オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです   作:ulo-uno

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気付けばほぼ一年投稿していなかったSCiP小説。
久々の投稿過ぎて本当に申し訳ない。_(._.)_




第四十五話

〈Side ブマロ〉

いつものように教会の執務室で信徒達から送られてくる資料に目を通す。

本来ならば私自身が目を通すようなないようでないものもあるがこれは今の情勢においては必要なこと。

 

元々は忌まわしき肉共に立ち向かった同胞達もその身を隠し今となっては()()()穏やかな時代だ。

またそれにともない協会も信徒もある一種の変化があったのはどのくらい昔のことだったか‥‥今となっては思い返すのも難しい。

 

「失礼します、ブマロ様。先程分解者達から"原本"の受け渡しについて話し合いたいとの連絡がありました」

「わかりました。こちらも日程の調整を行うと伝えておいて下さい」

 

今しがた報告に来た彼女もそうだ。

この近代においての目まぐるしい変化に順応している。

それがはたしていい意味なのかそうでないのかは私には判断がつかない。かつての同胞が今の私たちを見てどう思うだろう?

今の世界を見て何を考えるだろう?

 

少なくとも悪い印象を持たない‥‥と思っている。

懸念すべきことはあるが‥‥

 

「ブマロ様、失礼ながらよろしいのでしょうか?」

「……なんでしょうか?」

「もうお気づきかと思いますが教会内での不満の声が上がっています。理由については"彼"の処遇です」

「それについては……ミシェル申し訳ありません。今はとても難しい、としか言えません」

「いえ、ブマロ様が謝ることではありません。……ですが教会での不満の声が高まっていることも確かではあるのです。特に歯車仕掛け正教派の者たちに顕著です」

 

"歯車仕掛け正教"

我々教会内の派閥のうちの一つ。

産業革命時代にできた派閥の一つ。

その思想の中に"アナログ""蒸気""時計仕掛け"これらを動力として用いる事、そしてそれを量産することを祈りとしている彼等にとっては"彼"の存在はまさしく自身らの思想に合致する。

 

「彼等には……確かに伝えている筈ですが。まぁ、《ONE》からも確かに説明をしてもらったので特に何かをするという事はない……とは言い切れませんね」

「何か考えが?」

 

考え、ですか……。

やはりこういった状況においては一度実際に彼に合わせる又は()()()()()()()()()()必要がある。

私としても"彼"に来てもらえるというのであればこれ以上の事はない。

しかし、"彼"としては今の現状から変化させるのは難しいだろう。

そしてそれは“財団”も黙ってはいない。

 

「考え、と言うほどでもありませんが実際に会ってみるというのが一番早い事でしょう。近々"財団"の方々との会談の機会があるのです。その時に今後彼らを会わせる事ができるかどうか今後の日程をすり合わせして行く同時に私の方でもできる限りの交渉をしてみます。その結果が良いものであるという保証は……ごめんなさい、今の段階では何とも言えません」

 

彼等(財団)にとって"彼"の存在は異常存在に対する武力という単純なものではなくなってしまった。

財団が立ち上がるよりもはるか前より存在する"壊れたる神の教会(我々)"、忌々しき肉共(サーキック・カルト)

組織の大きさだけで見れば"財団"の次に大きい組織であるが彼らの持ちうるその多様性から"財団"にも引けを取らない"GOC(世界オカルト連合)"。

 

その他にも色々と注意するべき勢力はあれどよくもまぁここまで色々と引っ掻き回したものだ。

だからこそ"財団"も"彼"を手放すわけにはいかなくなった。

一見協力関係にありながら水面下で不穏に動く"GOC"。

 

……確か今も財団に金銭的な圧力をかけている。

何処の勢力が関係しているかはこの際関係ないがこの圧力を通して金融支援をする代わりに"彼"の管理権限を財団からGOCに移させることだろう。

 

まぁ、今のところ失敗続きの様ですが

 

きっと金融を通しての圧力は実のところ財団にとっての負荷に成り得るとは考えにくい。

きっとこの作戦を考えたのは現場指揮型の人間ではないだろう。

普段ならもっと巧妙な手口を考えそうなものだ。此処まで雑な方法をとるような手合いではない。

 

"GOC"上層部でも意見が分かれているという事だろうか?

"彼"の力を観測した彼ら(GOC)にとってその力が人に向けられることは何よりも避けるべきことだ。

そのことについては"財団"としても理解はしていることだろう。

しかし"財団"にはその力がいかに強大で危険であるか知っていながらも"前科"が存在する。

 

それが例えこの世界であろうとなかろうと関係ない。

その事実があること自体が彼らにとっては脅威なのだから。

 

故にその力を知った彼らの意見は一時保留と破壊、主にこの二拓になるはずだ。

 

先の戦いで知った敵の厄介さ。

同じく知ることになってしまった危険物(味方)の危険性。

 

次にいつ訪れるか分からない戦いの為に戦力として残すにはあまりにも危険と考えるもの。

戦いにおいてその力の必要性を理解したもの。

その両者があの組織にはいることに違いない。

 

本当に恐ろしいのは無能な味方といった言葉があるらしいが……この場合はどちらの意見も立場によっては正しいのだろう。

互いが有能であるがゆえに意図しない形で混乱が起きる。

金融による圧力はそのしわ寄せが来たといったところだろう。

 

まぁ、結局は気にするほどでもない些事と言う事だ。

 

「ミシェル、ついでなのですが"財団"の方々にこう伝えておいてください。"いつでもいい"」

 

<side out>




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。
気付けばほぼ一年、SCiP系の小説全然投稿しなかった……。

決してThe backroomsに浮気などしていない(冷や汗)
決してエンティティに浮気などしていない(冷ry)
決してThe backroomsの設定をぶっこもうなんて考えてない(ガチ)

次の投稿は次の三連休の内のどこかです(ガンバリマス)

世界オカルト連合
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《SCP_001/壊れたる神》
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