個性:テイルズ
最初はそれが何かわからなかった、なぜその言葉が頭に浮かぶのかも。
初めて個性が発現した時、4歳の時。突然火が出た、家で遊んでいた時だったから自分の玩具が燃えて慌てて消そうとした次に手から水が出た。濡れて拭かなきゃと思っていたら閉め切っていた室内なのに風が吹いた、玩具を燃やして怒られると思って誤魔化そうとして粘土をかぶせようとしたらそれは玩具の形に勝手に成形された
地水火風、それが診断結果だった。
自然を操る個性は多かった、水が出せる人、火が出せる人、風を、土を。だが4個を持つことは珍しかったらしい。
「複数の属性を持つ個性は非常に珍しい、だが複数に分かれている分一つに特化型よりは出力が劣るみたいだね」
検査結果を告げる医師はそう言いながら個性登録を終えた。
地水火風、だが自分の本能がそれがこの個性の本質ではないと告げていた。ぼんやりと、だが確実に違うことを認識しながらも、完全には分からない自分の個性がもどかしかった。
それからの生活は楽しかった、個性を持つ事で皆と同じように遊び、学んでいった。
だが常に頭の中に知らない風景があった。
知らない場所で知らない人達が戦っていたのだ。その人達の戦いは今いるヒーロー達みたいにかっこよく、魔物みたいななにかを倒していた。夢を見ているみたいにそれを何度も見ていると不思議とそれらが出来そうで、マネしたくなっている自分がいた。
「えーっと、魔神剣!」
下から振り上げた木の棒が地面を這う衝撃波を放つ。
数メートルで止まったがそれは夢で見た金髪の男性が放っていたそれと同じで、それが出来たことが嬉しくて楽しくて仕方なかった。
「出来た!うおおおおおかっこいい!!!」
その日から特訓と称した技の再現に夢中になった
前方に飛びながら連続して回し蹴りを出す技:
切り上げから雷を呼び起こし切り下ろす技:
連続突きの技:
流れるように斬り上げから斬り下ろす技:
鳳凰をかたどった炎を纏い地上へ向かって突進する技:
個性の地水火風から逸脱する雷を何故呼び出せるのか疑問も出たが、出せるんじゃないかという納得の方が大きくどんどん新たな技を夢の彼らから学び習得していった。
そして14歳の誕生日、その日の就寝時の夢で全てを理解した。
これは異世界であったゲームの術や魔法、技と呼ばれるものなのだと、個性が常識になる前の時代に溢れていたSFや中世のような世界観を元にしたゲーム。
その一連のシリーズものであると唐突に理解したのだ。何故異世界か、それは調べてもテイルズオブ~というシリーズのゲームはこの世界にはなかったからだ。ひらたく言えばゲームの技が使える、そんな所だ。超常社会だしあり得るのだろう。
さらに夢の中で理解すると同時に4大精霊が現れ、契約すら結んでもらった。
土の大精霊ノーム
水の大精霊ウンディーネ
火の大精霊イフリート
風の大精霊シルフ
4大と呼ばれる彼らは非常に協力的でフレンドリーであった。
契約する時に神器を創造しそれらが強力な武器となり依り代となるということだ。
土の手甲、水の弓、火の大剣、風のナイフ
これらを用い、自分の身体に精霊を憑依させ精霊の力を借りることが出来る神衣(かむい)も可能に。神衣化すると今の服装の上に白い服が足され各属性の色がポイントされる。
他にも細かい技や術があるけど選択肢が多すぎるから基礎から訓練していかないと。そしてこの個性を理解してから自分の将来はヒーローになることに具体的に決めた。今までは周囲の流れや雰囲気に合わせていたが明確にヒーローになる道が見えて来たのだ。それから中学3年の受験まで必死に勉強に訓練に過ごしていた。使えるようになった技や術は半分くらいだろうか、かっこよさや使いやすいさを重視して神衣も使用時間を延ばすなど社会の目から隠れながら訓練するのは大変だったなぁ。
来る雄英高校受験日!
