ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#063 『んー……君はもしかして?』

 11歳 ι月ε日 『おーよしよし』

 

 カビゴンをオーキド研究所に送り返し、代わりに誰かを預かろうとしたのだが、どうもチコリータが最近泣いてばかりいるということで、一旦チコリータのメンタルケアを兼ねて久しぶりに手持ちに加えることにした。

 そんなに長い間離れていた訳ではないのだが、俺に会った瞬間、まるで生き別れの親と会った子供のようにギャン泣きしている。

 

 ちゃんと向こうで訓練していたか少し不安になったが、そこはしっかりとやっていたようで、レベルはしっかりとアップしていた。とりあえず褒めると嬉しそうにチコチコ言っている。

 

 とはいえ、基本的にピカ様以外をレギュラー固定するつもりはないので、いずれはまたチコリータもオーキド研究所に戻ることになるだろう。この調子だと少し不安だが、アニメでもジョウト編が終わった後はオーキド研究所に居たんだし大丈夫だと思いたい。

 

 

 

 11歳 ι月ζ日 『ポケモンと話せる? いえ、結構です』

 

 どうやら電気エネルギーを吸い取る特殊な地質を持った場所に入ってしまったようで、ピカ様に元気がない。もう動けんとばかりにアピールしていたので、素直にポケモンセンターで休むことにした。

 途中、ポケモンの言葉がわかるとかいうおっさんが話しかけてきたが、ポケモンの言いたいことなら俺もある程度わかるので即お帰り頂く。

 

 そのまましばらくポケモンセンターで休んでいると、いきなりコイルやレアコイルがポケモンセンターを襲撃してきた。

 一瞬、またロケット団かと思ったが、どうやら違うようだ。どうも事情はよく分からないが白い服を着たおっさんがコイル達を悪事に使っているらしい。とりあえず、おっさんはマサラ式肉体言語術で即お仕置きした。

 

 どうも、コイル達は自ら進んで悪事をしているという感じではなく、ピカ様と一緒でこの辺りの特殊な地質のせいで腹ペコなだけなようだ。本来であれば、トレーナーが対応すべき問題だが、悪事を働く下種にそんなことを言っても無駄なので、ジョーイに頼んでコイル達の充電をお願いする。

 最初はあまりに腹が減りすぎて暴走状態だったコイル達だが、俺氏による必死の説得(物理)の末、矛を収めてくれた。

 

 追記。ポケモンの言葉がわかるとか言っていたよくわからないおっさんが「私も君のような人間になるよ」とか言ってきたので、とりあえずマサラタウンにある道場を紹介しておいた。

 

 

 

 11歳 ι月η日 『行方不明のロケット団』

 

 昨日のコイル事件で少し思ったが、最近ロケット団が襲ってこない。こちらとしては平穏に旅が続けられるので別にいいと言えば良いのだが、いないのはいないで何となく寂しい気もする。

 

 どこに行ったんだあいつら?

 

 

 

 11歳 ι月θ日 『もう古代文明はお腹いっぱいなんだが』

 

 タケシのクロバットが遺跡のそばで倒れている女性を発見した。ナツキと名乗るその女性は考古学者のようで、大昔に黄金と錫杖を使ってポケモンを自由に操っていたとされる女王の遺跡を調べていたらしい。

 どうも、事故があって超音波探査機が壊れてしまったらしく、タケシがクロバットの『ちょうおんぱ』を使って手伝いをすると言っている。タケシが女に甘いのはいつものことなので、仕方なく俺達も遺跡を探索することにした。

 

 古代テッポウオ文明の時もそうだったが、ラティが探検に大はしゃぎしており、カスミさんが大変そうに面倒を見ている。

 下手に遺跡の罠に引っかかっても大変なので、一応落ち着くようには言ったが、基本的にお転婆人魚を自称するカスミさん以上にお転婆なので落ち着かせるのはかなり大変だった。

 

 結構複雑な遺跡だったが、無事に黄金の仮面と錫杖を入手しナツキと別れる。しっかし、ポケモンを自由自在に操る古代遺産か、もしかしたらこういうものがマスターボールが出来るキッカケだったりするのだろうか?

