僕の運命アカデミア   作:乙子

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第04話~体育祭その1~

 

 

 

 USJでの敵連合を名乗る敵達の襲撃から二日後。

 オレは前日に学校から連絡があり朝のHR開始30分前に職員室へ呼ばれていた。

職員室へ入り相澤先生を呼ぶとすぐに先生がこちらに来て挨拶もなしにそのまま近くの会議室へ連れていかれる。

 そこには相澤先生の他にネズミに個性が発言したこの世界の偉人でもある根津校長、雄英高校の屋台骨と呼ばれる老婆、回復個性のプロヒーロー・リカバリーガールが待ち構えていた。

 

 

「やぁおはよう!運命くんだね!」

 

「おはようございます」

 

「座れ、要件は分かっていると思うがお前の”個性”の件だ」

 

ギロリといつもの威嚇のような目ではなく全てを見逃さないというような意思の込められた目で見られる。

まぁオレ一人だけ呼ばれ雄英高校の超重要人物の二人も同行となればその重要さも理解できる。

 

「なんのことでしょうか?」

 

だがとりあえず白を切ってみる。

 

「わかっていて誤魔化すのは時間の無駄だぞ?」

 

「まぁまぁ相澤君、合理性も大事だけどここはまず感謝からさ。運命君、ありがとう、二人の先生を救ってくれて」

 

「…誰か言いましたか…」

 

「いいや、あの場にいた生徒の誰もお前が行った回復行為に関しては言葉を濁したよ、警察に聞かれてもな」

 

「え」

 

「確かに生徒からの証言は無かったよ、でもあの施設に残っていた監視カメラがあった、施設内の映像は中継こそ遮断されていたが施設内の設備には残っていたのさ」

 

はぁ…出入口だもんな、そりゃあってもおかしくない、どうやら最初から詰んでいたようだ。

 

「さて、俺からも、そして13号からも含めて言おう。ありがとう運命」

 

「最初に威圧して次に優しくするのはヤクザとかDVの技術と聞いた覚えが」

 

「よく知っているな、ヒーローでも使う技術の一つだ。だがそう嫌そうにするな、今回の事は本当に感謝している」

 

オレの言葉にニヤリと笑った先生は一度目を閉じ、今度は真剣な眼差しで膝に手をつき、頭を下げて感謝の意を伝えてくれた。

 

「なんでそう隠したがるんだい?お前さんがしたことは褒められるヒーロー的行為さ」

 

置物のようにおとなしく座っていたリカバリーガールが声をかけてくる。

 

「…………」

 

「個性:地水火風、そう登録されているな。」

 

個性テイルズ、この世界に存在しないものをどう説明しろと…

 

「14歳の時、突然自分の個性の本質を知りました。今まで発現していた地水火風はその個性の一端でしかなく、さらに他の大きなものが含まれていました」

 

 そしてオレは諦めて個性を話しはじめる。テイルズというものではなく回復や地水火風、精霊などを含めた大きな個性なのだと。

話を黙って聞いてくれた3人は最後まで聞き終えると互いに視線を交わす。

 

「話してくれてありがとう、信じるよ、そして他言無用も約束しよう」

 

「あぁ、俺も約束しよう。さぁ、HRの時間だ、俺も用意をしてすぐに行く、座っとけ」

 

「はい、失礼します」

 

そうしてオレは会議室を出て教室へ向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「回復を含む個性の子か…遂にあたしの前に現れたんだねぇ…そうかそうか…」

 

この時の会話が後にとんでもない事態になるとは、この時のオレは知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 20分程話した結果5分前に教室に着いた。

クラス委員の飯田が心配そうに教室の入口に立っており、こちらを見つけると手を振りながら大声で呼びかけてくる。

 

「おお!運命君!元気そうで安心したよ!!だが遅刻ギリギリだぞ!さぁ早く入るんだ!」

 

「おはよう飯田、間に合ったからセーフにしといて」

 

「予鈴はなったが本鈴はまだだ、それに先生も来ていないから大丈夫さ、しかし天下の雄英生たるもの5分前にはだね…」

 