筆記試験をなんとか合格ラインを超えたと思われる状況で実技試験の日を迎える。
ボイスヒーロープレゼント・マイクの説明を聞き会場へ移動する。数十人程の受験者が集まる演習場入口。
各々が戦闘用に武器やアイテムを身につけている。ヒーローになろうとして最高峰の雄英高校を受ける者達だ、気構えが違う。
分かりやすく巨体でパワースピードがありそうなサングラスをかけた獣人型の彼。
顔が漫画のページみたいな顔の彼。
蛙の様にしゃがんで舌を出し入れしてる彼女。
見た目が派手めな人に注目してしまうが多種多様な個性だ、さすが雄英。
オレは無手も武器も個性で見た夢の中から学び使えるようになっている。
「ハイスタートー!」
「「「「へ?」」」」
「 どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ!!走れ!!賽は投げられてんぞ!!?」
ぴょんと一人飛び出す受験者に焦りながらも出遅れた集団が走り出す。
完全に出遅れたがこれで良い。入口で一人立ち止まったままのオレに前の集団から嘲笑が来るが問題は無い。
集中し自らの中にいる精霊を呼ぶ。
「神衣!シルフ!!」
中学の体操着だった服の上に白い装具が重ねられる、そこに各属性の色が反映され、何故か髪の後ろに長いポニーテールが追加される。
何故ポニーテールなのか精霊達に聞いてもはぐらかされた、趣味なのだろうか…
風の大精霊シルフを召喚し融合、この形態が最も早く飛べ、何より自由度が高い。背中には風の力が凝縮された刃が複数現われ翼のように顕現する。一気に上空に飛翔し既に戦闘を開始している受験者を見つつ人の流れが少ない演習場の奥へと向かう。全ての仮想敵が地面に設置されてるかと思ったがそうではなかった。
「「敵、ハッケン、ウチオトス!」」
「お、ビルの屋上にも結構配置されてるのね、これは美味しいかも!!」
1ポイントと書かれた仮想敵からピンポン玉くらいの弾丸が発射されるが遅い、対飛空個性持ち用の奴らだろうか。飛んでくる攻撃を避けながら一気に距離を詰め、技を発動する、人ではないのだ思いっきり!
「切り裂く!」
踵部分にも追加された風の刃を一気に踵落としのように手前の一体に切り下ろす、同時に発生する真空刃でまとめて蹴散らす。
「「ヌワアアアアアアア!」」
「これで2ポイントか、行けそうだね!」
仮想敵の脆さも確認しどんどん稼いでいく。
「真空破斬!58、59、60!おー結構周りも来たなー」
途中見つけた鉄パイプを武器に技を存分に振るっていると声が聞こえてくる。やっぱり技は叫びながら撃つと気持ちが良いね。
「なんだあいつ!翼持ちの個性か!?この辺もうほとんど残ってねーじゃねーか!くっ、他さがさねーと!」
「この一帯の仮想敵全部こいつが…やべぇ」
先ほど6分が過ぎたとの放送があったので残り時間は4分、他の受験者も続々奥地に到達し始めた。一人で大分稼がせてもらったのでここからは飛び回りながらになるだろう。飛びながら周囲を観察すると大半の受験者が息を切らしている、個性を全力使用しての争奪戦だ、ここからは荒れてくるだろう。目の前の仮想敵に集中しているのか後ろからの仮想敵の攻撃が見えていない受験者を援護しつつする。彼は目の前の敵を殴り倒している、入口で見た獣の個性の彼だった。
「おぉ!見事でございますな!援護感謝でございます!!」
「お、気づいてたのか、なら邪魔してごめんねー」
どうやら背中越しでも気配で気づいていたようだ、仮想敵の攻撃でもダメージにならないほどの分厚い皮膚と筋肉が盛り上がっている。つけたサングラスがキラリと光る。
ニヤリと笑いながら親指を立てる彼にこちらも返しながら次へ向かう。彼は獣系個性でありながら理性的だった、あれは強いだろうなと肌で感じていた。そこからは力尽きて演習場内で倒れている受験者が数人いたので近くの安全そうな場所に運びつつ仮想敵を探していった。途中一人の受験者が目についた。青い髪を逆立たせ、木の棒を用い仮想敵をしばきまわしている男子だ。
「一つ“雷鳴”二つ“無現”四つ“導父”…ふぅ40Pくらいか、ん?何か?」
「いや、良い”杖術”だと思ってね」
彼はそれに笑いながらまた近くの仮想敵を武術特有の動きで鋭く吹っ飛ばして破壊する。
「杖術とわかるのか、珍しいことで。こっちはそっちのカッコいい翼とは違って個性が”アレ”でね、戦闘はこれで補うんだよっと!」