 

 

 

 11歳 ι月ι日 『おじいちゃん、ご飯なら食べたでしょ!』

 

 ホワイトタウンという石灰岩でできた街に着いたのだが、適当に街を探索していると、世界的に有名な画家というキースと、そのパートナーである三体のドーブルと知り合った。

 どうもキースとドーブル達は最近スランプのようで、納得のいく作品が書けていないらしい。「ワシの画家生命もここまでかもしれん」とか言っていたが、こういう奴程死ぬまで絵を描いているものだ。

 

 実際、翌日になると、何かを閃いたようで一心不乱に絵を描いている。しばらくすると、納得のいく絵が描けたようで、キース達も満足そうに頷いていた。

 しかし、完成直後に雨が降り出し、書き終えた絵が消えてしまう。ラティが残念そうな顔をしていたが、キースはそれでも満足のようで、これからも絵を描き続けると言っていた。

 

 

 

 11歳 ι月λ日 『いるよね、こういうやつ』

 

 旅の途中で、タケシが転びそうになった女性を助けたのだが、その助けたヒメカと名乗る女性にタケシが一目惚れされるという事件が発生した。

 遂にタケシにも春が来たかと思ってそのまま様子を見ていたのだが、ヒメカはタケシに猛烈アピールをしていたと思いきや、いきなり偶然ぶつかった別の男性にアプローチをし始め、気づけばまた違う男性にアプローチしている。

 

 あー、いるよね。こういう浮気性があるやつ。

 

 流石のタケシもこれには熱が冷めたようで、素直に旅を続けることになった。しばらく落ち込んでいてとてもウザかった。

 

 

 

 11歳 ι月μ日 『なかなかやるやん』

 

 随分久しぶりにロケット団が現れた。どうも、前に俺が弱くなったと言ったのがショックだったのか、武者修行をしてきたようで、大分バトルに歯ごたえが出てきている。

 前は力押ししかしてこなかったニューメンバーのリングマだったが、今度は『あまえる』や『メロメロ』といった面倒くさい変化技を使用してきた。『あまえる』も面倒だが、『メロメロ』はもっと面倒で、ワニノコがいつものようにやられてしまっている。

 

 性別が同じなら『メロメロ』は効かないので、チコリータに頼んでリングマを倒してもらった。そのまま毎度同じくやなかんじーにしてやったのだが、バトルが終了すると同時にチコリータの体が光りベイリーフへと進化する。

 

 アニメでは進化したベイリーフのパワーに押されて体当たりを受けきれなくなっていたサトシ君だが、ニューサトシは普通に受けきった。

 いいぞ、そのままメガニウムまで進化するのだ。そうすれば『げきりん』を覚えられるようになる。

 

 とりあえず、いつものように撫でまわしていると、嬉しくなったのか、ベイリーフが『のしかかり』をしてきた。まぁ、レベル的には覚えてもおかしくはないし、ガタイも良くなって出来るようになったようだ。攻撃手段が増えていいかんじーである。

 

 

 

 11歳 ι月ν日 『んー……君はもしかして?』

 

 天気もいいので釣りでもしようと言う話になったのだが、川辺の近くで釣りをしながら昼寝をしている麦わら帽子を被った全身黄色の子供を見つけた。

 もしやと思い声をかけると、やはりポケスペのイエローのようだ。マジか、レッドやブルーがいるとはいえ、まさかイエローに会うことになるとは思わなかった。レッドやブルーはポケスペというよりもゲームよりの性格をしていたが、このイエローは完全にポケスペに出てくるキャラそのものである。

 

 どうもイエローはタンバシティに用事があるようで、そこまで一緒に旅をすることになった。

 優しい性格をしているからか、ピカ様やラティを始め、俺のポケモン達もすぐに懐いている。

 

 一度バトルに誘ってみたが、やはり戦うのはあまり好きではないようだ。無理強いするのは良くないのですぐに諦めたが、手持ちは普通に見せてくれた。

 ピカチュウ、ラッタ、ドードリオ、バタフリー、オムスター、ゴローニャ。ポケスペと一緒だが、四天王がポケスペと違うキャラな以上、イエローが成長するスオウ島のような事件は発生しないはずだ。何がどう繋がればこうなるのか皆目見当もつかないが、まぁとりあえず自分の身を守るだけの力はあるのはわかったので良しとしよう。

