僕の運命アカデミア   作:乙子

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最終話~夢であるように~

 

 

 

11月も下旬に差し掛かる頃

 

運命、緑谷、切島、麗日、蛙吹の5人は相澤に呼ばれて行くと、そこにはビッグ3の三人と遊ぶ壊理の姿があった。

 

「雄英で預かることになった」

 

「近い内にまた会えるどころか!!」

 

波動が壊理の髪を結っており、ティポは波動の膝の上でくつろいでいる。

 

「おぉ~ねじれ君の膝は気持ちいいね~バリボ~」

 

「本当?じゃあ今度は壊理ちゃんを膝枕してあげるね」

 

「はい」

 

「わーエリちゃんやったー」

 

「私、妹を思い出しちゃうわ。よろしくね」

 

「よろしくお願いします」

 

「ティポ、壊理ちゃんと楽しく遊んでるかい?」

 

「当たり前さ!エリとぼくの中はもう蜜月な男女の関係だからね!クロス君が入る余地は無いよ?」

 

「ティポに性別は無いよ…生意気な奴め。こうだ!」

 

「あー伸びるうううううううう、伸びちゃううううううううううう」

 

運命の顔まで飛んでくるティポが捕まりぐいっと左右に伸ばされる。

 

ソファーではツインテールにされた壊理がティポと同じ髪型で笑っている。

 

運命の手から逃れたティポが同じ髪型の壊理の周囲を回転しながら楽しそうに飛び回る。

 

緑谷はその光景に口を開けながら聞く。

 

「どういった経緯で…!?」

 

「いつまでも病院ってわけにはいかないからな」

 

すると一度言葉を切って、相澤と通形が5人を外へ誘う。

 

扉を出て少し離れると壊理には聞かせられない話を始める。

 

「壊理ちゃん、親に捨てられたそうだ。血縁にあたる八斎會組長も長い間意識不明のままらしくて、現状寄る辺がない」

 

「そんでね、先生から聞いたかもしんないけど、個性の放出口になってる角、わずかながらまた伸び始めてるそうなんだ」

 

暴走を思い出した麗日。

 

「じゃあ…またああならないように?」

 

「そういうことで、養護施設じゃなく特別に雄英が引き取り先となった。教師寮の空き部屋で監督する。様子を見て…強大すぎる力との付き合い方も模索していく。検証すべきこともあるし…まぁおいおいだ」

 

「相澤先生が大変そう」

 

「そこは休学中でありエリちゃんとも仲良しなこの俺がいるのさ!ティポと運命君もいるし万全の体制さ!忙しいだろうけど皆も顔出してよね」

 

「「「「「もちろんです!」」」」」

 

そこに中から天喰がふらつきながら歩いてきて、通形の肩に手を置く。

 

「エリちゃんが体も心も安定するようになれば…無敵の男復活の日も遠くない」

 

「そうなれば嬉しいね!でも環、ティポに頭齧られながら言うのは面白いんだよね!」

 

「…取って」

 

「環君は美味しい匂いがするからつい~」

 

「早速で悪いが3年しばらく頼めるか?」

 

「ラジャっす!」

 

「A組は寮へ戻ってろ、このあと来賓がある」

 

そう言って相澤はA組を寮へ帰した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A組寮ロビーでは来賓に備えて全員が揃っていた。

 

「へっちょい」

 

「風邪?大丈夫?」

 

「いや…!息災!我が粘膜が仕事をしたまで」

 

「何それ」

 

常闇のくしゃみを心配する麗日

 

「噂されてんじゃね!?ファン出来たんじゃね!?ヤオヨロズー!みたいな」

 

「茶化さないでくださいまし、有難いことです!」

 

「常闇くんはとっくにおるんやない?だってあのホークスのとこインターン行っとったんやし」

 

「…いいやないだろうな。あそこははやすぎるから」

 

そこに運命もお茶を片手にソファーに座り話に入ってくる。

 

「でも前のインターン常闇とホークスが一緒に飛んでる所ニュースになってたじゃん」

 

「見た見た!常闇いつの間に飛べるようになってたんだよ」

 

「あれはパトロールの時だ、事件への急行には速さが全然足りなかった。未熟」

 

「わかるーあの事件への爆発的速さ凄いよなー。まさにトッププロだって思うよ」

 

「運命君はもう追いついてるよね?」

 

「オレだってミルコに最初追いつけなかったし、風の刃の移動方法編み出さなかったら放置されてたからなぁ」

 

「速さへの対応、また訓練手伝ってくれ運命」

 

「うん、闇の加速(ダークブースト)深き闇(ディープダーク)鋭き闇(シャープダークネス)…うーん、何かカッコいいの無いかな」

 

ソワワワとなる二人に周りは呆れ顔になる

 

「出たよ中二病患者共め」

 

「これが3位と7位のヒーローの弟子なんだよなぁ…」

 

瀬呂と尾白の言葉がため息とともに漏れる。

 

雑談していると寮の扉が開き、飯田がいち早くそれに気づく。

 

「あ!!来たぞ皆!お出迎えだ!!」

 

「煌めく眼でロックオン!」「猫の手手助けやって来る!」「どこからともなくやってくる」「キュートにキャットにスティンガー!」

 

「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ(オフVer.)」」」」

 

私服で現れたプッシーキャッツがババーンとキメポーズで現れたのであった。

 

「プッシーキャッツ!お久しぶりです!」

 

「元気そうねキティたち!」

 

それぞれがプッシーキャッツに挨拶していく。

 

「あん時ゃ守り切ってやれずすまなんだ爆豪」

 

「ほじくり返すんじゃねェ」

 

「そして運命もだ!」

 

「ぐぁー!ハグが強い、あ、でも良い匂いする」

 

「以前約束したからな!どうだ!軟体ハグも味合わせてやろう!」

 

「アッー!新感覚ぅーーーー!!」

 

