オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです 作:ulo-uno
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ふぅ、……ようやく書き終わったぜ……今回は何と今までの平均をはるかに上回る8032字。
真っ白とまではいかないものの灰色くらいにはいったよ……。
そしてその間にも読んで下さっていた皆さま、誠にありがとうございます。
それでは、「オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです」
第二十九話どうぞ!
<side クラフター>
襲い掛かる幾つもの顎から何度も避け続ける。
――――――シュッ!!!
また掠った……。
これで何度目だろう?
不意を突かれて後ろを取られてからこれで何度目だろう。
此奴の攻撃のパターンは全て頭に入ってある……いや、入っていた。
それは自惚れとかそういうものではなく何度もその動きを見て攻撃パターンを調べ上げたからだ。
……学習しているのか?
いや違う……此奴はトラップ型の《
だが、先程と動きが違う。
こんな攻撃パターンは今でになかった。
[フフフ…………]
[言ったダロウ?]
[オマエは私にとって餌なのだト]
[ナゼ抗ウ]
『この声…………貴様ナドックスか』
《
…………なるほど大方の理解はできた。
此奴はどうやったか知らないが《
……全く…………
今も至高の体がどうとか言っている此奴ではあるが自身を食い殺した者への取り憑き攻撃など《ユグドラシル》には存在しなかった。
あの《怨霊》の種族であれば取り憑くことくらいはできたが自身を殺した相手に憑りつくことなど出来なかった。
この世界独自の方法だろう。
そうでなくとも興味がそそられる。
…………っと、いけないな……戦闘中によそ事など。
まあ、どのみち処分してしまうのだ……多少探ってみてみるのもありだろう。
奴は今も自身の触手を何本も束ねて…………何をしている?
この様な
攻撃が分からない以上様子見をしておきたいが……。
俺が居る方向と違って明後日の方向に赤黒い液体の塊を飛ばしていた。
……その方向には――――――そうか!!連合の野営陣地!!
だとすればアレは
あの量の液体、燃やしきれるか分からない……外せば野営陣地まで被害が及ぶ……なら!!
《
漆黒色に染まった球体。
重力の異常な力場……簡易ブラックホールだ。
調整は難しい。
だが、それをやらねばならない。
その球体は周りの景色を削りながら赤黒い液体を飲み込み効力を失う。
……何とか野営陣地への攻撃をh――――――
――――――――――――ゴッ!!!!
強い衝撃を受けた直後視界が急速に流れる。
周りの木々をなぎ倒し地面を抉る。
――――――ドン!!!
俺の背中に何かがぶつかる。
木材とかそう言ったものではなくもっと固い何かだ。
何にぶつかったのかと周りを見渡すと沢山の兵士、戦闘車両、テント……野営陣地だ。
どうやら俺がぶつかったのは戦車のようだ。
幸い人は乗っていないようだがもうこれでは使い物にならないだろう……戦車の側面が大きく拉げていた
いや、逆に拉げているだけで済んでいた。
……まあ、いろんな物にぶつかったせいで勢いがなくなっていたことが幸いした。
このまま突き進んでいたら指揮所に直撃だった。
「総員状況を知らせ!!!――――――クラフター!?!?大丈夫なのか、お前!?!?!?」
『ああ、……大丈b「クラフター、貴方その傷!?早く直さないと!!!」……《MEKHANE》?』
傷?
と言うか《MEKHANE》……君、さっきまで此処にいたっけ?
そう思いながら自分の体を見てみると先ほどまで着ていた紺と白の法衣が破れその下の胸部に大きな傷跡が付けられていた。
……はぁ、……あの衣装、気に入っていたんだがなぁ…………所詮は《
それにしてもこの傷……リアンダ達に知られたら不味いな……。
【
【し、しかし……配下の者をお連れして今すぐにでもお直しになされた方がよろしいと存じますが……】
【男には時に知られたくない傷もあるものさ】
【むぅ……そう言われてしまえば黙っておく他ないじゃないですか……。分かりました、このことは他言無用にさせていただきます】
……すまないな、
《第六位階魔法・
一部損傷ならこれでいい。
今の負傷は《
レベルが自身より下とはいえLev92なら俺に傷を与えることくらいは余裕である。
ならどうするべきか?
