15歳 λ月σ日 『いやぁ、人気者はつれーわ』
おめでとうということで、みんなでシュー太郎さんを祝いに行った。「まさか、あの『にらみつける』から『ソーラービーム』を基本と言っていたシュー太郎さんが優勝とは、このリハクの目をもってしても――」と、素直に褒めてやると、「いつまでそのネタを言い続けるんだ!」と、真っ赤になって口を塞ごうとしてくる。
しかし、冗談抜きにまさかシュー太郎さんが優勝するとは思わなかった。トレーナーになってまだ一年も経っていないのに地方リーグを勝ち抜くとはまさに天才である。
勿論、育成能力が高いのはこの一年見て知っていたが、やはり前回のポケモンワールドトーナメントジュニアカップでアデクと戦ったことで、シュー太郎さんも一回り成長したのかもしれないな。
実際、シュー太郎さんもイッシュリーグを優勝した訳だが、今までなら「基本だろ」と言わんばかりに調子に乗る所を、「優勝できたのも半分は運だ。完全な実力じゃない。僕はまだアデクさんには届かない」と、冷静に自分の実力を分析している。
また、少し前にアデクにボコられたこともあり、今回のエキシビションマッチは辞退する――と、いうか、俺に権利を譲ると言い出した。
いや、俺はこのリーグに参加すらしてないんで。
と、お断りしたのだが、「前回、僕に譲ってくれたんだ。今回は僕が譲る」と言って聞かない。おまけに、話を聞いていたらしいアデクが「それも面白いかもしれん」と言い出して、何故か急遽俺VSアデクのエキシビションマッチを行うことが決定してしまった。
いきなり知らないトレーナーがアデクと戦うとなっても観客が納得しないだろう――と、思ったのだが、去年のチャンピオンリーグベスト4という実績は意外と有名なようで、観客も大盛り上がりで完全に逃げ道を塞がれる形になる。
まぁ、これもお祭りか。
何の準備もしていないので、今回はピカ様を出す。アデクは当然のようにバッフロンを出してきた。
とはいえ、やはり制限時間五分では勝負は着かず、ピカ様とバッフロンがほぼ互角のぶつかり合いをして終わっている。しかし、アデク相手に負けない所か、押し合っていたのを見て逆に俺の印象が上がるという結果に終わった。
アデクがやれやれと言った様子で「ワシのファンを取るな」と言ってくる。いやぁ、人気者はつれーわ。
15歳 λ月τ日 『中途半端なんだよなぁ』
ケニヤンに、「マサラタウンに戻るのか?」と聞かれた。実際、戻るにしても時期が中途半端なんだよな。チャンピオンリーグまでまだ三か月くらいあるし。
他の地方はこれから地方リーグが始まるだろうし、見に行くのも一興ではあるんだが――と、思いながらも、ケニヤンと別れる。またどこかで会ったらバトルしよーぜ。
シュー太郎さんは、これからチャンピオンリーグまでポケモン育成に励むということで、しばらくのお別れだ。ちなみに、チャンピオンリーグでは手加減しねーからそのつもりで。
ベルもまたもっとポケモンをゲットするためにいろいろな所を旅すると言って去っていった。
また、ヒロシ君達三人も、変わらず別の地方を三人で旅するらしい。なんだか、気が付けばズッコケ三人組みたいになっちまったな。
まぁ、これからどうするかは後で考えるとして、とりあえずアララギ研究所に寄ることにした。別の地方に行くにしても、またイッシュを回るにしても、いろいろとお世話になったし挨拶くらいはした方が良いだろう。
15歳 λ月χ日 『考える前にやれ』
カノコタウンのアララギ研究所に向かう途中、ノノミという初心者トレーナーがポケモンを貰いに来たようでその場面に立ち会うことになった。
基本的にトレーナーは春に旅立つことが多いが、いろいろな事情で時期がズレることはある――のだが、このノノミという少女はかなりネガティブな子のようで、「こんな時期にポケモンを貰って旅に出たって意味がない」とか「私なんかがただでポケモンを貰えるはずがない」など、卑屈なことばかり言っている。
いざ、ポケモンを選ぶ際も迷っていたが、積極的なポカブは心配性のノノミにはいい相棒になるのでは――と、デントがアドバイスしたことで、ノノミもパートナーにポカブを選んだ。