運命が虎に抱き着かれて大声で感想を言う。

 

抱き着きから巻きつきに代わり拘束されている運命にピクシーボブが悪戯顔で近づいてくる。

 

「元気そうだね少年!腕ももう慣れた?」

 

運命の頬をぷにぷにと突きながら左腕を心配するピクシーボブ。

 

「えぇ、土で作るのがやっぱ便利なんで多用してます」

 

「ふっふっふ、そうだろうそうだろう。土こそ最高なのさ!流石に土での飛行方法聞かれた時はびっくりしたけどね」

 

「せっかくの師匠なんですから聞いてみようと思いまして、でも土の足場作ってそこから射出の方法は確かに便利でした。ありがとうございました」

 

以前の神野以降連絡先を交換し、ちょくちょく教えを貰っていた運命は笑いながらそう言う。

 

運命達以外もマンダレイと一緒に来ていた洸汰が緑谷と会話し、緑谷とお揃いの靴を買っていることなどを喜んでいたりしている。

 

砂藤や麗日、障子が歓待の準備をしていると、すぐにB組にも寄るからと本題に入る。

 

「復帰の挨拶に来たのよ」

 

「復帰!?」「おめでとうございます!!」

 

「ラグドール個性戻ったんですか?奪われての活動見合わせだったんじゃ」

 

緑谷の疑問にラグドールは手を前に出しパソコンを打つしぐさで返す。

 

「戻ってないよ!アチキは事務仕事で3人をサポートしていくの!OLキャッツ!」

 

「タルタロスから報告は頂くんだけどね…どんな、どれだけの個性を内に秘めてるか未だ追求してる状況。現状何もさせないことが奴をおさえる唯一の方法らしくてね」

 

「AFO…」

 

左手からみしっと音がなるほど握りしめて目を鋭くさせる運命。

 

爆豪、緑谷などのあの日神野でAFOを見た面々も同じくあの邪悪を思い出していた。

 

「では何故このタイミングで復帰を?」

 

八百万の言葉にマンダレイが、今から言う事SNS載せるの禁止ねと指を立てながら続ける。

 

「今度発表されるんだけど、ヒーロービルボードチャートJP下半期。私達411位だったんだ」

 

「前回は32位でした」「なるほど、急落したからか!!ファイトっす!!」

 

緑谷と切島の言葉にラグドールが声を張り上げる。

 

「違うにゃん!全く活動してなかったにも拘わらず3桁ってどゆ事ってこと!!!」

 

「支持率の項目が我々突出していた」「待ってくれてる人がいる」

 

「立ち止まってなんかいられにゃい!!」

 

プッシーキャッツの4人が並び決意を込めた顔でそういう彼女達はまさしくヒーローで、生徒達は憧れを強くする。

 

「そういう事かよ漢だ!ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」

 

漢気で泣く切島。他の面々もビルボードのことを話題にしていく。

 

「そういえば下半期まだ発表されてなかったもんね」

 

「色々あったからな」

 

「オールマイトのいないビルボードチャートかァ、どうなってるんだろう楽しみだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてビルボードチャート下半期の発表日の17:30

 

昼から続く特番がもうすぐ発表となり盛り上がっていく。

 

A組も殆どの面々がロビーで視聴態勢に入っている。

 

TVではもうすぐ登壇とのテロップと控室から出てくるトップヒーロー達。

 

一番に部屋を出て廊下のカメラに気付くミルコ。

 

「おぉーミルコだ。相変わらずキレーだな」「凄い筋肉、実物見れたの幸運やったなー」

 

両手を長い兎耳に当て、歯を剥き出しにしながらポーズを決めて歩き去るミルコ。

 

それを見て運命は苦笑い。

 

「機嫌良さそう、もしかしてランクアップかな?」

 

「お!お弟子さんわかりますか?」

 

瀬呂の言葉とノリに応じて解説風に喋り始める運命。

 

耳の角度ぉ(ジャンプ力ぅ)…ですかねぇ…あれが垂直でピンっとしてると上機嫌。倒れていくと不機嫌なんですね、声を掛ける時は耳の角度に気を付けましょう、腹を蹴られますからね」

 

「多分蹴られたことあるの敵とお前だけだよ」

 

「やっぱりヒーロー活動を共にした運命君の話は貴重だなぁ」

 

「デクくんめっちゃノート埋めて行くやん」

 

ミルコの後ろにシールドヒーロークラストが、次にエッジショットとシンリンカムイが話ながら歩いていく。

 

トップ10以内は確定している面子だがどの位かは壇上で発表となっている。

 

次にリューキュウが少し居心地が悪そうに歩いていく。

 

「「リューキュウ!」」

 

インターン先にお世話になっている麗日と蛙吹が声をあげる。

 

「ドラグーンヒーローやっぱかっけー」

 

「ドラゴンだもんね」

 

「リューキュウ、薬ありがとう。愛飲してます」

 

運命は左ポケットからリューキュウに教えてもらった薬瓶を持ち抱きしめながら感謝を述べている。

 

「お前だけなんか違うんよ運命」

 

「それリューキュウ印だったのか…」

 

瀬呂と尾白が冷や汗を流しながらツッコむ。

 

リューキュウの後ろからはウォッシュやヨロイムシャ、エンデヴァーとホークスが並んで歩いていく。

 

「あれ、エンデヴァー、コス変わった?」

 

「うん、前はあの肩や腕のアーマー無かったよね。スーツも前はX字だったのが大の字を意識したものに変わってるのかな?」

 

「ノート凄い更新されていってるじゃん、喋りながらそこまで書けるのもう匠の技だよ緑谷」

 

「む、ホークス」

 

「めっちゃエンデヴァーの事見てない?」

 

「ある意味不動の2位だった男に何を思うんだろうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂にトップ10の紹介が始まった。

 

