムの方に向ける。

 

 状況が大きく変化したことで、ロケット団の3人もまた撤退を始めた。

 どうやら、サカキもこれ以上メテオナイトを使うのは危険だと判断したらしい。ロケット団も、イッシュに来てからずっと装備しているジェットパックを使ってこの場から逃げようとしている。

 

「ロケット団が逃げちゃうー!」

「メテオナイトを見捨てるのか! お前達が発掘したんだぞ!」

 

 アイリス、デントがそう声を上げるが――

 

「へーんだ! 発掘したのはあたし達でも、暴走させたのはそいつらだもんねー!」

「そうだそうだ! むしろ、俺達は制御しようと頑張ったんだからなー!」

「ニャー達がいなかったら、もうとっくの昔にメテオナイトは爆発してたにゃー!」

 

 ――と、反論してきたので、とりあえずこのまま逃がすのも癪だし、ニューサトシ必殺の波動弾でロケット団を追撃して、いつものように打ち上げてやった。

 

 同時に、「「「やなかんじー!!」」」という、久しぶりの負け台詞を聞くことが出来て、こんな状況にも関わらずラティが大喜びしている。へっ、ざまぁみやがれ!

 

「それ以上構うな、サトシ君! ピカチュウ、今だメテオナイトを! 他に手はない!」

 

 ハンサムがそう声を上げた。確かに、ロケット団が居なくなり、プラズマ団の動きを止めている今こそが唯一のチャンスだ。

 ピカ様に、かつてレッド戦で使ったJVA(ジャンピング・ボルテッカー・アイアンテール)を指示する。それも、今回はバトルではないので、覚えている詰み技を駆使してステを限界まで上げたかつてレッド戦で使った特別バージョンを使わせた。

 

 さらには、メテオナイトのエネルギーまでも込めているようで、ピカ様の尻尾に巨大なエネルギーが発生し始めている。

 アララギ博士は情報端末を見ながら、「凄い……! あの尻尾に、物凄い量のエネルギーが集約されてる!」と、驚愕していた。事実、メテオナイトの力を宿したピカチュウの力はこれまでとは比べ物にならないくらい大きなものとなっている。

 

 ピカ様が地上から高く飛びあがり、尻尾でメテオナイトを打ち上げていく。もはや、邪魔者は誰もおらず、ピカ様が放った最強合成技がメテオナイトを直撃した。

 

 同時に、メテオナイトがバリバリと凄まじいスパークに包まれながら、遥か上空に吹き飛んでいく。

 もし、これがピカ様以外の攻撃なら、ぶつかった瞬間に爆発を起こしていただろう。だが、同質エネルギーをぶつけたが故に、爆発までに猶予が与えられていた。

 また、通常なら上から叩き落とす所を、敢えて下から打ち上げたことでメテオナイトは上空へと飛んでいっている。だが、その衝撃波が巻き起こす突風が地上の全員をなぶった。

 

 そのまま遥か上空へと消えたメテオナイトは、一際強烈な閃光を発し――遂に爆発する。

 

 メテオナイトが爆発した瞬間、光と衝撃波が地上に降り注ぎ、アイリスやデントが滑走路を転倒して吹っ飛ばされていく。俺も慌てて吹き飛ばされるラティとピカ様を抱きかかえると、その場にしゃがみ込んだ。

 

 メテオナイトが爆発したエネルギーの本流は、また上空へと戻っていって、ようやく消滅する。

 しかし、ピカ様が同じエネルギーをぶつけたからこそ、被害はこの程度で済んでいた。もし、普通に爆発していたら、それこそかつての古代の城の再現となっていただろう。

 

「あっ……プラズマ団が居ない!」

「あの衝撃波の中、逃げたのか」

 

 そうこうしている間に、プラズマ団も逃げたようだった。流石のハンサムも、あの爆発の中では自分の身を守るので精一杯だったようで、悔しそうな表情を浮かべている。

 

「おおっ、ピカチュウ。元に戻ったな」

「ちゃあ~!」

 

