11歳 θ月ε日 『忍法! ロケット団抹殺の術!!』
セキチクジムで俺達に無礼を働いたキョウの妹であるアヤと再会した。どうやらアヤはポケモン忍法学園に修行に来ているらしい。
俺はこいつに良い印象がないのでほぼガン無視していたのだが、どうやら向こうも少しは成長したのか、「その節は申し訳なかった」と、丁寧に頭を下げてきたので許してやることにした。決して『とんぼがえり』の技マシンなど貰っていない。
ラティが忍者にとても興味を示したので、俺達も一日だけ学園に体験入学させてもらうことになったのだが、むしポケモンを利用した修行にカスミさんが死にそうになっている。
俺はこの手の修行については慣れているので無難にこなした。俺の動きを見た学園長が「本格的に忍法を学んでみる気はないか?」と聞いて来たが、NARUTOの世界じゃないのでやめておくことにする。
夜、ロケット団がいつものようにポケモン達を奪おうとしていたので速攻でやなかんじーにしてやった。何やらアヤが忍法の極意を掴めそうな気がしたとか言っていたが、そんな簡単に掴めるなら極意なんて言わんやろ。
11歳 θ月η日 『ヤンヤンマがいうことを聞かない? トレーナーの実力不足やろ』
ヒロトという少年に出会ったのだが、手持ちのヤンヤンマが言うことを聞かないので困っているとのことだった。ポケモンがトレーナーの言うことを聞かないのは、基本的にプライドが高いか、トレーナーが馬鹿にされているかの二択だ。俺のプテラは前者、ヒロトは後者である。
後者の場合はトレーナーとしての実力を見せつければ納得するので、時間をかければ解決することが多い。しかし、ヤンヤンマはイタズラとして、村中の窓ガラスを『ソニックブーム』で割ると言う遊びをしていた。
ただ言うことを聞かないだけなら放置しようかと思ったが、他人に迷惑をかけているならば話は別だ。ヒロトとヤンヤンマを草むらまで連れ出し、かつてバトルを指導したメリープを使う牧場少女カレンや、カモネギを使う炭職人見習いナオトの時のように、少しヒロトにトレーナーとしての心得を叩きこむことにした。
この指導も結局は本人の資質に寄る所が大きいのだが、思いの外ヒロトにはセンスがあったので、そう時間がかからずヤンヤンマとのコンビネーションを発揮している。
俺が強いから、痛い目を見ないためにはヤンヤンマもヒロトに協力せざるを得ないのだろうが、それによってヤンヤンマもヒロトの実力を体感できていた。
数時間の指導だったが、ヤンヤンマもヒロトの言うことを聞くようになり、イタズラで窓ガラスを割らなくなっている。むしろ、逆にイタズラをしようとするポケモンを見つけたら、『ソニックブーム』を使ってそれを止めているくらいだ。
とても少し前までイタズラをしていたポケモンとは思えない変わりように村の人も驚いていたが、ヤンヤンマがイタズラをしなくなったことを喜んでいる。ヒロトの父親はガラス職人らしく、あのヤンヤンマに困っていたということでとても感謝してくれた。
感謝の印にガラス細工を譲ってくれて、カスミさんやタケシも大喜びしている。凄く良いものなのは一目でわかったので、俺は素直にマサラタウンにいるママさんへの贈り物にすることにした。ラティは割りそうだったのですぐに俺が預かっている。
11歳 θ月ι日 『草ポケモントーナメントだと?』
ポポッコを使うミノルというトレーナーにあったのだが、そのミノルによると、草ポケモンだけを使用して戦うトーナメントがあるらしい。
優勝賞品はリーフの石10個ということで、これを見逃す手はなかった。フシギダネを転送して貰い、俺も急遽草ポケモントーナメントに飛び入り参加することにする。
当然、ポケモンリーグセキエイ大会準優勝、オレンジリーグ名誉トレーナーの実績は伊達ではなく、次々とポケモン達をKOしていく。