 

 

 

 11歳 ι月ξ日 『ブルー四天王になったってよ!』

 

 どうやらイエローはブルーと知り合いらしい。おまけに、セキエイ大会も見ていたようで、俺のことを事前に知っていたと言っている。

 そのままいろいろ話を聞いていると、どうも今年のチャンピオンリーグはブルーが勝ち抜いたらしい。旅が忙しくて調べる暇はなかったが、ブルーの強さなら勝ち抜いていても不思議ではないだろう。

 チャンピオンリーグを制したということは、四天王がいるリーグに挑戦したのかと思ったが、どうやらブルーがチャンピオンリーグを制覇したと同時に、カントー、ジョウトの四天王であるワタルが四天王を辞め、ジョウトチャンピオンに就任したらしく、ブルーは無条件でカントー四天王入りしたという。

 

 イエロー曰く、ブルーの目的は四天王入りによるハナダの洞窟探索にあるようで、無条件で四天王になれる以上、四天王リーグ挑戦はキャンセルしたようだ。勿体ない、俺ならそれでも挑戦していたぞ。

 

 しかし、ワタルがジョウトチャンピオンとは。アニメではカントー、ジョウトのチャンピオンだった以上不思議ではないが、まさかこのタイミングとは思わなかった。

 

 

 追記。ワタルがチャンピオンになったことで、ジョウトも四天王に空きが出来たが、そこにはカントーセキチクジムのジムリーダーであるキョウが推薦されて就任したらしい。これでカントーは、ブルー、キクコ、カンナ、シバ。ジョウトはカリン、シバ、キョウ、イツキになったようだ。アニメと微妙に違うが、まぁレッドやブルー、イエローがいる時点でお察しである。

 

 

 

 11歳 ι月π日 『ダメだ。過去を改変すると、世界線が変動するとシュタゲで習った』

 

 ハテノの森という場所に来た。ここはオーキド博士が昔伝説のポケモンであるスイクンを見たことがあるという自然豊かな森だ。

 ニューサトシは劇場版に詳しいので、ここがセレビィの出る森だということがすぐにわかった。セレビィはウバメの森じゃないのかよと思った人もいるかもしれないが、アニポケはもう何でもありなのである。

 

 森の中を歩いていると、セレビィが時を超える際に発生するという『森の声』という現象に遭遇した。ああ、やっぱりなと思って近くを散策すると、祠の前で倒れている若き日のオーキド・ユキナリを発見する。

 

 これがあの川柳爺になるとは思えんな。

 

 と、思いながらも、とりあえずユキナリを連れて近くのハテノ村へ行く。本当は傷ついたセレビィを先に保護したかったが、どこにいるかわからないし、下手に原作改変を行うとタイムパラドックスが起きる可能性があったので下手に動くのは自重した形である。

 

 ラティの時と違って、この映画ではセレビィによる時間移動という結構ヤバい問題があるので、あまり調子に乗ってやりたい放題すると俺達のいる今にも影響が出るかもしれないのだ。

 

 シュタゲで死ぬほど過去改変による現在の時間軸への変化は勉強済なので、事は慎重に動く必要がある。

 何せ、下手にこのユキナリに原作外の影響を与えると、もしかしたら過去が変わってニューサトシという存在自体が消える可能性だってゼロではないのだ。こうやって接触している今だって、次の瞬間には、俺は原作知識やゲーム知識がなくなった原作サトシ君になっているかもしれない。

 

 とりあえずは基本原作通りに進めた方がいいのだろうが、ニューサトシ的にこの映画に出てくる悪役が使う、捕まえたポケモンを邪悪に染めて無理矢理に力を引き出すダークボールなるヤバいものを放置したくないというのが本音である。

 もし、何かの間違いでミュウツーが奪われでもしたらそれで世界は滅亡だし、原作通りにセレビィが捕まってしまえばワンチャン死んでしまう可能性もゼロではない。

 