しかし、相変わらずポカブが言うことを聞いてくれないかもと不安がっている。考える前にやれとアドバイスしてやったが、それでも縋りつくような視線を向けてきたので、仕方なくポケモンバトルのいろはを叩き込んでやることに――
「まーった! サトシが教えると、またケルディオの時みたいになっちゃうから!」
「死んだような目でサーッ、イエッサー! って叫ぶノノミはあまりいいフレーバーとは言えないと思うんだ。ここは僕らに任せてくれないか?」
――したのだが、何故かアイリスとデントに死ぬほど止められた。解せぬ。
確かに、ケルディオさんの時は少しやり過ぎたけど、俺だって新人への教え方くらい理解してるっつーの。ってか、今までも見ていただろうが。
と、文句を言ったが聞き入れられず、仕方なく俺はしばらく様子見の姿勢で、アイリスやデントがポケモンやバトルについて教えることになった。
しかし、その途中にロケット団がやってきて、いつものようにポケモン達を奪おうとしてくる。こいつら、てっきりサカキと一緒にカントーに帰ったのかと思えば、またいつものストーカースタイルに戻ったようで、昔の名乗り口上をしっかり決めてきやがった。
おまけに、ちゃっかり新しくプルリルとモロバレルが仲間になって一緒にポーズ決めてやがる。
地味にそういうのが大好きなラティが、久しぶりのロケット団の登場に大喜びしているが、ロケット団との戦いの中でノノミも俺の言った考える前にやれ――という言葉の意味を理解したようで、ポカブとの仲をしっかり深めていた。
当然ながら、ロケット団はすぐにやなかんじーにしてやっており、ノノミは「いろいろ考えるより、まずやってみます!」と言って、元気にアララギ研究所を旅立っていく。
その後、やっぱり俺の言ったことが正しかったじゃねーか! と、アイリスやデントに文句を言っていると、アララギ博士の親父さんからセッカシティの外れにあるリュウラセンの棟からさらに奥へ行ったところに、伝説のポケモンであるレシラムにまつわる白の遺跡を見つけたという連絡が入った。
どうやら、前回一緒に遺跡探索をしたことで、すっかり仲間だと認められてしまったらしい。当然ながら、遺跡探検大好きラティが行きたがったことで、俺達の次の目的地は決まったも同然だった。また、伝説に関係ある遺跡かぁ。
15歳 λ月ψ日 『それは違うよ!』
遺跡へは船に乗って行くのだが、途中のヒオウギシティでカノコタウン出身のチェレンというトレーナーがジムを開いたから寄っていってほしいとアララギ博士から頼まれた。
そういえば、ベルは出て来るのにチェレンは出てこないと思っていたが、どうやらアニポケ世界ではベルとチェレンは年齢が微妙に違うらしい。まぁ、ジムに寄るのは構わないので了承した。どうせ、まだ時間はたっぷりあるしな。
と、いうことで船に乗ろうとすると、ゲームでも出てきたポケモンをトモダチと呼ぶNと出会った。
ゲームだと、こいつはプラズマ団に幼少期から『ポケモンは人間に虐げられている』、『人間からポケモンを解放すべき』という洗脳紛いの教育を受けており、いずれはプラズマ団の王にされそうになる可哀想なやつである。
アニポケだとどうだったのかは覚えていないが、まぁ無関係ではないだろう。実際、「この世にポケモンがいるのは何故か、何故この世に生まれてきたのか、何故世界はこの形なのか、ポケモンは今本当に幸せなのか――」と、意味不明な思想を語っている。
最終的には、伝説のポケモン・ゼクロムとレシラムに会えば、この世界の成り立ちがわかるのではないか、世界を変えられるのではないか――と、言い出したので、馬鹿馬鹿しくて思わず鼻で笑ってしまった。
「? なんで笑うんだい?」
「お前、多くの価値観が混じって世界が灰色になるとか言ってるけど。元から世界なんてもんはそういうものなんだよ。観測者が複数いる以上、その現実は変わらない」
「それは、どういう……?」
「例えば、この世界に生き物が居なくなった場合、世界は何色になる? ポケモンも人間も何も居なくなった場合だ」
「……無色?」
「そうだな。正確には無だ。世界ってのは生きているモノが居て初めて観測される。世界に生き物が一人いれば、そいつの見ている世界が全てだし、二人なら二つの世界がある。大量に生き物が居ればいるだけ、そこにはそれと同じだけの世界がある訳だ。そりゃ、世界だって濁るだろ」
