ようこそ第0護衛隊群へ   作:/Null

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パンケーキに黒猫のせる♪みゃん♪


継続高校ホスト???(クラブ) 5/5

ノンナとエリカが彼にあーんされている光景を見て、まほとの言い争いは一旦休戦。

 

だって私たちが重要な?話し合いをしてるのに、気付いたら1番おいしいことをしてるんだよ?そんなの卑怯だと思わないかい?

 

「いや、卑怯もなにもお前らが気付かなかっただけだろ」

 

「なら私にも食べさせて欲しいな」

 

「へいへい」

 

ふわっふわのパンケーキ。彼の口に合うように少しだけ甘さを控えめに作ったそれは料理長?である私も満足の出来。

 

そして仕上げは彼からの───

 

「ほれ、あーん」

 

「あーん。...はむっ」

 

ぅん。最高じゃないか。

 

これには私も満足を超えて大満足である。

 

「兄さん。私も」

 

見れば痺れを切らしたまほが彼の袖を引っ張っている。

 

「わかってるって。ほれ、あーん」

 

「あーん。...はむっ」

 

「どうだ?美味いか?」

 

「...あぁ。いいものだな、これは」

 

「お前とミカが作ったんだ。美味しくないわけないわな」

 

「そういう意味で言ったわけではないんだが...まぁ、いいさ。兄さんに食べてもらう口実にもなるしな」

 

そう言って切り取ったパンケーキを彼の口元に向けるまほ。

 

「兄さん。あーん」

 

「ん?いいのか?俺既に結構食ったぞ?」

 

「いいんだよ。兄さんのために作ったんだから。ほら」

 

「そうか。ならもらおうかな」

 

彼は少しの躊躇いの後、まほに促されて口を開けている。

 

...いや、待ってほしい。なに自然体で進めてるのかと。出遅れた私も悪いが、先程の休戦の話はどこへ行ったのかと。そもそもそれは料理長である私の役目だと言ったじゃないか。

 

というか私だってやりたい!

 

「隊長。その...ずるいです」

 

「まほさん。ここはやはり公平性を期すべきかと」

 

ほら。エリカとノンナだって我慢出来ずに待ったをかけている。当然だよ。2人にだって見過ごせることではないはずだからね。

 

だからこそ、ここは共闘してまほの抜け駆けを止めてからみんなで―――...ん?待てよ。これは...チャンスなのでは!?

 

既に目の前では3人のうち誰が最初にやるかで話し合いが始まっている。そして、私の隣にはフリーになった彼が。

 

...ふっふっふ。まだまだ脇が甘いということだね、きみたちは。

 

「ん?どうしたミカ?」

 

ちょいちょいと肩をつついた私に彼が気付く。

 

「...ん」

 

「なんだ?また食べさせてほしいのか?」

 

「ふふっ。そうだけど、そうじゃなくてもいいよ?」

 

目を閉じて向けた口元には2つの意味を乗せて。

 

1つ目はもちろん食べさせてほしいという意味。そしてもう1つの意味は───ふふっ。言わなくても分かるよね。

 

まぁ、どっちに転んでも私は美味しいというわけさ。

 

少しだけ開いた瞼からは彼の口元がこちらに向いたのが見えた。どうやら2つ目の選択をしてくれたようだ。

 

ふっふっふ。これで勝ったのは私だけ、ということさ。

 

そう思いながら、近付いてくる気配に私も再度口元を寄せる。

 

もう少し...もう少し───

 

「何思わせぶりな表情してるんだミカ」

 

声に瞼を開ければ目の前には彼。ではなく、まほの姿が。

 

「そう簡単に1人勝ちさせるわけないでしょ」

 

そしてエリカの姿も。

 

「そもそもだが、私たちはそうやってミカが抜け駆けするのは想定済みだ」

 

「隊長の言う通りです」

 

むぅ。

 

「でも、きみたちだって人の事言えないじゃないか」

 

だって私抜きで話進めようとしてたし。

 

私もイチャイチャしたいしされたい。だから少しだけ魔が差した、というだけだというのに。

 

「魔が差しただけでキスまで迫りますかね...」

 

「別にキスして欲しいとは言ってないよ?」

 

「あれがキス待ちじゃないというなら、私が兄さんにあの表情で迫っても文句はないということだな。であれば早速───「待ってほしい(ください)」

 

そこから先はいつもの三つ巴。でもいつもと1つだけ違うところは、今回から参加しているノンナが何食わぬ顔をして彼の隣でコーヒーを淹れているというところ。

 

「同志。パンケーキも食べますか?」

 

「ん?おう頼むわ」

 

「ふふっ。はい、あーん」

 

そう言われて差し出されたパンケーキを食べる彼。

 

「...ん。やっぱり美味いな」

 

「ふふっ。それは良かったです」

 

何抜け駆けして和やかムードをかましているのかと気付いていれば間違いなくつっこんでいただろう。

 

「ノンナは混ざらなくていいのか?」

 

彼の目線の先にはまだ言い争っている私たち3人がいる。そしてその言葉にノンナは首を横に振った。

 

「おそらくは今の私が1番の勝利者だと思いますので。だから私はいいんです」

 

勝ち誇った笑みを浮かべ、ノンナだけがその喜びを噛み締めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「それはそうと、私たちの前でキスまでしようとしたことに関してはいただけませんが」

 

「すみませんでしたっ!」

 

 

 

 

「ほれ、ミカ」

 

コトンと彼がコーヒーを置く。

 

騒がしい?3人も帰り、今家にいるのは私と彼のみ。なんだけど...

 

「着替えないのかい?」

 

そう。彼はまだあの格好をしたまま。

 

「んー。まだやり残したことがあるからな...そういうお前は?」

 

「私も、やり残したことがあるんだ」

 

「...そうか」

 

私もまだココスの服を着たまま。それは、いつも私の我儘に付き合ってくれる彼への感謝の気持ちとして。

 

だって彼。こういう服好きだから。

 

いつものようにふりふりとスカートを揺らせば自分で言うのもあれだが、中々似合っているのが分かる。

 

ふふっ、当然だね。だって、私だもの。

 

 

結局彼にあーんは出来なかったけど(ノンナずるい)、まぁそれはいつもやってるし?なんなら今からでも出来るし?

 

だから今からもう一度パンケーキを焼こうかな?

 

そうも思ったけどそろそろ夕食の時間。また間食を食べるのは良くないね。それなら今日の夕食を彼と一緒に作る、という事にしよう。もちろんこの服のまま、お揃いのエプロンを付けてね。

 

あとは───「...ん?なんだい?」

 

ちょぃちょぃと肩をつついてきた彼に疑問を浮かべならも再度向き直る。

 

「俺からも日頃の感謝を...と思ってな」

 

「え?───

 

 

───...ぇ!?」

 

 

「言っただろ?最高に美味しいコーヒーを淹れてやるって」

 

そう言って彼は唇についたコーヒーの跡を恥ずかしそうに拭う。

 

唐突なその不意打ちによって先程まで考えていたことはフリーズし、結局コーヒーの味はよく分からなかった。

 

...けど、その味は少しだけ私好みに甘かったような気がした。




黒猫のパンケーキできあがり♪

黒猫パンケーキ♪みゃん♪みゃん♪
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