僕の運命アカデミア   作:乙子

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第01話~個性把握テスト~

 

 

 

 

 

オレは見事雄英高校ヒーロー科に合格し入学式と相成った。

 

 

合格通知にはあの平和の象徴No.1ヒーローオールマイトが出てきて焦った。

 

『私が投映された!!!運命少年!君は見事合格だ!しかもぶっちぎりの一番でのな!敵Pが77ポイント!これは同率一位!

そしてもう一つ密かにカウントされていた物がある!

それは救助活動P!!雄英が見ていたもう一つの基礎能力!それも審査制だ、各審査員から君の救助の様子もばっちり採点されていたのさ!そのポイントがなんと60ポイント!!これも同率1位だ!!

いやーあの飛行能力を持ち0P敵すらぶち壊す高い戦闘能力、そして周囲をよく観察し救助も行う、見事なヒーロー的行動だったぜ!!』

 

映像ですらド迫力満点で彼は笑いながら言ってくれた。

 

『待ってるぜ運命少年、雄英が君のヒーローアカデミアだ!!』

 

こうしてオレのヒーローへの第一歩は始まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同じ試験場であった獣人型の男子、棒術の青髪の男子、そして柔らかかった…、いやいや、ヒーローしてた蛙の女子とかは合格しただろうか、会えると良いなぁなんて思いながら。

 

雄英高校に到着し1-Aの部屋へと入る、もう半分以上は座っているようだ、檀上の黒板に張られた席次を確認し座りに行く、手前から二列目一番前か、鞄を置き着席するとすぐ右後ろから声を掛けられる。

 

 

 

 

 

 

 

「ケロ、あなたは試験会場で一緒だった…」

 

「ッ!君は、あの時の…また会えたね!お互いに受かってて良かった」

 

「こちらもよ、やっと自己紹介できるわね、蛙吹梅雨、梅雨ちゃんと呼んでくれると嬉しいわ」

 

「うん!オレは運命、運命クロス。あだ名とか呼ばれたことないけど好きに呼んでくれると嬉しい」

 

「運命、運命ちゃんね、改めてあの時は助けてくれてありがとう」

 

「梅雨ちゃんも他の人助けてたしかっこよかったよ、それに救助行動もポイントだったんだってね」

 

「そうね、私は救助ポイントが多めで…」

 

等と再会を喜びつつ会話をしているとすぐ後ろ、クラスの左側から大声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

「君!!机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」

 

「思わねーよ、てめーどこ中だよ端役が!」

 

長身の男子が机に足を乗せているノーネクタイの男子に注意していた、初日からノーネクタイで胸ボタン開けて足を放り出すとか中々にロックだ、ここヒーロー科じゃないのか。

 

「ボ…俺は私立聡明中学出身飯田天哉だ」

 

「聡明~~~!?くそエリートじゃねえか、ブッ殺し甲斐がありそだな!」

 

 

 

 

 

 

 

何やら揉めているがその間にも続々と生徒が揃いなんか薄汚い寝袋が教壇に立っていた。

 

「ハイ、静かになるまで8秒かかりました、時間は有限、君たちは合理性に欠くね」

 

そう言いながら寝袋からは長髪で首に包帯を巻き、全身黒服の男性が出てくる。

 

「担任の相澤消太だ、よろしくね」

 

誰もが担任!!?と驚愕していると彼は寝袋から体操服を取り出し指示を出してくる。

 

「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」

 

そう言ってまた寝袋を着てもそもそと地面を這いながら消えていった。

 

唖然とするクラスを残し…

 

「とりあえず言う通りにするしかないのよね?」

 

「だよなぁ更衣室は同じフロアにあったよな男女別で、早く着替えようぜ」

 

まだ自己紹介も終えていないクラスメイトの発言に各々動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 そして先ほどの担任相澤先生の言う通りに全員がグラウンドに集まると彼は淡々と次の行動を指示する。

 

個性把握テスト

 

