オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです   作:ulo-uno

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先に言っておきます。
本作は現実とは何ら関係がありません。
全て創作上のフィクションです。


第四十四話

<side クラスター>

 

様々な道具が置かれた部屋。

 

そこは本来財団の設備などの資料が置かれていたが今はそれらを一旦別の部屋に移してある。

 

そして今その部屋には大量の計画書に設計図が都会のビル街のごとく積みあがっていた。

 

まぁ、此処まで色々と大掛かりな作業になったのにも色々と理由があったのだ。

 

「なぁクロウ博士、俺達は確か潜水艦を作ってたんだよな?」

 

「その通りだよ?」

 

「“普通の”潜水艦を作ろうとしてたんだよな?」

 

「テレポートできる時点で普通かどうか怪しいけどその通りだよ?」

 

「じゃぁ今俺達が創ってるのは何なんだろうな?」

 

「何って潜水艦じゃないか」

 

「ああ、潜水艦だ。しかし、その前に“揚陸”ってのが付くけどな?なんなんだ?揚陸型潜水艦ってなんだ?」

 

「さぁ?……でもまぁ昔日本が潜水空母なんて大それたものを作ってたしできるんじゃない?と言うかもうほとんど完成してるんでしょ、それ?」

 

と言って顎で俺が先ほど書き上げた仕様書を指す。

 

そうだ、確かに彼の言っている通り大まかな仕様書を作り上げはした。

 

しかし、しかしだ。

 

それはあくまで元々の潜水艦であってこんなゲテモノ臭が漂う代物じゃない。

 

確かに言いたいことは分かる。

 

海底の水底深くを潜って目的地で浮上しそのまま陸上部隊を下したい。

 

目的用途はよく分かる。

 

むしろ、水底を進む分敵に発見されにくくなる。

 

そしてテレポートを含めると接近する時間も労力も少なくなって合理的だと言う事も分かる。

 

しかしだ、それでもいきなりこんな大きな変更を要求してくるとは技術屋泣かせにもほどがあるじゃないか。

 

……まぁ、出来ますけど。

 

流石にこの所業にはイカレ具合が最高潮だった駄犬(クロウ博士)も遠い目をしている。

 

本当によくここの職員は頑張っているよ……こんな無茶ぶりにも慣れた手つきで対応している。

 

「それにしてもなぁ……まぁ、言ってても始まらないか」

 

変更は既にされた。

 

なら私は仕事としてそれに励まなければならない。

 

「あ、設計案なんだけど……これぶっちゃけ元の構想からさらに長くなるよね?」

 

「ああ、長く成るどころじゃない。少なくとも要望には戦車八両、輸送車四両、戦術指揮車両一両、そして予備に偵察用のバイクを三両を運ばなければならない。この時点で縦方向には積めんだろうから二列か三列に分けなければならんだろうな」

 

「でも武装と推進力、それに居住区や指揮所も考えると二列になるんじゃないか?」

 

「そうか、それもあったんだな。と言うか本当にこれどうするんだ?」

 

「さぁ?」

 

さぁ?って

 

でもまぁ、請け負ったからにはやらんといかんのだろうけども。

 

「さて、設計も基本構想も誰がやったこともない未開拓領域だ。全くいかれてると思わないか、ロッシ博士?」

 

「ああ最高にイカレてる」

 

「そう言う割にはもう設計図を作ったんだ?」

 

「まだ設計図じゃない初期段階のスケッチだ」

 

「なるほど、……ふむ……何と言うか平べったいね?」

 

む、仕方ないだろう。

 

なんせ揚陸潜水艦なのだから。

 

揚陸とある以上下部装甲と前面の装甲にかなりの比重が寄ってしまう。

 

だがそうすれば勿論操縦性能は格段に落ちてしまう。

 

それはもうまっすぐ進むことすら怪しいほどに。

 

であれば潜水艦の中部に持ってきていたテスラコイル等のテレポート設備を後ろに持ってきて中部に機関系を持ってきさえすればいい。

 

居住区?

 

機関の上のフロアにでも持っていけばいいだろう。

 

生憎とこの潜水艦には対地攻撃用のミサイルを積んでいない。

 

積んでいる余裕がない。

 

そしてそうなると今度は全体的に負荷がかかる。

 

主に揚陸した際の船体下部とかはもろにその負荷を受けることになり最悪の場合ドカン!!だ。

 

何せ機関があるからな。

 

だからこそ負荷を分散するには平たくしなければならない。

 

「しかし、潜水艦で揚陸作戦なんて良く思いついたね。これ出してるの0-5かそこらなんだろう?公言はしなくていいけど。彼らについては職員の間でいろんな憶測が飛び交うけど彼等はイギリス人なのかな?紅茶を決めてるからこんなものを思いつくんだろうね、きっと」

 

「さぁな、……しかし確かに紅茶を決めてそうな発想だ。それこそ氷山空母とかを考えた連中と大して変わらんだろうさ」

 

全く、無茶ぶりを受けるこちらの身にもなってほしいものである。

 

流石にこの所業にはこの駄犬も皮肉を言っている。

 

元々再現可能と言う事を除けばすぐにでも造ってやるのに。

 

「はぁ~、まさか先に決まった決まり事が此処まで足かせになるとは……」

 

「足かせ?」

 

「いや、何でもない」

 

しまった、駄犬に聞かれてしまっていたか。

 

まぁ、今の内容だけじゃ推理の材料が足りないから別に構わないだろう。

 

それにこういう縛りプレイと言うのも楽しいのも確かではあるしな。

 

「じゃあもう初期のスケッチはこれでいいか?」

 

「あ~、うん。まぁ、横転はしないだろうしね。ちょっと操縦性能が劣るかもだけどそこはテレポートで補えるだろう」

 

「それはOKってことか?」

 

「そうだね。デザインは少しあれだが面白そうだ」

 

じゃあこれで決まりってことで良いんすかね?

 

俺自身も此処まで来て言う事じゃないが本来は全く専門としてたわけじゃないからここの所この駄犬の意見が大切だった。

 

まぁ、乗り気になってくれてよかったよ。

 

「では、……始めようか」

 

<side out>




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。

此処二ヶ月くらいこの話を出していいのかと本当に悩んだ筆者デス。

と言うのもいつかは出さないといけないなと思ってた潜水艦の元ネタが元ネタなので時事的に出していいのか頭を抱えました。

……マジで戦争なんてやめてくれ。

因みに潜水艦だと旧日本軍の伊400が好き。

アルペジオのキャラも好き。

発想が好き。

個人的に紅茶でも決めてそうな希ガス。

職員・人物ファイル
http://scp-jp.wikidot.com/personnel-and-character-dossier

ケイン・パトス・クロウの著者ページ
http://scp-jp.wikidot.com/kain-pathos-crow-s-author-page

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