 とはいえ、こうして無事に問題も解決できたので一件落着と言って良かった。その証拠に、ピカ様もいつもの様子に戻ったようで発光状態も解除されている。

 アララギ博士も本心からホッとしていた。

 もし、このままピカ様がメテオナイトのエネルギーを体内に秘めたままだったら、第二のメテオナイトになってもおかしくなかったのだ。だが、メテオナイトと同時にピカ様の体内の力も消えたのであれば、それは世界にとっても一安心と言えた。

 

「はーっ、一時はどうなることかと……」

「こっちの命が縮んだよぉ……」

 

 間違いなく、今までの旅の中で一番大きな事件を無事に解決できたということで、デントとアイリスもまた疲れてへたり込んでいる。

 

「これ!」

「キバ!」

「あれ? それ何……?」

 

 そんな中、ラティとキバゴが落ちていた隕石のようなモノを拾ってドヤ顔していた。後から聞いた話によると、これはロケット団が盗んだシッポウ博物館の隕石らしい。

 とはいえ、そんなものが一見してわかるはずもなく、ラティやキバゴが自慢気に見せてくる隕石にアイリスが首を傾げていると、遅れて警察車両が大挙してやってくる。

 

 先頭のパトカーからは、ジュンサーが降りてきた。いつもながら来るのが一歩遅いんだよなぁ。

 

「ロケット団とプラズマ団は!?」

「残念ながら、一歩及ばずでした」

 

 と、ハンサムは悔しそうにしながらも、ジュンサーにプラズマ団のエンブレムを見せていた。

 聞けば、部隊長と接触した時に、引きちぎっていたらしい。転んでもただでは起きないな、流石は国際警察なだけはある。

 

 まぁ、俺としてはフシデ達がこれで元の住処に戻れるならそれでいい。ゲットしたフシデも、問題が解決できて嬉しそうにしていた。

 

 

 

 14歳 ε月μ日 『君に決めた』

 

 メテオナイトの問題が解決したので、俺達は警察のヘリでヒウンシティに戻ってきた。

 念のため、ポケモンセンターでピカ様も調べて貰ったが、やはり異常はなしということで完全にいつものピカ様に戻っている。念のために波動も調べたが、通常通り元気だった。

 

 あのメテオナイトのパワーが失われて少し惜しい気持ちがない訳ではないが、あんないつ爆発するかわからない力などあったとしても困るだけだ。

 

 それに、ピカ様はいつも通りに戻ってしまったが、あの力が宿っていたという事実は全くの無意味という訳ではなかった。

 確かに、メテオナイトの力は消えたが、その力の感覚はピカ様の中に残っている。それはつまり、力の上限が上がったということに他ならない。

 

 簡単に言えば、風船のようなものだ。

 

 今まで限界だと思っていた風船が、予想外の空気を外部から入れられて爆発せずに膨らんだ――その後、空気を排出して再び膨らませれば、全く同じ場所まで膨らませるのは無理でも、今まで限界だった量よりも多く空気が入れられる。

 

 つまり、メテオナイトの力を完全に再現するのは無理でも、上限を超えた力を経験したことで、今まで以上の力を手に入れる伸びしろが生まれたということだ。

 

 いや、メテオナイトだけではない。

 

 前にゼクロムの雷を克服して、手に入れたその力も、まだ持て余しているという状態だ。

 少し前まではそろそろ上限が見えていたピカ様だが、まだまだ強くなる余地があるとわかると嬉しそうな表情を浮かべている。フシデの件から連続で徹夜をしており、流石に今日の今日ガチ戦はしないが、次のガチ戦はピカ様を久しぶりに使ってもいいかもしれない。

 

 と、言うと、ピカ様も大喜びしていた。

 

 何故かラティが対抗して「ラティもでる!」と訴えているが、ラティの正体はまだデントにも明かしていないし、今回はもう出すメンバーを決めてしまっていた。

 どこかのイタチに倣って、「また今度な」と頭を小突いたのだが、頬を膨らませて怒ってしまっている。こりゃ、どこかでご機嫌を取らないと駄目だな。アイスでも買うか。

 

 

