12歳 λ月γ日 『やっぱり、エーフィだったな』
エンジュシティに戻ると、かつて俺達と一緒に旅に出たいと言っていたサクラと再会した。
どうやらサクラはあれから姉達に稽古をつけて貰ったようで、イーブイはエーフィへと姿を変えている。ニューサトシの名推理通りだな。久しぶりの再会にラティは大喜びしており、表には出していないが、カスミさんも喜んでいた。
そのまましばらくサクラと行動していると、どうも姉達がロケット団に騙されてしまったようでポケモンを取られたという。
基本的にこの世界の奴らはロケット団の変装に騙されるからなぁ、と思いつつ、いつも通りにやなかんじーにしてやるかと思ったのだが、サクラが自分のエーフィを囮にしてロケット団をおびき寄せる作戦を提案した。
まさか、あのサクラからそんな提案が出るとは思わず少し驚いていると、カスミさんとラティもサクラを応援している。まぁ、駄目ならフォローすればいいだけなので、サクラの策を採用してロケット団を罠に嵌めることにした。
ゴキブリホイホイばりに釣られたロケット団相手にサクラとエーフィが果敢に挑む。だが、向こうも流石にセキエイ大会ベスト8だけあってサクラだけでは倒しきることが出来なかった。
とはいえ、良い所まで行ったので、残りは俺がやなかんじーにしてやる。しかし、ロケット団相手の立ち回りを見た姉達はサクラの成長を感じ取ったようで、前に言っていた旅に出ることを許してくれた。
カスミさんとラティが大喜びで一緒に旅をしようと誘っているが、また俺達に頼ってしまうかもしれないから、まずは自分とエーフィだけで旅をすると言っている。ラティが「やだやだ」と駄々を捏ねていたが、前回同様それがサクラのためだと話すと渋々ながらサクラの旅立ちを見送っていた。
12歳 λ月δ日 『とうめいなすずねぇ……』
エンジュシティを旅立とうとした瞬間、何やら鈴らしき音が街中に鳴り響いた。街中の人々が動揺する中、何事かと思いながら音の発生地へ行ってみると、どうもスズの塔に保管されていた、とうめいなすずがなくなったらしい。
スズの塔には、エンジュシティのジムリーダーであるマツバと、ゲームでよくスイクンスイクン言っているイメージのあるミナキが居て、犯人を捜すと意気込んでいた。
とうめいなすずと言えば、ゲームではスイクンに出会うために必須なアイテムだが、毎度毎度言っている通り、伝説はもうお腹いっぱいなのでぶっちゃけどうでもいい。
まぁ、十中八九ロケット団の仕業だろうということはわかっていたので、俺達も探すのを手伝うことにしたのだが、何やら野生のポケモンが怒り狂っており、俺達の行く手を阻んでくる。
どうもとうめいなすずが盗まれたのを怒っているようで、無差別に人間へ襲い掛かっているようだ。お怒りはごもっともなので、適当に逃げつつポケモン達が一番集まっているであろう場所へと向かっていく。
すると、むしポケモンの糸にぐるぐる巻きにされたロケット団と三つのとうめいなすずを見つけた。どうも一個足りないようだが、どうやらムサシが落として壊してしまったらしい。ポケモン達が急に興奮しだしたのはこれが原因のようだ。
何とかとうめいなすずは回収したが、まだポケモン達の怒りは静まらないようで、今にも襲い掛かってきそうだった。森の中ということで、むしポケモンが多く、カスミさんが「早く何とかしてよぉ」と泣きそうな声をだしている。
正直、倒すだけならそこまで難しいことではないが、別段悪さをしている訳でもないポケモンを無意味に倒すのはニューサトシ的にNGだった。「そんなこと言っている場合じゃないでしょぉ!」と、カスミさんが怒っているが、何も悪くないポケモンを傷つけるというのは身勝手が過ぎるだろう。原因が人間にある分、余計にな。
ニューサトシが戦うのに反対で、カスミさんは虫怖さに思考停止中、ラティはニコニコしているだけということで、一番大人のタケシが「じゃあ、逃げるぞ!」と声を上げた。
実際、戦わないなら逃げるしかないのは間違っていない。スタコラサッサと逃げる体勢を取る。しかし、逃げようとした瞬間、丁度噂のスイクンが現れ、一声でポケモン達の怒りを沈めてくれた。