入学式やガイダンスすら省略しヒーローとしての教示を語っていく。

 

「雄英が”自由”な校風が売り文句、そしてそれは”先生側”もまた然り」

 

テスト内容はソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈の8種目。

 

「運命、中学の時ソフトボール投げ何mだった?」

 

「60mぐらいでした」

 

ぽいっとボール型の計測器を投げられキャッチする。

 

「じゃあ”個性”を使ってやってみろ、円から出なきゃ何してもいい、早よ。思いっきりな」

 

「何してもいい、思いっきり、ね」

 

今出せる全力を出してみよう。

 

「神衣:シルフ!」

 

神衣を展開する、突如衣服や羽根が現れ周囲はどよめく。

 

「「「「変身した~~!!?」」」」

 

「ポニテ生えたーーーー!?」

 

上空へ飛翔しボールを風で飛ばす。

 

風に乗りどこまでも飛んでいくボールはすぐに見えなくなった。

 

「あ、先生、敷地外手前で落としますね」

 

「それ、操作できるのか?」

 

「はいある程度は」

 

「ん、∞判定でいいだろう」

 

「「「いきなり∞判定キターーーーーー!!!?」」」

 

「まず自分の『最大限』を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

計測器を表示する端末に∞と出ているそれを見せながらそう告げる。

 

「なんだこれ!!すげー面白そう!」

 

 

「∞とか表記あんのかよ!」

 

 

「個性思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」

 

 

 反応するクラスメイト達、確かに今まで個性を公には使用禁止にされていたので枷を外されたことに浮つくのもわかる。

だがそれが担任の彼には気に障ったようだった。

 

 

「…面白そう、か……。ヒーローになるための3年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?」

 

 

 

「よし。トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」

 

 

 

「「「「はああああ!!?」」」」

 

 

 

「生徒の如何は先生の”自由”ようこそこれが、『雄英高校ヒーロー科だ』」

 

 

髪をかき上げながら目を赤く光らせ、脅かすような、嗤いを伴い彼は宣言した。

 

 

「理不尽なんてこの日本にはそこら中に溢れている自然災害、大事故、身勝手な敵たち、それらすべてを覆していくのがヒーロー。

放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける”Plus Ultra”さ。全力で乗り越えて来い」

 

 

いきなりの展開に唖然とする。そして各自の目には本気の光が見えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第一種目:50m走

 

 

 

再度神衣化で風の精霊シルフを纏う、速さでは独壇場だろう。

 

「1秒50!」

 

「はえええええ!さっきの足エンジンの奴よりさらに早いぞ!!」

 

 ゴールを飛んだまま通り抜け神衣化を解除、そのまま次の種目の列に並び待つ。

 

そこへ同じ組で走った大きな尻尾を持つ男子が話しかけて来た。

 

「よ、お疲れさん、速いね」

 

「お疲れ、君も尻尾を使った3点走法見事だったよ、あ、オレは運命、運命クロス、よろしく」

 

「俺は尾白猿夫、よろしくな。なぁ、飛ぶのって気持ち良さそうだよな」

 

「風を受けながら飛びのは気持ちいよ、今度背負って飛ぼうか?」

 

「お、マジ!?出来るなら頼むよ!空飛ぶのってレア個性だもんな」

 

などと自己紹介を交えながら雑談しつつ次の種目が始まる。

 

 

 第二種目:握力測定

 

「おい、またあの変身する奴だぞ」

 

「でも翼じゃ握力はあんま関係なさそうだよなー」

 

 周囲から観察するように呟く声が聞こえてくる。

純粋な力、それを最大限出すなら出す精霊は決まっている。

 

「神衣:ノーム!」

 

「またポニテ…」

 

 顕現するのは大地を模した二つの大きなアーム。

 

両肩に浮くそれは鉄壁の盾となり全てを砕く槌となる。アームの先を手のように分け握力測定器に通し全力で握りしめる、するとすぐグシャリという音と共に測定器の持ち手は粉々になる。