何やらロケット団がウツボットとジャンボフシギダネを使って参加していたようだが、当然のように蹴散らしておいた。悪いが、進化の石なんて滅多に手に入るもんじゃないし、この機会を譲ってやるわけにはいかねーんだわ。
決勝戦は俺とミノルになった。どうやら、ミノルもこの大会を通じて成長しているようで、かなり自信のついた表情をしている。かつて、ロケット団がポケモンリーグを通じて急成長したのと一緒だな。
とはいえ、油断する気もなければ、手加減するつもりもない。ポポッコはくさ、ひこうなので毒が効く。当然のように『どくどく』を浴びせて持久戦の構えを取った。
時間をかければ俺が有利になるとわかり、ミノルも猛追してくるが、フシギダネも持久戦慣れしているので、ひこうタイプの技だけ警戒して時間を稼いでいる。最終的には、ポポッコがレベルでは覚えないはずの『ソーラービーム』を覚えて一発逆転を狙って来たので、こちらも『ハードプラント』で迎撃してそのままポポッコを猛毒で戦闘不能にした。
優勝トロフィーと、賞品のリーフの石10個を貰う。俺の手持ちにこの石で進化するポケモンはいないのでしばらくは置物だろうが、10個もあるのだ。別の石と交換したり、他の進化アイテムと交換したりすることも出来るだろう。何だかとってもいいかんじーである。
11歳 θ月λ日 『用心棒のピチュー』
アンジュという女が俺のピカ様を林檎泥棒呼ばわりしてきた。思わずブッコロリしそうになったが、話を聞くと最近アンジュがやっている果樹園に林檎を盗み食いするポケモンが来るらしい。
歯形から小さいポケモンだということがわかったので、俺のピカ様を疑ったようだが、実際にピカ様に口を開けさせてみると、歯型が微妙に大きかった。
すぐに謝罪してくるアンジュだが、俺はそんな謝罪程度で許してやるほど懐が深くない。ラティも俺の真似をして怒っており、タケシとカスミさんもこうなると俺が梃子でも許さないのを知っているので、お詫びとして果樹園の林檎を譲るという約束を取り付けていた。仕方ない、許してやろう。
そのまま収穫の手伝いをしていると、防犯用に仕掛けた鳴子がなっている。真犯人を探すことになったので、デルビル先生にお願いして匂いを追って貰うことにした。こういう時は嗅覚の鋭いデルビル先生に頼るのが一番である。
匂いはそう遠くはないようで、デルビルが向かった先には林檎を持ったピチューが大量にいた。どうやらあいつらが林檎を盗んでいたようだが、何やら野生のオニドリルに襲われている。
仕方なくピカ様にオニドリルを退治して貰うと、恩を感じたピチュー達がピカ様を兄貴と慕って後をついてきた。
そのまま果樹園まで付いてきたので、ピカ様に指示して、ピチュー達にアンジュが林檎を取る手伝いをさせることにする。どんな理由があるとしても、盗みは悪いことだ。金がないなら働いて返すしかない。
しかし、腹が減っているようで、全員がお腹を鳴らしていた。アンジュ曰く、最近は森の実りが良くないせいで、ピチュー達も食べるものに困っているようだ。ピチュー達が盗みをしたのもそのせいらしい。
それを聞いたカスミさんが、このままこのピチュー達をここで雇ってはどうかと提案してきた。
確かに、それは名案である。報酬として林檎をやれば、ピチュー達も文句を言わないだろう。
アンジュも嫌ではないようなので、ピチュー達に手伝いをしながらここの用心棒をやってみないか提案すると、任せてくださいとばかりに小さな胸を叩いていた。
その後、またいつものようにロケット団がやってきたので、すぐにやなかんじーにしてやる。ピチュー達には「ああいう奴が来たら遠慮なくやってやれ」というと、元気に頷いてアンジュの周りを飛び跳ねていた。
11歳 θ月μ日 『エンジュシティ ジム戦 VSマツバ』
ようやくエンジュシティに着いた。エンジュはゲームだと焼けた塔やらスズの塔で三犬やホウオウのイベントがあったが、アニポケでは全く関係なさそうなので素直にジムに向かう。