答えは実に簡単である……《
そうすれば高々Lev92位の敵など楽々と屠ることができる。
因みにではあるが《ユグドラシル》のレベリングは少々特殊だ。
Lev90までは大体1ヶ月もあればすぐに届く。
だが、そこからLev100になれまでには大体1年もの時間がかかる。
因みにこの1年と言うのは《最速で》という頭言葉が必要である。
その代わりLev90からはレベルが1違うと10違うとされるほどに実力に差が出て来る。
要するにLev90前半であれば
つまりはそう言う事だ。
……また補充しないといけないが……それはまた後で怒られよう。
そう思って自身のインベントリから
クラスィーさんや《MEKHANE》、他の兵士などはいきなり俺の腕が消えたことに驚いているが本当に驚くべきものはこれからだ。
《
一思いにその棒をへし折る。
今までまとっていた衣は消え、深緑の仮装束になる。
弦がない弓を構え自身の魔力を流し込む。
弓を構える先に見えるのは数えるのも億劫なほどに触手を空に伸ばしうねり続けている《ナドックス》だ。
……ハンッ、あれじゃぁまるでイソギンチャクだ……スケールがデカすぎて笑えないが。
今あいつは連合の攻撃用ドローンで遊んでいる。
あれを叩き落してから此方に手を出すつもりだろう。
その傲慢は貴様が三下の理由だよ。
ま、それだとさっきまでの俺も三下になるのだが気にしてはいけない。
弦を引き絞り矢が作り出される。
《
それがこの弓の名前だ。
ラテン語で矢を射るものを意味するそれだが、しかしここでは別の意味を指す。
それは《射手要らず》……つまり
まあ、実際のところ矢を射るのには射手が必要なのだがここでの意味は《射手が狙う必要はない》と言う事だ。
じゃあなんで直ぐに打たないのかだって?
…………言わせんな恥ずかしい……。
なんて冗談は置いといて正直に言うと魔力を貯めてるだけだったりする。
なんせ、千や二千を超えてそうな勢いで触手がうねっているのだ……全部、派手に吹っ飛ばしてやりたいだろ?
そうすれば、奴の鼻っ面をへし折ることもできるだろうしな……。
『穿てば必中……我弓の名手なり……この矢をもって誅をなさん』
この弓を渡してきた奴がよく言ってたっけ……よく言えるよ、ホント……。
……だが、今ではこれもいい思い出だ。
でもやっぱり実際にこれを言うのは恥ずかしんだがな!!!
ほら周りを見渡してみろよ……クラスィーさんも《MEKHANE》もなんだコイツ?みたいな顔でこちらを見てやがる。(白目)
あ~!!前言撤回!やっぱり俺には何も見えませ~ん!!!(←現実逃避)
ほら、弓に魔力も貯まったことだしさっさと撃ちゃいましょうね~。
――――――ヒュンッ!!
魔力を惜しげもなく注ぎ込んだ矢が弓から放たれる。
その矢は《
そう、先程も言ったがこの《
もしそれが例え幾億もの敵が目の前にあろうとも答えは同じである。
たった一度射れば良い……何故ならそれだけで全ての敵は射貫くことができるのだから。
『離れていろ』
そう言ってまた別の棒を割る。
先程まで俺が身を包んでいた狩り衣は消えその代わり俺が元着ていたような紺と純白の法衣が姿を見せる。
先程と違う点は二つ、その法衣の材質が布地ではないこと、そして首元のネックレスに《
そう、《
もうここまで来れば分かる方もいると思うがその通り、これは《ユグドラシル》の《ワールドアイテム》最上級のに属する20の一つ《
その出力に制限はなく際限なく上昇させることができる。
この法衣も
そのダメージ量は素晴らしいことに一瞬触っただけで防御特化じゃない限り致命傷になるし、まともに切り結ぼうなんてことをしたらまず間違いなく相手は
まあ、近くにいるだけではダメージはないが……触れば一発アウトだ。
「お、おい…………クラフター……お前、その格好は?」
『なに、何も心配いらん……3%程度本気を出すだけだ…………っと、《MEKHANE》今の私に触るのはやめておいた方がいい、今の私は……熱いぞ?(キリッ』
熱いぞ(キリッ
……あ、ごめんなさい、そんな顔で見ないでください。
そんな反応に困るみたいなのが一番恥ずかしいから。
ソ、ソンナメデワタシヲミルナァアア!?!?