「『神野以降初めてのビルボードチャート!!その意味の大きさは誰もが知るところであります!!これまで発表の場にヒーローが登壇することはありませんでした。しかし今回は!ご覧ください!!』」

 

数万人は収容出来そうなホール、そこは大人数のヒーローや観衆で満杯になっている。

 

そして呼ばれたヒーロー達が登壇していく。

 

「『No.10 前回9位からワンランクダウン!!ドラグーンヒーローリューキュウ!!』」

 

「あーリューキュウランクダウンかー」

 

「それでも10位は凄いことよね」

 

麗日と蛙吹が少し残念そうに、しかしトップ10の凄さに拍手している。

 

No.9にヨロイムシャがNo.8にウォッシュが登壇していく。

 

ウォッシュが出るとついCMの歌を口ずさんでしまう面々。

 

「ウォッシュの歌良い歌だよな~」「わかる」

 

「子供も覚えやすいし、内容は大人向けで渋いんだよな」「わかる」

 

「『No.7 大躍進!!成長止まらぬ期待の男!!シンリンカムイ』」

 

「すげー、一気に7位かー緑谷と爆豪は地元で見た事あんの?」

 

「あァ?駅らへんでいたなそういやァ」

 

「そうだね、マウントレディも同じ管轄だったみたいで敵協力?して捕まえてたよ」

 

「シンリンカムイのエピソードは聴いちゃうともう応援したくなっちゃうもんねー」

 

「あ、チーム組んだマウントレディも出てるじゃん峰田?」

 

「ひぃ!オイラにその名前を出すんじゃねぇ!!」

 

「『No.6 ザ・正統派の男は堅実に順位をキープ!シールドヒーロークラスト!』」

 

「クラストはやっぱ正統派の漢だよなぁ!漢泣きが絵になるぜ!!」

 

No.5に忍者ヒーローエッジショットが、そして

 

「『No.4 後進育成にも手を出し空を跳び出したこのバニーはランクも一気にアップ!ラビットヒーローミルコ!』」

 

「ミルコすご!これ歴代女性ヒーローの順位で最高と違う?」

 

「10年前位に一期だけ女性ヒーローが3位になったことがあるはずだよ、でも4位は凄いや。ね、運命君」

 

「………」

 

「こいつ腕組んで頷くだけとか後方弟子面してんな」

 

「満足そうな顔しやがって」「いや、ミルコは本気で一位狙ってるからここで満足なんてしないと思うよ」「めっちゃ早口で喋るじゃん」

 

「クロスちゃんなんだかんだ言ってミルコのこと好きよね」

 

「『今回神野に関わったヒーローたちの支持率が軒並み上がっているようですね。特に雄英高校の職業体験で関わりのあった生徒の救出に向かったミルコとこの男!』」

 

その発言にぴくっと爆豪と運命の眉毛が動く。

 

周囲もその発言はこの場に効くから止めてくれと心の中で思いスルーしていく。

 

「『活動休止中にも拘わらずNo.3!支持率は今期No.1!ファイバーヒーロー!ベストジーニスト!!一刻も早い復帰を皆が待っています!!』」

 

「「「おおおお!」」」

 

「ベストジーニスト早く治ると良いな!爆豪!!」

 

「ふん、勝手に治してすぐ戻ってくんだろ」

 

「リカバリーガール何回か治癒行ったらしいんだけどね」

 

「そうなん?それでも時間かかってんねやね」

 

「……」

 

「『No.2 マイペースに!しかし猛々しく!破竹の勢いで今!二番手へ!ウィングヒーローホークス!!』」

 

「ホークス…」

 

「18歳で事務所持ってすぐトップ10入りで22歳で2位ってヤバ過ぎだろ」

 

「普通はどこかの事務所の相棒で経験積んでって流れだけど、やっぱ普通じゃないヒーローはトップに多いね」

 

「本当”はやすぎる男”だなホークスは」

 

「『そして!!暫定1位から今日改めて正真正銘No.1の座へ、長かった!!フレイムヒーローエンデヴァー!!』」

 

「風格やっぱすげぇよ」

 

 

 

 

 

 

それから一人一人コメントを求められる。

 

リューキュウの言葉に死穢八斎會に同行したインターン組5人がナイトアイを思い出す。

 

それからも続々とコメントが続いていくと突如ホークスが割り込み、マイクを奪い取り飛びながら今のヒーローへの取り組み方を問い、支持率が今一番大事と説く。

 

そして地面へ降り立ち、エンデヴァーへマイクを渡す。

 

「多くは語らん。俺を見ていてくれ」

 

ただそれだけを言うエンデヴァーに会場もA組も圧倒された。

 

轟はエンデヴァーをいつもの表情のまま、しっかり見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数日後、福岡でチームアップしたホークスとエンデヴァーが脳無に襲われ応戦するも街は大混乱が起きる。

 

エンデヴァーの幾たびもの必殺技が放たれるが、超再生で何度も復活する脳無にエンデヴァーとホークスも苦戦。

 

顔への一撃でエンデヴァーが倒れたかと思われたが不屈の精神で再度燃え上がり、ホークスとの連携で何とか倒しきる。

 

満身創痍の二人に敵連合の継ぎ接ぎ男荼毘が強襲するも、近くにいたミルコが文字通り跳んで来て蹴りを放つ。

 

それを紙一重で避けた荼毘は即座に泥水での転移で逃げを計る。

 

あまりの展開に見ていたA組の面々も安堵の息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに数日後

 

運動場γで冬仕様のヒーローコスチュームに着替えたA組の面々が揃っていた。

 

「ワクワクするねー」

 

「葉隠寒くないの?」

 

「めっちゃ寒ーい!!」

 

「根性だね、尾白っぽモフッときなよ」

 

「俺の尻尾をカイロ代わりにしないで、まぁ良いけど」

 

様々な冬への変更に皆が確認し合っている。

 