「硬い硬い…柔軟性をこうもっとさぁ」

 

などと言いながら入ると近くの皆に挨拶して席に座る。

 USJでは気絶して半日入院したから皆こちらを気にしてくれたようだった。席の周りの砂藤、障子、尾白、芦戸、梅雨ちゃんなどが声をかけてくれるのに笑顔で返していると相澤先生が左手を包帯ぐるぐる巻きにして入ってきた。

 先ほど会った時に聞いたが両腕は骨折程度まではオレのキュアで回復していたらしく右腕だけはリカバリーガールに即日治してもらい左腕も体力回復待ちだそうだ。

 

「お早う」

 

無駄のない動きで教室に入って来てその左腕に巻かれた包帯に注目が行くがそれを切って捨てる先生。

 

「オレの左腕はどうでも良い。片腕ありゃどうにでもなる。なによりまだ戦いは終わってねぇ」

 

「「「!?」」」

 

「戦い?」

 

「まさか…」

 

「まだ敵がーーー!!?」

 

深刻そうな相澤先生の言葉に一気に緊張が走り。

 

「雄英体育祭が迫ってる!」

 

「クソ学校っぽいの来たあああああ!!!」

 

上鳴が敵に襲撃されたばかりの事を気にするが先生はそれを含めて説明していく。

 

「警備は例年の五倍に強化するそうだ。何より雄英の体育祭は…最大のチャンス。敵ごときで中止していい催しじゃねぇ」

 

敵ごときという当たりで皆不安になるが先生はさらに説明を進める。

 

「日本に於いて今『かつてのオリンピック』に代わるのが雄英体育祭だ!!」

 

「当然全国のトップヒーローも観ますのよ、スカウト目的でね!」

 

そう続ける八百万に皆スカウトからの勧誘、プロヒーローの相棒としてのサイドキック入りへと夢を広がらせる。

 

「年に一回、計三回だけのチャンス。ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!」

 

発破をかけて相澤先生は出て行き、午前の必修授業が始まった。

 

 

 

 そして各々が昼食に移動する中1人の男子がオレの机の目の前に立つ。

 

「なんだ爆豪、昼飯か?」

 

「ちげーよ、びびり君に挨拶しておこうと思ってなァ!」

 

「びびり?なんのことだよ」

 

「おめーUSJで敵来た時誰1人も倒せずに気絶してたって話じゃねぇーか、これをビビり君って言わずになんて言うんだぁ?ああ?怖かったのかよ?あんだけの御大層な力見せても敵には使えない演習だけの雑魚だったのかよ!おいっ!!」

 

 目を釣り上げ怒りを露わにしながら突っかかってくる爆豪。

だがそれは勝ち誇って下を見下す者の言動ではなく何かに怒るそれだった。切島がすぐに爆豪を止めに掛かるが止まらない。

 

「それは違うよ爆豪!運命はアタシ達を庇って、それに先生たちにだって!」

 

こちらの後ろからも芦戸がすぐに反論してくれるが、その先を言われるのは止めたい。

 

「いや、良いんだ芦戸。事実俺は敵を1人も倒してないし、気絶もした」

 

事実だ、オレは誰も敵を倒していないし最終的に気絶して終わった。

 

「でも!それだってアンタは…うぅ!」

 

隠してくれと言われたことを思い出し言葉に詰まる芦戸、他の皆も止めてくれそうだったがそれに先んじてオレは言葉を発する、回復をバレるよりは絡まれるくらい良いのだ。

 

「何が言いてぇんだお前らァ!ハッキリ言えや!」

 

「止めろって爆豪!何でわけわかんねぇことで絡んでんだよ!」

 

「…結局何が言いたいんだ?爆豪」

 

「体育祭だ、体育祭で完膚なきまでにお前をぶっ殺す!!いいなぁ!!」

 

「あぁ、ビビり返上に本気の全力で立ち向かうことを誓うよ。」

 

「チィ!!死ぬのはてめぇだ!」

 