こりゃありがたいと思いながらさっさと逃げようとしたのだが、恩知らずなミナキがスイクンゲットだとばかりに、フーディンでバトルを仕掛けている。まぁ、スイクンマニアだし仕方ないのかもしれないが、少しは空気を読んで欲しい所だ。
スイクンも少し呆れたように『ほえる』を使うと、フーディンがボールに戻っていき、そのままスイクンは姿を消した。
スイクンがいなくなったのと同時に、空に虹がかかり、野生のポケモン達が暴れたことで起きた跡などが消えていく。マツバが、ホウオウがどうとか言っていたが、意外とポコポコ出てくるんだよな伝説のポケモンって。
12歳 λ月ε日 『ポケモンライド スタンバイ』
ライズタウンという街でシゲルと再会した。どうもシゲルはこの街で行われるポケモンライドの大会に参加するらしい。ウインディにチョーカーらしきものを付けているので何か関係があるんだろうが、よくわからないので少し話を聞いてみると、どうやらポケモンにそりを引かせて走る大会のようだ。
とても興味があったので、ニューサトシもエントリーしたかったのだが、ポケモンライド用の装備を何一つとして持っていない。それでもどうにか参加できないか模索していると、育て屋をしているタマゾウというおじさんが話しかけてきた。
どうやら、タマゾウは昔ポケモンライドをしていたようで、古い自分の装備を貸してくれるという。有難いとばかりにタマゾウの家まで行くと、ポケモンライドに使う赤いそりとポケモンの首に着けるチョーカーを貸してくれた。
タイヤが付いているので、そりというよりはスケボーである。ニューサトシはこういうのが大得意なので、いろいろな技をお見せした。この手の遊びはニューサトシになる以前に、サトシ君がしていた上、前世の記憶にあるスケボーのトリックなどを身体能力任せに再現しているだけだが割と上手くできている。
とはいえ、俺だけが上手くても意味がない。ポケモンライドはあくまで、人間とポケモンのコンビネーションが重要視される競技だ。
とりあえずコースを調べてみると、スタート地点からこのタマゾウの育て屋まで行き、そこからタマゴのようなものを受け取って、またスタート地点に戻ってくるなかなかのロングコースだ。
つまり、走るポケモンにはスピードは当然として、俺を引きながらコースを走るだけのパワーやスタミナも必要になってくる。そうなってくると、選択肢はもはや一択だった。タマゾウの家にある転送システムを借りて、オーキド研究所からケンタロスを送って貰う。
走るのが大好きで、スピードもパワーもある。これ以上はないチョイスだろう。
本番は明日ということで、練習時間は一日もないがそれだけあれば充分である。完全な初心者ならどうにもならないかもしれないが、俺はスケボー得意だし、後は俺がケンタロスに息を合わせてやればそこそこいい成績は出せるはずだ。
スタートから折り返し地点までのコースは決まっているが、折り返し地点であるタマゾウの育て屋からスタート地点に戻るまでのコースは自由に選択していいというルールなので、ケンタロスが走りやすいコースを探しがてらコースの確認をしに行く。
俺のケンタロスはパワーがあるので直進での加速力は一級品だが、反面細かく曲がるようなコースは苦手だ。なるべく直進が多く、ケンタロスの持ち味を生かせるコースをチョイスしたい。その後は、息を合わせる練習を重ねた。
いろいろ試している途中、一度俺が転んだのを見て、ケンタロスが気を使って俺に動きを合わせようとしてくれたが、変にケンタロスの動きを変えると持ち味の速さが消えるのでケンタロスには自由に走るようにお願いする。「大丈夫だ、俺を信じろ」と言うと、ケンタロスもいつも通りに爆走し始めた。
12歳 λ月ζ日 『ポケモンライド レディ ゴー!!』
遂にポケモンライド大会本番である。シゲルも気合十分のようで、「悪いが勝たせてもらうよ」と挑発してくる。
確かにウインディはいいポケモンだが、俺のケンタロスも決して負けていない。いつもオーキド研究所を走り回ってつけた脚力はそんじょそこらのポケモンに負けるものではないのだ。
