僕の運命アカデミア   作:乙子

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第22話~死穢八斎會編その2~

 

 

 

 

 

 

暗闇の中で繰り広げられる乱打戦が止まり、運命は混乱しながら呟いた。

 

「え?知り合い?」

 

ミルコは髪をかき上げながら答える。

 

「8年前くらいの大阪だったか、地下格闘場で変なおっさんとコイツで一時的に共闘したっけな」

 

「おっさん…そう、あいつとの戦いは良かった!ナイフを捨ててちゃんと殴り合いが出来てたのに…」

 

「???」

 

ミルコの言葉と乱波の言葉に混乱が終わらない運命。

 

そこに乱波の横の男が話しかけてくる。

 

「乱波?どうした?女ならやる気が出ないのか?ならそこの学生をまず試してはどうだ?男だぞ」

 

「おぉ!そうだった!忘れてすまんなガキ!!」

 

「!!神衣!ノーム!」

 

突如襲い掛かってくる乱波に大地のアームを前に二つ並べ防御姿勢を取る。

 

「おおなんだこれ!硬い!割れるまで殴らせろよガキ!!」

 

「ぐぅうう!押し込まれる!!」

 

大地のアーム越しすら関係なく乱打を続ける乱波に運命は押し込まれ下がってしまう。

 

後ろの壁まで後少しという所で運命は足を踏み抜きコンクリートの下の土を操作する。

 

「ぶっ飛べ!!」

 

乱波の真下から土柱が急速にせり上がり、乱打中の腹に命中し吹き飛ばす。

 

大きく後方にジャンプして衝撃を逃がす乱波だが、納得いかないのか指を指しながら運命に話しかけてくる。

 

「違う」

 

「は?」

 

「お前のその土のやつ、手の形だろう?良い硬さだ、ならそれで殴り合えよ」

 

「???」

 

わけのわからないことを言う男に疑問符しか出ない運命。

 

変な奴など今まで色々会ってきたが、ここまで戦闘方法に口を出す奴はそうそういなかった。

 

助けを求めてミルコを見ると、腕を組み顎に手をやり何やら考えている、耳も横に下がってきている。

 

「これはオレの個性だ、さっきお前はその身に宿した力だけで戦うのが良いんだって言ってなかったか?」

 

「殺し合うのが良いんだ、それも拳での殴り合いだ、お前も男だ、わかるだろう?」

 

「いやわからん!殺したらそこで終っちまうだろ、殺すな!」

 

「なら抗って見せろ!ほら行くぞ!!」

 

「チィ!変なのに絡まれた!!もういい!殴り合ってやろうじゃねーか!『剛腕一閃!地神・玄舞!!』」

 

「おお!わかってくれたか!!良いぞ!!そうだ!!」

 

乱波の異常さに運命もとりあえずこの男を倒そうとアームの連撃を繰り広げ、相手が望む乱打戦になる。

 

「なんて回転率だ、速さで負ける…オラァ!!!」

 

撃ち合っているとパワーとスピードも凄いが恐るべきはその迷いのない連打の回転率だとわかる。

 

弾幕という言葉があるがまさにこの男は拳の弾幕を作っている。

 

弾幕に後れを取ると判断した運命は一撃に無理やり力を込めて乱波を弾き飛ばし距離を取る。

 

「出来るじゃないか!良いぞ!お前だ!お前が俺の相手をしろ!!」

 

「ミルコ!ここで時間稼がれるのはまずい!土と火で一気に倒しますよ!?というか何敵の目の前で考えてるんですか!?」

 

「乱波、先にその学生を倒してしまえ、その後に二人でミルコをやってしまおう。くっ!?ここで動くかミルコ!だが我がバリアーは破れんぞ」

 

ずっと何かを考えていたミルコが運命を見ていたが、やがて何かを確かめたかのように頷いたあと、バリアーの男に蹴りを入れようとする。

 

バリアーで男は自分を守るがそれだけで、ミルコはずっと強さも速さも変えずに一定のまま蹴りを放つ。

 

「お前はとりあえず邪魔すんな、そこで引きこもってろ。そんでエレメンタル!今日の縛りもう忘れたか?」

 

「土と風ですけど、この状況じゃ無理ですよ!状況次第じゃ縛り無視していいって言ったでしょ?」

 

「今はその状況じゃねぇぞ。やれ」

 

「キック女も天蓋も邪魔しないってさ!良い奴らだ!続きやるぞ!!!」

 

「ぐっ!なんなんだよこれええええええええ!!」

 

無茶苦茶な状況に運命は怒りを込めて目の前の乱波にアームを先ほどより回転率を上げるパンチで迎え撃つ。

 

「そうだそうだそうだあああああああああああだがさっきより力が入ってないぞ!!!」

 

(尾白や心操の様な武術じゃない、無駄だらけの動きなのにどうしてこんなに回転率が、マズイ!)

