僕の運命アカデミア   作:乙子

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第17話~仮免試験~

 

 

 

 

訓練の日々は流れ、ヒーロー仮免許取得試験当日。

 

試験会場、国立多古場競技場。

 

そこにバスが止まり1Aの面々が降り立つ。

 

緊張を隠せない生徒達に相澤が声をかける。

 

「この試験に合格し仮免許を取得できればお前ら志望者は晴れてヒヨッ子…セミプロへと孵化できる。頑張ってこい」

 

「っしゃあなってやろうぜヒヨッ子によォ!!」

 

「いつもの決めて行こーぜ!」

 

「せーのっプルス「ウルトラ!!」」

 

切島の掛け声に異物が混じりその人物を見やる。

 

「勝手によそ様の円陣へ加わるのは良くないよ、イナサ」

 

すぐ近くには帽子をかぶった学生服の集団がいた。

 

「ああしまった!どうも大変失礼致しましたァ!!!」

 

円陣に加わった人物は大声で頭を地面に叩きつけ謝罪し、1Aの面々を怯えさせる。

 

「なんだこのテンションだけで乗り切る感じの人は!?」

 

「飯田と切島を足して二乗したような…!」

 

「風の人」

 

「似たようなことをピクシーボブの時にも言ってたわねクロスちゃん。見えるの?」

 

「うん、梅雨ちゃんも集中すれば輪郭くらい見えるかも?」

 

「…頑張ってみるわ」

 

目に力を入れてナニかを見ようとする蛙吹に隣で聞いていた葉隠は尾白の尻尾をぺしぺしと叩きながら声をかける。

 

「二人は一体何を言ってるの?尾白君わかる?」

 

「なにがなにやらさっぱりだよ…」

 

さらに周囲には他校の生徒が集まり帽子をかぶった学生達を見て喋っている。

 

「あの制服!」

 

「アレじゃん!西の!!有名な!!!」

 

そこに爆豪が知っていると面倒くさそうに声を出す。

 

「東の雄英、西の士傑」

 

数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵する程の難関校、士傑高校。

 

「一度言って見たかったっス!!プルスウルトラ!!自分雄英高校大好きっス!!雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっス、よろしくお願いします!!」

 

頭から血を流しながら豪快に笑うイナサと呼ばれた生徒。次の瞬間その頭に光が纏わり付き、流血が止まる。

 

「『ヒール』」

 

「!?いつの間に横に!?風で感知できなかった!?」

 

すぐ近くに運命が近寄ってその流血の頭へ回復を飛ばしており、接近に気付かなかった生徒は驚いている。

 

「挨拶ありがとう、こちらもよろしくね士傑高校さん」

 

「頭が治ってる!アンタがしてくれたんすか!ありがとうっス!!」

 

「行くぞ」

 

笑顔で話す二人に士傑高校の生徒は移動を促し会場へ入っていく。

 

相澤はそのインパクト満点の男に視線をやり呟く。

 

「夜嵐イナサ」

 

「先生、アイツ強い風の個性持ちですね?」

 

「わかったの運命君?はっ、そういえば洸汰君の時も一目で分かってたよね、まさか自然系の個性は見える物があるってことかな、つまり地水火風などの…」

 

ブツブツと呟きだした緑谷を無視し相澤は続ける。

 

「夜嵐、昨年度、つまりお前らの年の推薦入試。トップの成績で合格したにも関わらずなぜか入学を辞退した男だ」

 

推薦入試の轟、八百万以上の実力ということに周囲は息を呑んだ。

 

 

 

 

その後相澤の知り合いのヒーローであり、傑物高校の教師でもあるミスジョークとの出会いもありその流れで彼女が教える傑物高校二年生達とも会い、体育祭での活躍を褒められ交流が起きる。

 

真堂と自己紹介し、雄英生に次々に挨拶していく彼は爆豪に握手を拒否された後運命にも握手を求めてくる。

 

運命はそれに返しながらよく雄英について知っていることに考えを巡らせていた。

 

やがて相澤が試験場への入場を促し全員が動いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試験会場内

 

「えーでは、アレ、仮免のやつをやります・あー…僕ヒーロー公安委員会の目良です。好きな睡眠はノンレム睡眠。よろしく」

 

疲れを一切隠さない目良が今回の仮免試験の内容を説明していく。

 

受験者1,540人一斉に勝ち抜けの演習を行う。

 

ヒーロー飽和社会と言われる現代だが、ステイン逮捕以降ヒーローの在り方に疑問を呈する向きもあり、対価にしろ義勇にしろ多くのヒーローが救助・敵退治に切磋琢磨してきた結果事件発生から解決に至るまでの時間は迅速になっている。仮免取得によりその激流の中に身を投じる者達が、そのスピードについていけないのではハッキリ言って厳しい。よって試されるのはスピード。条件達成者先着100名を通過とする旨を通知し、具体的な内容について大モニターで説明をしていく。