 俺の言葉にさらに怒りを募らせた爆豪はそのまま教室を出て行った、切島はオレに爆豪はアレだから気にすんなよ!と告げて後を追っていく。

 大きく息を吐いて後ろを振り返る、席の近くにはあのUSJで入口にいた面子が殆どで皆心配そうにこちらを見てくれる。皆警察にも回復個性の事隠してくれたんだった、本当に良い奴らだ。

 

「ありがとう皆、でも大丈夫。爆豪も心配して声かけてくれた感じだったから」

 

「いやどうやってもそうは聞こえなかったよ」

 

「耳に異言語翻訳機でもついてんのか?」

 

「爆豪ちゃん何で名指しで喧嘩を売ってきたのかしら?」

 

「言ってただろ?体育祭の為に発破かけに来てくれたんだと思う。全力のオレに勝って自分が上だって証明したいんじゃないかな」

 

 ただの悪口を言いに来たんじゃない、アイツからの視線は前から感じてた、睨むような、観察するような視線。

まぁ体育祭って場もあるしそこへ向けて特訓だな。

 

 

 

 体育祭まで残り2週間

 

 

 

 

 入学当日から続けていた放課後自己訓練、初日こそ個性使用を禁じられたけど次の日からは解禁され1人で行ってきたソレ。

 実は今は尾白、砂糖、障子とオレの4人で鍛錬込みで行っている。個性社会になって昔と違って数は大幅に減少したが今なお残る体術、空手柔道の使い手であり尻尾もある尾白。派手さの中に繊細な力加減を見せるプロレスを中心とした剛力の砂藤、強靭な身体と多腕による多彩さを持つ障子。個性テイルズの中にある無手や剣、槍、棍などを使うオレ、この4人でお互いの技を教え合い高めっている。尾白がクラスで地味な事を気にしてたり、砂藤が緑谷の超パワーに下位互換であることを悩んでたり、障子は異形型故の多腕や容姿に悩んでいたり、互いに悩みをこそっと教え合ったりしつつもオレ達は訓練を積んできた。

 

 

 

 

 

 そうして鍛えて鍛えて体育祭当日が来た

 

 

 

 

 全員公平を期すため体育服に着替え1-A控室で待つ。

各々が緊張をほぐしたりする中、轟がなぜか緑谷に宣戦布告をした。緑谷はおどおどと言葉を紡ぎながら、でも最後には強い決意に満ちた顔で返す。

 

「僕も本気で捕りに行く!」

 

 緑谷出久、小柄でオタク気質の小心者のように見えるが、ここ一番で何かを起こす、勇気を見せる男子だ。

その姿には自然と周囲も感化される、不思議で可笑しくて、怖い奴だ。

 

 

 そして入場の時を迎える

 

巨大な会場に満員の観客、それを盛り上げる適任者プレゼント・マイク。

 

『雄英体育祭!!ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!』

 

 敵に襲撃され生き残った1-Aの紹介から始まり同じくB組、普通科CDE組、サポート科FGI組、経営科などとどんどん紹介していく。

生徒が並び終えると檀上には18禁ヒーローミッドナイトが鞭を片手に上がっていく。

 

「選手宣誓!!1-A運命クロス!!」

 

「はい!」

 

呼ばれると同時に返事をし壇上に上がりマイクの前に立つ。

 

「おぉ、運命君だったのね!?」

 

「入試一位だそうだからね」

 

「そうなんだ、尾白君運命君と仲良いよね」

 

「席近いし訓練も結構やってるから…」

 

尾白と葉隠の言葉を後ろに考えて来た宣誓を行う。

 

 

 

『宣誓!私達!雄英一同は!偉大な先人達の血と涙で得られた平和を守り!どんな大義名分を持とうともそれを壊そうとする敵達に屈しない事をここに誓います!