 

「くうううううううううううううああああああああああああああああ!!」

 

数秒程圧倒的弾幕により連打が繰り広げられたが力負けにより押し負ける、運命は遂にクリーンヒットを許し壁に吹き飛ばされ大きなクレーターを壁に作る。

 

「良かった!良かったぞお前!!死んだか!?」

 

「う、…うるせぇ…『キュア』、まだやれる!」

 

「何!?回復の個性持ちだと!?いかん!!そいつは危険だ!ここですぐに殺せ乱波!!」

 

「回復まで使えるのか…つまりまだやれるってことだな!!いいぞ待ってやる!!最高じゃないかお前!!なぁエレメンタルといったか!!」

 

「ぜぇ、ぜぇ、お前、無茶苦茶だな、ぶっ飛び度で、ミルコ、並の、人間初めて見たわ」

 

運命は乱波を男版ミルコと認定した。と同時に強さも今の自分より少し上だとわかってしまった。

 

「なぁエレメンタル、昔な、そいつは性格的に敵になるだろうなって思ったんだ。だから死なない程度に蹴ってやるって宣言した。お前がそれ引き継げ」

 

「あぁ、そんなこと言ってたな、引き継げエレメンタル」

 

ミルコと同じトーンで同意してくる乱波。

 

「なんでお前からも言われないといけないんだよ…」

 

「力も速さも負けてんなァ!負けたら今度はお前死ぬかも知んないぞ、蛙吹が泣くぞ?大事な女なんだろ?今のままで良いのかァ!?」

 

ミルコはバリアーを蹴りながら運命に声をかけていく。バリアーの男、天蓋は先ほどから蹴る威力をあげたミルコにバリアーを注ぎ足すことを強制されてしまう。

 

先ほどまで上機嫌でミルコの言葉にノッていた乱波だが途端に嫌そうに叫ぶ。

 

「やめろ!女の為になんて戦うな、男として不純物が混ざる!命を懸けた戦いをしているんだ、女なんか不純物は捨てろ!!」

 

「…女なんかだと?」

 

運命はその言葉に不快感を露わにする。自分の周りにいる女性は尊敬すべき良い人達が多い。何も知らない目の前に男にそれを侮辱されるのは我慢がならなかった。

 

「そうだ!女に男の哲学はわからん!魂の打撃というのは握った拳からのみ出せる!お前のソレには確かに感じた!!女という要素を排除すれば完璧な殺し合いになるはずだ!!」

 

無茶苦茶な状況だった。

 

難しい状況なのに縛りを守れというミルコ、ミルコ並みの頭のイカれ度で、無茶苦茶な男の理論とやらを強制してきて、大切なモノを侮辱する乱波。

 

そして何より敵より自分の方が弱いという事実。

 

自分の中の個性テイルズには、女性の為にどんな窮地にも戦いを諦めないヒーロー達がいた。自分が負けることは彼らごと否定されたことになってしまう。

 

沸々と身体の奥底から湧き出てくる重くどろっとした感情。

 

身体も頭も熱くなるのを抑えきれず、感情のままに身体を動かす。

 

「だからわからんって言ってるだろ!力と速さが足りない?足せば良いんだろうが!?神衣!シルフ!ノーム!!反発!?うるせぇ!!オレの大事なもん守る力になれ!!!」

 

いつも合わせていた手が弾かれる、しかし強引に拳で殴り合わし反発すら取り込む、強引な神衣に全身の所々から出血がおき、白衣を汚す、しかし神衣に土の黄色と風の緑が混ざり合っていき、初めて反発する属性の神衣に成功する。

 

両手の大地のアームと背中の剣の翼、安定しないのか大地の手にヒビが入り、剣の翼はいつもより少ない。

 

「今までで一番の状況なのに!不純物を入れるなあああああああああああ!!!」

 

「うるせえええええええええええええええええええええええええええ!!」

 

何度も交わされる拳。

 

巨大だったアームが殴り合いの中で小さく凝縮されていき、運命の両手に纏わりつき籠手となっていく。背中の剣の翼も運命の体内に収納されていき、籠手に光が集まっていく。

 

大地の硬さと風の速さが交わり、籠手が黄金色になっていく。同時に拳が力強く、より速く回転していき、乱波の乱打に追いつき、追い越し始める。

 

「乱波!?マズイ!!今バリアーを」「邪魔すんじゃねェ!今良い所だろうがァ!!!」

 