緑谷が爆豪のコスチューム変更に口を出し、爆豪もいつものキレを披露しながら返している。

 

運命は蛙吹と話していた。

 

「クロスちゃんは変わらないわね、元々長袖だったし」

 

「一応冬用だけどまぁ見た目は変わらないね、梅雨ちゃんはしっかり冬対策してるね」

 

「今まで冬は寒さでどうにもならなくてしっかり対策したんだけど少し暑いくらいね」

 

「あぁ、ウンディーネと契約したから寒さへの耐性ついてるはずだよ」

 

「やっぱりそうなのね、今日の訓練次第でまた考えてみるわ」

 

等と会話していると近くの麗日が何故かヘルメットに拳を叩きつけていた。

 

和気あいあいとした雰囲気の中、同じくヒーローコスチュームのB組が現れる。

 

「さァA組!!今日こそシロクロつけようか!?」

 

身体を仰け反らせながらポーズを決める物間。

 

B組の何人かはドン引きの表情で物間を見ている。

 

運命も心操や宍田などの比較的仲の良い面子を見て口角をあげる。

 

心操達も同じく好戦的な顔で見返している。

 

物間がいつもの高笑いと共に文化祭の出し物のアンケートなどを発表していて、切島や耳郎が反応しているが拳藤がいつものやり過ぎに手刀を叩きこもうとするも時間のロスを嫌った相澤が捕縛布で首を絞める。

 

「というわけで本日はA組対B組の合同戦闘訓練だ。ブラド、俺は用意をするから説明頼む」

 

そう言い近くに置いてあった荷物を取り出す相澤、B組担任ブラドキングが代わりに前に出て大声で今回の訓練内容を説明していく。

 

「今回はA組とB組の対抗戦!!舞台はここ運動場γの一角!!双方4人組を作り、一チームずつ戦ってもらう!!もちろん両組21名ずつなので5対4と4対5も必ず作る!完全同数など現場では希少だからな!今回の状況設定は”敵グループを包囲し確保に動くヒーロー!”お互いがお互いを敵と認識しろ!4人捕まえた方が勝利となる!」

 

「敵も組織化してるって言うもんね」

 

「シンプルでいいぜ!」

 

飯田はヒーローであり敵の設定に悩むが八百万にヒーローでいいと宥められている。

 

相澤は手元の機器を操作し、皆が見える大モニターに根津校長を模した飾りがついている檻を見せる。

 

「双方の陣営には『激カワ据え置きプリズン』を設置、相手を投獄した時点で捕まえた判定になる」

 

「緊張感よ!!」

 

そしてクジをひかされチームが決まる。

 

 

 

 

 

チームが発表されるまでの間にお互いのクラスでは敵クラスのキーマンの情報が話されていた。

 

 

A組では運命が

 

「オレB組の戦闘訓練後の回復とかやって色々聞いてるからわかる事話すよ。B組で気を付けないといけないのは心操、物間、骨抜、小森、拳藤だと思う」

 

 

B組では物間が

 

「A組で気を付けないといけないのはやはり運命、爆豪、轟、八百万、緑谷だろうね」

 

 

そうしている内に対決チームの組み合わせが発表される。

 

 

 

 

 

 

 

 

一回戦

 

 

A組:蛙吹梅雨・上鳴電気・切島鋭児郎・口田甲司・運命クロス

 

B組:塩崎茨・宍田獣郎太・円場硬成・鱗飛竜

 

 

二回戦

 

 

A組:青山優雅・常闇踏陰・葉隠透・八百万百

 

B組:黒色支配・拳藤一佳・小森希乃子・吹出漫我

 

 

 

 

三回戦

 

 

A組:飯田天哉・尾白猿夫・障子目蔵・轟焦凍 

 

B組:回原旋・角取ポニー・鉄哲徹鐵・骨抜柔造

 

 

 

 

四回戦

 

 

A組:砂藤力道・耳郎響香・瀬呂範太・爆豪勝己 

 

B組:泡瀬洋雪・鎌切尖・取蔭切奈・凡戸固次郎

 

 

 

五回戦

 

 

A組:芦戸三奈・麗日お茶子・峰田実・緑谷出久 

 

B組:小大唯 ・庄田二連撃・物間寧人・柳レイ子・心操人使

 

 

 

 

出された組み合わせに悲喜交交の声が上がる。

 

「アイヤー数的不利に加えて運命か…」

 

「運命氏との対戦は楽しみにしておりましたので嬉しいですぞ!」

 

鱗と宍田が。

 

「五人かーでもこの面子なら連携しやすいな、口田!前の虫取りの時にやった連携使おうぜ!」

 

運命の言葉に口田がコクコクと頷いている。

 

 

 

 

 

 

「スタートは自陣からだ、制限時間は20分。時間内に決着のつかない場合は残り人数の多い方が勝ち」

 

 

一回戦目のメンバーがスタート位置に歩きながら作戦を練っていく。

 

 

 

 

 

そして一回戦が始まった。

 

 

 

 

 

B組の面々は相手の個性から作戦を予測していく。

 

「索敵は口田氏でしょうな」

 

「あぁ、切島は接近戦闘専門だが機動力は無い、口田も上鳴も同じくらいだろう」

 

「逆に蛙吹氏は壁への張り付きと脚力でこの入り組んだ場では縦横無尽でしょう、警戒ですぞ」

 

「しかし結局の所…」

 

相手陣地に曇り空が広がっていく。それが誰の仕業かなど雄英1年生は既に知っている。

 

「運命…」

 

冷や汗をかきながらも進んでいくB組。

 

口田の索敵にあえてかからせる為に塩崎を目立つように孤立させ、近くを鱗が守っている。

 

しかし進んでいくが口田の索敵が来ない。

 

不思議がる円場が宍田に聞く。

 

「宍田、匂いは?」

 

「歪な風で様々な位置から匂いがしますぞ…運命氏の風操作でしょう」

 

