ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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ジョウト編
#047 『自分、スペシャリストなんで(キリッ)』


 11歳 δ月α日 『旅立ち ジョウト地方へ』

 

 シゲルは昨日のうちに旅に出た。

 俺も出来ればすぐに出掛けたかったのだが、ママさんにジョウトへの旅立ちを報告すると、「じゃあ、今日はご馳走ね」と言って、パーティを開いてくれたので旅立ちは今日になったのである。

 

 今回の旅のメンバーは、俺、カスミさん、タケシで、ケンジはオーキド博士の助手として研究所に残るらしい。この辺りもアニメと変わらないな。オーキド研究所はブラックだが頑張れよケンジ。

 

 オーキド博士からは、餞別として新しいポケモン図鑑と、何故かまたGSボールを預けられた。

 聞けば、博士でもGSボールの機構は解析できないようで、ジョウトのヒワダタウンに住んでいるモンスターボール作りの名人であるガンテツという人に調べて貰いたいのだと言う。また体の良い使いっ走りにされるようだが、旅の道中ならそこまで時間はかからないだろうし引き受けることにする。

 

 今回連れて行くポケモンは、レベリングも兼ねて、固定のピカ様以外は、トゲ様、クリスタルのイワーク、カビゴン、ニョロモの四体に、保険としてリザードンを連れて行くことにした。万が一の時は暴君もいるし、余程のことがなければ問題はないだろう。

 勿論、ジム戦になれば、今までのメンバーを転送して貰うことになるだろうが、カントーで捕まえたメンバーはもう殆ど50レベルを超えてしまっているので、旅のメンバーにするには経験値効率が良くないのだ。

 

 ぶっちゃけ、アニメのジョウト編は新たな御三家とヘラクロス、色違いのヨルノズクを捕まえることと、ジム戦やジョウトリーグの話くらいしか覚えていないので、どうなるのか楽しみである。

 

 

 

 11歳 δ月γ日 『始まりを告げる風が吹くとかいう大層な街』

 

 セキエイの前を抜けてジョウト地方に入ったのだが、霧が濃くて迷子になってしまった。しかし、そのおかげでワカバタウンの手前の森でジョウト三犬であるスイクンを見られたので良しとする。

 

 この頃はスイクンも神秘的なポケモン扱いされていたのだが、何故新無印編ではあんな扱いをされた上にゴウ君に捕まってしまったのだろうか。戦わないゴウ君には勿体ないし、いつか出会う時があったら俺が捕まえてやろうかな。

 むやみやたらに伝説のポケモンを捕まえないことを信条にしているニューサトシだが、あのスイクンだけは別枠でいいのではないかと思ってしまうくらいに不憫だ。

 

 と、まぁ、何だかんだ時間がかかってしまったが、ようやくワカバタウンにたどり着くことが出来た。

 ジョウトリーグに参加するには、ワカバタウンのポケモンセンターでトレーナー情報を登録しなくては行けないということなので早速向かうことにする。

 

 ポケモンセンターに着くと、ジョーイさんがウツギ研究所に出掛けているということなので、このまま少し待たせてもらうことにした――のだが、変な妄想でジョーイさんを心配したタケシが暴走し、何だかんだあって俺達もウツギ研究所に行くことになってしまった。

 

 ウツギ研究所に着くと、何やらジュンサー達がいろいろと捜査をしている。どうやら泥棒が入ったようで、新人トレーナーに渡すはずのワニノコが連れ去られてしまったらしい。

 

 裏庭に残った足跡から、大人の男女にニャースが犯人ということがわかったので、そのまま追跡することになったのだが、ぶっちゃけニャースが入った泥棒などロケット団しかいないだろうということで俺達も付いていく。

 警察犬のガーディがサクッとロケット団とワニノコを見つけてくれたので、リザードンを出していつも通りにロケット団をやなかんじーにして盗まれたワニノコを救出した。

 

 ワニノコ救出で少し時間がかかってしまったが、何とかポケモンリーグジョウト大会への参加登録を終了する。

 後はバッジを8個集めるだけなのだが、ここから一番近いのはキキョウシティのキキョウジムということなので、とりあえずはそこに向かって進んでいくことになった。

 

 確か、キキョウジムはひこうタイプのジムだったはずだ。アニメではピジョットを逃がしてしまって出来なかったピジョット同士のバトルをするのもいいかもしれないな。

 

 

 

 11歳 δ月ε日 『野球ファンのルーキーを見つけた』

 