乱波に加勢しようとした天蓋を、今までの蹴りでバリアーの限界を探っていたミルコが渾身の一蹴りでバリアーごと粉砕し天蓋を壁に叩きつけ、壁にクレーターを作る。気絶する天蓋。ミルコは期待に満ちた眼差しで運命を見守る。

 

「なんだお前はあああああああ!最高だぞエレメンタルううううううううううううううううううう!!」

 

「乱波ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

互いが互いを上回ろうと全力を振り絞り、今の限界を超えようとしていた。

 

乱波は自分の為に、運命は大事な者の為に。

 

数十秒程続いた数千の拳の交わり。

 

 

 

 

 

 

 

 

制したのは運命だった。

 

天蓋の横にさらに壁一面が崩壊するほどのクレーターを作り、乱波は倒れていた。

 

全力を振り絞った二人の激しい呼吸だけで場に響く。

 

「殺せ…」

 

「ダメだ」

 

「俺は満足している。このまま、絶頂のまま殺してくれ」

 

乱波の透き通った声が本音だということを伝えてくる。しかし運命はそれを認めない。

 

「乱波、お前の言う男の浪漫やなんたらは私は知らんが、勝者の言う事に従うってのはお前のルールじゃないのか?」

 

ミルコの言葉に大の字で倒れていた乱波は力を抜いた。

 

「…そういうことだ乱波、勝者はオレだ、勝者に従え」

 

「……ちっ」

 

神衣を解いた運命がそこにゆっくり歩いていき、乱波の横に膝をつき顔を合わせた。マスクは戦闘中に既にどこかにとんでいた。初めて直接目が合った。

 

くすんだ赤髪の偉丈夫、満足そうな顔の前に拳を作り見せる。

 

「お前が負けたのは女を想う男の拳だ。罪を償って社会に出て来い、そしてオレの所にまた戦いに来い」

 

「またやってくれるのか?」

 

「あぁ、あの瞬間伝わっただろう?拳で語り合ったはずだ」

 

「あぁ…今まで味わったことのない最高の殴り合いだった…必ず、またやろう」

 

気絶した天蓋と満足そうな乱波に土の拘束具を付けて、上階への扉へ歩いていく運命とミルコ。

 

扉にたどり着いた時、運命は笑顔で告げる。

 

「乱波知ってるか?男は好いた女の為なら、世界すら救う力を出せるんだぜ?」

 

「実体験か?」

 

「まさか、そういう話をオレは知っているのさ」

 

「フフフフ…ハハハハハ…アーッハッハッハッハ!覚えておこう!」

 

突拍子もない話であったが、何故か乱波をそれはあると思った、そう思えるほどの男であったと、満足の中眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

階段を上がり廊下を走っていく運命とミルコ。

 

強引な神衣の反動か足がぐらつき倒れる、前にミルコが運命の服を掴み持ち上げる。

 

「なんとか成功したな、反発する属性の神衣とやら」

 

「怒りであんまり覚えてませんが、なんとなくわかりました」

 

自分に回復をかけながら先ほどまでの神衣を思い出す。

 

「難しいとか無理とか考えるからダメなんだ、毎日死ぬ気で息してりゃ大体のこたァどうにかなる!!」

 

「覚悟ガンギマリラビット…参考にします」

 

「フン!さぁこっからは全力で行くぞ!気合入れろよ!!」

 

持っていた運命を目の前の扉へ向けて投げながらミルコは駆け出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミルコ達が死穢八斎會の事務所へ突入した直後、入口にて

 

「よしっ!ちょっと出遅れたけど私達も行くよ!」

 

リューキュウ事務所の面々は入口で暴れていた活瓶力也を気絶させ捕縛し、警察へ引き渡しを完了したと判断し事務所へ突入しようとしていた。

 

「突入時にあっさり活瓶力也の対応を代わったけど、ミルコとリューキュウは事前に対応を決めていたの?」

 

「事前には決めていないわ、大体よ、一番手はいつもミルコだし、巨大なのや空飛ぶ敵は私が対応するわ、私の場合は変身すると広さも必要だしね、適材適所よフロッピー」

 

「なるほど」

 

「中も荒れてるよ!急いだほうがいいよ!」

 

波動ねじれの言葉にリューキュウ事務所の面々が移動を開始した、が急に力が出なくなりへたり込んでしまう。

 

リューキュウは瞬時にその原因に気付き振り返る。

 

「気絶させたハズ!」

 

そこには気絶され捕縛されていたはずの活瓶力也、個性は人に触れて吸息することで相手の活力を奪い巨大化する。

 

触れてもいない捕縛も気絶もしているはずなのに何故か徐々に巨大化していくのを目の当たりにする。

 

