ようこそ第0護衛隊群へ   作:/Null

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H&Kしか勝たん


アリス × ノ × イエデ
トツゼン × ノ × ホウモンシャ 1/4


「何やっとんじゃ?あいつら」

 

ミカからのある連絡で急ぎ帰っていたのだが、ようやく家に着いたかと思えば、うちの玄関でウロチョロしている某三姉妹が目に入った。

 

なんかインターホンを押すか否かで悩んでる?というか家の中の様子を伺っているように見える。

 

「おい、何やってんねん」

 

「もう、誰ですか?私たち今忙しいんですけど。あ、勧誘とかならこの家は受け付けないと思いますよ。なんせここの家主は悪魔ですから」

 

「だね」「ですね」

 

こちらを振り向くことなく微かに笑いながらそう答えてきたのだが

 

「その悪魔が聞いてんだよ」

 

「「「...へ?」」」

 

気の抜けた返事をした彼女達がようやく振り向いた先に見たものは、黒い笑みを浮かべた俺。

 

「「「...ピャーッ!?悪魔ー!!」」」

 

こいつらほんと注意力散漫すぎんだろ。大丈夫か大学選抜。

 

まぁいいか。気付けなかった自分たちを呪うんだな。

 

「ようこそ悪魔城ドラキュラへ。歓迎しよう、盛大にな」

 

「ひぃー!」

 

「よし。取り敢えず上がれや」

 

 

 

 

「はい。コーヒー」

 

「おう、ありがとな」

 

3人を無理矢理家に上げてから、一応来客ではあるのでミカにコーヒーを淹れてもらった。不本意ではあるが一応客だから。一応な。

 

「ほれ、お前らも飲め」

 

アポ無し来客の分際でミカのコーヒーが飲めるなんて有り難く思えよ?

 

「は、はい...」

 

しかし、そんな俺の気持ちとは裏腹に何処か上の空の3人。

 

「どした?なんかやましいことでもあんのか?」

 

「い、いえ。噂には聞いてましたけど、本当に同棲してるんだなーと思って、その...ギャップが...」

 

「...ミカ。茶菓子よりも鉛玉をご所望のようだ。戸棚に入ってるGlock取ってくれ」

 

「わかった」

 

「まってまって!待ってください!何する気ですか!というかミカも即答するな!」

 

「何ってロシアンルーレットに決まってんだろ?」

 

「それゲーム成り立ちませんよね!Glockってオートマチックですよね!」

 

チッ。気付きやがったか。

 

「ならリボルバーにしてやろう。弾は6発装填。まずはきみからだ、ルミくん」

 

「だから何でピンポイントで私処そうとしてるんですか!」

 

「それは自分の心の中で考えてみたらどうかな?ルミ先輩」

 

そう言ってミカが持ってきたのはGlockでもリボルバーでもなくアサルトライフルであるHK416。

 

「処すってレベルじゃないんですが...。というかここ武器庫か何かですか」

 

「...。そんで?何の用でうちに来たんだ?」

 

「いや、質問の答えは!?マジでここ武器庫なんですか!?」

 

失礼な。特務部隊員ならこれぐらい持ってて当然だろ。

 

今までこれで何度敵の襲撃を防いだ事か。ジョン・ウィックも激おこになるような家への襲撃者を殲滅したり、裏世界の通貨で防弾用のスーツ買ったり、美術館に報復しに行ったりと───

 

「そんな事は1度もなかったけどね」

 

「」

 

「やっぱり同棲するだけはあるわね...」「以心伝心...」

 

「はぁー。話が進まないから取り敢えず話を戻そうよ」

 

「んー、まぁ。確かに」

 

「なんだろう。あのミカが少しだけ常識人に見える...」

 

おい、それは俺が常識人じゃないって言ってんのか

 

「ひぇ!?え、えーとですね...。実は...大隊長が家出を───「何!?愛里寿が!?こうしちゃおれん!」

 

「まだ話してる途中なんですが...」

 

途中もなにも、愛里寿に何かあったらどうするんだ。

 

「心当たりある場所に今すぐ探しに行くぞ!」

 

「いや、ですからその心当たりがここだと思ったので来たんですよ。お兄さん、何か聞いてません?」

 

「聞いてないから驚いてんだろ」

 

「ですよねー」

 

まったく。そもそも島田流の令嬢が家飛び出したってだけでも一大事やぞ。そこんとこ分かってんの?