「対策されるわな、でも動物使って索敵しないのはなんでだ?罠でもはってるのか?慎重に行った方が良いか。鱗!」

 

「わかった、塩崎、もう少しゆっくり…っ!?何だ!?落雷!何故あんな所に?」

 

突如落ちた雷に一気に緊張感が高まる。しかしその落雷の位置はA組のスタート位置付近であった。

 

「なんであんな所に落雷を…まさか上鳴氏を強化している!?」

 

その意図を推測し宍田の毛が逆立つ。

 

宍田の背に乗っていた円場もそれに同意する。

 

「やべぇ!あいつら動かず自分達強化してんのか!時間かけると不味いぞ!一気に進むぞ!鱗!塩崎!」

 

「迂闊、まさかこの様な事が」

 

「先に行って邪魔してきますぞ!お二人も早く頼みましたぞ!!」

 

宍田が一吠えして走り出す、鱗と塩崎も遅れながら自分達の最高速度で動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方雷が落ちたA組スタート位置の少し前では、上鳴が指を天に向け落ちて来た雷を帯電していた。

 

「おぉ、これで限界ギリギリまで溜まったぜ」

 

「帯電してスパークしてる上鳴カッコいいぜ!」

 

「今ので位置はバレたでしょうね、まだ視認出来る位置にはいないわ」

 

「そのまま高い所で警戒宜しく!切島上鳴完了!口田の方はどうだ?」

 

「…もう少し!」

 

「よし、じゃあ最後に」「来たわ!二人!」

 

言葉と同時に円場を背負った宍田が跳びかかって来て、先頭にいた切島を掴む。

 

「人数差はよろしくないのでさよならですぞ切島氏ぃいいい!!」

 

「地面に這いつくばってるなんて的だぜ口田ァ!」

 

切島を遠くに投げ捨てる宍田と、個性の空気の壁で檻を作り地面に向かって何かしていた口田を拘束する円場。

 

一気に二人を減らしその勢いのまま近くの蛙吹に襲い掛かり上鳴の放電を阻む動きをする。

 

上鳴が躊躇する間に宍田と円場の下から突如大きな水の渦が発生する。

 

「『青き星の覇者よ、旋渦となりて災いを呑み込め! メイルシュトローム!』思ったより早かったな宍田ァ!」

 

飲み込まれた宍田達は出口を探す。そして上へ跳び円場の足場で逃げようと深く膝を曲げる。

 

そこに旋回する水の中から蠢く影と声が聞こえた。

 

「水は私の領域よ、少し遊びましょう?」

 

「蛙吹氏!グァああああああああ!?」

 

「速くて場所が捉えられない!?」

 

水の渦の中から蛙吹が跳びだし攻撃を加えてはすぐ水の渦に消えて行く。

 

角度を変え、フェイントを交えて繰り広げられる縦横無尽の攻撃にダメージが蓄積していく。

 

「くっこのままじゃマズイ!まずは防御壁を!態勢整えろ!」

 

円場が自分達二人を囲うほどの檻を数枚展開する。

 

すると壁を突破できないと踏んだ蛙吹は水に消える。

 

宍田が呼吸を整えた瞬間であった。

 

「「『瞬間響き合い、心交わる!衝破十文字!!』」」

 

水の渦で中など見えず、声すら出さず合図すらしていなかった蛙吹と運命が同時に二方向から突進攻撃をしかけてきたのだった。

 

蛙吹の蹴りと運命のパンチが、完全に同時のタイミングで壁を破っていき、中にいた二人を攻撃する。

 

十字の中心点だった二人は大ダメージを負い、近くの配管などを巻き込んで吹き飛んでいく。

 

そこに遅れて来た鱗が個性の鱗を飛ばし攻撃直後の運命蛙吹に攻撃してくる。

 

しかしそれは上から飛んできた紅き壁に阻まれる。

 

「俺の後ろに!攻撃は通さねぇぜ!!」

 

「馬鹿な!何で切島が浮いてるんだ!?」

 

空中をすいーっと移動する切島に攻撃を続ける鱗も驚愕する。

 

上鳴が鱗に指を向け放電しようとするも、塩崎の茨が周囲に張り巡らされ途中で止めてしまう。

 

戦場に全員が揃い乱戦となる。

 

運命が必死に円場の檻を破壊しようとしている口田に顔を向ける。

 

口田はそれを見て親指を立て頷く。

 

そして運命が口田の近くの地面から土を操作し数十の槍として塩崎に放つ。

 

「笑止、これしきで私を止めれるとでも?全て破壊してムチで打ってあげましょう」

 

大量の茨を操り全ての槍を破壊する。そこに運命から声がかかる。

 

「それ口田特製だから…虫嫌いだったらごめんな」

 

「何を…まさかこの土槍!?」

 

破壊された土槍から大量の土と虫達が塩崎に降り注ぐ。

 

土槍の数だけ大量に混入された虫が塩崎を黒く埋めつくしていく。

 

「キャあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

振り回される茨だが虫達は塩崎の身体に纏わりつき蠢いていく。

 

「塩崎いいいいいいいいいいいいいい!」

 

「お前の相手は俺だろ鱗!!」

 

鱗は飛ぶ切島を引きはがせない。

 

そしてダメージを負いボロボロで出てきた宍田と円場が最後の力を振り絞り突撃してくる。

 

「こうなったらせめて何人かだけでも道連れにいいいいいいいいいいい」

 

「悪ィ、もう準備完了してんだわ」

 

そこに上鳴が立ちふさがり、指を二人に向けて放つ。

 

「いっぱいつけて置いたわ上鳴ちゃん、外しようのないように」

 

蛙吹が水の渦で攻撃と同時に宍田と円場に上鳴のポインターをいくつも接着させており、しかも二人は水で濡れていた、準備は万端であった。

 