「いてっ…」

 

目覚めたのか声を出す活瓶、その間にも大きくなっていき、警察の拘束具を破壊するほど巨大化する。

 

呼吸するだけで周囲の活力を吸ったのか最初はリューキュウより小さかった活瓶が次第にリューキュウより大きくなってしまう。

 

周囲の倒れた警官や蛙吹、麗日を守るためにリューキュウも抗うが防御する度にリューキュウも活力を吸われて行ってしまう。

 

上空に飛んでいた波動がすかさず波動を放つが、巨大化し元気溌剌な活瓶には通用しない。

 

決定打が撃てず劣勢のまま20分が経過した。リューキュウは動けない蛙吹や警官達を気にして派手に動けない。

 

そんな状況で蛙吹は自分の無力を嘆いていた。

 

また足手纏いなのか、相手が薬を使いブーストしているとはいえ、ただへたり込んでいるだけで良いのかと自分の体に活を入れた。

 

「…ウラビティ、私を浮かせて」

 

「フロッピー、何か手が…?」

 

「一泡くらい吹かせてやるわ」

 

「…OK」

 

ウラビティが五指で触り、浮遊していくフロッピー。

 

 

 

 

 

活瓶の対応に追われている波動とリューキュウを視界に入れながら蛙吹は両手を前に合わせる。

 

(使うわ!クロスちゃん!)

 

 

 

 

「お願い!力を貸して!!『神衣!ウンディーネ!!』」

 

 

 

 

周囲の空気が蛙吹に集中し、蛙吹から光が発し、その姿が見えなくなる。

 

発生する圧倒的な力に活瓶も波動もリューキュウも振り返り止まってしまう。

 

「神衣って…梅雨ちゃん…?」

 

驚愕する麗日。

 

発光の中からは白衣のレオタードにフリル、普段の黒の髪とは違う青の長いポニーテール、所々に水の青の衣装と見慣れた大弓を構えた蛙吹が浮いていた。

 

「運命くんの!?」

 

「なんでフロッピーが…」

 

 

 

 

「ぐっ…制御が!?でもやって見せるわ!『蒼の四連!』」

 

圧倒的な神衣のエネルギーが蛙吹を襲う。必死の制御をしながら目標を視認し、姿勢を制御し大弓を引く。

 

引かれた弓に水の矢がセットされ射出する。拡散し多方向から迫ってくる矢に活瓶は迎撃の為に拳を振りかぶる。

 

「そんな爪楊枝みたいな矢が効くかよっ!?いてぇ!!」

 

見た目の細さから威力を見誤った活瓶の腕に矢が突き刺さる。それを確認したリューキュウ達は即座に動いた。

 

「私達を!」「忘れていいの!?『ねじれる波動』!」

 

3方向からの攻撃で的を絞らせない。

 

地上ではリューキュウが、空では波動と蛙吹が連携して攻撃する。固定砲台の蛙吹に対し、波動の攻撃も移動しながらの囮の一撃や顔への攻撃などで効果を表している。

 

「『蒼海の八連!!』」

 

リューキュウのタックルに、活力を吸う目的で掴もうとする活瓶をしっかり狙った8発の矢で攻撃する。

 

背中から刺さった8矢に流石の活瓶も痛みで暴れる。

 

「いってーだろうが!」

 

「投降しないなら撃ち続けるわよ!」

 

戦闘は拮抗していた、活瓶の個性は既にブースト切れで接触さえ気を付ければこれ以上の巨大化は止まり、3人の連携で何とか繋ぎ止めれていた。

 

 

 

 

 

 

 

そこに状況を変える声が響いた。

 

「麗日さん!」

 

「デクくん!?」

 

突入組だった緑谷が入口以外から出現し、慌てた姿で叫ぶ。

 

「応援を呼びに来た!あっちの十字路の真下に目標がいる!プロが戦って足止め中だ!加勢を!」

 

状況を変えざるを得ないその声にすかさずリューキュウが突撃し、両腕を自分に集中させながら叫ぶ。

 

「皆!!指示通りに!ウラビティ!」

 

活力を吸われてへたっていた麗日が気合の走りでリューキュウと組み合っている活瓶を個性で浮かす。

 

その瞬間蛙吹は一気に集中し大技を放つ!