 できれば未然に防ぎたかった。

 

 が、セレビィが捕まることで、スイクンが登場し、なんやかんやでセレビィを救うというのがこの映画の流れだ。オーキド博士が過去にスイクンをこの森で見たというのもその流れの記憶だろうし、変に俺が悪役の行動を未然に防いでスイクンに出会えなくなると、その時点でオーキド博士の過去を改変したことになって未来が変わってしまう可能性もある。

 

 どうするか。

 

 セレビィを守りつつ、スイクンにも出会う。そんな都合のいい状況などあり得るはずがない。どこかの新無印のように、そこらのハンターにスイクンが捕まってくれていれば話は早いのだが、それは今から数年先の話である。

 

 俺の身の安全を考えれば、原作通りに話を進めるのが利口なのだろう。だが、保身のためにポケモンを見捨てるなんてニューサトシの矜持が許さなかった。

 もう考えるのはやめだ。

 やりたいようにやって過去が変わったらもうその時はその時でいい。悩むのはニューサトシのキャラではないのだ。もし、俺がニューサトシでなくなったとしても、その時はネオニューサトシが新しい日記を書き始めてくれるだろう。

 

 と、いう訳でユキナリを村へ連れて行くと無事に目を覚ましたので、とりあえず自己紹介をする。

 最初は何がなんだかわからないと言った様子のユキナリだったが、どうもこのハテノ村の村長さんはユキナリのことを知っているようだった。聞けば、40年前にこの森で消えた少年がこのユキナリだったらしい。

 村長曰く、ユキナリは時渡りをして、40年前からタイムスリップしてきたという。知っているが、とりあえず初めて知ったふりをしておいた。そのまま話を続けていると、ユキナリがセレビィがいないことに気が付き、すぐにセレビィを探すために森の中へ入っていく。当然、ニューサトシ達も後を追いかけていき、森の中で傷だらけのセレビィを発見した。

 

 今回はたまたまイエローが一緒にいてくれたおかげで、彼女の持つポケモンの傷を治す癒しの力でセレビィに応急処置を施すことが出来たが、そうでなければ結構ヤバい大怪我である。

 原作知識のある俺と違って、イエローの能力初見のタケシやカスミさんは驚いているが今はそれ所ではなかった。

 

 そのままセレビィを村まで連れて行こうとしたが、その瞬間、ロケット団が現れたのでいつものようにやなかんじーにする。

 今はそれどころじゃ無いんだよと思っていると、続けてロケット団幹部を名乗るビシャスという悪党が変なメカに乗って現れた。

 

 とはいえ、この事態は既に予測済である。この森に来ることになってから、いつでも戦えるように事前に手持ちのメンバーは入れ替えてあるのだ。

 今回の手持ちは、ピカ様、リザードン、ゼニガメ、エビワラー、ハッサム、ヒノアラシである。

 記憶通りなら、ビシャスが使ってくるのはバンギラス、ニューラ、ハッサムのはずなのでバンギ以外に通る炎にリザードンとヒノアラシ、バンギとニューラ用にエビワラーとハッサム。ゼニガメはバンギに対する特殊アタッカーとして採用した。つか、いい加減ゼニガメも進化しろ。

 

 妙な機械に乗りながら、「そのセレビィを置いていけ」というビシャスに、「一昨日来やがれ」と返すと、ダークボールからバンギラスを出してきた。

 でかい。普通のバンギラスよりも一回り以上は大きいだろう。このバンギラスも本当は臆病な性格だったが、ビシャスの持つダークボールによって邪悪に染められ、無理やりに性格を変えられて能力を引き上げられた犠牲者である。体が大きいのも、おそらくその影響だろう。

 

 絶許だった。俺はジョウトのポケモンで一番バンギが好きなのである。そのバンギラスを悪用するなど言語道断、今ここでバンギを助けてやるぜ!

