ようこそ第0護衛隊群へ   作:/Null

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すみません、忙しくて前回から大分間隔空きました。
おそらくこれからは不定期投稿という形になると思いますが、ゆっくりとは続けていこうと思っていますので、皆さん何卒よろしくお願いします。


充電 53/?

「外出したんだし、一応帰ったらちゃんとシャワー浴びろよ?」

 

「ふふっ。それは3人一緒にっていう振りかな?」

 

「いや、流石にシャワーは3人一緒には浴びれないだろ...」

 

「頑張ればなんとかなるでしょ」

 

「なんでシャワー浴びるのに頑張る必要があるんだよ...」

 

コンビニからの帰り道。そんなやり取りをしてから家に戻った私たちは、仕方なく1人1人シャワーを───...なんて事はもちろんなく、きちんと?3人でシャワーを浴びた。

 

湯船に浸かる以上に狭い中、全員が半身分ずつぐらいしか浴びる面積はなかったけど、それでもなんとか回し回しに浴びることに。

 

どう見ても効率の悪いそれに、終始何か言いたげな彼であったが、私とミカさんの楽しそうにノズルを取り合う姿を見て、はぁ...とため息一つの後、わしゃわしゃと髪を洗ってくれた。

 

それがまた気持ち良くて、嬉しくて...。所々でニヤけ顔をさらしてしまったけど、幸いにも降り注ぐ水滴で気付かれてはいなかったと思う。

 

───まぁ、気付かれていたとしても今更ではあるのだが。

 

いつも通りパジャマ(彼のシャツ)に着替えて、ぽかぽかと立つ湯気と共に頭の上に思い浮かぶのはこの1週間の出来事。

 

初めは同じベッドで寝ることになるなんて思いもしてなかったし、ましてや一緒にお風呂に入ることだって。

 

今じゃそれが当たり前のようになって...。これもミカさんのおかげ...なのだろう、売り言葉に買い言葉な性格がいい感じに噛み合い、私の醜態...じゃなくて、私の正直な気持ちは彼との距離(物理的にも)を今まで以上に近づけた。

 

自分を曝け出せる関係?というのかしら、(...まぁ曝け出しているのは主にこちら側なんだけど。)まだ恥ずかしい気持ちもあるけど、受け入れてくれる時の嬉しさが勝る。

 

抱きついた時にぎゅっとしてくれる...とか。

キスした後に優しく頭を撫でてくれる...とか。

 

こうして欲しいなぁ...と期待することを言わずとも分かってくれる彼に、私の口元はふにゃりと緩みっぱなし。

 

こんな顔、黒森峰のみんなには到底見せられた物ではないが(新隊長としての威厳がががが...)、まぁ小梅以外にはバレてないし、今は特に気にする必要もないことかと記憶の隅に追いやることに。

 

(...実は既に、黒森峰内で文字通りあまーい噂が広まってしまっているのだが、その事実を知るのはまた少し後の話。まぁ...、食堂で嬉しそうに男性用のお弁当箱広げてたら、そりゃバレるだろと)

 

「エリカー?先ベッド入っとくぞー?」

 

「あっ、うん。えへへ...」

 

そう想いにふけていた私ではあったが、ぽんぽんと置かれた彼の手によって意識は戻り、そしてここでもまた、当たり前となった日常を感じて思わず顔を綻ばせてしまう。

 

「何ニヤついてんだよ」

 

「なんでもないわよ、ふふっ」

 

誤魔化すようにありきたりなセリフを言って。けどいつものごとく彼はきっと気が付いていて。ただ何も言わずにわしゃわしゃと髪を撫でてくれる。

 

暖かくも堪らなくむず痒いこの空間。これからもずっと味わっていたいのだけど、残念ながら今日で一区切り。

 

明日の観艦式が終わって黒森峰の学園艦に戻ったら、こうしていつも構ってもらえるわけではなくなるから。

 

だから今はもうちょっと、もうちょっとだけの時間でいいから。いっぱい...目いっぱい構って(愛して)ほしい。

 

そんな気持ちを込めて上目遣いに彼の裾を軽く引けば、彼は優しいため息を吐いて顔を緩ませた後、ゆっくりと私の隣に腰を下ろし、私の頭を肩へと寄せてくれた。

 

テレビの音もない静寂の世界。寄りかかる2人の間には、サラサラと髪を梳いてくれる心地の良い音だけが流れる。

 

何も言わなくても分かってくれる。緩んだ顔を向けると、緩んだ表情で返してくれる。

 

言葉の要らない。そんな世界は、なかなか寝室に来ないと見兼ねたミカさんの邪魔が入るまで続いたのだった。

 

 

――――――――――――

―――――――――

 

 

おやすみと一言の後、暗くなる寝室で、いつものごとく彼の腕に抱きついて瞼を閉じる。

 

明日は遂に観艦式本番だ。

 

この1週間、訓練もちゃんとしたし(家で惚気てた記憶ばかりだけど...)、やれることはやったつもりだ。

 

それに、今と同じように、本番だって彼は隣にいてくれる。

 

 

 

だから、うん。えへへ...、頑張ろ。

 

すぐ隣にある温もりにぎゅっと抱きつき、明日に備えてしっかりと彼分を補充しつつその安心感に抱かれてから、そう私は眠りにつくのだった。

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