出でよ神の
僕の運命アカデミア
プロローグ~Girl meets boy~
今日は運命の雄英高校入学実技試験当日、筆記試験は既に終え自己採点でもほぼ問題無しだったわ。
これも私の受験を応援してくれた家族、それに親友のおかげかしら、ふふっ。
今年も入試倍率は300倍を軽く超えているとネットで見たけど怖くはないわ。
私はヒーローになるんだから
小さな町の様な実技試験場の入口に私の他に数十名ほどの受験者。
皆緊張と不安、興奮を隠しきれずに周囲を見回している。流石に雄英を受けるだけあって鍛えられた身体が多く見受けられるわね。
「ハイスタートー!」
聞こえて来た放送に反射的に身体が前に出て試験場内に走り出す。
いきなりの声に驚くが表には出さずに個性を制御して町を駆ける。
後ろからは皆の驚愕の声と先ほど説明会で司会をしていたボイスヒーロー「プレゼント・マイク」の罵声が鳴り響く。
「どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ!!走れ!!賽は投げられてんぞ!!?」
確かにその通りね。
入口からまっすぐ走るとすぐに小さな四つ角があり、そこに説明であったポイントが振られている機械タイプの仮想敵達が複数待ち受けていた。
ポイントをゲットするために倒そうとするがすぐ後ろから他の受験者達も追いついてきた、ここは直ぐにでも混雑になるだろうことは簡単に予想できた。
そうならと、自分の個性を用い一番右端の機械を即座に破壊、1ポイントの機械はある程度の衝撃ですぐに破壊することが出来た、これで1ポイント。
そして即座に右の通路へ進路を変更し駆け抜ける、この広さの町なら他にいくらでもいるでしょう、視野は広くだ。
走りながら出会う仮想敵を倒す、ある程度時間が経つと流石に他の受験者も入り混じっての大乱闘状態ね。
獲得ポイントは20、3ポイントの大型の仮想敵は攻撃力が足りなかったけど他の仮想敵には通じているしこの調子で行けば良いかしら?
周囲をぐるりと見まわす。
他の受験者が各々の個性を使いながら仮想敵を排除していくだが中にはポイントを得るために無茶をする人も多い。
他の受験者が吹き飛ばした仮想敵が私の近くにいた狸のような姿の受験者に当たりそうになる。
迷わず個性を使いその人を移動させる。
「おおっ!?」
突然のことにびっくりしているが次の瞬間自分がさっきまでいた場所に吹き飛んでくる残骸に目を向ける、私の介入に一瞬眉を潜めた彼だったがすぐに理解し感謝を伝えてくる。
「悪い!助かったんだな、ありがとうだなも!」
こちらも手を振りながらすぐに彼を地面に降ろす。
個性の使用を公式に許可されたこの試験では皆個性を全力で使用している、今までは公の場での個性使用は禁止されていただけにやはり力が有り余っているのだろう。
この試験に受かり雄英高校に入り輝かしいヒーローになるために。必死にもなるだろう、私もそうだ。
個性を使い町を駆け、仮想敵を倒したり適度に周りを救ったりしているとそれは起こった。
「「「「「「ッ!!!?」」」」」」
一際大きな破壊音、そして来る大きな振動。
会場にいる全ての受験者がそれに反応し、動きを止める。20メートルほどだろうか…。
手前の五階あるビルを片手で粉砕する巨大な機械。これは事前に配布されたプリントに書いてあった0ポイントの仮想敵。
さすがにこんなものに構ってはいられない。
試験時間も残り少ないだろう中でこれから逃げつつもポイントを探さなくては。皆がそう判断して踵を返し巨大仮想敵から離れていく。
故に起こる混雑と混乱。
「デカ過ぎんだろ…」
「どけよっ!!」
「おい、これは俺のだぞ!!」
「今は離れるのが先決でしょう!邪魔しないで!!」
まずい、無茶苦茶だ…そこで発見してしまった。
「痛い、痛いよ…」
それは足に怪我を負ったのか移動が困難になっている女生徒。私は即座に個性を発動して彼女を掬い上げる。
「あの広場まで持って行くわ!大人しくしてて!!」
「ッ!ありがとう!」
軽めの人で良かった、私の個性の限界を超えていない、近くのビルの壁を伝いながら飛び跳ねていく。
あと一跳び、それで安全圏まで行けるだろう、一息入れて大きく跳躍する。
その瞬間に聞こえた近くでの破砕音。振り返らなくてもわかる、さっきの巨大敵の一振りだろう。
だが運命は私を選ばなかったのだろうか。
一際大きなコンクリートの壁がこちらに直撃コースで来ているではないか。しまった、大きく跳躍した所為で足場が無い、対処できる個性も今は人に使ってしまっている。
「ごめんなさい、乱暴な着地だけど許してね」
この状況で出来ることは少ない。
持っている彼女を近くのビルの屋上目掛けて投げる。
極力衝撃が少ないように投げたので新たな怪我にはならないだろう、ふふっ誰かを救うヒーロー、私はなれたかしら。
そして個性を戻すがどうやってもコンクリートには間に合わない。
腕や足を防御に回し衝撃に備える。
後ろのビルとぺっちゃんこになるかもしれない、窓があれば割れて助かるだろうか。
そしてもう目の前はコンクリートだけ、大怪我だけは避けたいが…
……?