 

 ハッサムを出して、速攻で『バレットパンチ』を仕掛ける。どうも、ビシャスはトレーナーとしては二流以下のようで、強力なポケモンで強力な技を使うだけのようだ。

 せっかくのバンギラスに、タイプが合わず、隙の出来やすい『はかいこうせん』を撃たせようとしていたが、バレパンをアッパーの要領で打ち込み、顔を上に上げさせて『はかいこうせん』を空に無駄撃ちさせる。

 反動でバンギラスが動けなくなっているうちに、『つるぎのまい』を一段階積み、ストライクをゲットしてからの目標だった『バレットパンチ』と『ダブルアタック』のオラオラコンボをお見舞いした。

 

 バレパンの威力が40、特性テクニシャンで60、ダブルアタックによる二回攻撃が加わり120、タイプ一致補正と『つるぎのまい』によって、さらに攻撃力が上がっている。おまけにバンギラスははがね技が二倍弱点な上、急所にまで当たったようでさらにダメージが増えていた。いくらダークボールで強化されたバンギラスと言えど耐えきれるものではない。

 

 正直、ここまで上手く嵌まるとは思わなかったので、ゼニガメの出番がなくなってしまった。

 自慢のバンギラスがまさかここまで一方的にやられるとは思わなかったのか、焦ったようにハッサムとニューラを出してくる。このままハッサムで勝てそうな気もするが、出番待ちをしている奴らがいるので、一度ハッサムを戻し、ヒノアラシとエビワラーを出してそれぞれ相手をさせることにした。

 

 ヒノアラシはまだレベルが少し不安なので、エビワラーには基本的にフリーで戦って貰い、ヒノアラシのバトルをサポートしていく。気合い十分とばかりにやる気の炎を出したヒノアラシが『かえんぐるま』でハッサムに突撃していった。

 

 エビワラーの方はいつも通り、『こうそくいどう』からの『カウンター』、『きあいパンチ』の超カウンターでニューラを一撃で沈めている。もはや、完全な初見殺しだ。ニューラもダークボールで強化されているのだろうが、それでもニューラにかくとう技は四倍弱点である。耐えられなかったようで、バンギラス同様に地面に伏していた。

 

 ヒノアラシはハッサムの『かげぶんしん』に苦戦しているようで、本体を見つけられずに手を焼いている。新たに覚えた『ふんえん』を使った全体攻撃で、『かげぶんしん』を全滅させると、本体へ向かって再び『かえんぐるま』で突撃していった。

 流石にポケモンリーグを経験し、今も訓練を重ねているハッサムやエビワラーにはまだ及ばないが、ヒノアラシはダークボールで強化されたハッサム相手に良い勝負をしている。

 

 ビシャスは苛立ったように「何をしているのです!」と叫んでいるが、そんなことよりもっと本格的な指示をしろ。ポケモンに戦闘を全て任せているから動きを読まれるのだ。

 

 結局、ヒノアラシが大したダメージもなくハッサムを下すと、それと同時にヒノアラシの体が光り、マグマラシへと進化した。アニメでは進化するのは大分先の話だったが、どうやらバトル好きになったことで進化も早まったらしい。

 

 手持ちのポケモンが全滅したビシャスが、「こうなれば……!」と、妙な機械で襲いかかってきたので、出番待ちをしていたピカ様、リザードン、ゼニガメの三体で返り討ちにする。

 こういうメカ相手はロケット団で慣れっこなので、特に大きな危険もなく、ビシャスを制圧した。逃げようとするビシャスを捕らえて簀巻きにする。

 

 さて、これでもう大丈夫だろうが、映画の大半を無に帰してしまったな。まぁ、セレビィが無事だったので良しとしよう。

 

 とりあえず、ダークボールの影響下にあるバンギラス、ニューラ、ハッサムをどうにかするためにミュウツーを頼ることにした。

 簀巻きになっているビシャスがミュウツーを見るなり、「ま、まさかそのポケモンは……!」と言っているが、まぁこいつもロケット団らしいし、どこかで話くらいは聞いたのかも知れない。

 

 ミュウツーにダークボールを見て貰うと、即座に破壊して何とかしてくれた。それと同時に、三体を覆っていた嫌な感じが消えて正気に戻っている。

 しかし、バンギラスはダークボールの影響で体が大きくなってしまったが、それは元には戻らないらしい。あくまで意識を正常に戻しはしたが、強化されてしまった力は戻せないという。