今回はツクシの時と同じく、レベル制限でのバトルをお願いするつもりだ。参加メンバーは、ゴーストタイプに強いデルビルにワニノコ、ヨルノズクである。
金角のカイロスとウソッキーのお披露目もしたいが、ポケモン達が増えたことで出番争いは渋滞を起こしているのだ。強くなったトゲ様もまだ公式戦でお披露目出来てないし、カントー組やオレンジ諸島組の奴らもずっと出番を待っている。アニメでサトシ君が迂闊にポケモンを増やさなかったのは自身では扱い切れないと悟っていたからかもしれないな。
とはいえ、泣き言を口にしても始まらないし、捕まえたポケモンを逃がすつもりもないので、このままだましだましやって行くことにする。
ジムリーダーのマツバは少しすかした奴だったが、こちらが育成目的のジム戦を望んでいるのを理解してくれたので、最大レベルを35固定でお願いした。
アニメでは、ゴース、ゴースト、ゲンガーで、ジョウトのゴーストタイプであるムウマは使っていなかったが、ここでは一番手にムウマを出している。
こちらはワニノコを出した。いつも通り元気に踊りまくっているが、最近はようやく踊りながらもバトルに集中するようになってきたので期待して良いだろう。
ワニノコに『りゅうのまい』を指示する。踊るのが大好きなワニノコはこれでもかというくらい踊って、攻撃と素早を一段階上げていた。それを見たマツバがムウマに『メロメロ』を指示している。
ゲッ、『メロメロ』はまずい。ただでさえ、俺のワニノコはタケシに似た性格をしている。普通のポケモンよりもメロメロ状態に弱いのだ。
目をハートマークにしてムウマにすり寄って行くワニノコに頭を抱えながらボールに戻そうとする。しかし、マツバは『くろいまなざし』を指示して交換を封じてきた。
ぶっちゃけ、ここでの交換封じはかなり厳しい。
俺も常にゲンガーで交換を封じて相手を封殺してきたが、こうして相手にやられると『くろいまなざし』がどれだけ凶悪な効果を持っているか改めて実感できた。
ワニノコを戻せなくなったので、何とか『かみつく』を指示して攻撃をさせようとするも、メロメロ状態のワニノコは一向に攻撃をしようとしない。
対するマツバは『10まんボルト』で弱点を突いて来た。ワニノコは特別耐久が高い訳ではない。いつもの踊り回避もメロメロ状態で無効になっているし、次の一撃で普通に戦闘不能にされてしまった。
まさか、マツバが『メロメロ』を使ってくるとは予想外にも程がある。『10まんボルト』を見せられているので、ヨルノズクは出しづらいし、ここは二体目にデルビルを出した。
あくタイプはゴーストタイプに有利ということで、マツバも「オーソドックスな手で来たな」と言っているが、相性というのはポケモンバトルにおいて重要なファクターである。
とはいえ、俺のデルビルも♂なので、『メロメロ』対策は必須だ。『ちょうはつ』を指示して、変化技を封じさせてもらう。
これで、ムウマの使った三つの技の内、二つは使用不能になった。後は『10まんボルト』と最後の技だが、マツバはここでデルビルを確実に倒すつもりのようで、『パワージェム』で弱点を突いて来る。
ほのおタイプのデルビルにいわ技は効果抜群だ。ただでさえ、ワニノコが何も出来ずにやられたばかりだし、これ以上ダメージを受ける訳にはいかなかった。『かえんほうしゃ』で『パワージェム』を相殺し、距離を詰めていく。
これがタイプ一致だったら厳しかったが、ムウマのタイプ不一致『パワージェム』なら十分に相殺できた。
攻撃を相殺すると、デルビルがムウマとの距離を詰めつつ、『かみつく』で攻撃を仕掛けていく。タイプ一致の弱点攻撃を受けてムウマも苦しそうな声を上げたが、負けじと『10まんボルト』で反撃してきた。
弱点の『パワージェム』ではなく、『10まんボルト』を選択したのはおそらく麻痺を狙ってのことだろう。動きが鈍れば、『パワージェム』で仕留めることが出来る。
