オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです 作:ulo-uno
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四十話……。何というか……長かったなぁ……。……まあ、楽しいからいいんですけどね。
そして此処まで読んで下さった皆様……マジでありがとうございます!!!!!!
……こんな雰囲気出してるけど……まだまだ最終回じゃないからね?
それでは、「オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです」
第四十話どうぞ!
<side ???>
私は、初めはただ生きていると思った……思っていた。
だがそれは幻想で私は死んでいた。
でも、それでも生きていた……あの子を助けたその時までは……。
無理だと思った……間に合う訳がないと思った……だが違った。
私の手は届かずとも私の
……そして私は理解した……私は
だから私は願った……せめて
だというのに……だというのに、私は
……自分でも本当は気付いているんだ……私は死にたくなんかないと言う事に……。
私は……私は……私は、……一体どうすればいい?
<side out>
<side クラフター>
再びサイト-17からこんにちわ。
最近になって渡された端末を確認したらメールが1000件を超えていたロッシ博士です。
……1000件はな……流石に多いんよ。
だから勘弁してくれ……《MEKHANE》……。
と言うか何処で俺の連絡先を知ったんだ?
……。
うん、きっと考えちゃいけないことだな、きっと。
まあ、そんなことよりもだ。
今回は何と日本出身のSCiPの調査……もとい、実験のようなものをするとのこと。
そしてその仕事を俺に押し付けてきた“ブライト博士”によるとそのSCiPは本来であれば別のサイトに収容されているとのことであったがSCP-239が移動するに伴いサイト-17に収容されることとなったらしい。
……まだ、“魔女”がこのサイトにいると言う事を気に掛けてはいけない、と言うのはブライト博士の談。
まあ、シガーロスについてはロケットを付けている限り“能力”を使う事なんてできないから問題はさしてないだろうが……。
[ロッシ博士、……時間です。只今よりSCP-650-JPとの会話を開始してください]
『ああ、了解したよ。……で、君が《SCP-650-JP》だね?……まあ、色々と話したいこともあるんだが先ずはこれかな?……私は君を何と呼べばいい?』
そう言って俺は目の前に座る男に声をかける。
その男の格好は茶色いコートに長袖のシャツ、ジーパンを履いていて靴は革製、そして首には赤いマフラーを巻いている。
「……私については資料にある通りSCP-650-JPと呼んでもらえれば……」
『……いやいや、それは君に与えられた型番であって君の名前じゃないだろう?』
「それについては……ただ私が名前を教えたくないだけです」
『あれ……?もしかしてだけど私の事嫌いだけだったりする?』
「いえ、……そう言う訳ではないので……」
あ、よかった。
俺のことが嫌いなのかなと思たぜ。
何で初対面の段階で嫌われてんのかと思ったが俺の早とちりか……。
『それを聞いて安心したよ。……もしかして嫌われちゃったのかと思ったからね』
「それは何と言うか……すいません」
う~ん、……何と言うか、この人本当にSCiP?
余りにも普通過ぎる気がするんですけど……。
『ああ、別にいいよ。嫌われてないと言う事が知れただけでも幸いだ。……ところで今回私は君との会話を任された身ではあるんだけど恥ずかしいことに何を会話すべきか分からないんだ。……だから、君の悩みや相談事……何かあれば聞くつもりだよ?』
「はあ……」
うぐっ!?
呆れられちゃったよ。
……だって仕方ないじゃないか!!俺だってこんなことする予定はなかったんだから!!
クソッ、ブライト博士め……今朝の段階になっていきなり仕事を押し付けて来るとは……。
でも、何か相談事とかないかなぁ?
だってそれが何にもなかったらこの人と会話するために与えられた時間ずっと無言のまま終わることになるぞ……。
「でも、……相談事と言うなら少しだけ……」
『ん?……何かな?』
「私は一体どうすればいいのでしょう?」
???
どう言う事ぞ?