…………。
ふう、…………あれ?今精神抑制働かなかった?
……まあ、そんなことはどうでもいいや。
考えが大分別方向にそれていたが今はあの《
彼奴はどうやったのか分からないがあの時確実に《
そして先程も連合の攻撃用ドローンを叩き落していた際も複数を同時に狙っていた。
もうこれは《
なら少し戦い方も変えてみるべきか……………………よし、……これで行こう。
作戦も考えた。
ルシ・ファーやモモンガさんの様に戦う前に勝負は決まっているという様な作戦は立てることはできないがうまくことが進めば勝てる……もし進まなくても大体はカバーできるだろう。
《
……このくらいかな?
え?3%の本気度じゃないって?
いやいや、
だって
まあ、今までに散々騒いではいたものの正直本気は
だって……
《
今からようやく本気を出すんだから。
<side out>
<side MEKHANE>
また行ってしまった。
私を直してくれた彼。
本当だったら私も彼と一緒にあの敵と戦いたい……彼の手助けをしてあげたい。
でも、そんなことは無理だってことも理解している。
なんせ今彼が戦っている敵はあの《ナドックス》だ。
……私の知る限りでは《ナドックス》はあのような姿をしていなかった。
だが、それは遥か過去の話……今目の前で起こっていることが全てだ。
《ナドックス》…………彼についても……彼に何があったのかも知っている。
賢者として敬われ、呪われ、そして
あの頃はもう既に《Ion》は《ヤルダバオート》に乗り移られていてその復讐心故に目をつけられた。
……あの時代、私は弱かった……決して力のことを指しているわけではない。
子供らを守ることができなかった。
……守ったつもりになって、実はその指からポロポロとこぼれて行っていた。
もしも、もう少しだけでいい……彼の様に私も強くなれたなら子供たちを助けられたのだろうか?
あの《ヤルダバオート》の支配から遠ざけることができたのだろうか?
答えは分からない……。
だけどもう既に起こってしまってことは簡単には変えることができない。
でもそのせいで彼を失ってしまうようなことがあれば…………私はそれが怖くて仕方が無い。
さらに、先ほども《ナドックス》の攻撃で彼は傷ついていた。
直ぐに直して再び戦っているがそれでもまたさっきの様に……いや、今度こそ消えてなくなってしまうのではないかと思ってしまう。
今、目前では彼が《ナドックス》と戦っている。
数多の神秘が飛び交う戦場にいることをただ眺めることしかできない自分が悔しい。
でも今あの戦場に行けば彼の足を引っ張ってしまうことは分かり切ってる。
だからどうかこの祈り、この願いだけでも彼に届きますように。
どうか……どうか無事に帰ってきてください。
<side out>
<side クラフター>
やはりやり辛い。
どうしても《ナドックス》を《ユグドラシル》の《
それに此奴面倒なことに
《ユグドラシル》では召喚した
此奴は回復特化だ。
つまり、俺の装備に触っても燃え尽きない限り直ぐに再生する。
それに此奴《ナドックス》が制御しているからか全てを均等に直すなどということはせずに一部だけの触手を瞬間的に修復させているせいで中々攻撃に移れない。
確かに俺は今《ワールドアイテム》に匹敵するほどの防具を着ているが顔などの部分は露出したままだ。
此処を狙われ続ければ非常に面倒である。
かといって一気に攻め込んでケリをつけようとすればまだ見ぬ攻撃があるかもしれないため実行するには不安要素が多すぎる。
所謂膠着状態ってやつだ……いや、まあ、ひっきりなしに動いちゃいるが……。
だがこれでいい、これが作戦の第一段階《様子見》である。
今はまだ情報収集に専念し続けるべき時だ。
たまに突いて此方にヘイトを向けさせ続ければいい。
