ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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♯281 『ああ、こいつここで裏切るな』

 14歳 η月η日 『思えば、同じスタートか』

 

 四天王のポケモンに敗北するという先輩のエビワラーと同じスタートを踏んだ阿修羅カイリキーだが、悔しさと同時に自身の力も実感できたようで、もっとこうすればよかったああすればよかった――と、自分に足りないものを実感している。

 まだまだ基礎が足りないので、もう少し基礎と並行して技の習得に励んだら、一度オーキド研究所に送って先輩達の洗礼を受けるのも悪くないだろう。特に、同じかくとうタイプの連中は、一目見れば阿修羅の持っている才能に気付くはずだ。

 

 あいつらが手を加えることで、阿修羅がどう変化するか――それもまた楽しみである。

 

 何せあいつら、基本的に俺の指示がないからって勝手にやりたい放題しているからな。

いざ久しぶりに会って、「えっ、そんなことできるの!?」と驚いたのは一度や二度ではない。まぁ、強くなっているから、特に文句も言えないんだけどさ。

 

 

 

 14歳 η月θ日 『メトロソムリエ』

 

 ようやくライモンシティに到着した。タケシのように迷子になっていないはずなのだが、ここまで来るのに結構時間がかかったような気がする。

 とりあえず、ポケモンセンターに行こうと地下鉄に乗ることになったのだが、ここでデントがいつもの病気を発動させた。「イッツ、サブウェイターイム!」と、叫びながら、何やら地下鉄の良さを語っている。

 

 もはや、いくつめかもわからなくなってきたが、どうやらデントはメトロソムリエでもあるらしい。

 

 地下鉄に乗ると、まるで子供のように運転室を覗き込んでおり、ラティやゾロアもデントの真似をして顔をガラスにくっつけて運転席を覗き込んでいる。

 逆にアイリスは知り合いだと思われるのをとても恥ずかしそうにしており、無邪気に喜ぶ父親とその真似をする子供達についていけない母親みたいな図になっていた。

 

 しかし、余裕を持っていられたのはそこまでで、何故か突然地下鉄が急停止してしまう――窓の外を見ると、メトロソムリエのデントすら知らない列車が走っており、どうやらこの急停車もあの列車が原因のようだった。

 

 その列車が通り過ぎると、今度は地下鉄を管理しているというノボリ、クダリ兄弟が線路の上を歩いてこちらにやってくる。俺の記憶が正しければ、こいつらはバトルサブウェイのサブウェイマスターだ。

 ノボリがシングル、クダリがダブルを担当しており、二人ともかなり強いキャラとして見覚えがある。とはいえ、ゲームとアニメは違うので、こいつらはこの世界だとただの地下鉄の管理者なのかもしれない。

 

 デントが知り合いということで話を聞かせて貰えることになったのだが、どうやら最近この地下鉄では、ダイヤグラムにない謎の列車が突然現れてはどこかへ消えるという不可解な事件が起きているのだという。

 当然、いきなり知らない列車が現れれば、衝突を避けるために自動操縦のコンピュータは緊急停止を行う――しかし、いざ現場を探しても列車はどこにも姿が見えない。まさに幽霊列車とでもいうべき謎の列車による走行妨害は日に日に増しているということだった。

 

 原因は不明で現在も捜査中ということだが、メトロソムリエであるデントは、犯人を捜そうと息巻いていた――が、気持ちわからなくもないが、俺としてはさっさとポケモンセンターに行ってガチ戦の予約をしたいというのが本音だ。

 

 ノボリもクダリも、今の所は特に協力を求めてはいないようだし、消えてしまった列車を探すのだってそう簡単なことではない。

 と、いう訳で、また何かの機会があれば手を貸そうということで、俺達はとりあえずライモンシティのポケモンセンターに向かうことになった。

 

 聞けば、ここのポケモンセンターは他のポケモンセンターよりも大きいようで、預けられたポケモンへのサービスも豊富で大人気の施設なのだという。しかし、ニャースがあからさまに「ポケモンを全部預けた方が良いにゃ」とお勧めしてくるのでピンときた。

 

 ああ、こいつここで裏切るな――と。

 

 デント曰く、この街はジムだけでなくバトル施設も多いから、強いポケモンが集まりやすいらしい。そんなお宝を、こいつらが黙って見逃すとは到底思えない。

 下手をすれば、先程の列車事件にも何かしら関係している可能性がある。ここは少し泳がせてみようということで、ニャースのお勧めに従って“全て”のポケモン達を預けることにした。