 

受験者はターゲットと呼ばれるモノを3つ身体の好きな場所、ただし常にさらされている場所に取り付けること。

 

ボールは6つ携帯し、ターゲットは専用のボールが当たった場合のみ発光し、3つ発光した時点で脱落。

 

3つ目のターゲットにボールを当てた人が倒したことになり二人倒した者から勝ち抜きとなるルールである。

 

「じゃあ展開後、ターゲットとボール配るんで全員に行き渡ってから1分後にスタートとします」

 

目良の言葉と同時に説明会場の壁と屋根が展開し、そのさらに外には山や川、廃工場に街などのフィールドに囲まれていた。

 

「各々苦手な地形、好きな地形あると思います。自分を活かして頑張ってください」

 

全員にターゲットとボールが渡されていき、移動を開始する。

 

運命は先ほどの士傑や傑物との出会いから考えていた。

 

彼らは雄英の一年である自分達の事を知っていた。体育祭や最近の神野での事まで。

 

一年生の自分達の事まで知っているなら当然個性の事も知られているだろうと。

 

その上であの傑物の真堂と名乗った男の言葉は決定打になった。

 

 

 

 

だから運命はいち早く行動を開始した。

 

「神衣!シルフ、イフリート」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

 

 

 

 

風の剣の翼と火の大剣を持ちその場の上空に留まる。

 

突然の行動にクラス中が戸惑う。

 

「運命君!何でそんな目立つ事を!?他校は僕らを狙うんだよ!?」

 

緑谷が慌てて叫ぶがもはや運命は周囲の全てから注目を浴びている。

 

「そうだよな緑谷!周りは研究できるオレらを狙うよな!だからこうやって目立って場所教えてるんだよ!」

 

運命の言っていることが理解できず緑谷は狼狽してしまう。

 

「クロスちゃん…怒っているの?」

 

他の生徒も同じだが運命は気にせず爆豪、轟に声をかける。

 

「なぁ爆豪、轟。B組の物間が言ったこと覚えてるか?」

 

「あぁ、A組全員落ちてよ。だったか」

 

「だから何だ、てめェ頭おかしくなったか?」

 

運命は自身を見て周囲に近寄る他校生を見てさらに続ける。

 

「この周りにいる人らはオレらの事知ってるから一番に狙うんだよ、オレらからなら取れると思ってるんだよ。つまり舐められてるってことだぞ!それにオレら狙われてばっかでムカつかないか?」

 

その言葉に爆豪の目尻が釣り上がり、轟も目を鋭くさせる。

 

「教えてやろうぜ、オレらは狙って落ちる弱者じゃない!完膚なきまでに勝利してやろうぜ!3人で連携だ!」

 

運命は空から二人に手を伸ばす。

 

その言葉に爆豪は笑う。轟も頷きを返す。

 

「出来なきゃてめェのターゲット潰すからな」

 

「露天風呂で言ってたアレか、面白れぇ。やろう」

 

その言葉に運命は頷き、他のクラスメイトに顔を向ける。

 

「皆、守ってくれ。そしたらオレらが目に物見せてやる」

 

「運命と爆豪と轟の連携かよ…やべぇ、鳥肌立ってきた」

 

「3トップの本気かよ…」

 

「おっしゃぁ!俺がお前ら守って見せるぜ!!!」

 

「わかりました、皆さん林間合宿の時の土魔獣との戦いを思い出してください!アレで行きます!」

 

「「「「「おう!!」」」」」

 

3人を中心に全員が役割を果たす為に動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄英生21名は中央の展開された会場の位置から動かなかった。

 

ここが最も広く、周囲が見えるからであった。

 

運命、爆豪、轟を中心に索敵、防衛、迎撃で分け周囲を警戒する。

 

そして運命の変身に釣られた数百名がびっしりと囲みを形成していた。

 

その多さに冷や汗が出るが、中心では3人が外を一切見ずに連携について話し合っていた。

 

外の事は全て任せたと信頼の姿に全員の気合が入る。

 

 

 

 

 

 

そしてカウントダウンが入り、開始が告げられると同時に、全方位からボールが飛んでくる。

 

個性が付与された様々なボール達、それを見て皆が作戦通りに動く。

 

払い、逸らし、守る。

 

芦戸が酸の壁を、峰田がもぎもぎを連結されたもので、各々が個性伸ばしとそこからの必殺技を使い凌ぎきる。

 