それに気づくも多すぎて取る余裕も無い。

 

「サンキュー梅雨クロコンビ!これなら俺はクソ強ぇ!」

 

「「あああああああああああああああああ!!」」

 

マックス放電で宍田と円場が気絶し、塩崎も気絶、鱗が切島とタイマンを張っているが5人に囲まれ両手を挙げた。

 

「第1セットぐぬぬぬぬぬ!A組勝利!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

完全勝利に運命達五人が全員でハイタッチをする。

 

上鳴がガッツポーズをしながら

 

「チョロいぜ!」

 

蛙吹が頬に指を当てつつ

 

「…というほど楽じゃなかったわ」

 

切島が両拳を打ち合わせながら

 

「じゃあ甘いぜ!」

 

運命が首を傾けつつ

 

「…というよりは楽だったかもな」

 

口田がおどおどと周囲を見回しながら

 

「じゃあどうだったのでしょう?」

 

蛙吹と運命が顔を合わせながら

 

「「……チョロ甘かなぁ…」」

 

そうして待機場所へ帰っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「反省点を述べよ…と言いたいが今回は完勝だな」

 

「「「「「おおおおおおおおおおおおお!」」」」」

 

A組の面々が歓声をあげる。

 

「とは言ってもこっちは5人だったし運命ありきの作戦だったな。俺は機動力だわやっぱ、今回は運命に飛ばせてもらったけど自分でもなんか考えないと」

 

「そうね、どんどん強化出来てたのも大きいと思うわ。私はもう少しパワーへの対抗策を考えないと」

 

「俺もトドメ以外何にもしてないからなぁ、でも良い感じだったっしょ!あ、やっぱ自分でバフ積める様にしたいかな?」

 

「虫達と動物達を同時に使役出来れば奇襲は避けれたのかなと…」

 

「今回の面子は時間と共にバフが積めたのでそういう動きに合わせました。周辺への被害も少なく出来たのでオレ個人の課題はクリアかなと。でも待ちの戦法は時間かかりますね、もっと迅速さを心がけます」

 

相澤の言葉に5人はそれぞれの思いを述べる。

 

「そうだな、各々の課題は見えてるはずだ。改善していけ」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボロボロのB組4人は肩を落としてブラドキングの言葉を聞いていた。

 

「相手の位置が分かった後何故バラバラに動いた?宍田と塩崎を中心に仕掛ければ相手の連携も完全ではなかったはずだ!数で劣るからこそそこを徹底すべきだったぞ!」

 

コクと頷く4人。そこに物間が声をかける。

 

「待ちに飛び込む姿は勇猛だったし初手で二人分断出来たが、そこからが続かなかったね宍田」

 

「物間氏、数的不利と強化していくA組、そして運命氏の存在に連携を疎かにしてしまったのですな…」

 

心操もポンと宍田の肩を叩きながら慰めの言葉をかける。

 

「運命と他を分断すべきだったな、だがまぁ塩崎への虫混入土攻撃はエグすぎたな」

 

「虫攻撃?何のことでしょう?」

 

「あっ、いや何でもない」

 

塩崎が大量の虫達に集られたことの衝撃で記憶を封印していることに周囲が気づき言葉を濁す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一回戦の試合を見て各チームが集まって話し合いを詰めていく。

 

運命はつかつかと爆豪チームの前まで歩いていき止まる。

 

それに気づいた爆豪が運命の前に立つ。

 

「んだ?自慢か?」

 

「そうだよ、オレはこうやってチーム作って完勝する。爆豪はどうすんのかなと思ってな」

 

「あァ!?人数差あった癖に調子乗ってんじゃねーぞ!いいぜ見せてやる!完膚なきまでの勝利ってのをな!」

 

「楽しみにしてる」

 

「顔面蒼白にしてやるよ。オイッお前ら!こいやァ!!」

 

そうして爆豪は自分のチームの所へ行き、がなり立てながら作戦を説明していく。

 

それを見て微笑みながら運命はチームに戻っていく。

 

蛙吹はそれを見て口に手を当てながら聞く。

 

「どうして爆豪ちゃんを煽りに行ったの?珍しい」

 

「爆豪のチームの作り方はどんな感じなのか気にならない?オレは見たいよ、完全な勝利を掲げるあいつのチーム作りを」

 

「爆豪ちゃんのこと高く評価しているのね、嫉妬しちゃうわ」

 

「またまたぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれから二回戦が始まっていく。

 

黒影の奇襲から黒色の逆襲に始まり、黒色が影の多いフィールドを利用し青山を拉致、攪乱していく。

 

常闇の黒影を用いた飛行のお披露目での青山奪還、八百万の指示で黒色の移動する影を青山の光で消し去る。

 

無くなった影から追い出された黒色を捕獲しようとするも小森のキノコが周囲に生え始める。

 

しかし対策していた八百万は自分達の体への滅菌処理が成功して次の行動に移る。

 

辺り一面をキノコがびっしり生えて埋めつくしていく。

 

B組は八百万達の体にキノコが生えないことに疑問がわく。

 

「なんでキノコ生えないんだ?知ってたのかA組」

 

泡瀬が隣に居た峰田に聞く。峰田はその範囲攻撃に驚愕している。

 

「あ、あぁ。運命が気を付ける5人に小森入れて説明してくれたからな。対応できる八百万がいて良かったよ」

 

「やっぱ八百万は万能だな…」

 

A組有利かと思った瞬間、吹出の個性により大破壊が起こる、擬音の具現化で八百万が他と分断される。

 

八百万に拳藤が奇襲で迫る。同時に黒色や小森、吹出が接近戦に走り出し、その技術でA組を追い詰めていく。常闇の黒影へは吹出がピカピカという擬音を出して弱体化させている。

 

その技の多彩さに運命は思わず心操を見る。心操もそれに気づき笑みを作る。

 