その青髪の彼は残身しつつ周囲を確認し仮想敵がいないことを確認すると次へ向かう。
「じゃ、お互い忙しい身だ」
「あぁ、声かけて悪かったね」
残り数分ほどだろうか、最後のスパートをかけようと駆けだそうとするその瞬間にそれは動きだした。
地震かと思うほどの衝撃、同時に起こる破壊音、音の方に振り向くとそこには0ポイントと書かれたビルより大きな巨大な仮想敵。
「「!?」」
確認した瞬間青髪の彼は即座に踵を返す。
「おい、俺は行くぞ!合格して会えると良いな!」
「おう!自己紹介出来るの楽しみにしてる!」
笑いあうと互いの目的の為に走り出す。方向は違ったがやることは同じだった。
「そこのお前、肩貸すから早く逃げるぞ!」
青髪の彼は近くの受験者を救助しながら消えていった。同時にオレも近くに空中でコンクリート片に巻き込まれようとしている女子達を見つけ全力で飛び出す。
二人いたが一人を近くのビルに舌の様な何かで投げて助けようとする彼女。自分は空中でどうしようもない危機的な状況、それでも人を救う選択を行い彼女は、笑った。ドクンと心臓の音が聞こえた、綺麗だなんて思いながら体は今までで出したことがないほどの最高速を出していた。迫るコンクリートに防御姿勢を取る彼女、右手を膝下、左手を肩へ回しコンクリート片がビルにぶつかる音を後方へ置き去りにして救いだす。小さな身体だと思った、オレの両手に収まりギュッと目を閉じる彼女、自分の危機よりも誰かを助けようとするその姿はまさにヒーローだった。上空で未だに防御姿勢の彼女へ声をかける。
「大丈夫?」
なるべく優しく声をかける。
「あれ?」
「君凄いね、あの状況で人助けなんて、ヒーローだね」
「…剣の翼?」
顔を見合わせながらちょっとズレた会話をする。
「はは、これはちょっとね。それで、立てる?怪我無い?」
柔らかい、思えば女子の身体を抱き上げるとか初めてだな、とどぎまぎしながら話す、よく考えたら今お姫様抱っこかぁ…これ心臓の音とか聞こえてないよな、恥ずかし。
「ありがとう、助かったわ、あなた飛べるのね、凄い個性よ」
一方黒髪で蛙の様な風体の彼女は舌を少し出しながらこちらに感謝を述べてくれる。
「良かった、じゃあ降ろすね」
近くのビルに降りながら。
「ありがとう本当に、ッ!!」
改めて感謝を述べるが途中でまた破砕音。
先ほどの元凶の0ポイント大型仮想敵が暴れまわっている、ポイントは無いがあれが自由だと周囲が危険のままだ。
「オレちょっとあれ止めてくるよ、ここで待ってても良いし他に行ってくれてもいいからー!」
大型仮想敵の上空に停止し周りに人がいない事を確認する、最後尾がもう遠いので大丈夫だろう。敵は機械、周囲に誰もいない、もう試験の残り時間も少ない。
ならば今できる最大最高のあの技を使おう、あわよくばさっきの女子に良い所も見せよう。
個性テイルズ、その中で始まりであり象徴とも呼ばれる秘術
「
上空に精霊の力が集まる。
「
大型仮想敵、動きも鈍重で外しようもない。
「出でよ神の
「これで最後だ!インディグネイション!!」
破壊の雷が落ち消し炭の様に黒い残骸だけが残った。
訓練なんて隠れて出来ないほどの秘術だったがやっぱりこの技は威力も範囲も負担も桁違いだ。
これが中級から上級クラスの術とかに変容されるテイルズ内はまだまだ奥が深いな…
「終了~~~~!!!!」
丁度試験終了が告げられる
ふぅと大きく息を吐き、先ほどの女子がいたビルを見る。そこにはこちらを見ている女子がまだいてくれたようだ。良い所見せられたかななんて思いながら笑顔を彼女に手を振る。
そう、これはオレが彼女と出会い、ヒーローへの道を共に歩く物語だ、なんてね。
オリ主
運命(うんめい) クロス
個性:テイルズ
テイルズの技とか術が使えるぞ、全シリーズは多すぎるので筆者が好きなシリーズメインだ!
ファンタジア、デスティニー1&2、ヴェスペリア、エクシリア、ゼスティリア、ベルセリアくらいで
設定的におかしなところ(天族関連は抜きだが神衣可能、精霊関連などなど)もありまずが勝手に改ざんしています。どうかお許しください。
身長175cm
容姿はテイルズオブゼスティリア ザクロスの主人公スレイのままです。
ゲーム版ではなくアニメ版準拠(ここ重要です)
性格はスレイとは違います、性格周りはあくまでオリ主ということでお願いします。