 

 ニューラとハッサムは自由になるなり、森の中へ逃げて行ってしまったが、バンギラスはハッサムから受けたダメージが大きいのか、まだ動けずに居る。こんなに強い奴を野生に帰すのは勿体ないので、ダメ元でバンギラスに俺と来ないか誘ってみた。

 いきなりの誘いに困惑したような顔をするバンギラス。映画だと元は臆病な性格だったが、やはり力を得たことで性格が変わったようで、力強い目でジッとこちらを見ている。

 

 こちらも、負けじと見返すと、熱意が伝わったのか黙ってバンギラスが頷いた。やったぜ。

 

 バンギラスをゲットし、そのまま一度オーキド研究所に送る。ビシャスをどうしようか困ったが、このまま連れ歩いて逃げられても面倒なので、アルトマーレの時同様に近くの街の交番までミュウツーにテレポートして貰った。これで問題は全て解決だろう。

 

 ただ、ビシャスとのバトルで道に迷ってしまい、どうやれば村に帰れるかわからなくなってしまった。

 とりあえず、勘を頼りに森の中を進んでいると、野生のポケモン達が次々と現れ、俺達とセレビィを命の湖という、傷を癒やす湖へと案内してくれる。

 イエローのおかげで、原作よりも元気なセレビィだが、湖の水に浸かったことで完全復活したらしい。元気に俺達の周りを飛び回っており、一緒に森の中を探検した。

 

 丸一日しっかり遊び回ると、セレビィと共にユキナリは元の時代に戻っていく。

 結局、スイクンに会えなかったな。と、思っていると、何故かはわからないが、森の中からスイクンらしきポケモンが現れ、過去へ戻るユキナリを見送っていた。

おそらく、ユキナリにも見えているだろう。どうしてスイクンが姿を見せてくれたかは謎だが、過去を改変する要素がなくなりニューサトシ的にも一安心だった。

 

 

 

 




 原作との変化点。

・チコリータを手持ちに戻した。
 少し可哀想だったので戻した。今の手持ちは、ピカ様、チコリータ、ワニノコ、ヨルノズク、カイロス、ウソッキーである。

・第195話『ポケモンと話せます!? ポケモンの言葉ポケモンの気持ち!』より、ラングの助けを借りなかった。
 なまじニューサトシがポケモンの言いたいことがわかる故に、変な詐欺師と勘違いして関係を持たなかった。その後、アニメ通りの展開でコイル達が襲ってきたが、ニューサトシがポケモンの気持ちを理解しつつ、本人達でもどうしようもないコイル達の暴走を的確に解決したことで、ラングもそんな人間なりたいと思った。ニューサトシは物理的な意味と勘違いして道場の紹介をした。ロケット団は現れなかった。

・第196話『ゴルバットVS仮面の女王ムサシ! 遺跡の戦い』より、ロケット団が現れなかった。
 そのため、特に問題なく仮面と錫杖を入手している。

・第197話『ドーブルの奇跡!! 朝日の中で輝いて!』より、ロケット団が現れなかった。
 また現れなかった。この話を見た時、タイトルを見て、ガンダムかと思った。嵐の中で輝いては名曲。

・第198話『ニドリーノ ニドリーナ! タケシのバラ色の日々!?』より、ロケット団がいないためコジロウが巻き込まれなかった。
 最終的にはアニメ同様に、医者の先生に一目ぼれした。

・第199話『さよならチコリータ!? 電気のラビリンス!』より、風車の制御施設に入らなかった。
 普通にロケット団が復活してきたので、普通にバトルして追い返した。何をしていたのかは不明だが、結構バトルの腕が上がっていた。

・チコリータがベイリーフに進化した。
 たいあたりでものしかかりでも、ニューサトシは余裕で受け止めた。もう二体いても余裕とは本人の談。

・第200話『ベイリーフはどこへ行った!? ハーブ畑で捕まえて』より、ベイリーフが家出しなかった。
 ニューサトシは普通に愛情表現を受け止められるので家出しなかった。そのため、出来た時間で釣りをすることになった。