 

「これが今の私の全力!『蒼穹の十二連!!』一気に引っ張るわ!!」

 

大弓から手元に紐が付いたように繋がった12発の矢が活瓶の背中に刺さり、麗日の浮遊から神衣の飛行へと切り替え一気に目標地点まで引っ張りながら飛ぶ。

 

「ネジレ!!ありったけを私ごと!」

 

リューキュウがそれに合わせ全力で羽ばたく、目標の上で地面へ向けて最後の力を振り絞る。

 

自身に活力を吸われた者がここまで動けることに活瓶は動揺する。

 

「なんで動けるんだ。この女共ォ!!」

 

答えなど決まっていた。

 

「「「毎日言われてるから『更に向こうへ』って!!!」」」

 

リューキュウの背ごと最大出力の波動を放ち、蛙吹の振り抜きと麗日の無重力が解除され衝撃で地面を貫く。

 

すぐ下の地下空間まで勢いは続き、活瓶を勢いそのまま地下の床に叩きつけ漸く気絶させることに成功する。

 

神衣化の限界を迎えた蛙吹が解除すると同時に瓦礫に着地する。

 

そして地下大広間では先ほどまで地上にいたはずのデクが落下してきたリューキュウ事務所に驚愕していた。

 

同じ人間が二人いたことに事前調査で繋がりが僅かながら確認されていたその集団を思い出すのと、上から何か叫びながらマスクの男がすり落ちてくるのを確認したのは同時だった。

 

「敵連合…!?」

 

厄介な敵連合の登場に焦るリューキュウ。麗日も状況を把握しようとするが、先に蛙吹がそれを発見してしまう。

 

瓦礫の突起物に身体の中心を貫かれているサーナイトだった。

 

「ナイトアイの保護頼む!!運命君に!!」

 

叫びながら包帯だらけの少女に駆けて行く緑谷。

 

状況は混乱の一途を辿っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【クロスちゃん!ナイトアイが!!早く来て!】

 

契約による通信からの叫びに、全ての扉を破壊しながら漸く大広間に到着した時には既に戦闘は地上へ移っていた。

 

「一体どうなってんだおい!?治崎は!?」

 

大破壊の痕跡に散らばる面々に必死に状況を把握しようとするミルコと運命。ミルコの声に気付いたリューキュウは降りて来た敵連合のコンプレスを左手で捕縛しながら叫ぶ。

 

「ミルコ!治崎は地上よ!」

 

「クロスちゃんナイトアイを!!今ウラビティと地上に上がったわ!」

 

「「わかった!!」」

 

二人の言葉に己がすることを理解するミルコと運命。

 

開いている天井に即座に風の刃が展開されミルコが跳び上がっていき、運命も垂直に飛び上がる。

 

運命が地上に上がった所のすぐそばにいた重傷のナイトアイと麗日を見つけ駆け寄る。

 

「ナイトアイ!?このまま動かすなよ麗日!まずは出血を止める!」「わかった!」

 

左腕の切断と大きなトゲの体中心部への貫通に運命は最大限の力を込めて回復を発動させる。

 

「『癒しの恵みよ!キュア!!』」

 

回復により出血は治まるが、胴体部分がどうしようもなかった。運命の回復は欠損は治せない、故に今この場で出来ることは延命のみだった。

 

「回復を続けて病院まで持たせる!絶対助けるから気持ちを切らさないでナイトアイ!!」

 

患部を中心に回復をかけ続ける運命、その必死さに麗日は状況を察し、しかし今できることは無いことが悔しかった。

 

上空で激しい戦闘を続けている緑谷と治崎を見る事しかできない。

 

地下でいる時、ナイトアイは未来を見て、緑谷が殺されると言った。

 

だが空での決戦は聞かされた絶望とは違っていた。

 

「デクくんが殺されるって…?本当ですか…」

 

「それが私の見た変えようのない未来、だがこれは…」

 

そして緑谷は手下と融合し巨大化した治崎を相手に殴り勝ち、広い道路に渾身のパンチで叩きつけた。

 

沈黙する治崎に着地した緑谷は背中の壊理を気遣う。

 

「エリちゃん…怪我はない?ごめんよ僕が至らないばかりに…」

 

しかし返ってきたのは力の激流であった。

 

先ほどまでは緑谷の力に耐えきれない身体を巻き戻し続けていたその個性が、さらに暴走して緑谷を襲う。

 

そこに意識を取り戻したのか治崎が襲ってくるが、巻き戻しの激流にさらされて手下と融合前にまで戻されてしまう。

 

次の瞬間ミルコが治崎に駆け寄り、腹に大きく一発蹴りを入れて気絶させて両手を捻り上げ、個性の発動を防ぐ。

 

ナイトアイは回復をかけ続ける運命の手を取り、強い目で語り掛ける。

 

運命もその視線の意図を感じ取り、麗日にナイトアイを任せ緑谷に近づく。

 

 

 

 

 

 

 