『すまない……君がそこに行きつくまでの経緯と事情を詳しく教えてくれないか?流石にそれだけ言われてもさっぱり分らん』
「ああ、……そうでした。てっきり私に関しての報告書には目を通しているのかと……」
だーかーらー、それはブライト博士のせい……っていたところで分からんか……。
『ハハハ……それに関しては本当に申し訳ないな。実のところ君との会話をする担当が私になったと言う事を昨日知ったところなんだ。……だから、まだ君に関しての資料をすべて読み終わっていないんだよ』
「なるほど……そう言う事でしたか」
そうだよ……。
まあ、嘘だけどね……。
実際にこの話が来たのは今朝、そして空き時間を使って何とかこの人の資料は読み切った。
……まあ、理解しずらいところもあったが。
特にこの人を勧誘しようとした謎の組織とか……。
そんなことを考えながらも彼の話を聞いていく。
小さいころから違和感自体は感じていたがそれが何か分からなかった事、それに気付いたのは自身の娘を助けようとした時だと言う事、その時に自身が既に死んでいたと気づいたこと、自身を殺してほしいために
俺は彼が話したそれをただじっと静かに聞いていた。
だが、そのおかげで分かったことだが資料と少し違う点があるように思える。
『なあ、君……本当はもう気付いているんじゃないか?』
「何にですか?」
『……君、死にたいとか思っていないんじゃないかな?』
「……」
『その沈黙は肯定と捉えるぞ。……そのうえであえて言おう……君は決してろくでなしではない』
その言葉に対して彼が反応する。
まるでお前に何が分かる、とでも言うかのように此方を強く睨んでくる。
「言葉だけでは何とでも言える。……君みたいに甘い言葉をかけて相手を喜ばせる。……その後のことなど考えずに」
『まるで、既に経験済みみたいに言うな……。だがしかし今の言葉は決して君を喜ばせようとしたわけじゃない』
「先ほども言ったぞ?……言葉では何とでも言える」
あ~、さっきの発言は地雷だったかぁ……。
まあ、こういう相手との接触は前世で慣れてるし別に構わないんだけどね。
『まあ、そうカッカするな。……そうだなぁ……先ずは君は自分のことを“ろくでなし”と言ったがそれは少し違うんじゃないか?』
「……どういうことだ?」
お、食いついた。
『簡単なことだ。……もし君が本当に“ろくでなし”なら
「それは親として当然のことだ」
『そう!
まあ、娘を救っておいて自分のことをろくでなしとかちょっと自分に厳し過ぎると思うんだよなぁ。
まあ、そう言う人なのかもしれないけども。
「……ああ、そうだとも。私は私の娘を救ったさ……。それについては今も誇りに思っている。だが、私が私をろくでなしと言うのはそれが理由じゃない!私は自分を殺したいと思ったはずなんだ!なのに
……人でなしなんだ」
ふむ……。
つまりは、死ぬことが怖くなったから人でなしと……。
『お前は馬鹿か?……そんな答えのないものに悩んでも何もないだろうに』
「な、に……。人が真剣に悩んでいるのに、それを馬鹿!?馬鹿だと!?!?ふざけるのも大概にしろ!!!!」
『ふざけてなどいない。髪の毛が良く跳ねる、体臭がきつい、声がひび割れている、……これらは全てその人の特徴に過ぎない』
「なに、が言いたい……?」
『お前のそれも“特徴”だよ。たかが死体が動く?それがどうした?お前の“特徴”だろ』
「だが、私は殺されることが怖くて――――――――――――」
『それの何がおかしい?……人なら誰もが死ぬことを恐れる。……それを恐れないのは一部の例外を除く“狂人”だ』
「だが、……だが、私は既に死んでいる筈の人間なんだ……。私は、私が怖いんだ。私は、生まれた時に既に死んでいる筈だった……だとすれば何が私を動かしている?……教えてくれ……何故私は……
何故私は生きている?……か……。
難しい……難しい、が
『なぁ……お前は、人がいつ死ぬか知っているか?』
「……」