 

ん?ミカ?あいつは自由人だしノーカンだ。ノーカン!ノーカン!

 

「おそらくなんですが。大隊長、最近みほちゃんとよく話しているようで、家元がそれにヤキモチをやいちゃってですね?」

 

「あー、なるほど。それだけで理解した」

 

ようするに度を超えた家元の過保護がキツすぎたと。ボコミュージアムにも心配だからとこの3人を派遣してたし、ほんとあの人は愛里寿の事になると周りが見えなくなるというか何というか。...俺も気をつけよ。

 

「でもよ。愛里寿からお前らに対しても連絡なかったって事はお前らにも非はあるのでは」

 

「おぐっ。否定出来ない...」

 

はぁー。愛里寿が可愛いのは分かるが、お前らも家元と同罪やな。少しは愛里寿の気持ちも考えてやれ?

 

「取り敢えず俺も探すから、新しい情報とか入ったら教えてくれや」

 

「すみません...」

 

「ん」

 

―――――――――

――――――――――――

 

結局目ぼしい情報を得られずに帰っていった3人。

 

すまんな。実は1番の情報がここにあるんだ。

 

「愛里寿。もう出てきていいぞー」

 

俺の声を聞いて隣の部屋から出てきたのは先程の話の中心となった愛里寿。

 

「お兄様とお姉様。迷惑かけてごめんなさい」

 

「いや、全然迷惑かかってないぞ?寧ろ愛里寿が来てくれて嬉しいし。な?ミカ」

 

そんな俺の言葉にミカもコクコクと首を縦に振った。

 

まぁ正直ミカから愛里寿が家に来てるって連絡受けた時はめっちゃ焦ったけどな。ほんとに、何事!?って思ったわ。

 

...まぁ何事!?だったんだが。

 

「それよりもよく1人でうちまで来れたな。ここ来るの初めてだったろ?」

 

「むっ。お兄様、私ももう子供じゃないです。1人で飛行機だって乗れます」

 

「ははっ。すまんすまん」

 

そう言って頭を撫でてやると不満顔をしていた愛里寿だったが、気持ちよさそうに目を細めた。

 

子供の成長ってのは早いなぁほんと。完全に孫の成長を見守るおじいちゃんの気分だわ。

 

「そんで。あらかた理解はしてるけど、なんで家出なんてしたんだ?」

 

「最近のお母様がウザいんです」

 

なるほど、これが俗に言う反抗期。怖っ。もし愛里寿に言われたら精神崩壊するわ。

 

「お母様には行き先は言ったのか?」

 

そんな俺の言葉に愛里寿は首を横に振った。

 

「でも気付いてると思う」

 

「どうして?」

 

「これ」

 

そう言って愛里寿が俺に掲げたのはボコのぬいぐるみ。

 

ん?ボコが家元にでも連絡してんの?念獣的な?まっさかー。

 

「この中にGPS発信機が入ってるから」

 

おい家元。そういうとこやぞ。

 

あれか?俺の携帯がさっきから鳴りっぱなしなのはそれが原因か。

 

ええい!ボコであるなら容赦するな!切り捨てぃ!...としたいのは山々だが、愛里寿お気に入りのボコなのでそれは出来ない訳であって。

 

まぁ愛里寿の居場所がわかっているとはいえ、流石にこのまま家元を放置するともっと面倒くさくなりそうなので一応メールは返しておく事にする。

 

ただ安心して欲しい。愛里寿が帰るって言うまでは絶対干渉させんからな!家元もこれを機に今までの行いを見直すべきなんだな!