他の者達からすれば様子見であったり、本気であったりする一撃だったであろうそれらから守り抜き、準備が整った中央の三人が動き出す。

 

爆豪、轟、運命が三角形の位置に付き、両手を上に掲げる。

 

その時、会場中の風が中央に集中する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「風掌握完了!真上に行くぞ!」

 

「膨冷熱波!」

 

「榴弾砲着弾!」

 

「轟の圧倒的な爆風に、爆豪の超火力を乗せる!二属性神衣での超パワーを制御してきたオレなら出来る!風と炎で合わせて見せる!『出でよ、創世の輝き!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「『ビッグバン!!!』」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、大会場の中心に巨大爆発が起こる。全ての音が吹き飛び、圧倒的な衝撃が吹き荒れる。

 

 

 

 

 

 

 

運命達1Aの周囲にいた数百名がその衝撃で吹き飛び気絶する。

 

撃った本人たちは満足げだった。

 

「ハンッ!悪かねぇ!いずれ俺一人でこれだけの爆破生み出してやる、そしたらお前らにいの一番にぶちまけてやんよ!」

 

「これが連携技か…ん、なんか言ったか?」「耳付いとんのかお前は!!」

 

「はースッキリした!!」

 

 

 

 

 

 

一方A組の面々たちはドン引きしていた。

 

「「「「「えっぐ…」」」」」

 

「お前ら戦争でも使えそうな爆発はやめろよ…これ人死んでないよな?つか真下にいた俺等無事なのなんなん?」

 

瀬呂が気絶した受験者にボールを当てながら心配する。

 

「直撃したらアレだったろうけど何もない真上に撃ったからな。遠くの建物にも、オレらにも当然被害来ないように調整したよ。皆、ボール当てながらもし重傷者いたら教えてくれ!オレが治すから!」

 

「クロスちゃん、治す前提で攻撃が過激になってはいけないわ、注意よ」

 

「うん、気を付けるね」

 

「うわ、さっきの傑物の人達も向こうの方で伸びてるじゃん…当てにはいかないけど大丈夫かな」

 

耳郎がクラスメイトがボールを当てて合格していくのに追随しながらも、遠くに会場入り口であった傑物高校の面々を発見する。

 

雄英の面々は過剰に失格者を出さなかったが、他の面々からすれば気絶している者はチャンスなのだ。

 

その様な事を考えながら21名全員がターゲットから合格のアナウンスが流れる。

 

「『さぁいきなりの巨大爆発で目が冴えてしまいました、そして流石雄英、21名合格です。早くて助かります』」

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?……」

 

「悪いなジョーク、雄英潰し。こいつらはただただ乗り越えて行くだけさ。ピンチを覆していくのがヒーロー。こいつらは何度もピンチを跳ねのけてきたからな」

 

「あんなの教えてるのか雄英は?」

 

「馬鹿言え、あんなもの教えれるか。勝手に考えてやってんだろう」

 

「勝手にって…」

 

「それにアイツ等も襲われ続けて思うことが色々あったからな…」

 

相澤とジョークの話は一度そこで途切れ会場を見守る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合格者はターゲットからの音声で一つの大きな部屋へ誘導される。そこにはイスやテーブル、さらにジュースや軽食も置かれており休憩所となっているようだった。

 

A組の生徒は次々に入っていく。

 

「ひゅー最速!」

 

「当然誰もいないわな」

 

「奥の装置でターゲット外してボールも返却だってー」

 

「トイレトイレ~」

 

「モニターで試験場内見れるみたいだね、丁度良いかも」

 

各々が休憩所でくつろいでいると数分と立たずに一人の見覚えのある生徒が入ってくる。

 

「うぉ!?アナウンスで聞いてたけど本当に雄英全員即合格したんスね!流石っス!」

 

そう言いながら士傑高校、夜嵐イナサは雄英生をキョロキョロと探し運命を見つけるとまっすぐ歩いてくる。

 

「あんたっスね、開始直後のあの風」

 

「…そうだと言ったら?」

 

「俺は夜嵐イナサ。個性は旋風、ヒーロー名はレップウ。今まで風で遅れを取った事なんて無かった、それをあの瞬間完全に制御を奪われた…あんた強いな!」

 

夜嵐は右手差し出しながら笑いそう言ってくる。

 

「運命クロス、ヒーロー名エレメンタル。よろしくね、君の風も良い心地だと思うよ、荒々しいのにどこか繊細だ」

 

夜嵐イナサからの握手に応じながら運命は言葉を返す。

 

「実は体育祭で見た時から知ってたっス、あの変身もかっけーっスね!」

 