 

 それからしばらく、食事をしながらいつでも動けるようにしていると、やはり事件が発生したようで跳ね橋で事件が起き、ライモンシティの全通信が不通になっている。

 

 と、すると、そろそろ――と、思いながらポケモンセンターのポケモン保管庫に行くと、やはり預けた俺達のポケモンを含む全てのポケモンが奪われていた。

 まぁ、こうなるであろうことはわかっていたので犯人の足取りを追っていくと、予想通りロケット団が全ての事件の犯人だったようで、奪ったポケモン達を謎の幽霊列車に乗せている。予想通り、ニャースもここで裏切ったな。

 

 後はやなかんじーにするだけなのだが、意外にもロケット団は上手く頭を使ってダミー列車を使ってこちらを困惑させてくる。こちらも、サブウェイマスターのノボリとクダリと合流したが上手く裏を掻かれた形だ。

 

 とはいえ、最初からこうなることはわかっていたので特別慌てる必要はない。俺は“全て”のポケモンを預けており、その中には当然ミュウツーも居た。

 最初からミュウツーにはボールの外に出て貰って奴らの後を追って貰っており、もし俺達が追い付けなかった場合は、頃合いを見て俺達をその場に『テレポート』させるように頼んであったのだ。

 

 通常、自分が移動するのではなく他人を自分の場に移動させるのは、『テレポート』の応用とはいえかなりの無理難題なのだが、うちのミュウツーに出来ないことなどなかった。

 

 と、いう訳で、幽霊列車に乗り込んでポケモン達を奪い返し、ロケット団をやなかんじーにしていく。

 なかなか頭を使った作戦だったし、俺を巻き込まなければ成功していたかもな。まぁ、それでも、ニャースが俺達と仲良くなりに来るのは流石に無理があったわ。

 

 

 

 14歳 η月ι日 『仕方ないね、リスクが大きいんだもん』

 

 幽霊列車事件を解決した次の日。いざ、ライモンジムにガチ戦の予約――と、やってきたのだが、ジム戦を挑みに来たらしいベルと再会した。

 聞けば、ジムリーダーのカミツレはファッションショーの仕事で不在らしい。とりあえず、ジムの受付でガチ戦の予約をすると、ベルと一緒にカミツレがファッションショーをしている会場まで一緒に行くことになった。

 

 やはりカリスマモデルということで、いろいろな衣装を上手く着こなしている。イッシュにコンテストがあればポケモンの見せ方次第では余裕でリボンが取れそうだ――と、思っていると、ピカ様を見たカミツレがこちらに声をかけてきた。

 

 でんきタイプのジムリーダーということもあって、イッシュにはいないピカ様の魅力に体をくねらせている。カミツレってこんなキャラだったか? とも、思うが、ゲームとこの世界でキャラの性格が違うのはそんなに珍しいことではない。

 

 それを言えばデントもキャラが意味不明だしな。

 

 と、考えていると、ベルがジムに挑みに来たと話しており、ショーが終わったらバトルをしてくれることになった。

 予約の順番ということでベルからになったが、俺とはレベル制限なし交代有りのガチ戦をして欲しいとお願いするとOKを頂いている。

 

 これでもう俺の用事は終わったも同然なので、後はベルのジム戦でも眺めていくことにしたのだが、ジムに行くとベルの父親が待っておりベルを家に連れて帰ろうとし始めた。

 

 一人娘が心配だという気持ちはわからなくもないが、本人が帰るのを嫌がっているのに無理やり連れて帰ろうとするのはどうなのだろう? と、思っていると、ベルがジム戦に負けたら家に帰るという話になっている。

 

 とはいえ、相手はジムリーダーだ。手加減をして負けてくれるはずもなく、ベルはカミツレのゼブライカ一体で蹂躙されて家に帰ることになってしまった。

 

 流石にこのまま見捨てるのは可哀想だと思ったのか、アイリスが「何とかしてあげられない?」と声をかけてくる。

 いや、俺は別にベルが家に帰ろうともどうでもいいのだが――あまりにアイリスがお願いしてくるので、仕方なくベルの父親にバトルを吹っ掛けて、俺が勝ったら旅を続けさせてくれるように頼むことになった。

