前世一般男性の俺が牝馬になった日 作:なんちゃらクイーンの2008
ウマ娘からこの世界に入ったので、競馬や競走馬について詳しくありません、気になるところがあれば指摘してください。
よろしくお願いします。
2012年、凱旋門賞。
日本競馬界の悲願であった凱旋門賞の制覇を果たした
日本が代表する最高の牝馬、影すら踏ませぬ漆黒の女王
その馬の名は……
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2008年4月20日満月の夜。
月の光と蛍光灯の明りが照らす、薄暗い馬房を取り囲むように男たちが1頭の馬を見守っていた。
視線の先には、横たわるお腹の大きくなった青鹿毛の牝馬、今まさに産気づいたところであった。
「でっ……出たっ! 出た出た出た!」
「よしっ! よしよし! よくやった!タキオンクイーン! ガンバレ! あと少しだぞ!」
「でっ……出きった、出きりました! タオル! タオル用意して!」
男たちは仔が出てきたのを確認し仔を母馬に近づける
母馬が立ち上がり仔馬を舐め始めると同時にタオルで仔馬をガシガシと拭く
「よーしよし、いい仔だ、よく生まれてきてくれたぞー」
「タキオンクイーンもよく頑張ってくれました、初めての割に結構スムーズにいきましたね」
「ああ、馬房にもすんなり入れてくれたし、信頼関係の構築がうまくいっていた証拠だな」
「後は、きちんと立ってくれるのを祈りましょう、頼む! 立ってくれ!」
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周囲から、人の話し声がする。なんだ、何を言っている? ダメだ意識が朦朧としている。
目もうまく開かないし、体もひどくダルイ。もしかして事故にでもあったのか?
最後には何をしていたか……ダメだ何も思い出せない。
周りの人の声に意識を集中してみる。
「後は立ってくれるのを祈りましょう」
「頼む! 立ってくれよ!」
立てって……立てって言われても。こんなに体がだるいのに、酷なことを言う。
立てと言うなら手を貸してくれてもいいじゃないか、酷い奴らだ。
だが、自力で立つことを望まれているなら、そうするしかないだろう。
震える体に鞭を入れ。両手両足を使い、何とか四つん這いになった所でようやく目が見えてきた。
周りにはジャージ姿で笑顔のおじさん達、振り向けば自身を舐める馬。
周囲には藁が敷き詰められていて、足元に見える手足は馬のソレ。
『えっ? えっナニコレ? えっ? どういうこと!?』
「たった! 立ちましたよスズイさん! こんなに早く!」
「やった! やったぞ! 30分もかかってない!」
目の前のおじさん達は混乱する自分を余所に大盛り上がり。
喜ぶおじさん達と自分を舐めるおそらく母馬、そして何故か馬の体の俺。
だ……だれか説明してくれ~~~~!!!
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コンコンと控室の扉が控えめにノックされる。
「どうぞ、開いています」
「入るよ、クイーン。まずはメイクデビュー勝ちおめでとう、見事な逃げ切りだったよ」
そう言って入ってきたのは私のトレーナーだった。
「当然の勝利です、私は無敗のトリプルティアラウマ娘になるのですから。こんなところで躓くわけにはいきません」
「……ははは、相変わらず凄い自信だな、クイー……」
「そんなことよりも! これからインタビューでしょう? ネクタイが曲がっています。お前は私のトレーナーなのですから、私に恥をかかせないよう身だしなみぐらい整えてください」
私はトレーナーに近づくとネクタイをしっかりと整える。
「身だしなみはしっかりと! ウイニングライブは最前列で! いいですね!?」
「はいはい。クイーンの仰せのままに」
「私のウイニングライブ、しっかりと目に焼き付けなさい。クイーンリュンヌ、お前の愛バが伝説になる1ページ目なのですから!」
今までは読専でしたが。
ウマ娘二次が面白くて自分でも書いてみたくなったんです。