「接近戦じゃあウチの組は強いぜ?」「教えてたのか…」

 

心操の多種多彩の接近戦の技術を吸収したB組の猛攻にA組は対応しきれず全員が倒され牢屋に入れられた。

 

「第2セット!!4-0でB組勝利!!」

 

ブラドキングは嬉しそうな声で終わりを告げた。

 

 

 

 

 

「運命、頼めるか?」

 

「はい」

 

相澤の言葉に運命が倒れて救助ロボに乗せられている面々に回復をかけていく。

 

B組はそのまま反省点を述べている。

 

「吹出、拳藤!わかってるとは思うが被害は最小限に!」

 

そして破壊されたフィールドが変更される。

 

 

 

 

そして第三回戦。

 

建物への被害を真っ向から無視したB組にA組も応戦し大乱闘となった。

 

轟の範囲氷結は骨抜に無効化され、鉄哲が轟に接近戦をしかけ轟をくぎ付けにする。

 

その後各々が熱戦を繰り広げるが、結果は時間経過での投獄数1-1での引き分けとなった。

 

気絶者多数に思わず運命も半分はリカバリーガールに対応を投げる。

 

 

 

 

 

 

第四回戦

 

フィールドに行く前に運命に中指を立てながら消えて行く爆豪。

 

その顔は自信満々であった。

 

始まる戦闘、初手はB組が取蔭の攪乱と凡戸の範囲技で砂藤、瀬呂、耳郎が囚われるかに見えたがそれを爆破で吹き飛ばし救う爆豪。

 

そこからは運命や緑谷が目を見開くほどの連携が見せられた。

 

チームが危険な時は爆豪が、爆豪が危険な時はチームが助けあっている。

 

それは爆豪のワンマンチームではなく完全な連携となりB組を圧倒した。

 

「わずか5分足らず…!!思わぬチームワークでA組4-0で勝利だ!!」

 

「必要以上の損壊も出さず、補足からの確保も迅速。機動力・戦闘力に優れた爆豪を軸に3人ともよく合わせた。完勝だ」

 

「「「「「おおおおおおお!」」」」」

 

二度目の完勝に盛り上がるA組。

 

B組は肩を落とし反省している。

 

オールマイト、緑谷と会話した爆豪が運命の前まで歩いてくる。

 

「これが俺のやり方だ!お前より人数少なくてもお前より速ェ!ひれ伏せクソが、人数差気にして舐めプしてんじゃねぇ」

 

「お見事、良い連携だったよ」

 

パチパチと手を叩く運命にフンと鼻を鳴らした後踵を返し歩いていく。

 

 

 

 

 

それを聞いていたのかオールマイトが運命に歩み寄ってくる。

 

「性格でこうも戦い方が変わるのは興味深いよ運命少年」

 

「オールマイト」

 

「君が神衣を使わなかったのは人数差と周囲との歩調を合わせる為だろう?そしてそれで完全勝利なのだから誇って良いよ」

 

「まぁ何でもかんでも神衣に頼るのはアレですし…」

 

「爆豪少年はそこら辺厳しいからな…」

 

「最後の緑谷、楽しみですよ」

 

「あぁ私も期待しているさ、あ、もちろん他の面々の頑張りにも当然期待しているよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第五回戦

 

緑谷を中心に他の三人がフォローする先ほどの爆豪達と似たようなフォーメーションが取られる。

 

遠距離攻撃が出来るB組の柳、小大、庄田の連携でA組の位置が特定される。

 

そして突如緑谷の腕から発生した黒き触手かムチのようなモノ達。

 

最初は新技かと誰もが見ていたが、B組を攻撃したあと周囲を破壊しながらA組にも攻撃を放っていく。

 

個性を制御出来ずに暴れ回る緑谷に先生達も止めに動くが、画面では麗日が身を呈して緑谷に接近する。

 

その後心操の個性の手助けもあり、どうにか暴走は終わる。

 

そして一瞬の空白の間に物間が奇襲をかけていき、全員がその場に集い大乱戦になっていく。

 

心操の手ほどきで接近戦は鍛えられているB組だが、A組の面子は接近戦で真価を見せる者達ばかりなので数的不利の中で善戦している。

 

触られてはいけない麗日、攻防一体の酸の芦戸、女性陣からすれば触りたくもない峰田。峰田は庄田が相手で泣いていた。

 

物間が緑谷に触り個性をコピーして超パワーを獲得したかに見えたが失敗して麗日に触られ捉えられる。

 

緑谷は近くに見えた心操に突撃しタイマンの形になる。

 

物間を檻に入れた麗日が奇襲で柳と小大を仕留める。

 

峰田を捕縛した庄田にも芦戸がアッパー一閃で気絶させる。

 

最後の緑谷と心操の戦いは柔の心操と剛の緑谷の技と力のぶつかり合いになったがギリギリで緑谷が勝利した。

 

4人を檻へ入れたA組の勝ちとなり全ての試合が終わったのだった。

 

 

以上で3勝1敗1引き分けでA組勝利となった。

 

歓喜するA組と悔しさを隠せないB組。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最後の講評を終えた後相澤、ブラドキング達先生組が少し会話し生徒達に向き直る。

 

「良い感じに疲れているなお前ら」

 

「様々な想いを今感じてる君達に、エクストララウンドをあげようじゃないか!」

 

相澤とオールマイトの言葉に皆が首を掲げる。

 

「予想では10人くらいはリカバリーガール行きかなと思ってたのだけど運命君の力もありほぼ全員いるわ、だからもう一戦やりましょうか!しかもクラス選抜で!!」

 

「各クラス2分やる、5人選抜しろ、誰にするかはお前達の判断に任せる」

 

いきなりの言葉に皆のテンションが上がる。

 

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」

 

「選抜戦とか面白そう!選ばれたいけど…」

 

「まぁ5人選ぶなら、運命、爆豪、轟、緑谷に八百万かな?」

 