そして!今ここに友人達すらライバルとして全力で挑戦し、平和の象徴のように!自分こそが頂きに立つのだと宣言します!!』

 

 

反響は階上を埋めつくさんとする大歓声で十分だった。

 

「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」

 

「それっぽい事言うじゃんか運命ぃいいいい!!」

 

「良いぞ運命くぅううううううううん!!!」

 

「1-Aやっぱ生意気だなー」

 

大歓声が響く会場にミッドナイトがマイクを取り第一種目を発表する。

 

メインモニターが投映され発表される。

 

 

 

 

 『障害物競争』

 

コースはこのスタジアムの外周約4㎞

 

『我が校は自由さが売り文句!コースさえ守れば何をしたって構わないわ!』

 

「ん?今何でもって」

 

「言ったわ早く行きなさいエロ坊主!」

 

ミッドナイトをガン見していた峰田がムチで打たれながらも幸せそうに吹き飛んでいく、幸せそうだ。

 

 

 

階上内にゲートが現れ11クラスの約200人がスタート位置に集まる。

 

「運命ちゃん」

 

「梅雨ちゃん」

 

始まる前に梅雨ちゃんが声をかけてくる。

 

「良い宣誓だったわ、私も全力で挑むから」

 

「もちろん、超えていこう!」

 

「ええ!」

 

 

 

 

 

 

『スターーーーート!』

 

機械音と共にゲートが開く。

 

『さーて実況してくぜ!解説アーユーレディ!?イレイザー!!』

 

『無理やり呼んだんだろうが』

 

 

 天職の実況をしながらノリノリで進めていくプレゼント・マイク。

嫌嫌そうなイレイザー・ヘッドこと相澤先生も返してスタート地点では大混雑が起こっていた。

 

『さぁまず開幕だがおっと先ほど見事な宣誓してくれたヒーロー科試験1位の運命が最後尾をぽつんと立ってるぞ!』

 

『ふ、アイツには”地上”の大混雑なんて関係ないさ』

 

 カメラも観客も大混雑の生徒達の最後尾にいた生徒、運命に注目する。

すると体育服から颯爽と白と緑の衣装が入った服に変身し背中に緑色の剣の様な翼が生える。

 

『おおっと行きなり変身していくぜコイツァーーーーーァ!!そして空飛んだぜアイキャンフラーーーーイ!!』

 

おおっと歓声が響く中飛翔して颯爽と最後尾から追い抜いていく。

 

「運命お前わざと目立つ位置からそれ狙ってやっただろ!?卑怯だぞおおおおおおおお」

 

「峰田、ムチ跡がついた顔で叫ぶの怖いから止めて、お先に!」

 

そんな中1-Aの面子はある生徒の動向を予測していた。

 

『開幕ブッパァアアアアア、氷が突如発現した中1人抜けていく!こいつもまたまた1-A推薦入試の轟焦凍だああああああ!!』

 

 地面を、壁を、天井すら凍らせて周囲を後ろに前を行く轟。

なすすべなく凍らされていく生徒の中から個性を使いどんどんと跳びぬけていく生徒達。1-Aが多いが他の科の生徒もなんとか切り抜けていく。そしてスタジアムを抜け外へと出た所でそれは待っていた。

 

「さぁいきなり障害物だ!!まずは手始め…第一関門『ロボ・インフェルノ!!』」

 

全長10mを優に超える巨大ロボが通路を埋めつくすほどに出現する。

 

『さぁ巨大ロボに挑むかすり抜けるか!どうすんだァお前らああああ!!』

 

『1人もう超えているぞ、いや2人か』

 

『足も止めずにというか空飛んでるからガン無視の運命だ!最後尾から先頭までもう来やがったぜ!!』

 

『同時に轟もロボを凍らせてすり抜けているな、こっからが本番か』

 

 

「運命、お前にも言っとく、ぶっ倒す」

 

「それすら超えて見せるさ!!」

 

先頭を争う運命、轟の2人に爆発が追いすがる。

 

「俺の前に行くんじゃねぇカスがァ!!!」

 

各々が対処してロボの障害物を超えていく。

 

『一足先行く連中A組が多いなやっぱぁ!!』

 

『他も悪くないが、立ち止まる時間が短いな』

 