 

 代わりに、俺が負けたら俺が旅を止めろと言われてしまったが、ぶっちゃけ俺はベルが旅を止めてもどうでもいいので、レートが釣り合っていない気がする。

 

 ベルの父親は、若い時は赤い流星――と、どこかのシャアみたいな異名を持っていたらしく、そこそこ腕に自信があるらしい。

 こちらも負ける訳には行かないと言うことで、久しぶりに切り札のミュウツーでお相手することにした。ピカ様でもいいけど、最近ちゃんとしたバトルをしていないのでこいつも体を動かしたいだろうしな。

 

 どうやら、ベルの父親はミュウツーが伝説のポケモンだと言うことは知らないらしく、ヒヒダルマを出してイキっている。

 とはいえ、相手を見くびって負けても恥ずかしいので、こちらも全力で行くことにした。万が一にも負ける訳には行かないしな。

 

 開幕、『サイコキネシス』で動きを止めて、『じしん』で弱点を突いていく。ベルの父親も慌てて『フレアドライブ』を指示してきたので、『リフレクター』のバリヤードエディションで動きを止めて、一気にゼロ距離『ストーンエッジ』の急所で一気に勝負を決めた。

 

 まさか、ここまで手も足も出ずに負けるとは思わなかったようで、ベルの父親も膝から崩れ落ちていく。

 

 仕方ないね。あんたが、俺が負けた時に旅を止めろと言わなければ、こちらもここまでするつもりはなかったが、適当に顔を立ててやるにしては負けた時のリスクが大きすぎた。

 

 しかし、何はどうあれ約束は約束である。向こうも、カミツレに負けたベルを連れて帰ろうとした以上、俺に負けたことを無効だとは言わないだろう。

 だが、負けたことが思った以上にショックだったのか、ベルの父親は立ち上がることなく何やらブツブツ呟いている。これでは家に帰しようがないということで、今日はとりあえずホテルに泊まるとベルが父親を連れて去っていった。

 

 

 追記。次の日、正気を取り戻したベルの父親が、ベルが旅を続けることを認めていた。約束もそうだが、俺のように強いトレーナーがベルのことを思ってくれていることや、共に切磋琢磨して成長できる機会を奪いたくないということらしい。別に俺はベルのことを思ってはいないのだが、都合のいいように勘違いしてくれているならそれでいいだろう。

 

 

 

 14歳 η月κ日 『さて、俺の番だな』

 

 ベルの父親を見送ると、ベルはリゾートデザートに修行に向かうということで別れることになった。

 当然ながら、俺はガチ戦である。とはいえ、今回はゾロアの苦手なでんきジムなので、一旦オーキド研究所に送って避難させることにした。先輩達も顔合わせはしているので、妹分のゾロアを可愛がってくれることだろう。

 

 代わりにガチ戦のメンバーを呼ぶことにしたのだが、ガチガチに対策して勝っても面白くないので、今回もポケモン達の調子を見ながら3体をチョイスしていく。

 ピカ様が、僕いつでも行けますよ――という顔をしているが、君は前回三タテしてくれたので、今回はお留守番です。控えにいたピジョットとヘルガーだって、戦えなくて残念そうな顔してたんだからな。

 

 とはいえ、あれはピカ様の力を確認するために必要なガチ戦だったので仕方がない。代わりに、今回はピジョットとヘルガーを再チョイスしてやった。ピジョットはでんき技が弱点だが、でんき技を封じる手段はあるので問題ないだろう。

 後一体は誰にするか。

 カントー組やジョウト組から選んでいるし、ここはホウエン組かシンオウ組から選ぶのがいい――と、考えていると、スッとユキノオーが画面の端から、その大きな顔を覗かせたので、今回はユキノオーをチョイスすることにしてやった。

 

 普段、大人しいユキノオーが出番を欲しがったのだ。たまには我儘を聞いてやっても良いだろう。

 

 と、言う訳で、軽く調整をしていく。普段からオーキド研究所で努力をし続けているだけあって、ちょっと目を離した隙にこいつらもまたいろいろと覚えているようだった。

 特に、まだレベルが若干低めなユキノオーも、新技をいろいろ覚えたようで自信満々という様子だ。こいつはまだメガシンカも残している(メガストーンはまだ手に入っていない)し、成長の余地も残しているからな。今の内から出来ることを増やすのは悪くない。