 追記。アララギ博士がシッポウ博物館まで隕石を届けてくれることになった。一応、よろしく伝えるように頼んだが、どうやらアロエは隕石が盗まれていたことに全く気付いていなかったのだという。おおざっぱなのか、度量があり過ぎるのかわからない人だな。

 

 

 




 原作との変化点。

・番外編(本来の第24話)『ロケット団VSプラズマ団!(後編)』より、ロケット団をやなかんじーにさせた。
 原作だと終盤までエリートだが、この世界ではもうやなかんじーにしている。また、関係性が深いため、普通にアイリスやデントの文句にも言い返した。

・JVA(ジャンピングボルテッカーアイアンテール)を使ってメテオナイトを壊した。
 アニメではエレキボールだが、この世界では多重帯電ボルテッカー状態からのばちばちアクセルでジャンプ、エネルギーを集約させたアイアンテールで壊している。

・ピカ様の最大限界値が上がった。
 人間が意識的にリミッターをかけて10%以上の力が出せないのと同じで、これまでピカ様も限界があった。その上限値が少し上がっている。それにより火力・速度なども上昇。

・ピカ様がメテオナイトのエネルギーの使い方を学習した。
 太陽の代わりにもなるエネルギーに適応したことで(アニメ版もそうだけど、適応したピカ様は結構ヤバい)、エネルギーの本質を理解した。同じ力の再現は無理だが、でんき技のエネルギーを純粋な技のエネルギーに変換して他技を強化すると言った運用法が出来るようになっている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.66→67

 ピジョット Lv.61

 バタフリー Lv.61

 ドサイドン Lv.64

 フシギバナ Lv.61

 リザードン Lv.66

 カメックス Lv.61

 キングラー Lv.61

 カモネギ  Lv.61

 エビワラー Lv.61

 ゲンガー  Lv.63

 コノヨザル Lv.61

 イーブイ  Lv.61

 ベトベトン Lv.61

 ジバコイル Lv.61

 ケンタロス Lv.61

 ヤドラン  Lv.61

 ハッサム  Lv.61

 トゲキッス Lv.61

 プテラ   Lv.61

 ラプラス  Lv.61

 ミュウツー Lv.76

 バリヤード Lv.61

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.60

 カビゴン  Lv.61

 ニョロトノ Lv.60

 ヘラクロス Lv.60

 メガニウム Lv.60

 バクフーン(ヒスイの姿) Lv.60

 ラティアス Lv.56→57

 ヘルガー  Lv.59

 ワニノコ  Lv.59

 ヨルノズク(色違い) Lv.58

 カイロス(部分色違い) Lv.58

 ウソッキー Lv.59

 バンギラス Lv.62

 ドンファン Lv.59

 ギャラドス(色違い) Lv.59

 ミロカロス Lv.54

 ラグラージ Lv.54

 オオスバメ Lv.54

 ジュカイン Lv.54

 ヘイガニ  Lv.54

 フライゴン Lv.59

 コータス  Lv.52

 サーナイト(色違い) Lv.47

 オニゴーリ Lv.52

 ワカシャモ Lv.51

 メタグロス(色違い) Lv.50

 エテボース Lv.48

 ムクホーク Lv.48

 ドダイトス Lv.47

 ブイゼル  Lv.48

 ムウマージ Lv.50

 カバルドン LV.46

 ミカルゲ  Lv.57

 グライオン Lv.45

 ロトム   Lv.47

 ユキノオー Lv.44

 ガバイト  Lv.40

 ゾロア(ヒスイの姿) Lv.16

 コモルー  Lv.38

 カイリキー(変異体) Lv.37

 ミジュマル Lv.22

 ポカブ   Lv.22

 ツタージャ Lv.22

 ズルッグ  Lv.5

 クルミル  Lv.18

 フシデ   Lv.18


 ※ロケット団vsプラズマ団の更新ではいろいろとお騒がせしました。この話を書かなくても良かったのですが、あまりに22話と23話が繋がらないので捕捉として書いています。
 ですが、作者自身がポケモンにわかでBW未プレイなので、ここからプラズマ団のオリジナル展開みたいなのはありません。基本的にはアニメ通りに進めていきますのでよろしくお願いします。


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