パッと見た感じ、強そうなのはシゲルくらいで後はそこまで脅威になりそうなポケモンはいない。これは俺とシゲルの一騎打ちになりそうだな。
レースがスタートすると、やはり俺とシゲルのトップ独走状態だった。こうなってくると、後は俺とシゲルの腕で勝敗が変わってくる。体力調整は当然のこと、勝負を仕掛ける場面などの選択も重要だった。
昨日一日走り回ったおかげで、ケンタロスの通常速度、ここ一番の加速力、また加速状態の継続力は頭に入っている。後は、仕掛けるタイミングだ。ウインディもなかなか足が速いがまだ余力を残しているし、下手に仕掛けすぎると後半が持たなくなる。
シゲルも馬鹿みたいに速度を上げるような真似はしないようで、こちらに合わせて様子を伺っていた。
序盤は、大きいS字の坂のようなコースだ。そこまで細かい曲がりではないので、ケンタロスでも余裕で走れるが、上りで無駄に体力を消費するのも馬鹿らしい。最後に差すためにも、一旦ここは引いて、シゲルとウインディの真後ろに付いた。
「フッ、僕達を風よけにしようとしているみたいだが、そうはいかない。ウインディ、スピードアップだ。ケンタロスを引き離せ!」
どうやら、体力温存に付き合ってくれるつもりはないようで、ウインディが加速していく。あまり離されすぎると独走を許しかねないので、こちらもスピードを上げてウインディの後を追った。
しかし、細かく横に動いて、風よけにしようとするのを阻止してくる。どうやらシゲルのウインディは、こちらと正反対で細かい動きが得意なようだ。下手に後を追っても、逆に消耗するだけなので素直に風よけは諦める。
こちらの本番は折り返しを過ぎてからだ。それまではシゲルに先頭を許してもいい。ケンタロスもわかっているようで、落ち着いて自分のペースで走っている。それでいい、全力を出すのはもっと後半だ。
そのまま折り返しまでもう少しという地点に来ると、ロケット団がシゲルのウインディを狙ってきた。余計な邪魔をされても困るので、『はかいこうせん』で気球を破壊してやなかんじーにする。
無駄に体力を使わされたが、まだ気にするほどではない。だが、シゲルもこちらに助けられたのを気にしているようでケンタロスの反動が消えるまでこちらを待っていた。実に紳士だ。そのままシゲルと並んでタマゾウの育て屋まで走っていく。
すると、今度は気球が丁度タマゾウの育て屋に不時着したようで、ロケット団がタマゾウの育て屋からタマゴを盗もうとしていた。
懲りない奴らだと思っていると、先程の恨みとばかりにウインディが『しんそく』でロケット団をこづいてタマゴを弾き飛ばしている。落ちたら大変なので、ニューサトシの身体能力を駆使してタマゴをキャッチした。
そのまま『フレアドライブ』でシゲルがロケット団を再びやなかんじーにすると、シゲルと共にタマゴを返し、代わりに競技用のタマゴのようなものを受け取り、そのままゴールまで走る。
どうやらシゲルの後半のコースは俺とほぼ一緒のようで、互いに真っすぐゴールまで駆けていく。
前半ののんびりしたペースとは打って変わり、どちらも先頭は譲らないとばかりに加速している。
前半のS字と違って、ほぼ直線で走っているため、ゴールまでは意外と近い。後は、大きなカーブを超えて、ゴールまでストレートを走り切るだけだ。
カーブに入る直前で、ウインディが仕掛けてくる。前に出て、コースを塞ぎ、インのギリギリを駆けていこうという狙いのようだ。細かいコース取りやコーナーカットはウインディの方が上なので、俺のケンタロスが同じコースを取ったとしても、上手くいかずに差がつくだけだろう。
そして、ここでついた差は決定的なものになる。
シゲルはここで絶対的なマージンを取るつもりなのだ。だが、ここで絶対的なマージンを取ろうとしているのは俺も同じだった。悪いなシゲル、俺はマリカでもショートカットを多用するタイプなんだ。
シゲルがカーブに入った瞬間、コースを変更する。このカーブは一見、何もないように見えるが、入る前に小さな崖があってそこからショートカットが可能なのだ。当然、崖からコースに飛ぶだけの跳躍力と加速力がないと不可能な芸当だがな!