人にはそれぞれ違う世界がある。そして、人間が生きている以上、どうしたって人は同じ価値観を共有しきれない。
結局、世界を綺麗にしたいなんてのは、そいつの自己満でしかないのだ。そのために、仮に人間を全て消し去った所で、今度はポケモン同士の争いが始まるだけだろう。
「じゃあ、どうすればポケモンは完全な存在になれると思う?」
「この世界に完全な存在なんてねぇよ。どんなに精巧なコンピュータにもバグは生まれる。それが仮に神様であれ、生きている以上間違いはあるだろう。そもそも、お前がこの世界を不完全だと思っているのなら、それがもう神様も失敗したって証拠じゃねぇか」
「……では、世界は変えられないと?」
「さてね。でも、俺に言わせれば、世界を変えようなんて言うのは傲慢な考えだと思うけどな。お前がこの世界を気に入らないように、逆にこの世界を気に入っている奴もいる」
「君は、この世界が好きなのかい?」
「ああ、少なくとも滅ぼしたいとは思わないね。けど、お前の気持ちもわかる。ポケモンが傷つくのが嫌でバトルをしないってトレーナーもいるしな。でも、人間が多くの意思を持つのと同じく、ポケモンだってそれぞれ考え方も思想も違う。それはわかるだろう?」
ポケモンをバトルに利用するのが嫌だというNの考えを否定はしない。だが、全てのポケモンがNと同じ意見だとは俺にはとても思えなかった。戦うことが楽しいと思う本能がポケモンには確かにあるのだから――
「世界の成り立ちを知ってどうする? 変えてどうする? 今度はそれを気に要らないという奴と戦うのか? 今までだっていただろう? 戦うのが好きなポケモンも――お前はそれを聞かないふりをして、自分の都合のいい世界を求めているだけじゃないのか?」
どうやら、完全に論破してしまったようで、遂にNも何も言わなくなってしまった。
この世にポケモンがいるのは何故か? 何故、この世に生まれて来たか? 知るか、そんなんアルセウスに聞けよ。
ポケモンが今幸せかどうかだって、そいつの生活環境次第で変わって来る。苦しんでいるやつもいれば、楽しんでいるやつだっている――けど、可哀想なポケモンの意見ばかり拾って、今を楽しんでいるポケモンの意見を聞かないのはあまりに一方的な考えだ。
「ポケモンを戦わせたくないのは、ポケモンの意思じゃなくてお前の意思だろ? でも、俺に言わせれば、ポケモンはお前や神様に助けられなきゃいけないほど弱くない。もっと視野を広げて世界を見てみることをオススメするね」
こいつがいつのNかはわからないが、ゲーチスに利用されている頃なら、これで少しは考えに変化があると良いんだが――と、考えていると、いつものようにロケット団が襲ってきたのでやなかんじーにしてやったのだが、Nも協力してくれている。
「君と出会えてよかった。もし、機会があればまた会おう」
最終的にはNはそう言ってヒウンシティで船を降りて行った。まぁ、俺としては別にもう会わなくてもいいのだが、頼むからレシラムとかゼクロムとかと一緒に世界をどうにかしようとするのだけは止めてくれ。
15歳 λ月ω日 『子供ねぇ』
ヒオウギシティに着いたので早速ジムに行こうとしたのだが、どうもヒオウギジムはタウンマップに乗っていなかった。
街の人に話を聞いてみると、チェレンはポケモンスクールで教員をしているというので会いに言ってみることにする。本人にいろいろ話を聞いてみると、どうやらチェレンは最近ジムリーダーの資格を取ったばかりでまだジムを開く自信がないらしい。
それなら実際にジム戦をして弾みを付ければいい――と、バトルを申し込もうとしたのだが、ここで俺がチェレンをボコってしまうとむしろ自信喪失してしまうと、デントが代わりに挑戦者として名乗りを上げた。
しかし、バトルフィールドに向かう途中でポケモンスクールの生徒達が、本来なら入ってはいけないポケモンハウスに入っているのを見つける。聞けば、速くポケモントレーナーになりたくて勝手にハウスに入ってしまったということだった。
気持ちはよくわかる。
このくらいの年頃の時は誰だってそういう気持ちを持っているものだ。とはいえ、悪いことをしたのはまた事実。