 

「また測定不能か、測定上限を超えるなら∞判定だ」

 

「「「また∞キターーーーー!!」」」

 

「さっきの翼を生やした変身とはまた違う変身、まさか彼は複数の変身を使えるのか、飛べる形態に力の形態、どんな個性なんだ?複数、複合、変身、それとも何か根本が違うのか。考えられるとすれば…」

 

 一人もじゃもじゃ頭の小柄な男子が凄いブツブツ言ってて怖いが神衣を解除しまた次の列へ並ぶ。

 

複数同時に測定しているからか先ほどの尾白とはまた別の場所に今度は前に待っていた大柄な男子の後ろに並ぶと同時に今度はこちらから声をかけてみる。

 

 

「……」

 

 無視ではないがこちらを向き鋭い目でこちらを見てくる、マスクをしているのは事情持ちだろうか、センシティブ。こちらが自己紹介をすると向こうも口少なげに答えてくれた。

 

「障子、障子目蔵、…よろしく頼む」

 

「ああ、よろしく!」

 

少しずつ距離が近づいていくと良いなと思いながら軽い雑談をしているとまた次の種目になる。

 

 

 

 

 

 第三種目:立ち幅跳び

 

 

 

 

「…何分飛べる?」

 

「浮くだけなら数時間は確実かと」

 

「よし、∞だ、次行け」

 

「はい」

 

もう神衣化せずとも察して記録してくれる相澤先生、合理的すぎる。

 

 

 

 

 第四種目:反復横跳び 

 

 やはり風の神衣で高速移動をして良い結果が出たのだが次の小柄な髪の男子に負ける、なんだあの髪の毛らしき反発する物質は、どういう個性なのか非常に気になる。丁度測定が終えた小柄な彼が俺の後ろに並びに来る、そしてドヤ顔で話しかけて来た。

 

「よぉ!オイラは峰田実、反復横跳びはオイラの勝ちだな!」

 

「ああ、そうだな。オレは運命クロス、よろしく」

 

「くぅーなんだよその普通なリアクション!もっと悔しがってくれよ、オイラ唯一の見せ場なのにぃ!!」

 

「いや、凄いよ、あの反発する動きは勝てない勝てない。良い個性の使い方だな」

 

「おお!運命は見る目あるじゃん!?これはモギモギって言ってな?実は…」

 

 峰田は嬉しそうに自分の頭からモギモギなるそれをもぎ取り個性を自慢げに説明してくれた。どんなものもひっつく物体それを複数創造できるか、しかも自分にはくっつかない、尖っているが興味深い個性だった。

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

途中から、というかボール投げの時から凄い視線を感じる。それは隠す気の無い苛立ちと敵意に溢れておりその視線の主は実際隠す気も微塵にないのであろう。

 

 

 

 

 第五種目:ボール投げ

 

既に∞判定の俺は測定を終えたが他の生徒には二回の機会が与えられていた。

 

「セイ!」

 

軽く投げたボールがフワ~っと天高く浮き上がっていく、暫く落ちてこないそれを見て相澤先生は記録端末を見せてくる。

 

「∞!!?また∞が出たぞーーー!!」

 

 今度は女子の方に∞判定が出たことに沸くクラスメイト。

重力系の個性だろうか、麗日と呼ばれた彼女は嬉しそうに列へ戻っていった。

 

 

 次に測定サークルに入った小柄なもじゃもじゃの男子、緑谷と呼ばれた彼の顔は誰が見ても追い詰められていた。最下位の者は除籍、そう言った先生の言葉が成績がふるわない彼に重くのしかかっていたのは明白だった。個性を使えないのか使わないのか、それともこういう運動神経には関係ない個性なのだろうか。

 

 他のクラスメイトも彼を見ながら探るように会話を交わしている。覚悟を決めたような顔をした緑谷、大きく振りかぶって投げたボールは…ん?

