11歳 μ月γ日 『ポケモンリーグ到着』
少し早くマサラタウンを出ただけあって、余裕を持ってセキエイ高原にたどり着いた。
受付でトレーナー情報を登録して貰っていると、隣の受付にはロケット団のムサシの姿が見える。変装しているので、タケシやカスミさんは気付いていないみたいだが、どうやらサイゾウはバッジを取り返せなかったようだ。
まぁ、それはそれで仕方ない。ロケット団に勝てないようじゃ、そもそも話にならんしな。
しかし、アニメではリーグ中もサトシ君の邪魔をしていたロケット団だが、リーグに参加するならしばらくは邪魔してこないだろう。ぶっちゃけ、かなり有り難かった。
11歳 μ月ζ日 『ファイヤーの炎? おっかねぇから近づくの止めとこう』
ポケモンリーグ前日。今、俺達は聖火ランナーが走るのを遠くから眺めている。
最初は聖火ランナーをやらないかと声がかかったのだが、あの炎がファイヤーの炎と聞いて近づくのは遠慮させて貰った。ファイヤーには良い思い出がないのだ。
俺達の代わりにロケット団が聖火ランナーとして走っている。
アニメでは悪さばかりしていたが、自分達もリーグに参加するからか、ここではリーグを満喫しているようだった。とてもいい調子だ。邪魔されてもウザいし、そのまま適当に勝ち進んでくれるとこちらとしては有難い。
この数日である程度のトレーナー情報を手に入れることが出来た。今の所、優勝候補と呼ばれているのは、オーキド博士の孫であるシゲルと、ブルーと呼ばれる謎の少女のようだ。
シゲルはともかくとして、まさかのレッドに続くブルーの登場である。どうもレッドと同じく、ブルーというのも本名ではないようだが、もしゲームのブルーだとしたら間違いなく強キャラだ。
パッと見た感じはピカブイに出てきたブルーのようだが、アニメにも出てきていないのでどれくらいの強さを持っているかわからない。もし対戦相手になるようだったら、四天王クラスだと思って気を引き締めていこう。
11歳 μ月η日 『ポケモンリーグ開幕 一回戦 水のフィールド』
今日からポケモンリーグセキエイ大会が開始される。俺の一回戦は水のフィールド、対戦相手はコームとかいう、ピンクのダサい服を着たジャグラーだった。
アニメと同じなら、ナッシー、シードラ、ゴルバットの三体を使ってきて、クラブから進化したキングラー一匹に倒されていた相手である。
登録するメンバーを誰にするか悩んだが、ここは原作にあやかってクラブを一体目にした。そのまま二体目にカモネギ、三体目にピカ様で登録する。キングラーに進化してくれ!
俺は第三試合なので、空いている時間で他の選手の一回戦を眺めていると、シゲルが涼しい顔で一回戦を突破していた。おまけでムサシも一回戦を突破している。マジかよ。
アニメではアーボック、ベロリンガしか持っていないムサシだが、この世界ではどういうことかベロリンガに変わってサワムラーを持っている。ちなみに、コジロウもギャラドスを持っているので、全てのポケモンを合わせれば、アーボック、サワムラー、マタドガス、ギャラドス、ウツボット、ニャースでギリギリ6体になるという奇跡が起きていた。
こうなれば行けるところまで行って欲しい。
そうすれば、あのサイゾウとかいうガラガラ使いの負け犬も少しは浮かばれるだろう。
第一試合が終わった段階で、待合室にスタンバイすることにした。どうやら仲間もコーチという扱いで一緒に居てもいいということなので、タケシとカスミさんも同伴している。試合中はカスミさんにトゲ様を預けておこう。
第二試合を控え室のモニターで眺めながら、水のフィールドでの戦いをイメージする。
アニメでは技が無制限に使えたので何でも有りだったが、油断すれば負ける可能性もあるのだ。相手の出してくるポケモンが違う可能性も考慮に入れてパターンを考える。
第二試合が終盤になると、フィールドの出口に行くように案内された。俺は緑サイド、相手は赤サイドである。
第二試合は赤サイドのトレーナーが最後のドククラゲで逆転を狙っているが、緑サイドのアズマオウはかなり強く、そのまま戦闘不能にされていた。
勝利したトレーナーを見送ると、俺の出番なので、水のフィールドに入っていく。反対側の赤サイドからは、対戦相手のコームとやらが出てきた。
原作通り、すかした顔をしている。負ける気などしていないという雰囲気で、「It’sShowTime.サトシ君、勝利を有り難う」等とほざいていた。
コームの一体目はナッシー、俺は予定通りクラブである。相手が『サイコウェーブ』を指示してきたので、クラブを水中に逃がす。
原作通りなら、次は『サイコキネシス』で水を渦潮のようにしてくるので、そのまま『いわなだれ』を指示して怯みを狙うことにした。
やはりナッシーに『サイコキネシス』を指示しようとしていたようで、岩が頭に当たって怯んだのか、攻撃が一瞬遅れる。
この一瞬で、クラブは既にナッシーに技を当てられる距離まで詰めていた。向こうの高威力技が来る前に『ハサミギロチン』を指示して一撃必殺を狙っていく。
ナッシーの頭の草を良い具合にカットすると、そのままナッシーが戦闘不能になった。
クラブが自慢のハサミを持ち上げて勝利を喜ぶ。
そういえば、野良のバトルをしたことはあっても、クラブが公式戦で戦ったのはこれが初めてだったかもしれない。
初勝利で勢いがついたのか、原作通りにクラブの体が光り、キングラーに進化する。散々悩まされたクラブの進化に、本人よりも俺の方が大喜びしていた。みずタイプの呪いなんてなかったんや!