しかし、運はこちらにあるようで麻痺はしなかった。デルビルもダメージを受けるが、こいつは仲間を助けるためにピカ様の電撃を受けて尚戦いを挑んできた猛者だ。タイプ不一致の『10まんボルト』程度で怯むほど弱くない。
そのまま逃がさないとばかりに、継続して『かみつく』でムウマにダメージを与えていく。ムウマもそろそろ体力が限界のようだが、倒れる前に最後の『10まんボルト』でデルビルにダメージを与えてきた。
正直、ムウマ一体でかなり不利にさせられてしまったが、これで数では一対一の五分。ダメージこそあるが、相性を考えればまだまだ勝負はこれからだ。
マツバの二体目はゴースだった。進化前だが、ゴース系の多彩さは俺自身良くわかっている。ワニノコの時の反省として、開幕で『ちょうはつ』を指示し、動きを封じさせてもらった。流石のマツバもこれには苦しい顔をしている。
本来、ゴースであくタイプに効果抜群を取ろうとするならば、フェアリータイプ特殊技の『マジカルシャイン』か、むしタイプ物理技の『はいよるいちげき』くらいだろうが、両方ともほのおタイプを持つデルビルには等倍となり、また後者は物理故にゴースの攻撃種族値では大したダメージには成り得ない。
デルビルも前のバトルで受けたダメージがあるが、それでも変化技を使用できないゴース相手なら圧倒的に有利だ。
マツバがゴースに『10まんボルト』を指示する。ムウマの時と同様、また麻痺を狙っているのだろう。動きが鈍れば攻撃も回避しにくくなるし、ムウマが与えたダメージから考えても、後数発受ければデルビルも戦闘不能になる。
とはいえ、こちらもそう簡単に攻撃を受けるつもりはない。『ニトロチャージ』で素早を上げ、ゴースの『10まんボルト』を回避していく。そのまま射程圏内に入ると、『かみつく』で弱点を攻めに行った。
ゴースはムウマよりも火力はあるが耐久力が低い。いくらジムリーダーのポケモンとはいえ、上手くすれば『かみつく』でワンキルも有り得た。
マツバは仕方ないとばかりに『だいばくはつ』を指示している。しまった。俺自身、爆発系の技を使わないこともあって頭からすっかり抜けていた。『だいばくはつ』は『みちづれ』と違って攻撃技だから、『ちょうはつ』を受けていても使用することが出来るのである。
デルビルは既にゴースにかみつける距離だ。爆発を回避するのは不可能。デルビルの牙がゴースに届く直前、『だいばくはつ』によって発生した高威力の衝撃でデルビルが吹き飛ばされていく。前のバトルで体力が削られていたこともあって、デルビルも戦闘不能になってしまった。
これで状況はお互いに後一体ずつ。しかし、何も出来ずに負けたワニノコのマイナス分は取り返せた。デルビルは十分に仕事をしてくれたと言っていいだろう。
俺のラスト一体はヨルノズク。対するマツバはゲンガーである。ゲームでもアニメでも、マツバの切り札はゲンガーだった。やはり、レベルを調整してもそこは変わらないらしい。
しかし、最後の一体なら自爆技や『みちづれ』を警戒する必要はないだろう。おまけに、こちらはアニメと違って『ねんりき』は当然、既に『じんつうりき』も習得済だ。
さらに、タイプ相性の関係で向こうはタイプ一致技を撃つことが出来ない。こちらもノーマル技は封じられたが、ひこう技は普通に使える。状況次第ではそっちを優先する機会もあるかもしれないな。
え? 『みやぶる』? 知らない子ですね。
バトルがスタートすると、ゲンガーは『かげぶんしん』を駆使してこちらの攻撃を防ぎに来る。エスパー技は警戒されているので、素直に『エアスラッシュ』で遠距離から分身を消していった。
だが、不意をついたゲンガーがヨルノズクに『10まんボルト』を撃ってくる。これで全部のポケモンがまんボルを使ってきたが、でんき技は使い勝手がいい上、ジョウトでゴーストタイプを攻略しようとするならホーホーやヨルノズクをメインにするトレーナーが多いのだろう。事実、今もでんき技がブッ刺さっていた。