・イエローに出会った。
 釣りをしようとしたら仲良くなった。イエローはセキエイ大会を見ていたので、ニューサトシのことを知っていた。

・四天王が変わった。
 どこかでワタルをチャンピオンにしたかったので、ここですることにした。

・劇場版セレビィ時を超えた出会いより、ニューサトシが過去改変に少しビビった。
 リーディングシュタイナーを持っている訳ではないので、過去改変をすることで、自分という存在が消えることにビビった。しかし、結局はポケモンの犠牲を防ぐことを優先した。開き直った。

・イエローのおかげでセレビィの傷が治った。
 原作のズタボロ状態から、ちょっと傷が残っているくらいまでに回復している。初見だったタケシとカスミさんは驚いていた。ラティはジョーイさんみたいに治していると勘違いしているので特に反応がなかった。

・ビシャスをボコボコにした。
 容赦なく倒した。劇場版を見ていても、詳しい指示を出していなかったことからトレーナーとしての能力は微妙と判断した。強くしたポケモンでの力押し程度でニューサトシに勝てるはずもなくボコボコにされた。

・ヒノアラシがマグマラシに進化した。
 アニメではDP編まで進化しないが、ニューサトシによってバトル好きとなり、ここで進化した。

・バンギラスをゲットした。
 逃がすには少し惜しかったのでスカウトした。通常の個体よりも、体格が一回り以上大きく、能力が強化されている。詳しい考察については、どこかでニューサトシ自身がするのでここでは割愛する。

・命の湖で回復した後、丸一日遊んだ。
 迷子の末に湖につき、そこで丸一日遊びまくった。セレビィもユキナリも満足して帰った。何故かスイクンが姿を見せている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.54

 ピジョット Lv.51

 バタフリー Lv.51

 ドサイドン Lv.53

 フシギダネ Lv.51

 リザードン Lv.55

 ゼニガメ  Lv.51

 キングラー Lv.51

 カモネギ  Lv.51

 エビワラー Lv.51

 ゲンガー  Lv.52

 オコリザル Lv.51

 イーブイ  Lv.50

 ベトベトン Lv.50

 ジバコイル Lv.50

 ケンタロス Lv.50

 ヤドラン  Lv.50

 ハッサム  Lv.50

 トゲチック Lv.42→43

 プテラ   Lv.51

 ラプラス  Lv.50

 ミュウツー Lv.71

 バリヤード Lv.50

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.45

 カビゴン  Lv.45

 ニョロゾ  Lv.43

 ヘラクロス Lv.40

 チコリータ→ベイリーフ Lv.38→40

 ヒノアラシ→マグマラシ Lv.38→40

 ラティアス Lv.30

 デルビル  Lv.37→39

 ワニノコ  Lv.33→35

 ヨルノズク(色違い) Lv.34→36

 カイロス(部分色違い) Lv.37→39

 ウソッキー Lv.35→37

 バンギラス Lv.55 NEW


 ネタバレになるので詳しくは書かないのですが、今回のジョウト編はニューサトシが勝っても負けてもアニメと同じくジョウトリーグ終了で終わりを予定しています。
 勝てばそのままチャンピオンリーグですし、負ければ少し後の伏線を張るための小話を数話予定しているのですが、どちらのルートでも複数回のバトル展開があり、そのバトルの描写をいつものように詳しく書くか、大体の流れだけ書いて流すかを悩んでいます。

 ちなみに、勝っても負けてもホウエンには行くのでどちらにしろAG編はやります。

 またAG本編に入れば、バトル描写もいつも通りするつもりですが、今回のは言ってしまえば番外編みたいなものなので、下手に長くしてもだれる可能性がありますし、必要な個所のバトルだけしっかり描いて後は流そうかと考えています。
 ただ、バトルを楽しみにしている方もいらっしゃるかもしれないので、もし見たいという意見が多ければ、しっかり描くことも出来ます。ぶっちゃけ、流れは出来ているので、詳しい描写をするのは苦ではありません。皆様の好きな方で大丈夫です。

 どっちにするか少し悩んでいるので、この話から少しの間アンケートを取らせて頂きます。皆様の率直なご意見をお聞かせ頂けると助かります。



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