 

「んじゃ、取り敢えず夕飯にしようか。ミカが美味しい料理を作ってくれてるぞ」

 

「ふふっ。腕によりをかけてるからね。期待してくれていいよ?

 

「やった!お姉様の手料理!」

 

ミカの手料理と聞いて愛里寿も嬉しそうにはしゃいでいる。

 

あの味を知っているという事は、実家に帰った時にでも料理作ってあげてるんだろう。愛里寿と家元の関係は現在一方的に冷え切っているが、目の前の2人は仲睦まじい姉妹でほんとよかった。

 

 

 

 

 

ミカの美味しい夕飯も食べ終わり、お風呂から出てきた2人の髪を梳かす。

 

気持ちよさそうに目を細める2人の姿はほんと、よく似ている。

 

ちなみに愛里寿はミカのパジャマを着ている。そのためか服がぶかぶかで萌え袖状態?になっているのがまた可愛い。

 

「ほれ、そろそろ寝るぞー」

 

「「はーい」」

 

「愛里寿は来客用のベッドがあるからな。そっち使っていいぞ」

 

実際はミカ用に買い変えたベッドなんだけど、一度も使ってないから気付けば来客用になってた。

 

しかしそんな俺の言葉に愛里寿は首を横に振る。

 

「お兄様とお姉様が一緒に寝るなら私も一緒に寝る」

 

「え?だいぶ狭くなるけどいいのか?」

 

「大丈夫。それよりも3人で寝たいから」

 

まぁ愛里寿がそれでいいってんなら断る理由もないが

 

「いいんじゃないかな。私も賛成だよ?」

 

反対票はないみたいだ。

 

「んー。よし、3人で寝るか。愛里寿、カモン!」

 

「はい!」

 

そう言って俺たちのベッドにダイブする愛里寿。何やっても可愛いなぁおい。

 

「んじゃ愛里寿は真ん中な」

 

「やった!」

 

流石にベッドから落ちたら目も当てられんからな。愛里寿も嬉しそうだしこれがベストだ。

 

「それで、明日は休みだけど家でゆっくりするのかい?」

 

ミカからの質問に俺は先程から考えている事を話した。

 

「んー。それもいいけど、せっかくだからうちの実家にでも行くか?あそこなら家元のことも忘れていい気分転換になるし、それなりにゆっくりも出来るから」

 

2人とも大昔に何度か来た事あるし、うちの家族にも愛されてたから悪い話じゃないと思う。それに、俺的にもタイミングいいしな。

 

「まぁ2人がそれでいいならだけど」

 

実際2人がどう思ってるか分からんし、そもそも覚えてない可能性もある。

 

だが、そんな考えは杞憂だったようだ。

 

ミカも愛里寿も明日のことを思い浮かべて嬉しそうにしている。

 

よかった。覚えててくれたのか。なら

 

「決まりだな。明日はうちの実家までドライブだ。今日はちゃんと寝て明日に備えること」

 

「「おー!」」

 

「んじゃ、電気消すぞ」

 

「「はーい!」」

 

2人のいい返事と共に部屋から明かりが消えた。

 

 

───明日は久々の実家だ。

 

うちの家族は父、母、兄、俺の4人家族。兄貴は実家から少しだけ離れた所で仕事をしているが一応兄貴にも連絡は入れたから実家に帰ってくると思う。

 

まぁ、あいつも愛里寿のことは溺愛してたから、一緒に帰ってきたら喜ぶだろうな。

 

ちなみに兄貴は技術海上幹部だ。それも結構上の。だから武器・弾薬の補充。そして新武装の試験運用などで艦隊の公表前から必然的に関わっていたため俺たちが生きている事をうちの家族は知っていた。

 

とはいえ当時は流石に帰れんかったけどなー。

 

今では何回か実家には帰っている。

 

その都度早く結婚しろだの、女連れて帰ってこいだのよく言われたが、今回はミカも一緒だ。

 

はてさて、なんと言われるか。

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