タイプ不一致とはいえ、効果は抜群だ。おまけに麻痺してしまったようで、ヨルノズクの動きが止まる。
とはいえ、麻痺は計算内だ。即座に『サイコシフト』を指示して麻痺を移す。この『サイコシフト』という技は、自分の状態異常を相手に移し替える技である。使用すれば、ヨルノズクの麻痺がゲンガーに移り、ヨルノズクの麻痺が回復するのだ。
ゲンガーもいきなり体が痺れたことで動きが止まった。お返しとばかりにヨルノズクが『じんつうりき』で、ゲンガーに反撃していく。
マツバは咄嗟に『ミラータイプ』を指示して、ゲンガーのタイプを変えてきた。この『ミラータイプ』という技は、自身のタイプを相手と同じタイプに変更する技だ。これによって、ゲンガーはゴースト、どくタイプから、ノーマル、ひこうにタイプが変わり、『じんつうりき』は効果抜群の技ではなくなってしまった。
ゲンガーも攻撃を受けたが等倍のタイプ不一致技はそこまでダメージになっていない。しかし、運よく『じんつうりき』の追加効果である一割の確率を引いて怯んだようで、動きが完全に止まっていた。
すかさず、追撃の『エアスラッシュ』でさらに怯みを狙っていく。エアスラの怯み率は三割だ。てんめぐはないが、将来トゲ様にやって頂く予定のまひるみコンボである。
だが、やはり特性『てんのめぐみ』による追加効果を二倍にする効果がないと完全に動きは封じられないようで、ゲンガーがエアスラを受けながらも逃げるように移動していく。
これで互いに三つ技を使用した。
どうやらマツバはヨルノズクの『ふみん』の特性を警戒しているようで、ゲンガーに『さいみんじゅつ』を指示してこない。実際、俺のヨルノズクの特性は『ふみん』なので、その選択は大正解だ。
もし、残っていたのがワニノコだったなら、『さいみんじゅつ』からの『ゆめくい』を受けていた可能性もある。そう考えると、ヨルノズクが最後の一体になってくれたのはラッキーだったな。
しかし、『ミラータイプ』によって、有効打がなくなってしまったのは問題だ。向こうは『10まんボルト』でごり押しできるから真正面のぶつかり合いは分が悪い。使い勝手の悪い技をこうまで上手く使用してくるとは、流石はジムリーダーというべきか。
マツバは再び、『かげぶんしん』でこちらの目を眩ませながら攻撃を仕掛けて来ようとする。
だが、麻痺の影響は大きいようで、先程のような機敏な動きが出来ずにいる。おかげで本体の位置を見抜くのはそう難しいことではなかった。マツバも気付かれたことはわかったようで、すぐに『10まんボルト』を指示して攻撃を仕掛けてくる。
ヨルノズクには回避に専念させた。
ここで迂闊に攻撃をくらえば厳しい状況になる。ゲンガーが既に麻痺状態な以上、必ず動きが止まる時は来るはずだ。今はひたすら耐えの時間である。
そして、その瞬間は訪れた。
ゲンガーの動きが止まると同時に、『エアスラッシュ』で反撃に移る。まひるみ狙いのタイプ一致のひこう技。威力的に一撃で倒すのは無理だろうが、回数を重ねれば厳しくなってくるはずだ。
しかし、マツバもこの瞬間を待っていたとばかりに『はかいこうせん』を指示してくる。
ノーマルタイプ最強の技だ。威力は150で、ミラータイプによってゲンガーも今はタイプ一致技として使用できる。当然、直撃すればひとたまりもなかった。
おまけに、エアスラ中のヨルノズクは動きが止まっている。怯みが発生しなかったようで、エアスラを受けながらゲンガーは『はかいこうせん』をヨルノズクに発射してきた。
「ヨルノズク! 『こらえる』だ!」
ギリギリのギリ。こちらも最後の一つの技で攻撃を凌いでいく。『はかいこうせん』は威力こそ高いが、反動で少しの間動けなくなるという弱点も存在する。