「無茶苦茶出たいけどその5人になら認めるしかないかな…」

 

「2分だし時間がないし妥当だと思うぞ」

 

「A組を頼んだぞ!緑谷君!轟君!!」

 

A組は納得の上で5人が選出される。

 

「B組選抜は物間、心操、拳藤、骨抜、吹出か強い面子だな」

 

選出された10人が向かい合う。

 

そこにミッドナイトが笑顔を隠し切れない様子で前にでる。

 

「はい、じゃあこの5人同士ね。では今から相手のチームから一人引き抜きなさい!」

 

「「「「!?」」」」

 

驚愕の顔の生徒達にゾクゾクしながら笑うミッドナイト。

 

「誰でも良いわ、拒否権無しで引き抜けるから2分で考えなさい。相手の最大戦力でも頭脳でも自分達と相性の良い相手でも良いわ。ハイスタート!」

 

慌てて5人が円となり話始める。

 

「引き抜けるけど引き抜かれるのか…運命君対策のノート何番だったかな…」

 

「そうですわね、運命さん轟さん爆豪さんの順かと」

 

「お前ぶっ殺せるなら何でもいい!楽しくなってきやがったぜ!」

 

「まだ決まったわけじゃねぇが…対戦久しぶりだな運命」

 

「そこは決まってから話そうよ…誰引き抜く?」

 

「私は心操さんが脅威ですのでこちらに入れたいと思いますわ」

 

「俺も八百万の意見に賛成だ」

 

「僕も物間君か心操君かな」

 

「どれでも良い」

 

「じゃあ心操だな」

 

2分がすぐに終わりまた対面で並ぶ

 

「じゃあ交換される人を読み上げるわ、A組は運命君、B組は心操君ね!はい移動して」

 

「こんな形で戦うとはな」

 

「俺は戦うの楽しみだぜ?」

 

すれ違う2人が笑いながら言う。

 

A組+心操チーム

 

「よろしくね!心操君!」

 

「歓迎いたしますわ」

 

「よろしく」

 

B組+運命チーム

 

「A組の主力を持ってA組を倒す!それもまた良いだろう!」

 

「あんたが味方だと心強いよ、よろしくね」

 

「よろしく」

 

 

5分の作戦会議の後スタート位置へ移動し試合を開始すると言われる。

 

お互い離れた場所で話合っていると残り30秒といった所で異変が起こる。

 

「お前言って良い事と悪い事があるだろうが!!」

 

「恵まれた君に何が分かる!」

 

B組チームの運命と物間が掴み合いのケンカになり、運命が物間を突き飛ばしたのである。

 

飛ばされた物間が相澤に支えられる。

 

さらに突進しようとした運命を拳藤、吹出、骨抜が個性すら使い止める。

 

あまりの怒りの形相に周囲も時が止まる。

 

「運命、お前」「待ってくださいイレイザー、こいつは今B組のチームだ。手を出さないでください」

 

物間が相澤から補助され立ち上がりながらそう言って先生組を止める。

 

「従えよ、今君はB組チームだ」「おまえ…」

 

睨みあう二人だがどうにか他の三人が間に入りながらスタート位置へ向かう。

 

その姿にA組チームも眉をひそめる。

 

「運命君があんなになるまで怒るなんて」

 

「物間も運命の強さは認めてたはずなんだが…」

 

「……」

 

心配しながらA組チームもスタート位置へ向かい。準備を整える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして試合が始まる。

 

「B組は接近戦が強い、それに範囲技もある。注意していかないと」

 

「私が索敵用の創造を…」

 

「来たぞ!空だ!二色、風と水、遠距離用だ!」

 

「特攻だと?」

 

スタートしてすぐに上空には緑と青の神衣をした運命が現れる。

 

「挨拶替わりだ!『蒼の四連!蒼海の八連!!蒼穹の十二連!!!』」

 

「丸見えの攻撃なんてよォ!舐めプか!?全部爆破で…出ねェ!散れ!!」

 

運命からの上空からの矢の雨が降らされ、爆豪が迎撃しようと両手を掲げるが個性が発動せず焦り、即座に指示を出し自分も走る。

 

「くっ!俺もか!これまさか相澤先生の…」

 

「抹消ですわ!まさかあのケンカは物間さんに相澤先生を触らせる為の!?」

 

抹消を使われた経験のある八百万と轟がすぐに気づく。

 

緑谷はどこに物間がいるのかと周囲を探り、そして見つける。

 

「運命君の背中だ!そこから見てる!!」

 

「空から抹消だなんて!」

 

「物陰に隠れれば使えるはずだ!そこへ!」

 

すぐに上空から視線を遮る場所へ走るがそこに待ち受けていたB組の残りの面々がいた。

 

「逃げようとするのはバレバレだよね?」

 

「ようこそ、足場気を付けなね?」

 

「いやー相澤先生の個性使いやすそうで良かったよ、使えるかどうかは賭けだったし『ガンガン』行くよ?」

 

上空では物間にしがみ付かせている運命が浮いている。

 

「この距離で行けそうだな物間」

 

「あぁ、残り4分で仕留める!さぁ我がB組の為に動きたまえ運命!」

 

「まぁこれで終るあいつらじゃないけどな!全力で行くぞ!『天光満つる処に我はあり…』」

 

運命が雷雲を呼び、詠唱を始める。A組絶対絶命の中、戦闘は激化していく。

 

「僕達は諦めない!超えて行こう!プルスウルトラ!!」

 

若きヒーローの雛達の戦いは始まったばかりである!

 

 

 

 

 

 










以上で『僕の運命アカデミア』終了となります。

二ヶ月間好きに書けて楽しかったです。意外と高評価多くて嬉しかったです。皆さまありがとうございました!

ここまで読んで頂き感謝!!

あと少しだけIFの話書いて終わると思います。

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