「大丈夫?」
想像した痛みは来ず、真上から声を掛けられた、浮遊感が未だにあるが思わず目を開ける。
「……あれ?」
「君凄いね、あの状況で人助けなんて、ヒーローだね」
その人は不思議だった。
男子、緑の目に白色の髪と長いポニーテール、整った顔だと思った、そして次に目を引いたのはその背後。
「…剣の翼?」
複数の緑の剣が集まりまるで翼の様に背後に浮いていたのだ、というか彼は私を抱き上げながら浮いていた。
「はは、これはちょっとね。それで、立てる?怪我無い?」
少し困ったように笑い彼は私をお姫様抱っこの状態で問いかけて来た。
まさか私がお姫様抱っこをされる時が来るとは…
「ありがとう、助かったわ、あなた飛べるのね、凄い個性よ」
「良かった、じゃあ降ろすね」
近くのビルの上にふわっと降りる、これがレア個性、浮遊や飛翔の感覚。
「ありがとう本当に、ッ!!」
改めて感謝を述べるが途中でまた破砕音。
「オレちょっとあれ止めてくるよ、ここで待ってても良いし他に行ってくれてもいいからー!」
彼はそう言うと飛翔していった。
あの巨大敵を飛翔の個性でどう止めるというのか。目の前で注意を引き続けるのだろうか。
すると彼は巨大敵の上方で止まり手を空へ向けた。
突如快晴だった空に暗黒の雲が訪れる。それはこの町ほどの演習場を覆うほどの大きさだった。
まさか彼がこの巨大な雲を呼んだというのか…
「
集まった暗黒の雲が雷を帯びていく。
「
仮想敵の足元周辺に突如白く円形の、魔法陣としか言いようのないものが現れた。
「出でよ神の
上空の雷雲にまた魔法陣が現れ全ての雷雲がその中心に収束していく。
「これで最後だ!インディグネイション!!」
彼が手を振り下ろすと巨大な光の束が一筋になり巨大仮想敵へと直撃した。
圧倒的な雷光と耳を塞いでもなお響く落雷音。
だがそれは落雷なんて易しいものではなく、神々しさすらも感じるほど。
空にもう暗黒の雷雲は無く、少し前までの快晴が広がっていた。
その巨大さで暴威を撒き散らしていた仮想敵、それはもう黒焦げでその巨体は9割以上が消し炭になっていた。
圧倒的大きさすらものともせず消し去った彼は満足そうに頷くとまたこちらへ視線を向ける。
そして私を見つけると笑顔でこちらへ手を振りながら戻ってきた。
ドクンと鼓動が聞こえた。
私は運命を決める受験という日に運命的な出会いをしたのかも知れない。
そう、これは私が彼と出会い、ヒーローへと成ろうと跳躍する物語、かもね。
「ケロ」
スキット~技名全力マン~
実技試験中
オリ主「ハアアアア!!魔神剣!」
A「おお、地を這う衝撃か、そういう個性かな?」
B「やるじゃん、でもその辺に落ちてる鉄パイプが獲物ってどうなのよ」
オリ主「まだまだぁ!魔神剣!魔神剣!飛燕連脚!襲爪雷斬!!」
A「体術メインかと思えば雷も使ったぞ」
B「ああ、個性わからないな」
AB「「だが何より…」」
オリ主「秋沙雨!秋沙雨!!燃えて来たァ!!鳳凰天駆!!紅蓮剣!!虎牙破斬ッ!!獅子戦吼おおおおおおおお!!!!」
「「「「「うるせぇ」」」」」