しかし、俺はケンタロスを信じた。
そして、ケンタロスも俺を信じた。
結果、俺はシゲルに差をつけてレースの先頭を走っている。コーナーで細かく稼ぐより、ショートカットした方が早いのは子供でもわかる理屈だ。
おそらく、シゲルもこのショートカットの存在は知っていたのだろう。しかし、ポケモンのみの跳躍ならともかく、ポケモンと自身の跳躍は危険度が高すぎると判断したに違いない。
だが、ニューサトシは行けると思ったら挑戦するタイプの人間なのだ。シゲルも頑張って後を追ってきているが、この差は覆せないようで、そのままゴールまで俺とケンタロスが独走した。
「全く、ハイリスクハイリターンを迷いなく取るとはね。今回は僕の負けだよ、サトシ」
リスクはバネ。制約と覚悟が大きいほど、念は強く働くのだ。クラピカが言ってた。
とはいえ、勝ちは勝ちだ。優勝トロフィーを貰って、そのままシゲルと共にライズタウンを後にする。どうやらシゲルは既にバッジを八つ集め終わっているようで、これからリーグに合わせて追い込みをかけるらしい。
ワカバタウン方面に向かうシゲルを見送り、俺達もチョウジ目指して旅立とうとすると、育て屋のタマゾウがロケット団からタマゴを守った感謝として、何とポケモンのタマゴをくれた。
色はグレーっぽい色で、どんなポケモンが生まれるかはお楽しみらしい。うーむ、嬉しいがアニポケでタマゴなんて貰ってたっけ? あ、ヨーギラスのタマゴかも。でも、もうバンギラス捕まえちゃってるんだよな。どうしよう。
原作との変化点。
・第225話『さよならフシギダネ! オーキド邸の探検!!』より、フシギダネがオーキド研究所に既にいるため話がカットされた。
アニメではフシギダネをオーキド研究所に預ける話だが、元々ニューサトシはパーティをそこまで固定にしない上、カントー組のようにレベルが高くて自主練しているポケモン達は自身が進んで研究所の見回りもしているのでまとめ役が必要なかった。
・第226話『エーフィとサクラ! エンジュシティ再び!!』より、ニューサトシがエーフィに進化することを予測した。
ジョウトの話で、他の四人がブラッキー、シャワーズ、サンダース、ブースターなら答えは一つしかなかった。
・第227話『スイクンとミナキ! ホウオウの伝説!!』より、ニューサトシが怒っているポケモン達を傷つけるのを嫌がった。
基本的にポケモンには優しいのもあって拒否した。ロケット団が鈴を奪ったせいで怒ったポケモン達は何も間違っていないというのも大きい。相手に非がないので戦う気は最初から欠片もなかった。
・第228話『ポケモンライドで突っ走れ!』より、ケンタロスをパートナーに選んだ。
アニメだとベイリーフだが、ケンタロスほどこの競技にあっているポケモンもいないだろうということで、ニューサトシの中では一択だった。
・タマゴを貰った。
グレーのタマゴ。ニューサトシはヨーギラスが生まれたらどうするか困っている。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.55
ピジョット Lv.51
バタフリー Lv.51
ドサイドン Lv.53
フシギダネ Lv.51
リザードン Lv.57
ゼニガメ Lv.51
キングラー Lv.52
カモネギ Lv.51
エビワラー Lv.51
ゲンガー Lv.52
オコリザル Lv.51
イーブイ Lv.50
ベトベトン Lv.50
ジバコイル Lv.50
ケンタロス Lv.50→51
ヤドラン Lv.51
ハッサム Lv.50
トゲチック Lv.44
プテラ Lv.51
ラプラス Lv.51
ミュウツー Lv.71
バリヤード Lv.51
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.46
カビゴン Lv.45
ニョロゾ Lv.44
ヘラクロス Lv.41
ベイリーフ Lv.41
マグマラシ Lv.41
ラティアス Lv.30
デルビル Lv.40→41
ワニノコ Lv.41
ヨルノズク(色違い) Lv.40→41
カイロス(部分色違い) Lv.40→41
ウソッキー Lv.40→41
バンギラス Lv.55
タマゴ 中から音が聞こえてくる! もうすぐ生まれそう! NEW!