「君の風も凄いよ、君の周りの精霊達を見るだけで分かる。こんなに精霊に愛されてるのなんてピクシーボブや轟以来だ」

 

握手して意気投合したのか会話を続けると、流れで出てきた轟の名前で夜嵐は嫌そうに眼を細めた。

 

「轟…アイツは雄英ではどんな感じっスか?」

 

「轟?天然でイケメンで、成績優秀で実力もトップクラスだけど…推薦入試で会ったことあるのか?」

 

「……」

 

夜嵐は急に真顔になり鋭い目で轟を見つけ、睨む。

 

先ほどまでの好青年面が消えていた。

 

轟もその視線に気づき、近寄ってくる。

 

「俺に何か用か?」

 

「…いやァ、申し訳ないっスけど…エンデヴァーの息子さん。俺はあんたらが嫌いだ。あの時よりいくらか雰囲気変わったみたいスけど、あんたの目はエンデヴァーと同じっス」

 

「!?」

 

「おっと、先輩達も受かったみたいっス、では俺はこれで」

 

言うだけ言うと夜嵐は士傑高校の集まりに入っていく。

 

眉間にしわを寄せる轟に運命も声をかける。

 

「推薦入試で会ってたっぽいけど…何かあった?」

 

「いや、わかんねぇ…覚えてねぇ」

 

轟は何かを思い出そうとしたが親であるエンデヴァーの名前が出てきたことでさらに複雑な顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして先着100人の合格者が決まり、アナウンスで終了が告げられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『えー100人の皆さんモニターをご覧ください』」

 

「フィールドだ」

 

爆発が起こり全ての地形が破壊される。

 

突然の爆破に皆驚く、そしてそこに様々な人が歩いて瓦礫に入り込んでいく。

 

「『次の試験でラストになります!皆さんにはこれからこの被災現場でバイスタンダーとして救助演習を行ってもらいます』」

 

「「パイスライダー…?」」

 

峰田と上鳴が阿呆な事を言っていおり、葉隠が窘める。

 

「現場に居合わせた人のことだよ、授業でやったでしょ」

 

「『ここでは一般市民としてではなく、仮免許を取得した者として、どれだけ適切な救助を行えるか試させて頂きます』」

 

モニターの映像に瓦礫に入っていく人達が映る。

 

「『彼らはあらゆる訓練において今引っ張りだこの要救助者のプロ!【HUC】の皆さんです』」

 

Help・Us・Company 略してHUCと説明されるが皆関心したように頷いていた。こういう職業もあるのかと。

 

「『傷病者に扮したHUCがフィールド全域にスタンバイ中、皆さんにはこれから彼らの救出を行ってもらいます』」

 

10分後にスタートなるので準備をしておくことと告げ、アナウンスが終わる。

 

 

 

 

「緑谷くん」

 

「うん、神野区を模しているのかな…」

 

「あの時俺たちは爆豪くん運命くんを敵から遠ざけ、プロの邪魔をしないことに徹した。その中で死傷者も多くいた…

 

「頑張ろう!!」

 

状況設定に見覚えがあった緑谷と飯田が気合を入れ直していた。

 

 

 

 

 

そして10分が経ったのかジリリリと警報が鳴り響く。

 

【敵による大規模破壊が発生!規模は○○市全域、建物倒壊により傷病者多数!】

 

「演習のシナリオ、始まりね」

 

【道路の損壊が激しく、救急先着隊の到着に著しい遅れ!到着するまでの救助活動はその場にいるヒーロー達が指揮を執り行う】

 

休憩所がまた展開し出れるようになる。

 

【一人でも多く命を救いだすこと!!!START!!!】

 

そして一次試験合格者100名は走りだした。

 

 

 

 

 

 

雄英生は固まりまずは一番近くの都市部ゾーンへ向かう。

 

そして早速瓦礫の手前で血を流す子供の恰好をした大人のHUCを発見し、最前列を走っていた緑谷が対応する。

 

泣き叫ぶ子供に緑谷は狼狽えてしまう。

 

そこでHUCの男性は容赦なく減点を告げる。

 

「まず私が歩行可能かどうか確認しろよ!呼吸の数もおかしいだろォ!?頭部の出血もかなりの量だぞォ!?仮免持ちなら被害者の状態は瞬時に判断して動くぞ!こればかりは訓練の数が物を言う!!視野広く周りを見ろ!!」

 

周囲のヒーロー候補生達は経験を積んでいるのか安全地帯の作成や移動の導線を考え救助への道筋を作っていく。

 

「何よりあんた…私達は怖くて痛くて不安でたまらないんだぜ?掛ける第一声がええ!大変だ!!じゃあダメだろう」

 

HUCの言葉に全員が意識を切り替える。

 