緑谷と壊理から放たれる膨大なエネルギー、それと同等の力が運命から放たれ、運命の背中に魔法陣の様な青き時計を形作る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『時を統べる神の御技を…今此処に…!タイムストップ!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背中の時計が時を刻む。

 

運命が両手を翳し力を発動すると一瞬の発光の後、緑谷と壊理が力の激流と共に”止まった”。

 

 

「「「!?」」」

 

「一体何が…」

 

「止まった?」

 

周囲にいた面々が唖然とする中、運命が背中越しに声を出す。

 

 

 

「オレが二人の時を止めた。本当は数秒間くらいしか持たないはずだけど、時の精霊の影響でもう少し止めれるはず」

 

「…エレメンタル、お前は…」

 

ナイトアイがその力に驚愕するも運命は全身に冷や汗を流しながら叫ぶ。

 

「誰かイレイザーヘッドをここに!本当の意味で力の暴走を止めれるのはイレイザーだけだ!早く!!」

 

運命の言葉に動けるものが走り出し、警察は無線ですぐに連絡を回す。

 

そこにルミリオンらを救出に動いていた蛙吹が相澤を背に戻って来て、何も聞かなくても相澤の顔を緑谷と壊理の方へ向け、抹消が発動した。

 

同時に緑谷と壊理が動き出し、力を失い壊理が気絶した。

 

漸く止まった壊理を緑谷が抱いて戻ってくる。

 

動けるものが率先して事態の収拾に走る。

 

敵の逮捕に怪我人の救助、リューキュウが警察の一部にすぐに敵連合のメンバーの捜索を指示し、ミルコが率先して周囲を跳び回る。

 

運命は他の重傷者への最低限の処置と予断を許さないナイトアイの延命を続ける。

 

ナイトアイが一番に救急車に連れていかれる。

 

緑谷がナイトアイに声をかけて少しだけ会話をする。

 

その間にも救急隊員達は迅速に動いていく。

 

「君は?ヒーローは下がってください、ここからは私達が」

 

「リカバリーガールの弟子、エレメンタルです、回復術が使えるので同行させてください」

 

「リカバリーガールの!?」「本当よ!リューキュウの名で保証するから同行させて!早く!」

 

医療関係において絶大な支持を誇る医療系ヒーローの名に救急隊員が驚くもリューキュウの言葉に押されて同行が許される。

 

「わかりました!お願いします!」

 

「ありがとうございます」

 

「運命君…お願い!」

 

「全力を尽くすよ、緑谷」

 

縋る目で見る緑谷に頷く運命、そして車は発進し、車内では医療と回復で処置が続けられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミルコは治崎を警察に引き渡した後、即座に敵連合を捕縛する為に走り回り、トゥワイスを発見し即座に蹴り倒すもそれは二倍で増やされた分身であり泥となって消えた。

 

悔しさでさらに捜索範囲を広げるも見つからず、死穢八斎會の事務所前へ戻ってきた。

 

そこでは地元ヒーローらとまだ動けた者達が被害の確認に当たっていた。

 

「ミルコ!連合は?」

 

ミルコを発見した波動が上空から近寄り声をかけるもミルコは顔を顰めて首を横に振る。

 

「分身の方だった、トゥワイスって奴だな」

 

「そう…」

 

「にしてもデク…だったか?インターン生もまだまだ面白ェ奴いたんだな」

 

ミルコは地上へ戻った時を思い出す。巨大化した治崎を相手に空中戦を繰り広げ圧倒的な速さと強さを見せた緑谷、それはまるで平和の象徴オールマイトすら幻視させるほどのものであった。

 

「うん!でっかいのをしっかり被害の少ない所に叩きつけてたし、頑張ってたんだよ!ウラビティもフロッピーも、そうだ!フロッピーが神衣したんだよ!知ってる?ねぇ!」

 

「あぁ?神衣だと?何でアイツ以外が使えんだ?ってもう殆ど病院か、また機会があれば聞くとすっか。ネジレも活力吸われて限界だろ?休んでリューキュウの傍にいろ」

 

「…うん、そうするね。病院の方も気になるけど…」

 

「………言われなくてもアイツは全力尽くすだろう、だが覚悟はしとけ…」

 

「………」

 

二人は病院の方向を見やり、祈る様に目を細めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命は自分が寝かされていることに気付きガバっと起き上がる。

 

最後の記憶は手術室まで入り医療と回復でナイトアイを治療している所までだった。

 

急いでベッドから降り、個室の病室からとび出る。現在位置は分からないがとりあえず動き、ある病室の前で立っている見知った人物達を発見し駆け寄る。

 

「リカバリーガール!」

 

「おや、起きたのかい。…アンタも頑張ったね、入りな」

 