だが、次の第二段階に進めるには決定力が足りない……作戦不足がここで裏目に出てしまっていた。
今《ナドックス》が制御している《
その為先ほども言ったが頭部を狙われ続けて万が一のことがあれば危険である。
…………さて、……どうするべきか。
どうか……どうか無事に帰ってきてください。
な、なん、だ……今のは。
戦いの途中であるのにも関わらずその自身にかけられた強力なバフに意識を取られる。
一旦姿を消し、《
《MEKHANEの
…………ハハ、マジかよ……コイツぁスゲーもん貰っちまったな……。
《MEKHANEの
……こりゃ後でどんな風に接したらいいのやら…………だが、まずは何より……
『こんな素敵なものを貰っておいて負けました、なんて許される訳……ないんだよなァア!!!』
そうとなれば一気にケリをつけてしまおう。
決定力が足りない?
ここにあるだろう……《MEKHANE》がくれた最強の盾が。
なら後は俺も今出すことのできる出力の全力で答えなければ不義理というものだろう。
例え誰が乗っ取たとしても所詮は《
ならば弱点は変わらない……そう、殴打と火炎ダメージに弱い!!!
ならばこれを使ってやろう……本気の3%を少し超えてしまうかもしれないが少しくらいだ、別に構わん!!……多分!
さらばだ《ナドックス》……これはあの世へ行く貴様への私からの選別である!!……受け取り給え!!
再び視界が純白に染まる。
地上からは半球状に見える白の大爆発。
半球から外には衝撃が行かずそして中では初めに放った《第九位階魔法・
本来であればLev10のレベルダウンが発生するこの攻撃でも《ヘカテの指輪》のおかげでなんとかなった。
…………とは言えこの跡地は後日何とかしないといけないな……まあ、仕方が無い。
《ナドックス》がいた地点……《超位階魔法・
それは勿論《ナドックス》さえも跡形もなく
……まあ、何はともあれこれで一段落付いたと言ったところか…………久々に疲れた気がする。
機械の体ではあるのだが。
『メンテナンスに出すべきか?』
ま、そんなものは存在しないのだが…………その位の冗談は許されるべきだろう。
だが、まずは帰ろう……拠点に、待ってくれているいる人のところに。
……《MEKHANE》にもちゃんとお礼をしないといけないだろうし……それ以外の回答は……まあ、決心がついてからでいいだろう。
<side >
この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。
どうも、タイピングする時に強くたたきすぎる癖がある筆者です。
今回は前回、前編後編に分けてにもかかわらず8000字行くというね……もう、うん、ヤバかった。(←語彙力)
あとここで一つ報告が、先日貰った感想の中に後書き部分に主人公と筆者の会話があまり良くない、と言ったようなものがあったのですが、今書き直しておりますので少々お待ち下さい。
その話を書いた日に何かあったかなと思い出しながら編集しているのでもうちょっと時間がかかりそうです。
壊れた神の教会
壊れた神の教会ハブより
http://scp-jp.wikidot.com/church-of-the-broken-god-hub
壊れたる神/SCP_001/MEKHANE
ツイステッドギアーズ=カクタスの提言より
http://scp-jp.wikidot.com/twistedgears-kaktus-proposal
サーキック・カルト
サーキシズム-ハブより
http://scp-jp.wikidot.com/sarkicism-hub
SCP-610/にくにくしいもの
http://scp-jp.wikidot.com/scp-610
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