 ワカバタウンの新人トレーナーであるナナコに出会った。どうやら、野球のエレブーズファンのようで黄色の縞々が大好きらしい。

 その服装からそうではないかと思ったのだが、ピカチュウも大好きのようで、ピカ様の電撃を浴びたいというMのようなことを言いながら近づいてきたので思わず距離を取りそうになってしまった。

 

 何だかんだでナナコからバトルを申し込まれたのだが、売られたバトルは新人でも買うのがニューサトシである。

 とはいえ、流石にピカ様やリザードンはレベルに差がありすぎるので、今の手持ちで一番レベルの低いニョロモを出して様子を見ることにした。

 

 ナナコの一体目はポッポ、二体目はコラッタだったが、棒立ちでもしない限り、捕まえて数日のポッポやコラッタには負けようがない。

 ニョロモもロケット団以外の本格的なバトルはこれが初めてだったが、問題なく『みずでっぽう』の一撃でポッポとコラッタを連続で戦闘不能にしていた。

 レベル差があるおかげなのだが、それでも連続の勝利が嬉しいのか、ニョロモも左右にステップを踏んで喜んでいる。

 

 ナナコの最後の一体はパートナーのチコリータだった。こいつは前の二人よりはレベルが高そうな上、相性でもニョロモが不利である。

 だが、レベル差は軽く見積もっても10以上あるので、余程下手をしなければ負けはしないだろう。

 チコリータの『はっぱカッター』に対し、ニョロモが『バブルこうせん』で技を相殺していく。本来であれば、くさ技の方が有利だがレベル差のおかげで防ぐのは余裕だった。

 

 返しに『さいみんじゅつ』を指示し、チコリータを眠らせる。いいか、新人。こういう絡め手を使えるようになって一人前だ。

 

 眠ってしまえばもう相手に出来ることはない。ニョロモに『のしかかり』を指示して、あっさりチコリータを戦闘不能にした。

 ナナコも頑張っていたが、やはりレベル差は大きい。しかし、ガッツだけは一人前だし、後は経験を積んでレベルを上げていけばすぐに俺達のレベルに追いつけるだろう。

 

 悔しそうにしているナナコに、いろいろアドバイスしながら、「ポケモンリーグでまた戦おう(キリッ)」と言って、その場を去って行く。ナナコも「次は絶対負けへんでー!」と叫んでおり、メンタルの強さを感じられた。これくらい負けん気が強い方が強くなるもんだ。俺がそうだった。

 

 

 

 11歳 δ月η日 『お、このヘラクロスは!』

 

 森の中を旅している途中、ヘラクロスの群れがカイロスの群れに襲われているのを発見した。

 ヘラクロス達はすぐに逃げ出してしまったのだが、逃げ遅れた一体のヘラクロスが置き去りにされたバタフリーを守っている。確か、あいつがサトシ君のヘラクロスだったはずだ。なかなか見所があるので、すぐにカビゴンを出して助けてやった。

 

 こちらに感謝しているようだったので、一緒に来ないか聞いてみると、少し迷っていたようだが首を横に振っている。

 まさか拒否されると思わなかったので少し驚いてしまったが、無理強いするのは性に合わないので諦めて先に進むことにした。しかし、その瞬間、森林警備隊のモリオという奴が現れて、このヘラクロスは本心では俺と行きたがっているとか言ってくる。

 

 聞くと、この森ではカイロスとヘラクロスの群れが共存して暮らしているようなのだが、最近カイロスの群れがヘラクロスの縄張りに入ってくるらしい。

 自分がいなくなってしまうと、カイロス達に仲間達が虐められるかも知れないのが心配で、このヘラクロスは俺と来ることを拒んだようだった。

 

 なんて仲間思いの良い奴なんだ。こんな話を聞かされて放っておくニューサトシではない。

 と、いう訳で、モリオと一緒にカイロスの縄張りへ入り、何故カイロスがヘラクロスの縄張りに入ってくるのか調べることになった。カスミさんが嫌がっていたが、ヘラクロスも全面的に協力してくれるようで、俺達と一緒にカイロスの縄張りまで付いてきてくれている。

 

 カイロスの縄張りに入ると、通常のカイロスの二倍はあるカイロス型のロボットが木の蜜を乱獲しているのを見つけた。

 こんなことをするのはロケット団しかいないだろうということで、出てきたいつもの三人組をリザードンとカビゴン、ヘラクロスで協力し、いつも通りにやなかんじーにしてやる。

 