回復の師であるリカバリーガールが目の前の扉の中へ入っていく。

 

運命も追って入るとそこにはセンチピーダーやバブルガール、相澤に緑谷、そしてオールマイトが立っていた。

 

泣いているバブルガールにハンカチを差し出すセンチピーダー。

 

手術着のままの医師、それは運命と共にナイトアイの手術を担当していた医師であった。

 

「手の施しようがなく…正直生きているのが不思議なほど、リカバリーガールのお弟子さんが懸命の延命を行ってくれましたが…」

 

「こうなっては治癒では何ともならないよ…運命、あんたはよくやったよ…」

 

「残念ながら、明日を迎えることは…かなわないでしょう…」

 

何度も頭によぎったその結論を医師にも師にも突き付けられる。

 

運命は足を進め、ナイトアイの横に立つ。

 

それに気づいたナイトアイが目を細目、声を出す。

 

「…ありがとう、エレメンタル。君は…時間をくれた、これで、別れを、ちゃんと告げられる」

 

「っ!」

 

「何度も、回復を使ってくれて、分かった、この身体はもう壊れてしまったのだと…」

 

運命も感じていた回復が身体に留まらない感覚、それを本人もわかっていたのだ。

 

「もう少しだけ足掻かせて下さい!今度は成功させて見せますから!!」

 

涙を流す運命が今ある全ての力を練り上げて、力を発動させる。

 

 

 

 

「『紡ぎしは蘇生、訪れぬ終焉、永劫たりえる光の奇跡に名を与え、いま希望を宿せ。レイズデッド!』」

 

 

 

 

病室に広がる魔法陣、その力がナイトアイに降り注ぐ。

 

光がナイトアイを包み込むが、霧散して消える。

 

悔しさに唇から血を流す運命。ナイトアイがその手を握る。

 

「あたたかい光だ、もう充分もらった、ありがとう」

 

弱々しい手を握り返し、かける言葉が見つからず、頷くしかない。

 

「さぁ、他の人に譲りな、あんたが作った大切な時間だ」

 

リカバリーガールの言葉に運命が下がる。病室の端まで歩き、脱力感で膝から倒れそうになり、近くにいた男性医師に支えてもらう。

 

「君はさっき今のを唱えて気絶したんだ、無理をしてはいけないよ」

 

「…すいません」

 

「代わります、歩けるか、運命」

 

相澤が逆側から運命を支え、病室の外のベンチまで促し座らせる。

 

入れ替わるように通形が叫びながら入っていく。

 

中から声が聞こえる度に、拳に力が入る。

 

「何度もナイトアイに回復をかけ続けたんだってな、お前はよくやったよ」

 

「でもっ」

 

堪えられない涙が下に落ちていく。相澤は運命の頭に手をやり、ゆっくりと撫でる。

 

「無意味じゃない、無駄じゃない。お前のおかげでナイトアイは最後の言葉を皆に残せている。お前が頑張った結果だ」

 

頭から背中へ撫で続けられる手の暖かさだけが感じられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分後、サーナイトアイは息を引き取った。

 

病室から出て来たオールマイトが涙が残る顔で運命を見つけ、強く抱きしめる。

 

「ありがとう運命少年、君の献身のおかげで、ナイトアイは笑顔で逝ったよ。最後まで事務所の引継ぎなんて指示しやがって、ワーカホリックここに極まれりさ。ナイトアイらしい」

 

「オールマイト…」

 

「君がいなけりゃ私は最後に和解出来なかったかもしれない、ナイトアイは通形少年に最後の言葉を残せなかったかもしれない。ありがとう、ありがとうな」

 

痩せこけた身体から感じる力強さが伝わり、運命はただ頷いていた。

 

 

 

 

 

そして翌日

 

開いていたベッドを借りた運命が起き、運んでもらっていた荷物から制服へ着替え一階に降りるとリカバリーガールと相澤と緑谷がロビーでテレビを見ていた。

 

内容は治崎を護送中の車が敵連合に襲撃され、重要な証拠が紛失したことだった。番組内では警察への批判などが行われていた。

 

「運命も来たか。とりあえず生徒を学校に戻す。通形はもう少し様子を見るとの事だが、他は治癒して完治してる。そろそろ来る頃だ」

 

「あたしゃもうちょっとここの患者さん治癒して回ってくるかね」

 

「…同行します」

 

「いや、運命は緑谷と切島と警察への事情聴取がある」

 

「あ、じゃあ先輩に挨拶してきます、荷物お願いします」

 

そう言ってすぐに歩き出していく緑谷。

 

「あんたもまずは身体を休めな」

 