ゲンガーの動きが再び止まった所に、『エアスラッシュ』によるまひるみコンボで反撃していく。流石のゲンガーもこれ以上は耐えられなかったようで、エアスラ地獄によってそのまま戦闘不能になった。
マツバのポケモンが三体戦闘不能になったことで、エンジュジム勝利の証であるファントムバッジを受け取る。これでようやく半分だ。ジョウトリーグ出場に必要なバッジは残り四個である。
ワニノコが活躍できなかったのは少し残念だったが、デルビルやヨルノズクはしっかりとそのマイナス分を補ってくれた。大分一緒にいたし、そろそろデルビルとヨルノズクも一度オーキド研究所に送って先輩達に指導して貰った方が良いかもしれないな。
追記。アニメのサトシ君ならバッジをゲットすると、「○○バッジ、ゲットだぜ!」と言うが、基本的にニューサトシはお礼を言うだけで何も言わない。だからかはわからないが、ラティが代わりに「ゲットだぜ」と言うようになった。誰に教わったんだその台詞?
原作との変化点。
・第175話『ニャースとブルーとグランブル!?』より、ブルーが家出しなかったので内容がカットされた。
ニャースが酷い目に会わずに済んでいる。
・第176話『アリアドス! ポケモン忍法バトル!!』より、アヤと仲直りした。
改心していた。技マシンもくれた。許した。
・ロケット団をニューサトシが追い払ったせいで、アヤが極意を会得できなかった。
そんな簡単に会得できるものが極意の訳ないやろ。Byニューサトシ。
・第177話『はばたけヤンヤンマ! 明日の空へ!!』より、またトレーナー指導した。
メリープ少女、炭火焼見習いに続いて三人目である。実は一番センスがあった。
・第178話『ポポッコ! 草ポケモンバトル!!』より、ニューサトシが大会で優勝した。
自重しなかった。
・第179話『ピカチュウとピチュー!』より、リンゴを報酬としてもらった。
ニューサトシがいつものようにキレ芸をかましてリンゴをせびった。
・第180話『ヘルガーとトゲピー!』より、トゲ様がいないので話がカットされた。
手持ちにいたとしても性格が違うので話はカットされた。
・第181話『焼けた塔! マツバ登場!!』より、真っすぐにジムに行ったため話がカットされた。
伝説捕まえないマンのニューサトシは焼けた塔にもスズの塔にも興味がなかったので、ストレートにジムに挑戦した。
・第182話『エンジュジム! ゴーストバトル!!』より、レベリング目的のジム戦を頼んだ。
やはり、ゴーストタイプは普通に強かった。メロメロからのくろいまなざしは、対策しなかったニューサトシの落ち度である。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.54
ピジョット Lv.51
バタフリー Lv.50→51
ドサイドン Lv.53
フシギダネ Lv.51
リザードン Lv.55
ゼニガメ Lv.51
キングラー Lv.51
カモネギ Lv.50→51
エビワラー Lv.51
ゲンガー Lv.52
オコリザル Lv.51
イーブイ Lv.49
ベトベトン Lv.50
ジバコイル Lv.50
ケンタロス Lv.50
ヤドラン Lv.50
ハッサム Lv.50
トゲチック Lv.42
プテラ Lv.51
ラプラス Lv.50
ミュウツー Lv.71
バリヤード Lv.50
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.44→45
カビゴン Lv.43→44
ニョロゾ Lv.42→43
ヘラクロス Lv.38→39
チコリータ Lv.35→36
ヒノアラシ Lv.35→36
ラティアス Lv.30
デルビル Lv.33→35
ワニノコ Lv.29→31
ヨルノズク(色違い) Lv.29→32
カイロス(部分色違い) Lv.34→35
ウソッキー Lv.32→33