緑谷が頬を張り、笑顔で救助者の状態を確認し、抱きかかえ救護所となる先ほどまでの休憩所に運んでいく。

 

それを見て皆が動き出す。

 

「梅雨ちゃん!」

 

「ええ、私達は個性を活かせる水辺に行くわ!」

 

「俺と葉隠さんも付いていく!」

 

「水辺なら炎も必要だろう、俺も行く」

 

運命、蛙吹、尾白、葉隠、轟が即座に自分が活かせる場所を考え動いていく。他の面々もそれに応じて動き出す。

 

「水辺は轟さん達にお任せします!他の方はこのまま都市部で救助に動きましょう!」

 

「クラスだけでなく他校ともコミュニケーションを取らねば!より多くの命を救わん!」

 

「よし!頑張っぞー!」

 

「「「おう!!」」」

 

各々がチーム単位で散って行っていく。

 

 

 

 

 

 

 

運命は他の四人と走り都市部の近くの川にたどり着き、周囲を見回す。

 

ヒーロー候補生はほぼ見れないが要救助者が散見されている。

 

尾白と葉隠が近くに救助スペースを作る為に瓦礫を押しのけていく。

 

轟は近くの木々を集めて火を作る準備に動いていく。

 

そして蛙吹と共に川へ飛び込む。

 

「神衣!ウンディーネ」

 

水の神衣を展開し、入水し精霊の加護で水中の視界を確保して水中にいる救助者に泳ぎ寄る。

 

同時に頭の周辺に空気を維持し、長時間の水中行動を可能とさせている。

 

溺れているのか水中で足掻いている男性のHUCに背後から抱き着き、行動を制限しながら頭の空気を要救助者へ分け与える。

 

「ぷはぁ!え!?」

 

「もう大丈夫ですよ!呼吸も出来ますから落ち着いてください」

 

「ゲホォ!ウオェ!」

 

「さぁ。息をしっかり吸って大丈夫ですからね、もうすぐ岸辺ですよ」

 

ゆっくり尾白達がいる岸辺により、手を上げて引き上げてもらう。

 

「運命!引き継ぐ!水中まだ頼むぞ!」

 

「左腕と右足に打撲から骨折、ひびの可能性あり、体温戻しつつ移動気を付けてな!」

 

「了解!葉隠さん!梅雨ちゃんの方お願い!」

 

「……泳ぎながらでも状態判断は適切、良い救助だ。助ける順番も間違っていない」

 

HUCの離れ際の言葉に少しだけ笑いながらも運命はさらに水中に潜っていく。

 

途中蛙吹が水中で要救助者を連れている所により、空気を分け与えていく。

 

瓦礫そばの少年顔の中年HUCを容体を確認しながら抱き上げ、移動しようとすると泣き叫ぶ。

 

「びえええええええ怖いよおおおおおおおお」

 

「もう大丈…」「びええええええええええ」

 

声すら聞こえてないのか泣き叫び動くことを怖がるHUC、その姿勢に運命は少し考え、その子の前に手を広げ、声音を変えて聞き覚えのある言葉を発しながら個性を発動する。

 

「わーたーしーがきた!!」

 

声と同時に手からオールマイトの形をした土の人形が生まれる。

 

その突然の行動とオールマイト人形にHUCは驚いて泣き止む。

 

「お兄さんね、オールマイトの教え子なんだよ。だから大丈夫!ほら、このオールマイト人形をあげよう」

 

「ひっぐ、良いの?」

 

「秘密だけどね、このオールマイト人形、本人も出来が良いって褒めてくれた物なんだ!凄いだろう?」

 

「うん!」

 

「さぁ、じゃああっちの暖かい所に移動しようね。人形しっかり持ってて」

 

大人しくなった少年HUCを抱き、水面に顔を出しながら岸辺まで行き、陸上の者に引き継ぐ。

 

「お兄さんありがとー!!…泣き叫ぶ子供への対応、平和の象徴であるオールマイトを使ったことは見事だ。だがもっと物まねは似させておくべきだ。これは記念にもらっていく」

 

「助かって良かったね!…精進します」

 

さらに他の救助者へ移ろうとしたところで会場に爆発音が響く。

 

会場の周囲の壁が一部破壊され、そこから敵が発生したことが水辺からでも見えた。

 

水辺に人手が足りないと追加で来てくれた常闇や芦戸がそれを見てどう動くか一瞬迷う。

 

「救護所のすぐ前!あんな近くに敵出すなんてイジワル!」

 

「ここの救助はまだだけど、あっちを見て見ぬフリは出来ないわね…」

 

「…俺が行く、運命、炎は頼むぞ」

 