念のために技が増えていないか図鑑で確認してみると、やはり新しく技を覚えているようで、『アームハンマー』、『ギガインパクト』、『シザークロス』、『のしかかり』、『れいとうビーム』、『つじぎり』と、通常では覚えない技まで獲得していた。
一体、進化してお前に何が起きたんだ?
進化の喜びも束の間、コームがナッシーを戻すと、ドヤ顔で「フン。ビギナーズラックというやつですか」と言ってくる。まぁ、一撃必殺は運もあるからな。
次にコームが出してきたのはシードラだった。『いわなだれ』を指示して先制しようとすると、原作通り『こうそくいどう』で速度を上げて回避してくる。
そのまま勢いをつけると、真っ直ぐこちらに突っ込んできた。アニメでは『あわ』に滑った所を倒されていた記憶があったので、ついさっき覚えていた『れいとうビーム』でシードラの前の水を凍らせていく。
コームは「どこを狙っている?」と鼻で笑っていたが、シードラは見事に滑ってこちらに飛んでくる。向かってくるシードラに『ギガインパクト』を決めると、何もしないままシードラが戦闘不能になった。ここまで原作通りなバトルは初めてである。
流石に二連敗で焦ったのか、コームも手を閉じたり開いたりしていた。しかし、最後のポケモンに余程自信があるのか、表情には余裕がある。
コームの三体目はゴルバットだった。
やはり、原作通りである。確か、『メガドレイン』を覚えていたはずなので、キングラーでは少し不利だが、残りの二体にカモネギとピカ様がいる以上、仮に負けても問題はない。逆にこの勢いを殺したくなかったので、キングラーを続投させることにした。
空を飛び回るゴルバットに対し、キングラーには水中に入るように指示する。
向こうは『かまいたち』で、水中のキングラーを攻撃してきたので、こちらも『いわなだれ』で迎撃した。ひこうタイプであるゴルバットにいわタイプの技は効果抜群である。
こちらもダメージを受けたが、向こうはそれ以上だったようで、岩と一緒に落下するゴルバットを『ハサミギロチン』で掴むように指示するが、『かげぶんしん』で回避されてしまった。いくらなんでも一撃必殺技はそう何度も決まらないか。
そのままゴルバットが『メガドレイン』で体力を回復しようとしてきたので、動きが止まった所に『れいとうビーム』を撃ち込む。
運良くこおり状態になったのか、動きを封じることが出来たので、とどめの『ギガインパクト』で一気にゴルバットを戦闘不能まで持って行った。
これでコームのポケモンが全て戦闘不能になったので一回戦は俺の勝利である。負けたコームが膝から崩れ落ち、「この僕の華麗なタクティクスが負けるなんて……」とショックを受けていたが、お前のタクティクスそんな華麗でもなかったぞ?