避けて、倒して、前へ前へ。

 

『オイオイ第一関門チョロいってよ!!んじゃ第二ははどうさ!?落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!『ザ・フォーーーール』!!』

 

そこが見えない崖があり、間の地面まではロープで様々な経路が張られているそれを前に戦闘を争う2人は一瞬の躊躇いなく進んでいく。

 

『さぁ先頭はもちろん地面なんて一歩も歩いてない飛翔体運命と!氷を生み出しハイスピードで移動し続ける轟だぁあああ!』

 

『飛んでる分ロスの無い運命が抜け出したな』

 

先頭の二人を前に連続爆破でこちらも飛び続ける爆豪、個性エンジンを足に搭載した飯田も続く。

 

 

『そして早くも最終関門!!その実態は!?『一面地雷原!!怒りのアフガン』だ!!』

 

『当然地面なんか関係ない運命が飛ぶが、今回は空にも障害があるぞ』

 

『おおっとここで空に異変だ!空対空ロボ見参!!!数十数百のそれが空を飛ぶ者に襲い掛かるぞぉ!!ここまで楽してきた運命も終わりかぁ!!?』

 

 断トツで一位を飛んでいた運命の前に眼前を埋めつくさんほどのロボが現れる。

それを見て運命は笑い、少し止まり、新たな翼を作成展開し剣先をロボたちに向ける。

 

「嵐界、霊陣!ラストフレンジー!!」

 

『ビームだ!!翼みたいな剣からビームが出たぞおおおおおお!!それ攻撃も出来んの!?』

 

『初めて見る技だ、複数の剣を生み出しそこからビームで薙ぎ払う、おいおい空対空ロボが全滅かよ』

 

『圧倒!圧倒的だああああ!最後尾からまさかまさかの200人抜き!空を駆け全てを薙ぎ払い今一着でゴールイン!』

 

 万雷の拍手に迎えられながらそれに応え手を振る運命。

次に緑谷が個性を見せずに2位という偉業にさらに拍手が送られる。

 

観客の中にいるプロもこれには唸らされる。

 

「これで一年生とは…」

 

「飛行と遠距離攻撃を持つなんてまるでホークスだ」

 

「2位はエンデヴァーの息子さんでも爆破の子でもなく緑谷出久か、機転を利かした行動にまだ見せない個性」

 

3位に轟、4位に爆豪。

 

『さぁ続々とゴールインだ!順位などは後でまとめるからとりあえずお疲れ!!』

 

一位の運命が二位の緑谷に手を向けながら声をかける。

 

「緑谷が二位か、最後ぶち抜いてきたんだな、やるな!」

 

「ありがとう、僕も君に挑むよ、運命君!」

 

出されたにパンと自らの手を合わせて強い眼差しで宣言する緑谷

 

「負けないさ、ところで後ろの二人無茶苦茶睨んでるぞ」

 

「言わないで、もう後ろ見れないんだから…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『予選通過は上位44名!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されてるわ!!そして次からいよいよ本選よ!上位44名はこちら!!』

 

ヒーロー科AB組の全員から予選落ちはおらずサポート科普通から1人ずつ選出されて出場者は決まった。

 

『第二種目!!騎馬戦よ!!!参加者は2~4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!』

 

 そして明かされるポイントが各自にふられた鉢巻きの存在、その配点と共に。

 

『44位が5ポイント、43位が10ポイントといった具合に上がっていくわ!ただし!!』

 

『一位に与えられるポイントは1000万!!!!!』

 

 その場にいる全ての存在の視線が1人に集まる。

 

好奇に、挑戦的に、敵意すら含まれるそれらを一身に浴びる。

 

『上を行く者には更なる受難を、雄英に在籍する以上何度でも聞かされるよ、これぞPlus Ulrta(更に 向こうへ)!』

 

 

 

 

ドクンドクンと心臓が鼓動を刻む中、期待も不安も入り混じる中、身体の奥底から来る震えを抑えきれず運命は笑った。

 

 

 

 

 

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