「任せた!そっちこそ頼むぞ!」

 

轟の声に運命が答え、尾白と芦戸、常闇も轟についていく。

 

救護所には多くの救助者が集まっており、その防衛や移動にも人手が必要と判断しての行動であった。

 

「梅雨ちゃん水中は!?」

 

「中はもういないわ!後は瓦礫周辺だけ!」

 

「OKすぐ行こう!」

 

こうして第二試験は佳境を迎える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟は最速の氷の移動で救護所の向こうから来る敵役のナンバー10ヒーローギャングオルカに氷壁をぶつけていた。

 

救護所からの避難の殿だった傑物の真堂と緑谷を庇いつつ、ギャングオルカとその子分役の相棒達十数人を氷で釘付けにする。

 

このまま移動させずにここで対応しようとすると、上空から風が叩きつけられギャングオルカ達ごと氷が吹き飛ばされる。

 

普段感じる運命の風とは違う荒々しい風に上空に気配を感じて見上げる。そこには士傑高校の夜嵐イナサが滞空して笑っていた。

 

「敵乱入とか!なかなか熱い展開にしてくれるじゃないっスか!!」

 

敵と同時にそこにいた轟と目が合いお互いにムっと眉間にしわが寄る。

 

「あんたと同着とは…!」

 

夜嵐からの冷たい視線と父親の事を言われた轟が棘のある言い方で言葉を絞り出す。

 

「お前は救護所の避難を手伝ったらどうだ?個性的にも適任だろ。こっちは俺がやる」

 

そして答えを聞かずに炎を発動する轟と風で攻撃する夜嵐。

 

お互いの個性が影響し、敵から攻撃が逸れる。

 

「!?」

 

身構えていた敵役達は攻撃が勝手に逸れたことに訝しむ。

 

そして始まってしまう互いへの口論。

 

意図が合わない二人はそれをそのまま口にし始めてしまう。

 

そこに敵側から攻撃が入り状況は荒れていく。

 

夜嵐による轟親子への嫌悪、それが轟の心を乱しさらに二人は反発しあう。

 

風と炎が邪魔しあい、すぐ近くで動けなくなっていた真堂に向かってしまう。

 

すると地面から土の壁がせり上がり炎を防ぐ。

 

「「!?」」

 

壁の向こうでは緑谷が真堂を抱えて離脱していく。

 

「何をしてんだよ!!」

 

その怒りの声に二人は自分達の愚行に今更ながら気づく。

 

そしてギャングオルカが空中の夜嵐に向けて超音波を放ち、避ける動きをした夜嵐のその先に手下達の武器のセメントガンが飛び、直撃してしまいさらに超音波も食らって地面に墜落してしまう。

 

それに気取られた轟もギャングオルカに接近され超音波を直に食らってしまう。

 

ギャングオルカの手下達は倒れた轟、夜嵐を無視し、避難を始めている救護所の方へ向かおうとして、突然影を差した空に視線が奪われた。先ほどまで晴れ空が見えていた空が急激に雲で覆われていく。

 

「この空は…」

 

「間に合ったな、緑谷その人よろしく!」

 

「運命君!うん!すぐ戻るね!」

 

「いや、ちょっと待てまだ俺は…!?」

 

何かを言いながらも緑谷に連れられて消えて行く真堂。

 

それを視線の端から消し、運命は地面を隆起させ救護所への壁として崖を作り出す。

 

手下の敵達がセメントガンを空を飛ぶ運命へ向けるが、風の刃の噴射で移動する運命には当たらない。

 

そして運命は空へ手を掲げ、雷雲を作り出す。

 

その異様な光景に狼狽える手下達。

 

一塊になっているその集団に運命は手を振り下ろす。

 

「これってまさか雄英体育祭の!?やばい離れろ!!」

 

気付いた一人の手下が指示を出し動き出すがもはや遅かった。

 

 

 

「遅い!『インディグネイト・ジャッジメント!!』」

 

 

 

天空から巨大な翼のある白光の大剣が降り注ぎ、手下達の真ん中に突き刺さり、辺り一面に雷撃を振りまく。

 

 

 

「「「「「ぐわあああああああああシャチョー!!!!」」」」」

 

 

 

数秒後そこは大地がえぐれ、破壊を振りまいた大剣が消えていき、手下達十数名が痺れ倒れ伏していた。

 

 

「貴様!運命か!?」

 

「ギャングオルカ!神野では助けに来ていただいてどうも!元気な姿見せますね!!神衣!シルフ、ウンディーネ!」

 

風の剣の翼と水の大弓を持つ上空の運命を視認したギャングオルカが攻撃を仕掛けようとした時だった。

 