こちらに向かって嬉しそうにハサミを振っているキングラーをボールに戻して労ってやる。
クラブが進化したのは本当に嬉しかった。
あのナッシーを倒す必要があったのか、それとも公式戦で初勝利する必要があったのかはわからない。だが、おかげで長い間悩まされていた問題からようやく解放された。
追記。進化した時に覚えた技について、後で本人に確認してみた所、どうやら仲間達が使っているのを見て覚えたらしい。やっぱ、こいつは天才だ。
11歳 μ月ι日 『二回戦 岩のフィールド』
二回戦は岩のフィールドということで、ドサイドン、ヤドラン、ピジョットの三体をエントリーした。
特にドサイドンはカントーでは珍しいようで、出した時の歓声が半端じゃない。実にいいぞ。大変、気分がいい。ニューサトシは自分への歓声が大好きなのだ。
相手の一体目はビリリダマだったので、ドサイドンの『じしん』でワンキル。
二体目はゴローニャを出してきたので、ヤドランに変えて『なみのり』でワンキル。
三体目のニドリーノには、そのままヤドランの『サイコキネシス』をくらわせてワンキル。
結局、ダメージらしいダメージを受けること無く勝ち上がりを決め、三回戦は明日こおりのフィールドで行われることになった。
ちなみにシゲルも二回戦を無傷で快勝。ロケット団のムサシは水のフィールドでかなり苦戦していたようだが、ギャラドスの活躍もあって何とか勝ったらしい。やるじゃん。
11歳 μ月κ日 『三回戦 氷のフィールド』
三回戦は氷のフィールドということで、フシギダネ、ラプラス、ピカ様の三体をエントリーした。
相手の一体目はゴルダックだったので、フシギダネが究極技をぶっぱして一勝。
二体目のパルシェンは氷タイプということもあって苦労したが、『やどりぎのたね』と『どくどく』を駆使した耐久作戦で、無理やり勝利をもぎ取った。
三体目はまさかのウインディだったので、流石に形勢不利と判断しフシギダネを戻す。
そのまま公式戦初デビューのラプラスを出すと、『ハイドロポンプ』をメインに、相性でウインディを倒して勝ち上がりを決めた。しかし、氷のフィールドにウインディはないだろう。もしフィールドの氷が溶けたら、ウインディに逃げ場がなくなって動けなくなるやん。
流石にこのレベルの相手ならまだ負けないな。
シゲルも当然のように勝っているし、ムサシまで三回戦を突破したようだった。しかし、思っていた以上にロケット団が勝ち進んでいる。対戦相手は前に俺が戦ったサンド使い君だったのだが、進化したであろうサンドパンをアーボックで普通に倒していた。
もしかしたら、ほぼ毎日俺とバトルしていたせいで、アニメよりも強くなっているのかもしれないな。
11歳 μ月μ日 『四回戦 草のフィールド』
アニメでは四回戦で負けていたシゲルだが、どうやら原作通りにはならなかったようで、この世界では四回戦でも余裕を持って勝ち進んでいた。
逆にロケット団のムサシは氷のフィールドで苦戦しているようだ。サワムラー、ギャラドスがやられ、残りはマタドガスだけになっている。
向こうも残りはオニドリルだけのようだが、一進一退の戦いの末、毒状態が明暗を分けたのか、ムサシが五回戦に進出していた。マジかよ、お前ら。アニメのシゲルより勝ち上がっちゃってるじゃん。
驚きも束の間、俺も四回戦が始まるので草のフィールドへ移動する。今回、俺がエントリーしたのは、バタフリー、ベトベトン、リザードンの三体だった。
対戦相手はエリカのような着物を身につけたカオルコとかいうお嬢様である。記憶が正しければ、アニメではアホみたいに強いマダツボミで無双していたはずだ。
とりあえず、ベトベトンが大活躍しているのは覚えていたので、念のために他も草に強いポケモンを入れて万が一の事態が起きないようにしておいた。
試合が開始されると、相手は一体目にスピアーを出してくる。こちらは予定通りバタフリーだ。
奇しくも、初代の序盤に出てくる虫ポケモン対決となった訳だが、こちらはひこうタイプも持っているので虫タイプはただのカモである。
ドヤ顔で『ダブルニードル』を指示するお嬢様に対し、こちらは特性『ふくがん』で命中率が上昇しているバタフリーの『ねむりごな』でスピアーを眠らせていく。
こちらに突っ込んできていたこともあり、あっさり眠ってしまうスピアー。
こうなればただの起点である。『ちょうのまい』を指示して、特攻、特防、素早を一段階ずつ上げていく。バタフリーの舞にお嬢様が見とれているようだが、その間に蝶舞を六段階積み終わってしまった。こうなれば、後はただの作業である。
ようやく目を覚ましたスピアーに『エアスラッシュ』で弱点を攻めていく。基本的に接近戦主体のスピアーにとって、遠距離から攻撃を仕掛けてくるバタフリーは天敵である。