 

「46m」

 

起伏の無い声で告げる相澤先生。

 

「な…今確かに使おうって…」

 

「”個性”を消した」

 

「!?消した…!あのゴーグル、そうか…!見ただけでひとの”個性”を抹消する”個性”!抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド!!!」

 

驚いた声でそう言う緑谷に皆が首を傾げる。

 

「イレイザー?俺知らないな」

 

「名前だけは見たことある!アングラ系ヒーローだよ!」

 

 イレイザー・ヘッド、まさかここで会えるとは…俺は知っていた、彼の名前を、だが顔は知らなかった、ネットで調べても名前しか出なかった彼を緑谷はどこで調べたのだろうか。いや、個性を消す個性という結果から導いたのか、よく知っているなあいつ。

 

 髪が逆上がり目を赤く光らせながら首の包帯で緑谷を縛り上げながら個性の使用方法に説教していく相澤先生。

イレイザー・ヘッド、”あの鳴羽田”の事件に関わったヒーロー。彼なら全てを知っているだろうか。聞き出さなくては、機会を作らなくてはと決意している内に緑谷への説教は終わったようだ。

 

 

ブツブツと呟きながら緑谷はまた投擲姿勢に入る、先ほどと同じだが今度は違った。

 

 

「705,3m」

 

「先生…まだ動けます!」

 

 投げる時に指を代償にしたのか右手の人差し指が腫れあがり変色しているがそれを握り、痛みに耐えながらも笑いながらそう言う緑谷。記録を認める相澤先生の余所目に一人の生徒が緑谷に絡みに行く、個性爆発らしきものを使いながら詰め寄る爆豪と呼ばれる男子。記録を超えられたのがそんなに嫌だったのだろうか、それとも因縁持ちって感じだろうか、後者かなと考えているとすぐに爆豪に相澤先生の包帯、炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ「捕縛武器」で絡めて止める、同時に個性を使い爆発の個性を消したのだろう、個性を消す個性、凄いものだ、ドライアイなのが凄くもったいないと思う。

 

 

 

 

 

指の痛みに耐えながら列に戻る緑谷、近くの女子に心配される彼にオレは近づいていく。

 

 

 

「よぉ、大丈夫?」

 

「あ、ああ!運命君!?だよね!う、うん、大丈夫大丈夫これくらい!」

 

顔に冷や汗を流しながらそう言う彼に苦笑しながら手を差し出す。

 

「指出しなよ、痛むだろ?」

 

「え、うん」

 

 

 

 

 

変色した指を差し出してきた緑谷に手を重ね、発動する。

 

「冷たっ!?ってこれは氷?」

 

伸ばされた指を巻き込むように氷で包む、さすがにこれをそのままにして残りの測定をするのは可哀想だった、痛み抱えたまま長距離走など地獄だろうに。

 

「応急処置、いざとなったら指抜けば良いし、とりあえず付けといた方が良いよ」

 

「ありがとう!!って君氷も使えるの!?翼にでっかい両手みたいなアームに氷って一体どんな個性なの!?」

 

「それは追々ってことで今は測定終わらせよう、終わったら保健室が先だろうけど、な?」

 

「そそそそうだね!ありがとう!!」

 

 

 

手を振りながら次の測定に並ぶ。

 

 

 

 

 

 第六種目:持久走

 

「次、八百万、運命、砂藤、耳郎、入れ」

 

 

 10kmを何分で走り抜けるか、個性を使って良い以上真面目に走らなくていいのは助かる。

 

最速の風の精霊シルフも良いのだがあんまりシルフばかり使うと属性的にライバル関係である地の精霊ノームが怒るのだ。

4大精霊の関係なども色々あるのだが今回は土の神衣で閉めるべきだろう、残りの測定の上体起こしと長座体前屈では精霊の力は必要ないだろうし。

 

というわけで持久走を行うレーンに入り土の神衣を発動する。両肩に浮くアームを隣の人に当てないようにしながら開始を待とうとしたんだが右隣りの女子、八百万と呼ばれた人を見て唖然としてしまった…

