前世一般男性の俺が牝馬になった日   作:なんちゃらクイーンの2008

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仕事が(2日ぶり3回目)


誤字報告、ありがとうございます。
投稿前に一度確認しているんですけど、無くならないんですよねぇこれが……


今回も競走馬パートのみです、例によって今回も短いです。許して。
レースシーン書くの難しすぎて凄い難産でした。次頑張ります。


あとがき長くなりました。


6R.宙を舞う大量の馬券

「クイーン、新馬戦……デビューの日が決まったぞ!」 

 

 7月も終わりに近づいた夏真っ盛りの早朝。泉先生が俺にそう言った。

おお、ついに俺も競走馬デビューか……テンション上がるなぁ~。

で、いつ走るんだ、先生! 俺は何時でも行けるぜ!

 

「今日は3日後の新馬戦に向けて最終の追い切りをするからな、気合い入れていくぞぉ~」

 

 よっしゃ3日後な! っしゃ~気合い入れていくかぁ~! ……? えっ、3日後?急すぎん? 競走馬ってこんな感じ? マジ? 

 

「先生、おはようございます」

「おお、別木君。今日は珍しく遅刻しなかったんだねぇ」

「いやぁ……ハハハ、スミマセン……」

「わはは。ホラ、クイーン。別木君だ。君の騎手になる男だよ」

「この子がクイーンリュンヌ……よろしくね」

『おう、よろしくな』

「ハハ、返事をしてくれたのかな。賢いんだね」

「ウチのクイーンは人の言葉も分かるんだぞぉ~、わはは」

「ははは、そんなまさか」

 

 わかるぞ、中身人だしな。しかし、このイケメンが俺の騎手になるのか……イケメンなのが気にくわないけど、しょうがないからよろしくしてやろう。

 

「いよぉ~し、じゃあ別木くぅん、頼むよぉ~。クイーンも頑張ってなぁ~」

 

 任せとけ泉先生! 別木君も振り落とされるなよ! イクゾー!

 

 まあワザと別木君を振り落とすわけにもいかないので、俺は別木君の言う事をよく聞いてその日の調教を終えた。怪我でもさせちゃったら申し訳ないからな!

 

「別木君。どうだった、クイーンは」

「良い馬だと思います。柔らかくてバネがあるし。あと賢いですね、素直に指示に従ってくれるのですごく楽でした」

「時計も悪くないねぇ……新馬戦もこの調子で頼むぞぉ!別木くぅん!」

 

 

 

 

 そして新馬戦の日、俺は新潟競馬場に来ていた。

俺が出るのは6R目の芝1600m、外回り、17頭立てのレースだ。

このコースは序盤の直線が長く、坂になったコーナーの後はまた平坦な長い直線と言うコースらしく、基本的にやや外枠や差し馬が有利……らしい。泉先生が言っていた。

 

 俺は2枠4番、内側の枠で脚質は逃げ。俺に不利な条件が揃っているがそれらを加味しても俺には勝つ自信がある。 

勝つ自信はあるがソレはソレとして流石に緊張するわ……。

 

 そんな高ぶった気持ちを抑えるようにパドックを回る。ふと掲示板を見上げれば、俺は14番人気だった。調教タイムは悪くなかったがそれ以上に走らないと思われているのだろう。別に……悔しくねーし……関口ちゃんが俺を信じてくれれば、それでいいし。

ちなみに関口ちゃんはパドックの馬主エリアでニコニコしながら俺を見ていた、俺頑張るからね!

 

 

 

「新潟第6レース、2歳新馬戦、芝1600メートル。出走メンバー17頭で行います。最後にサトアポロン収まって全馬ゲートイン完了、……スタートしました」

 

 ゲートが開くと同時に勢いよく飛び出す、ゲートとスタートダッシュには自信があるんだ俺は。

 

「少しバラッとしたスタート、好ダッシュは4番クイーンリュンヌで1馬身のリード、しかし内から3番マテンロウサン、黒い帽子並んで先頭2番手です、追ってカルロスが3番手、その内ムライチャンが追走」

 

 まずスタートダッシュは成功、少しペースは速いかもしれないが鞍上の別木君からの指示はない……このままで大丈夫ってことだな?