すぐ近くで倒れていた轟と夜嵐から風と炎の合わさった嵐が吹き荒れたのは。

 

先ほどまでの邪魔のしあいではなく協力しての連携が巨大な炎の渦となりギャングオルカを閉じ込める。

 

運命もその威力に思わず見惚れる。風と炎の見事な連携技だった。

 

このまま閉じ込め続けれるかと皆が思った瞬間、渦の中から声が聞こえてくる。

 

「炎と風の熱風牢獄か、良いアイデアだ…並みの敵であれば諦め泣いて許しを乞うだろう。ただ撃った時には既に次の手を講じておくものだ。そうでなかった場合は?」

 

渦中のギャングオルカがペットボトルから水を自身にかけ、態勢を整える。

 

ギャングオルカの超音波が放たれ炎の渦が消し飛ばされる。

 

「で?次は?」

 

「忘れないで欲しいな『蒼穹の12連!!』」

 

「ぐっ!?」

 

そこへ空から放たれた12本の矢が超音波を出した硬直後のギャングオルカに突き刺さり地面に縫い付ける。

 

四肢を中心として貫くその矢を振り切ろうとするギャングオルカだが、空の運命を見て絶句する。

 

そこには百にも届く風の刃を準備し地面へ射出しようとしている運命がいた。

 

「動かないでください、動けば撃つ」

 

「そんなもの全て撃ち落として」

 

「周り見えてますか?囲まれてますよ」

 

「!?」

 

そこへ緑谷を始め、手下達を拘束し終えて来た尾白や芦戸、蛙吹などが周囲を囲む。

 

絶体絶命のギャングオルカが動こうとした瞬間大きくブザーが鳴り響いた。

 

【えー只今をもちまして、配置された全てのHUCが危険区域より救助されました。まことに勝手ではございますがこれにて仮免試験全行程終了となります!!!集計の後この場で合否の発表を行います。怪我をされた方は医務室へ…他の方々は着替えてしばし待機でお願いします】

 

運命はそれを聞くとすぐ矢と刃を消し、地面に降りギャングオルカに駆け寄った。

 

「すいません、今治しますね『キュア』」

 

「むぅ、貴様回復能力まで持つのか…」

 

「その身体に付いてるのプロテクターですよね?それ狙って撃ったのであんまり深く刺さっては無いと思うんですがどうです?まだ痛みあります?」

 

「…気付いていたか、の割りには手は貫通していたが?」

 

「確実に動き封じるにはどこか狙わないとダメだったんで、すいません」

 

「いや、良い。敵を止めるにはこれくらい必要だっただろうからな。元気そうで何よりだ」

 

「その説はどうも…」

 

ペコペコと頭を下げる運命の姿にギャングオルカは笑い、バシバシとその背中を叩いた。

 

「良い気骨を持った男とミルコから聞いていたがこれほどとはな、あの時は相手が相手とは言え不甲斐ない姿を見せた。困った事があったら連絡しなさい、力になろう」

 

胸元から一枚名刺を差し出しそう言うとギャングオルカは相棒達を叩き起こし、帰って行った。

 

そして運命は近くで倒れてる夜嵐と轟の所へ向かう。

 

「轟、お前がここまでやられるとは…緑谷は怒ってたし何が…」

 

「ぐ、すまねぇ」

 

「俺の所為なんだ、すまねぇ」

 

緑谷に担がれて来た夜嵐も謝りだし二人で謝罪合戦になる。

 

運命はとりあえず歩けるほどに回復させ二人を医務室へ促した。きっと話し合いが必要なのだろうと考えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『皆さん長いことお疲れ様でした。こより発表を行いますが…その前に一言。採点方式についてです。我々ヒーロー公安委員会とHUCの皆さんによる二重の減点方式であなた方をみさせてもらいました。つまり危機的状況でどれだけ間違いのない行動をとれたかを審査しています。とりあえず合格点の方は五十音順で名前が載っています。今の言葉を踏まえた上でご確認ください』」

 

目良の言葉の後にモニターに名前が表示され、全員が自分の名前を探す。

 

 

「麗日ァ!!」

 

「う、麗日、運命!やったぜ!」

 

「ケロッ!」

 

「あるぞ!!」

 

五十音順が近い麗日、飯田、運命、蛙吹が同時に見つけ歓喜し互いにハイタッチを打ち鳴らす。

 

他のクラスメイトも順当に自分の名前を発見していくのだが。

 

「ねえ!!」

 

「……」

 

爆豪と轟は自分の名前が無いことを何度も見て確認する。

 

轟の隣に同じく不合格であった夜嵐イナサが歩きより、地面に頭を打ち付けながら謝罪する。

 