 ロケット団がいなくなったことで、カイロス達も自分達の縄張りに戻ってきたので、もう森も心配なさそうだった。

 改めて、ヘラクロスに一緒に来るかどうか聞いてみると、笑顔で頷いていたのでモンスターボールを投げる。紆余曲折あったが、何とか無事にヘラクロスをゲットすることが出来て良かったぜ。

 

 

 

 11歳 δ月ι日 『ドンファンか、そういえばゴマゾウって』

 

 深い渓谷で、ドンファンを使ってメノウを収集しているヒイラギという女性に出会った。

 いろいろあってドンファンがメノウを探すところを見せて貰らったのだがなかなか迫力があって面白かった。

 

 そういえば、サトシ君もどこかでゴマゾウをゲットしていた気がするのだがどこだったっけか?

 

 

 

 11歳 δ月λ日 『幻覚かぁ。意外と面倒なことになったな』

 

 キキョウシティに向かっている途中、深い森に入ったのだが、どうやらこの森には変な幻覚をかけてくるゴーストポケモンが多いようで、カスミさんとタケシが見事に幻覚を見せられていた。

 ぶっちゃけ、俺はこういう幻覚に対しては修行中に訓練したのである程度耐性がある。一人で抜けるだけなら問題なさそうだったが、流石にタケシとカスミさんを置いていく訳にもいかなかった。

 

 どうしたものかと悩んでいると、この辺りでポケモンを捕まえていたらしいシゲルが来て、ホーホーの『みやぶる』でカスミさんとタケシの見ている幻覚を消してくれる。

 シゲル曰く、一般人がこの森を抜けるにはホーホーの能力抜きでは難しいようで、近くにあるホーホーのレンタルを使った方がいいと忠告された。ゲットしても良いのだが、後に色違いのヨルノズクをゲットすることを考えると、今回はレンタルで十分だろう。

 

 と、いう訳で、ホーホーのレンタルをしているスズという婆さんにホーホーを借りることにしたのだが、今居るホーホーは半人前のお調子者だけらしい。明日になれば他のホーホーが帰ってくるということだったので、ここで一晩泊めて貰うことにした。

 

 何しろ、前に半人前のホーホーを連れて行ったトレーナーは三日間森に迷ったらしいし、わざわざ外れのホーホーを連れていく理由がない。

 アニメのサトシ君ならホーホーを一人前にしてやると意気込む所なのかもしれないが、それはスズ婆さんの仕事であって俺の仕事では無かった。

 

 そんなこんなで一晩泊めて貰い、次の日戻ってきた一人前のホーホーと共にサクッと森を抜けさせて貰った。

 

 

 

 11歳 δ月ν日 『ポケモンパフォーマンス大会ねぇ』

 

 ラフォールタウンという街に来たのだが、この街では年に一度のポケモンパフォーマンス大会が開かれるということで見ていくことになった。

 

 いろいろなポケモンが練習しているのを見て回っていると、ヒカルという女性と二体のキレイハナがダンスのパフォーマンスをしていたので見に行くことにする。

 二体のキレイハナのコンビネーションは見ていて圧巻だったのだが、最後の大技であるムーンサルトを失敗して一体のキレイハナが俺の所までぶっ飛んできた。

 

 慌ててキャッチして助けたのだが、どうやらキレイハナはスランプのようで、前にムーンサルトを失敗してから空中の姿勢制御が上手くいかないらしい。その後も、一生懸命練習を続けていたが、キレイハナもなかなか恐怖心が拭えず、ムーンサルト中に硬直してしまうようだった。

 

 大会直前、ロケット団が大会に参加するポケモン達を奪うといういつもの一幕もあったが、その結果キレイハナ達もスランプを脱出してムーンサルトを成功させている。

 こいつらもたまには役に立つなということで、大会のポケモン達を助けると、いつものようにやなかんじーにしてやり、改めてポケモンパフォーマンス大会を見ていくことにした。

 

 ヒカルとキレイハナ達も無事にムーンサルトを成功させて、見事なパフォーマンスを見せてくれている。良かったな、キレイハナ達。

 

 

 

 11歳 δ月ο日 『大怪盗猫八?』

 

 コクモタウンという街に着いたのだが、どうやらこの街では今、二代目怪盗猫八を名乗るニャースを使った泥棒が出没しているらしい。

 ぶっちゃけ、欠片も興味はなかったのだが、ワカバタウンでワニノコ救出に協力したからか、警察の間で俺達はポケモン泥棒退治の専門家ということになっているようだ。

 