 

 アイリスはドラゴンポケモンではなく、こおりタイプのユキノオーを選んだことで若干引いていたが、今の俺の手持ちのドラゴンタイプは前々回披露したフライゴン先輩や、少し前まで手持ちにいたガバイトとコモルーくらいで、後はラティときずな化したリザードンくらいのものだ。

 このイッシュでサザンドラをゲットしたい気持ちはあるが、サザンドラはドラゴンポケモンの中でも育てるのが一際難しいから、仮にモノズやジヘッドをゲットできたとしてもガチ戦で戦えるまで育てられるかどうかは怪しい。

 

 まぁ、ガバイトやコモルーが、最終進化系であるガブリアスやボーマンダに進化したら、どこかのガチ戦で使ってやってもいいかもな。

 

 

 




 原作との変化点。

・第47話『激走! バトルサブウェイ!!(前編)』より、ミュウツーを予め出しておいた。
 最近、割とエリートだから少し警戒して保険をかけている。

・第48話『激走! バトルサブウェイ!!(後編)』より、ゼーゲル博士の出番がカットされた。
 合流前にやなかんじーにされたことにより、撤退せざるを得なくなった。

・第49話『ジムリーダーはカリスマモデル! カミツレ登場!!』より、ベルの父親をボコった。
 アイリスのお願いで渋々バトルしているのに、負けたらニューサトシに旅を止めろというのはリスクにリターンがあっていないので、ミュウツーを出して大人気なく全力でベルパパをボコっている。結果、ベルパパの自信が粉々になり、一蹴回って悟りを開いた。

・前回出番のなかったピジョットとヘルガーを選んだ。
 電気タイプ相手にピジョットを選んでいくスタイル。また、ユキノオーが出番を欲しがったのでチョイスしてあげた。ユキノオーが悪い子じゃないとアイリスも知っているが、やはりこおりタイプは苦手なので少し距離を取っている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.67

 ピジョット Lv.61

 バタフリー Lv.61

 ドサイドン Lv.64

 フシギバナ Lv.61

 リザードン Lv.66

 カメックス Lv.61

 キングラー Lv.61

 カモネギ  Lv.61

 エビワラー Lv.61

 ゲンガー  Lv.63

 コノヨザル Lv.61

 イーブイ  Lv.61

 ベトベトン Lv.61

 ジバコイル Lv.61

 ケンタロス Lv.61

 ヤドラン  Lv.61

 ハッサム  Lv.61

 トゲキッス Lv.61

 プテラ   Lv.61

 ラプラス  Lv.61

 ミュウツー Lv.76

 バリヤード Lv.61

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.60

 カビゴン  Lv.61

 ニョロトノ Lv.60

 ヘラクロス Lv.60

 メガニウム Lv.60

 バクフーン(ヒスイの姿) Lv.60

 ラティアス Lv.58

 ヘルガー  Lv.59

 ワニノコ  Lv.59

 ヨルノズク(色違い) Lv.58

 カイロス(部分色違い) Lv.58

 ウソッキー Lv.59

 バンギラス Lv.62

 ドンファン Lv.59

 ギャラドス(色違い) Lv.59

 ミロカロス Lv.55

 ラグラージ Lv.54

 オオスバメ Lv.54

 ジュカイン Lv.54

 ヘイガニ  Lv.54

 フライゴン Lv.59

 コータス  Lv.52

 サーナイト(色違い) Lv.48

 オニゴーリ Lv.52

 ワカシャモ Lv.51

 メタグロス(色違い) Lv.51

 エテボース Lv.49

 ムクホーク Lv.48

 ドダイトス Lv.47

 ブイゼル  Lv.48

 ムウマージ Lv.51

 カバルドン LV.47

 ミカルゲ  Lv.57

 グライオン Lv.46

 ロトム   Lv.47

 ユキノオー Lv.45

 ガバイト  Lv.41→42

 ゾロア(ヒスイの姿) Lv.26→27

 コモルー  Lv.40

 カイリキー(変異体) Lv.40

 ミジュマル Lv.33→34

 ポカブ   Lv.33→34

 ツタージャ Lv.33→34

 ズルッグ  Lv.22→23

 クルマユ  Lv.30→31

 ペンドラー Lv.33→34

 エルフーン LV.33→34

 ダンゴロ  Lv.31→32


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