轟は非の元は自分にもあると手を差し出し、頭を上げさせる。

 

それに気づいたクラスメイトが近寄って声をかける。

 

「轟…落ちたの?」

 

「ウチのスリートップの二人が落ちてんのかよ!」

 

芦戸と瀬呂が轟を心配し。

 

「暴言改めよ?言葉って大事よ」

 

「黙ってろ殺すぞ」

 

上鳴が爆豪にアドバイスするも爆豪は荒れ。

 

「両者ともにトップクラスであるが故に、自分本位な部分が仇となったわけである。ヒエラルキー崩れたり…ピギャ!?」

 

「飯田、ソレ瓦礫の所に捨て置いてくれ」

 

「致し方あるまい!」

 

「ゴメンナサイ、ユルシテ…サブイ、ツメタイ…」

 

轟に追い打ちをかける峰田は運命により氷像と化し、飯田にスーッと滑らされ瓦礫の山に消えて行った。

 

緑谷や八百万は落ちた轟にかける言葉が見当たらない。

 

「『えー、全員ご確認いただけたでしょうか?続きましてプリントをお配りします。採点内容が詳しく記載されてますのでしっかり目を通しておいて下さい』」

 

黒服サングラスの職員から名前を呼ばれ紙が配られる。

 

「『ボーダーラインは50点、減点方式で採点しております。どの行動が何点引かれたか等下記にズラーっと並んでます』」

 

「61点ギリギリ」

 

「俺84!!見て、すごくね!?地味に優秀なのよね俺って」

 

尾白と瀬呂が点数を言い合い紙を見せ合う。耳郎も八百万の紙を見せてもらい94点という高得点に驚愕する。

 

「梅雨ちゃんは?」

 

「90点よ、怪我の状況判断が甘かったらしいわ。もっとよく見なきゃいけなかったわね。クロスちゃんは?」

 

「俺は「運命ェ!見せろや!!」…ほい」

 

蛙吹と運命が話していると爆豪が割り込んできて、紙を奪って見て沈黙する。上鳴がそれを止めようとするも自分も気になったのか紙を覗き見る。

 

「お前人の紙を奪うんじゃないよ…って運命98点!?2点何よ…偽りの怪我に回復をかけて変化が無かったことによる困惑で動きを止めてしまったこと、これで減点かよ!」

 

「あの人の怪我本当にそう見えたんだよ…HUCの演技力と特殊メイク力凄いよな。リカバリーガールに怒られるわオレ…」

 

運命は頭を振りながら失敗を思い返す。あの瞬間だけは迫真の演技に演習を忘れて本当に回復をかけてしまい、変わらないことに固まってしまったのだった。

 

爆豪が運命に紙を返し、ある一点で視線を止める。運命はそれを見てその先にいた緑谷にその場から声をかける。

 

「…おーい緑谷、何点だった?」

 

「え、あ、運命君!僕71点だった!なんでそんな中途半端な位置から…」

 

「ありがとう!…だってさ」

 

「くっ!?……」

 

爆豪はそれを聞いてさらに拳を握りしめて震える。

 

全員が受け取った時点でアナウンスが入る。

 

「『合格した皆さんはこれから緊急時に限りヒーローと同等の権利を行使できる立場となります…』」

 

それからヒーローとしての責任や平和の象徴であったオールマイトの引退によるこれからの犯罪は増加していく可能性が高く、若者である皆がこれからの社会の中心となっていくので、仮の免許で満足せず、本免許を見据えてさらなる努力に期待するとして合格者への締めとした。

 

そして次に落ちた者達へ言葉が綴られる。一次試験は落とす試験だったが、そこを合格した100人はこれからを質の高いヒーローが多く欲しいという意向から三か月の特別講習を受講の後、個別テストで結果を出せば仮免を発行すると告げられた。

 

これには落ちた爆豪、轟、夜嵐等もチャンスをつかみ取ろうと気合を入れ直した。

 

「やったね轟君!」

 

「すぐ…追いつく」

 

そして仮免試験は最後に仮免許の発行を持って終了した。

 

各々が発行された仮免を見て歓喜し、涙を流したり写真を取ったりしていた。

 

運命も仮免の写真を撮り、番号だけ加工して弄ったあと、その画像だけあるアドレスへ送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の何処か

 

 

「悪いことしてんじゃねェ!」

 

いつものように敵を蹴り飛ばしていたミルコは珍しく携帯が鳴ったことに気付き、取り出して開く。

 

画像だけのシンプルな内容にニヤリと笑い、髪をかき上げた。

 

「画像だけ送ってくるとは、生意気な奴め!!」

 

 

 

 

 

 

 







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