 

「コレから外回り第3コーナーに向かいます、少し離れてスルーズカトーその外ゴールドタイクンです、そしてここで残り1200メートルを通過したところで2馬身離れてノンサッパーリ、第3コーナーをカーブしていきます」

 

 コーナーに勢いよく突っ込んでいく、分かっちゃいたけど凄い遠心力だ。気合いを入れて芝を蹴り飛ばす。

 

「その後3、4馬身離れて最後方にミラクルファイター、先頭に戻って2番手を3馬身離してクイーンリュンヌ、残る15頭はほぼ固まるようにして3、4コーナー800の標識を通過、カルロスは中団からじわっとつけてきています。さあ各馬第4コーナーを迎えます、先頭はクイーンリュンヌ今直線コースに入りまして残り600メートルを通過します」

 

 コーナーは何とか先頭で抜けたけど長い直線が俺に襲い掛かる、後続の足音が近くなってきている気がする。正直怖い、後ろを確認したい。

少しペースを上げてしまおうか……その時、別木君に手綱を軽く引かれる。

危なかった……少し掛かっていたみたいだ。

そうだ、俺の体力はまだまだ余裕がある。全力を出すのはもう少し後だ。

 

「2番手にはマテンロウサン、その外並んでカルロス3番手、内から上がってマイルバリュー、さらに最内上がってムライチャン残り400メートルを通過します」

 

 残り400メートルの標識を横切ると同時に別木君の鞭が俺を叩く、ココだ! ココからが俺のスパートだ! 残った足と息を使い一気にスパートをかける

 

「さあ、逃げる逃げる、クイーンリュンヌ、最内からムライチャン、3番手にはゴールドタイクン、鞭が入るが伸びを欠いているか、その外並んでスルーズカトー上ってくる」

 

 後方を完全に突き放したという確信があった、聞こえていた足音もだいぶ遠い。

 

「だが1番手はクイーンリュンヌだクイーンリュンヌ完全に抜け出した2番手にはムライチャン追いこんでくるが届かない! クイーンリュンヌ完全に抜けている、今1着でゴールイン!」

 

 かっ……勝った、勝ったぜ、勝ってやったぜ、レースに勝つのがこんなに気持ちイイなんて思わなかった。

癖になるねコレは。

 

宙を舞う大量の馬券も俺を祝福しているようでなんか気持ちいしな! 最高だぜ!

 

「よし、よーし良くやったクイーンリュンヌ。お前は最高だよ」

 

 別木君もな! いい鞭だったぜ、最高に気合が入ったし。俺が掛かりそうになった時も別木君がいなかったら割とヤバかったと思うぜ。

じゃあ帰ろうか!皆のトコにさ!

 

 気分がよくなった俺はご機嫌でステップを踏みながら本馬場を後にした。

 

 その後、関口ちゃんや別木君たちと口取り式を行い、俺は晴れて1勝馬になったのだった。




ここの所、競走馬パートが続いたので次回はウマ娘パートを予定しております。

今回のレースに関しては2008年8月1日に行われた新潟6Rを参考にしております。


簡単な人物紹介

〇関口千代
クイーンリュンヌの馬主
25歳の美少女……少女?

〇泉洋
ぼかぁねぇなど癖の強い喋り方をする調教師

〇別木影重
泉厩舎所属のジョッキー、遅刻癖があるが……

〇クイーンリュンヌ
中身一般男性の牝馬、本人は気づいていないが馬化したことによって……

〇オルフェー……
いったい何ヴルなんだ……競走馬としての登場はまだまだ先


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