 その実績を買われてか、ジュンサーに二代目猫八を捕まえるのを手伝って欲しいと頼まれる。

 ニャースを使った泥棒なんてロケット団しかいないだろうということで、今夜零時に盗みをするという予告状を出してきたロケット団をいつも通りにやなかんじーにしてやった。

 

 自分、スペシャリストなんで(キリッ)。

 

 

 

 11歳 δ月ρ日 『いるよね、こういう金持ち』

 

 アザラタウンという街で、金持ちに飼われているポケモン、ブルーに出会った。

 しかし、ブルー自身は今の過保護な金持ち生活が肌に合っていないらしく、マダムの腕から逃げようと必死になっている。あまりに可哀想だったので、マダムにブルーを外で遊ばせてやるように提案してみた。

 

 最初は首を傾げていたマダムだったが、俺がポケモンリーグセキエイ大会準優勝、オレンジリーグ名誉トレーナーということを話すと、それだけの実力のあるトレーナーが言うならと渋々遊び場を用意してくれたようだ。

 普段はあまりひけらかさないようにしているが、こういう時に実績というものは役に立つな。

 

 外で楽しそうに遊ぶブルーを見て、マダムも過保護に可愛がるだけじゃ駄目だとわかってくれたらしく、これからはブルーの自由にさせると言っていた。良かったな、ブルー。

 

 

 

 

 




 原作との変化点。

・カントー組の大半がベンチになった。
 レベルを考えれば、自主練の方が強くなるという判断。とはいえ、ジム戦などでも使うつもりなので、全く出番がなくなる訳ではない。

・第117話『ワカバタウン! 始まりを告げる風の吹く街』より、リザードンで無双した。
 アニメでは他のポケモンを出していろいろやっていたが、リザードン一体で無双している。リザードンがレギュラーなのは、きずな現象のこともあるが、この後来る山場のため。

・第118話『ルーキーのチコリータ!』より、ニューサトシが後輩を指導した。
 アニメでは容赦なく倒すだけだったが、ニューサトシが先輩風を吹かせて指導したことで喧嘩しなかった。トレーナーになったばかりの頃を思い出して少し優しくした。また、喧嘩しなかったことで、ロケット団との絡みがカットされた。

・第119話『激突! ヘラクロスVSカイロス!!』より、ヘラクロスをゲットした。
 最初は拒否されたショックでそのまま去ろうとしたが、アトラクタフィールドの収束により、原作の流れとなった。

・第120話『ドンファンの谷』より、ニューサトシがゴマゾウの存在を思い出した。
 しかし、どこでゲットするかは完全に忘れている。

・第121話『ホーホーと怪しい森』より、半人前のホーホーを放置した。
 ニューサトシは優しくない上、せっかちでもないので、普通に一人前のホーホーが来るのを待った。半人前もいずれ一人前になるだろうと他人事だった。

・第122話『キレイハナのバトルダンシング!』より、キレイハナと仲良くなった。
 前話で一晩待ったため一日ずれたが、アトラクタフィールドの収束によって、原作と同じ流れになった。

・第123話『イトマル大走査線』より、イトマルの出番がなくなった。
 ニューサトシが普通にロケット団をやなかんじーにしたので出番がなくなった。

・第124話『ブルーの華麗な生活』より、ニャースとブルーの出会いがなくなった。
 ニューサトシが問題を解決したせいで、ブルーとニャースが出会わなかった。そのため、ブルーの家出がなくなり、今後のブルーが出る話はカットとなった。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.52

 ピジョット Lv.49

 バタフリー Lv.49

 ドサイドン Lv.51

 フシギダネ Lv.50

 リザードン Lv.53

 ゼニガメ  Lv.50

 キングラー Lv.49

 カモネギ  Lv.49

 エビワラー Lv.50

 ゲンガー  Lv.50

 オコリザル Lv.50

 イーブイ  Lv.47

 ベトベトン Lv.48

 ジバコイル Lv.49

 ケンタロス Lv.48

 ヤドラン  Lv.48

 ストライク Lv.48

 トゲチック Lv.37→38

 プテラ   Lv.48

 ラプラス  Lv.48

 ミュウツー Lv.70

 バリヤード Lv.48

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.41→42

 カビゴン  Lv.39→40

 ニョロモ  Lv.26→29

 ヘラクロス Lv.15→18 NEW


 詳しくは活動報告に書きましたが、ダレてきたので掲示板は止めて金銀編更新することにしました。これから約50話を毎日更新予定です。掲示板はのんびり書いて適当なタイミングで途中更新します。

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