 

 

「?あ、お気になさらず」

 

「あ、ハイ」

 

 そこには原付だろうか、バイクに座りエンジンをかけている女子がいた、ちゃんとヘルメットもつけてる、マジメだね(錯乱)

 

「あれが個性:創造の八百万、個性で握力測定では万力で、ボール投げで大砲で撃ってたよな、今度はバイクかよ」

 

と混乱しているとすごく適切な解説をしてくれる待機列の男子の声が聞こえた、赤髪の男子には今度感謝伝えとかなきゃ…

 

「運命君は翼を出さないで腕みたいなのを出す変身をしたね、飛ぶ方が便利そうなのに何を…」

 

「そうだよね、ぴゅーっと飛んじゃえばいいのに」

 

様々な憶測が飛び交いながらも先生はスタートの笛を吹き鳴らした。同時に飛び出す両サイドを見つつ俺も大地の力を発揮させる。

 

「「「何か乗ったーーースケボーみたいにーーー!!!」」」

 

 

そう、地の神衣の象徴であるアーム、これは大地を滑るように滑走出来るのだ!

 

 

 土の神衣の奥義である【アーステッパー】はアームを飛ばし対象を殴り飛ばした後アームに乗り相手に突進を駆ける、そして体当たりの衝撃で飛び上がり大地を粉砕する。

 

 このアームの動きの応用でアームに乗りスケボーみたいに走ることが出来るのだ!

速度も中々に速くノームお勧めの移動方法なのだ、シルフの風の翼ばかり使っていたこと、悔しかったんだろうなぁ、すまぬ。

 

というわけでアームに乗りながらどんどんスピードを出していく、左側にいた砂藤と呼ばれた大柄な男子、耳郎と呼ばれた耳が特徴的な女子を追い抜かしバイクを吹かせる八百万に並ぶ。

 

「くっ、やりますわね。でも!」

 

八百万は原付でコーナーをドリフトしながら、時には足を地面に摩らせて角度を維持しながらぶっ飛ばしていた、明らかに原付の速度ではないが中身はどうなっているのだろうか。

 

「”B”突堤(トツ)で鍛えたこの私がァ!!」

 

!?

 

何か叫びながらアクセル全開の八百万、思わずこちらも。

 

 

”待”ってたぜェ!!この”瞬間(とき)”をよォ!!

 

しかけるが持久走という事を思い出す、B突堤で何を鍛えたんですかね…お互い全力で抜きつ抜かれつしながらもゴールする、鼻差で八百万が一位だった。

歓喜を抑えながらもすまし顔でこちらを向き。

 

「おやりになりますわね、また”走”りましょうね、運命さん」

 

 

と言い列に戻っていった八百万、一体彼女は何者なのだろうか…

被害者は何度も抜かされた砂藤、耳郎両名であったことは間違いないだろう。

げっそりとした顔をしていた、すまない…

 

 

 

第七・八種目は上体起こしと長座体前屈

 

これらは特に問題もなく淡々とこなしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして結果発表の時を迎えた。

 

 

測定結果の端末で浮かび上がらせた相澤先生のが告げる。

 

「結果はこの通り一位の運命からずらっと並び、最下位は緑谷だ」

 

「ッ!?」

 

最下位の緑谷が俯き悔しそうに拳を握りしめる。

 

「ちなみに除籍はウソな」

 

「「「「……」」」」

 

「「「「!?」」」」

 

「君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」

 

生徒たちの反応を楽しそうに見ながらそう言う相澤先生。

 

「「「「「「はーーーーーー!!!!???」」」」」

 

「あんなのウソに決まってるじゃない…ちょっと考えればわかりますわ…」

 

「そゆこと、これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類あるから目ぇ通しとけ。緑谷、リカバリーガール(ばあさん)のとこ行って治してもらえ、明日からもっと過酷な試練の目白押しだ」