そのことはちゃんと注意しつつ、チェレンはしっかりと「君達はいつか本物のトレーナーに成れる。いや、僕が最高のトレーナーにしてみせる」と、なかなか男前の言葉を言って生徒達を励ましていた。
また、このことでいろいろと吹っ切れたのか、デントとのバトルではしっかりと勝利を収めている。自信も持てたようで、ジムリーダーとして頑張ると決意を新たにしていた。
デントも手を抜いていた訳ではないだろうが、それでもそこかしこでチェレンを立てようとしたのがよくわかった気がする。こういう大人なバトルはまだ俺には出来ないなぁ――と、思っていると、「サトシも意外と子供ねぇ」と、初めてアイリスの「子供ねぇ」を頂いた。
原作との変化点。
・エキシビションマッチに参加した。
前回のPWTで譲られたため、今回はシュー太郎さんが譲っている。とはいえ、五分で勝負がつくほど実力が離れていないため、半ば見世物的なバトルになった。
・ロケット団不参加について。
イッシュでは裏での暗躍が忙しくて流石にリーグ参加は難しかった。ってか、ロケット団がリーグに参加してたのもニューサトシがいたからだから、いないとどうしても参加する理由ないのよね。
・第109話『アララギ研究所! ポケモンレスキュー隊!!』より、ケルディオさんのブートキャンプがアイリス・デントのトラウマになっている。
基本的には教え上手なニューサトシなのはわかっているが、あの時のショックで人に教えるのを止めるようになっている。
・第110話『トモダチ…その名はN!』より、ニューサトシがNの理想を論破した。
何だかんだニューサトシもポケモン優遇派なので、半ば同族嫌悪感はある。
・第111話『新ジムリーダー・チェレン!』より、ニューサトシの代わりにデントがエキシビションバトルをした。
デントも上手く相手を立てるバトルをしており、そういう接待バトルはニューサトシ向きじゃないと改めて理解した。その結果、無事に、初の子供ねぇを頂いている。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.68
ピジョット Lv.62
バタフリー Lv.62
ドサイドン Lv.65
フシギバナ Lv.63
リザードン Lv.67
カメックス Lv.62
キングラー Lv.62
カモネギ Lv.62
エビワラー Lv.62
ゲンガー Lv.64
コノヨザル Lv.62
イーブイ Lv.62
ベトベトン Lv.63
ジバコイル Lv.62
ケンタロス Lv.62
ヤドラン Lv.62
ハッサム Lv.62
トゲキッス Lv.62
プテラ Lv.62
ラプラス Lv.62
ミュウツー Lv.76
バリヤード Lv.62
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.61
カビゴン Lv.62
ニョロトノ Lv.61
ヘラクロス Lv.61
メガニウム Lv.61
バクフーン(ヒスイの姿) Lv.61
ラティアス Lv.60
ヘルガー Lv.61
ワニノコ Lv.61
ヨルノズク(色違い) Lv.61
カイロス(部分色違い) Lv.61
ウソッキー Lv.61
バンギラス Lv.63
ドンファン Lv.61
ギャラドス(色違い) Lv.61
ミロカロス Lv.60
ラグラージ Lv.58
オオスバメ Lv.58
ジュカイン Lv.58
ヘイガニ Lv.58
フライゴン Lv.61
コータス Lv.56
サーナイト(色違い) Lv.52
オニゴーリ Lv.56
ワカシャモ Lv.55
メタグロス(色違い) Lv.55
エテボース Lv.53
ムクホーク Lv.52
ドダイトス Lv.52
ブイゼル Lv.53
ムウマージ Lv.55
カバルドン LV.52
ミカルゲ Lv.60
グライオン Lv.51
ロトム Lv.52
ユキノオー Lv.51
ガブリアス Lv.50
ゾロア(ヒスイの姿) Lv.42
ボーマンダ Lv.50
カイリキー(変異体) Lv.50
ミジュマル Lv.48
エンブオー Lv.48
ツタージャ Lv.48
ズルッグ Lv.42
ハハコモリ Lv.46
ペンドラー Lv.46
エルフーン LV.46
ギガイアス Lv.46
ワルビアル Lv.50
ヒトモシ LV.45
サザンドラ Lv.65