おまけにスピードもこちらの方が上になったことで、エアスラの怯みが発生し、何もさせないまま一気にスピアーを戦闘不能まで持って行った。
あまりに一方的なバトルにお嬢様も怯んだようだが、すぐに気を取り直して次のポケモンを出してくる。お嬢様が二体目に出してきたのはストライクだった。
スピアーの反省を生かしてか、ドヤ顔で『かげぶんしん』を指示し、こちらを惑わせようとしてくる。ぶっちゃけ、ここまで来ればもう『ねむりごな』は必要ない。
ピジョットとの特訓で習得した『ぼうふう』で、分身ごとストライクを巻き込み、戦闘不能に持って行った。特攻が六段階上昇したタイプ一致の『ぼうふう』なら当然だろう。
まさかのワンキルに唖然とするお嬢様だが、最後のポケモンに全てを賭けてきた。出てきたのは原作通りマダツボミである。確か、合気道を覚えており、近接攻撃を仕掛けてくる相手には謎に強かったはずだ。
しかし、こちらは遠距離攻撃のバタフリーである。ただ、『ふくがん』があるとはいえ、『ぼうふう』は少し命中率が不安なので、『エアスラッシュ』で攻撃を仕掛けることにした。
だが、マダツボミは柔らかい体を駆使して器用にエアスラをかわしていく。動きを封じたい所だが、マダツボミはくさタイプなので『ねむりごな』は効果が無い。
こうなれば、『ぼうふう』を打つしかなかった。
よく外れるイメージのある『ぼうふう』だが、『ふくがん』のおかげで、マダツボミを巻き込んでその体を吹き飛ばした。ストライク同様、マダツボミが一撃で戦闘不能になる。
流石に圧倒的な差で負けたことでお嬢様もショックを隠せていないようだったが、すぐにこちらの勝利を認めて拍手を送ってくれた。
しかし、アニメと違いベトベトンを出すことが出来なかったな。まぁ、まだリーグ戦は先がある、申し訳ないがベトベトンには別の機会に活躍して貰おう。
原作との変化点。
・ロケット団がポケモンリーグに参加した。
盗んだバッジで走り出す。ちなみに、この件があってから次のリーグでは事前登録と、ジムによるバッジの記録が付いたので、次からはもう他人のバッジを盗んで参加することは出来ないし、アニメのようにお情けでバッジを貰うことも出来なくなった。あくまで今回のみのガバ。これにより、ロケット団の悪さがなくなり、今後が静かな進行になった。
・第74話『ファイヤー! ポケモンリーグ開会式!』より、ランナーを拒否した。
前にファイヤーに会ってからいいイメージがないので見ているだけにした。ロケット団はランナーをしたらしい。
・優勝候補が二人いる。
一人はシゲル。オーキド博士の孫なので認知度が高い。もう一人はまさかのブルー。予想外のゲームキャラが登場したことで、ニューサトシはかなりブルーを警戒している。
・第75話『ポケモンリーグ開幕! 水のフィールド』より、キングラーが山のように技を覚えた。
ようやく進化し、クラブの時に見た技を全て覚えた。三タテ余裕である。ちなみに、シゲルの一回戦のフィールドは氷、ロケット団は草だった。
・第76話『氷のフィールド! 炎の戦い!』より、二回戦でダメージを受けなかった。
アニメではポケモンセンターがパンクして大変だったが、タケシ印の薬で十分回復した。ちなみに、シゲルの二回戦のフィールドは草、ロケット団は水だった。
・三回戦で相手を瞬殺した。
アニメではウインディによって氷のフィールドが溶かされ、謎に追い詰められていたが、普通に考えて自身も動けなくなる意味不明のチョイスである。当然のようにラプラスでぶち倒した。ちなみに、シゲルの三回戦のフィールドは水、ロケット団は岩である。サンド使い君(名前忘れた)を倒した。
・第77話『草のフィールド! 意外な強敵!』より、お嬢様に三タテをかました。
バタフリーの最強戦術が全て綺麗にはまった。ちなみにシゲルの四回戦のフィールドは岩で原作と違い勝利している。ロケット団は氷のフィールドだった。
現在ゲットしたポケモン。
ピカチュウ Lv.51
ピジョット Lv.46
バタフリー Lv.45→46
ドサイドン Lv.51
フシギダネ Lv.48→49
リザードン Lv.52
ゼニガメ Lv.48
クラブ→キングラー Lv.45→46
カモネギ Lv.45
エビワラー Lv.47
ゲンガー Lv.49
オコリザル Lv.46
イーブイ Lv.40→41
ベトベトン Lv.43
ジバコイル Lv.45
ケンタロス Lv.44
ヤドラン Lv.44→45
ストライク Lv.44
トゲピー Lv.8→10
プテラ Lv.44
ラプラス Lv.43→44
ミュウツー Lv.70
バリヤード Lv.42