『まぁ、知らんでも無理はない。……ナイフで刺されたとき?違う。心臓が止まった時?違う。生物学的に死んだ時?違う!!……人は、忘れられた時に初めて死ぬ!!お前は、お前のことを親に忘れられたのか!?お前は、娘や妻に忘れられたのか!?どうだ!?!?』
「まだ、……忘れられていない」
『なんだって!?声が小さい!!』
「まだ、忘れられていない!!!!」
『なら、…………お前は、まだ生きている。お前は、
そう俺が言った途端彼は泣き崩れた。
色々と限界だったのだろう。
確かに色々と言ったが彼の抱えていた悩みは一人では解決できるような問題ではない。
そして何より薄々気付いていたがこの男は
俺みたいなやつからしたら馬鹿げた悩みかもしれないが確かに此奴からしてみればとても大きすぎる悩みであったことも想像しやすい。
それらが一気に吹っ切れたのならそれはどれだけ喜ばしい事か。
ふと俺は懐から真っ白なメモ帳とボールペンを取り出し彼の前に置く。
『ほら、そんなとこで一人泣きしていてもしょうがないだろう?お前にはまだやるべきことが残っている筈だ』
俺に渡された記録では此奴は1度だけだが、家族に会っている。
そして財団側もそれを許可していた。
だが、家族に会ったのはそれっきりの筈……それ以降は本人が頑なに家族と会う事を拒んでいた。
そして彼の家族もまた財団の監視下にある。
……と言ってもご近所的な設定で過度な干渉はしないようにしているようではあるが。
まあ、何が言いたいかと言えば彼が家族に会いたいと言えばそれなりに取り計らってくれると言う事だ。
『家族に会うんだろ?ならそれ迄に何を話すかとかそういったものをそれに書いてまとめておけよ。……いざと言うときに何も話せなかったらもったいないだろ?』
「……私は……家族に会う資格はもう……」
『やっぱりお前馬鹿だな。資格なんて要らないのさ。そこら辺進んでりゃぁ不思議と落ちてるものだよ……。……免許以外はな』
「だが、私はもう何年も妻と娘に会っていない。……会おうとしなかったんだ。そんな私が今更……」
『今更も何もあるか……。お前が娘や妻に会いたいか会いたくないか、それだけだろう?』
「私は……俺は……会いたい。もう一度だけでもいい……妻に……娘に……あ゛い゛だい゛」
おっと、やっぱりコイツ普通の人間だな。
何かと言いつつもやっぱり寂しがり屋で、それでも虚勢を張って、無理をして、でも本心じゃやっぱり寂しくて……本当にただの人間だ。
『……今は存分に泣け。そして家族に会うときは存分に笑え。いつ頃通るか分からんが“申請”くらいは俺からしておこう』
「あ゛り゛がとう……。博士」
『どういたしまして』
さて、そろそろ時間か……。
早速彼の為に申請をしておこう。
一応、彼に関する資料の中で申請さえすれば家族に会うことができるとある。
一秒でも早く彼が再び家族に会うことができるように申請をしに行かなければ。
<side out>
この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。
先日、知り合い限定規模のサバゲ―にSCP財団の機動部隊がモデルの装備をしてたらまさかの6on6でSCP財団vsバイオハザード(アンブレラ社)になっていたことに驚いた筆者です。
いや~ね、コロナとかでしばらくの間できなかったんですがみんなワクチンを打ったとのことでこれから暑くなる時期のギリギリなら全身フル、肌を一部も出さない、顔はフルフェイスマスクで覆う……とまあ始める前に色々と準備をしたんですが……まさかの展開。
丁度6/6で分かれていたので本来のチームとは別に組みなおしてSCP財団VSアンブレラ社と言う展開になりました。
……まあ、何と言うか……奇跡って起こるんだなぁ、って……。(←マジで予想外だった)
SCP-650-JP/Object class-Euclid/人でなし、でく人形
http://scp-jp.wikidot.com/scp-650-jp
機動部隊
http://scp-jp.wikidot.com/task-forces
SCP_foundationはクリエイティブ・コモンズ表示-継承3.0ライセンス作品です。(CC-BY-SA3.0)