 

懐から保健室利用書を取り出し渡す先生に受け取る緑谷。未だに呆然としている生徒を置き去りに先生は職員室へ帰っていった。

 

「えー、とりあえず皆戻ろう!」

 

飯田と呼ばれた長身の男子の言葉に皆更衣室へ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 そして放課後

 

 

各自が帰途につく中オレは職員室へ向かいノックの後入室する。

 

「失礼します、相澤先生いますか?」

 

「おう、なんだ運命」

 

こちらを向き気怠そうに答える先生に俺は記入済みの申請書類を手渡す。

 

「体育館の使用許可ください、書類にサインお願いします、これであってますよね?」

 

「初日からか」

 

「『雄英は”自由”な校風』、良い言葉ですよね」

 

「ふん、その通りだ。だが個性を使った訓練なら却下だ」

 

「あれ、ダメなんですか?」

 

「普段なら許可するが今日は初日でこれから全ての教職員が会議だ、個性を使わないなら最終下校時刻の10分前までなら許可を出そう、良いな?」

 

「残念、だったら個性使わないのでそれでお願いします」

 

相澤先生との会話をしていると別の所から声を掛けられる。

 

「あらあら、初日から放課後訓練なんて青春してるわね、入試トップの運命君だったかしら」

 

「ミッドナイト先生、はい、よろしくお願いします」

 

「あら、マ・ジ・メね。顔もいいわね、私の事務所のメンズにいつかどう?」

 

「ははっ、また機会があればお願いします」

 

「フラれてんじゃねーかミッドナイトHAHAHA?」

 

相澤先生の隣からさらに声がかかる、試験で説明を担当していたボイスヒーロープレゼント・マイクが笑いながら首を突っ込んでくる。

 

「五月蠅いわよ山田、これから熱いパトスで誘惑していくわ」

 

「いや、学生にそれはやめてくださいミッドナイト、よし、受理した、終わったら鍵を職員室にいる職員に渡せ、忘れるなよ」

 

「了解です、ありがとうございます」

 

「でも良いの運命君?初日くらい級友と仲深めてもいいのよ?」

 

「『ヒーローになって最大の事件はいつ起こるか?』」

 

「「「!」」」

 

「僕の大好きな言葉の一つです、では、失礼します」

 

そう言って職員室を出て割り当てられた体育館εに向かう、術は使えなくても派手じゃない技の習熟訓練は出来るだろう。

 

 

目指せ奥義習得!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方職員室では三人の教師が先ほどの運命の言葉を振り返っていた。

 

「『ヒーローになって最大の事件はいつ起こるか?』か、また懐かしい言葉ね」

 

「アァ、ヴィランはこっちがニュービーかどうかなんてお構いなしだからなぁ!確かその言葉を残したヒーロー誰だったかなァ?」

 

「10年くらい前だったな、ベテラン世代の犯罪対応専門家。だがそのヒーローももういない。運命はプロへの心構えの初歩の初歩、くらいは持ってるのかも知れないな」

 

「相変わらず厳しいわね、生徒大好きな癖に」

 

「ラブよりのラヴだよな!ラヴィイイイイイイ!」

 

「煩い、会議行くぞ」

 

こうして雄英高校の新たな一日は終えていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スキット~〇〇多過ぎ問題~

 

「え~今習得可能な奥義で魔神剣の派生が4つに獅子戦吼が4つ、襲爪雷斬も4つ、鳳凰天駆も4つか」

 

 

「魔神飛燕脚、魔神双破斬、魔神千裂破、魔神閃空破」

 

「獅子飛燕脚、獅子吼破斬、獅子千裂破、獅子閃空破」

 

「襲爪飛燕脚、襲爪雷斬破、襲爪千裂破、襲爪閃空破」

 

「鳳凰天翔脚、鳳凰翔破斬、鳳凰千裂破、鳳凰天空破」

 

「……奥義多過ぎィ!!!!」

 

 

 

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