ポンと運命の手を叩き歩いていくリカバリーガール。

 

「…はい」

 

「お前には壊理ちゃんの個性のことについて話し合わないといけないことがあってな、座れ」

 

「はい、壊理ちゃんについてはオレも気づいたことがあって…」

 

相澤は緑谷が気づいたことと今の隔離の現状を。運命は彼女を直に見て分かったことを相澤に告げ、対策を考える。

 

そこへ緑谷が通形との会話を終え戻ってき、すぐに切島も降りて来た。

 

再会を喜ぶ切島に二人も応え、病院を出る。そこには待機していた警察がおり、3人を事情聴取の為にパトカーへ誘った。

 

 

 

 

 

 

 

そして3人は夜にようやく雄英に帰還した。

 

3人で歩いていると運命が急に立ち止まり振り返る。

 

「「?」」

 

それに不思議に思っていると、建物の向こうから同じく制服の麗日と蛙吹がこちらを発見して手を振って近寄ってくる。

 

「お、デクく~ん切島くん運命くん!」

 

「麗日さん達も今戻ったんだね」

 

「リューキュウの事務所で色々と手続きがあったの」

 

「こっちもだよ」

 

蛙吹の言葉に切島も苦笑いで同意する。そして蛙吹と運命は顔を合わせ、互いに視線を絡ませる。

 

「……」

 

「……」

 

視線以上に会話してそうな二人に切島がツッコむ。

 

「いや何か話せよ!何で黙るんだよ」

 

「あ、また二人…」

 

麗日がジト目になる。

 

「いやいやいや、ただ疲れてただけ!」

 

「そうよ、何言えば良いか考えてただけよ」

 

「怪しい…」

 

運命が焦りながら寮へ向き直る。

 

「さぁ、帰ろうぜ」

 

「なんだか久しぶりに帰ってきた気がするね」

 

「ええ!」

 

5人が扉を開け、靴を履き替えて中へ入るとそこにはクラス全員が心配そうな顔で待っていた。そして5人を見つけるとすぐに駆けよって声をかけてくる。

 

「帰ってきたァアアア!!!奴らが帰ってきたァ!!!」

 

「大丈夫だったかよォ!!?」「大変だったな!」

 

「お騒がせさんたち☆」「ニュース見たぞおい!!」

 

「皆心配してましたのよ」「まァとにかくガトーショコラ食えよ!」

 

「神野の時といい、お前ら毎度凄ぇことになって帰ってくる!運命は腕あるか!?」

 

「あるある、ほら」「いやそっちなくなった方だから!右腕見せて!?怖いよいいかげん!」

 

「お茶子ちゃん梅雨ちゃん無事で良かったよ~!!」「ありがとう」「ケロぉ」

 

盛大な出迎えに5人も帰ってきた実感が湧いてくる。

 

揉みくちゃにされていると飯田が仕切り、一度休ませてやろうと言う。

 

それに緑谷が大丈夫と答えたことで、飯田が激しく心配していたことを身体と声全体で表していく。

 

八百万がハーブティーを煎れに行き、砂藤がガトーショコラを再度進めてくる。

 

麗日が両手を見つめ、救けたいと再確認し、他の4人も同意する。

 

瀬呂が切島に絡み、事件の箝口令があった事を告げる。

 

芦戸が切島を気遣い、切島もまだまだだわと返す。

 

そして芦戸は口田から借りた兎で蛙吹と麗日を癒そうとする。

 

兎を抱かせてもらった蛙吹が感触などを堪能して、悪戯顔で運命に近づける。

 

「んお!?って兎か…見慣れてるはずなのに条件反射しちゃうわ…やめてよ梅雨ちゃん…」

 

視界に入った白い長耳に運命は思わず正対し、防御姿勢を取ってしまうも本物の兎に防御を解く。

 

「マジビビりじゃねーかよ…」「ミルコに普段なにされてんだよ…」

 

「ミルコの蹴りは避けるか消力(シャオリー)するしかないんだ、受けちゃいけない…いけないんだ…」

 

「ふふ、ごめんなさいクロスちゃん、冗談よ」「オッケー!」

 

「軽すぎへん?」「日常になってそうなのがまた…」

 

等とじゃれあっていると爆豪と轟が明日の仮免講習の為に帰っていき、運命達5人も疲れてるだろうからとガトーショコラとハーブティーを貰ってそうそうに部屋へ帰った。

 

運命も昨日を振り返り、様々な事を考え、深い眠りに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





仮免試験時に緑谷は、救助中にトガに血抜かれていました。

残り数話、B組との対抗戦まで考えてます。

後はifで10年後の壊理ちゃん達世代の雄英話も書きたいかなと。

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