大切な人を守れる人間へ   作:紅しげる

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VSゴルザ

《スカルゴルザ》を倒したけど、その先に道がないことに変わりない。

 

「殿下、デスローグによると、溶岩の流れ道があるようです」

「つまり泳げと?」

「そうなります」

「ティオ、泳げるか?」

「もちろんじゃ!」

 

ティオが《竜化》してマグマの川にダイブした。

 

「隊長達はティオの背中に乗ってください」

「お前はどうするんだ?」

「え?ザイゴーグで先頭行きますよ」

《モンスライブ!ザイゴーグ》

『ギャハハハ!』

『よし、行くぞ〜!』

 

ザイゴーグだと川を泳いでいるような感じだった。

 

「レッくん、熱くないの?」

『大丈夫………ちょ、ティオストップ』

『どうしたんじゃ?』

 

俺が止まった先でマグマの川が途切れていた。少し覗くと、滝のように下に続いていた。

 

「降りるの?」

『…降りるしかねぇな』

『妾達ができても、雫達が無理なような気がするんじゃが…』

「…ん。任せて、私とミレディの結界と重力魔法で何とかする」

「任せて!」

 

体が少し軽くなったような感じがした。滝から落ちるように降りていった。落ちた先にマグマの川が続いていた。

 

『どわっ!?』

『殿下?!大丈夫ですか?!』

『あぁ、大丈夫だ。ただ…ウルトラマン3人ぐらいの高さだな』

『わかったのじゃ』

 

しばらくして、ティオ達が降りてきた。

 

「…こうして見るとレッくんが魔王みたいね」

『ザイゴーグ自体が魔王みたいなものだしな』

「似合いすぎじゃない?」

「ですね。レンさん物凄く似合ってますよ」

『そうか?』

 

泳いでいると、出口のようなものが見えてきた。

 

『出口か?』

『出口のようじゃな』

 

眩しい光が見えたと思うと、また急降下した。下ってきた勢いのまま猛烈な勢いで出口のほうへと放り出された。

 

『ユエ、ミレディ!』

 

二人の魔法でなんとか体勢を立て直した。川の先には陸があり、マグマの川が終わった。ティオの背中から全員が降りて、俺とティオが人間に戻った。

 

「ティオ、よくやった。あんな高さから雫達を無事に連れてきてくれてありがとうな」

「も、もったいなきお言葉!」

 

なんだろう。なんかスライ達に似てきたような気がするんだけど…気のせいかな。

 

ティオを優しく撫でると、顔が赤くなった。

 

「レッくん、あれが解放者の住処?」

 

雫に言われて振り返るとドーム型の空間の真ん中にマグマの池と小島のようなものがあった。

 

「ミレディ「あ、私に聞かれても他のみんながどんなの作ったかなんて知らないよ?」だよな…」

 

ミレディと話していると、マグマの池から何かが出てきた。

 

「あのちょっと赤みがかった頭部…《ゴルザ(強化)》の強化個体か!」

「あれだけでわかるもんなのか?」

『いや、普通は無理だ。ただ蓮が異常なだけだ。ちなみに、《ファイヤーゴルザ》と何処が違うんだ?』

「あぁ、地道に頭部の色が違うんだよ」

「つまり、《ゴルザ(強化)》を倒せば試練が終るってことか?」

「…ん。見て!」

 

ユエが1つの壁を指指して言った。その壁には無数の魔石が埋め込まれていた。その中に他とは違う大きめの魔石が12個ぐらいあった。

 

「え、なに…もしかしてあの数の《ゴルザ(強化)》と戦うわけ?流石に無理だぞ?」

「レンさん、レンさん!《ゴルザ(強化)》の足元になにかいます!」

 

《ゴルザ(強化)》の足元からマグマでできた蛇のような生物がいた。

 

「もしかして、大きい魔石が《ゴルザ(強化)》、小さい魔石はあの蛇ってこと?」

「おいおい…どんどん蛇が出てきてるってことは、ゴルザも次々と出てくるってことか?!」

「チッ…ユエ達は蛇を頼む!俺達はゴルザだ!勝利を掴む、剛力の光!ウルトラマントリガーッ!!」

「未来を染める漆黒の闇…トリガーダークッ!」

『ホワォォォォンッ!!』

 

隊長がゼッパンドン、雫がヒカリ、ツルギがハンターナイトツルギに変身し、ホロボロスとスライ達が元の姿に戻った。俺達が変身するのと同時に、《ゴルザ(強化)》も次々と現れた。

 

『ホワォォォォンッ!!』

『『『グシャァァッ!!!』』』

 

ホロボロスの咆哮と《ゴルザ(強化)》の咆哮が戦いの合図になった。

 

『ライトニングッ!!』

 

清水がホロボロスのキーを使ってスピード型に変わった。ホロボロスも清水に負けないほどのスピードで《ゴルザ(強化)》を攻撃し始めた。

 

『……《ゴルザ(強化)》と戦うの久々過ぎてヤバいな』

 

俺は目の前の《ゴルザ(強化)》をラリアットした。起き上がった《ゴルザ(強化)》を殴ろうとしたら、頭が硬すぎた。

 

『トリガーじゃパワー不足か?だったら………ティガッ!!』

 

ティガに変身してすぐにパワータイプに変わった。パワータイプに変わってすぐに《ゴルザ(強化)》を掴むと、トリガーでは無理だったけど、ティガだといけた。

 

『…やっぱりティガ最強だな』

『グシャァァッ?!!』

 

掴み上げて、壁に向かって投げつけた。壁にぶつかり、地面に落ちて動かなくなった。《ゴルザ(強化)》が動かなくなると、壁の大きな魔石の一つが消えた。

 

『やっぱり魔石の数倒さなくちゃいけねぇのか…』

『グシャァァッ!!』

『っと、戦わねぇとな』

 

一匹の《ゴルザ(強化)》が俺に向かって【超高熱熱線】を撃ってきた。俺は避けてすぐに《ゴルザ(強化)》に殴りかかった。

戦っていると、雫とツルギが《ゴルザ(強化)》を倒していた。そして、隊長達も《ゴルザ(強化)》を倒し、ユエ達が蛇を倒し終えて残りは俺の目の前の《ゴルザ(強化)》だけになった。

 

『これで「レンさん、右に避けてくださいッ!!」?!』

 

シアにそう言われて、右に避けた。すると、俺がいた場所の()()()()()()()()()()()。その割れた空間の先はヤプールの異次元空間と同じ感じで、何かが戦っている音がした。すると、その割れた空間から()()()()()()()()()()()()()()()()が《ゴルザ(強化)》に向かって撃たれた。

 

『グシャァァ?!!』

 

【バルキーコーラス】が消えると、割れた空間が元通りになった。

 

『今のは…いったい…』

 

なぜヤプールの異次元空間のような空間が出てきたのか、なぜ【バルキーコーラス】が異次元空間から出てきたのか。

 

『ゼロさん、()()なんかやらかしたんですか?』

『いやいや!俺じゃねぇぞ?!あと、なんだそのまたって!』

『でも、あれはゼロビヨンドの【バルキーコーラス】だったよ?』

『ゼロ師匠、あれはゼロ師匠のでしたよ』

『おい。俺はずっとここにいるんだぞ。できるわけ無いだろう』

これ、俺の考察なんだけどさ

『ん?どうした?』

いや、俺の並行同位体?みたいな闇落ちの俺が出てきたじゃん?つまりさ、()()()()()()()()なんじゃないの?

『『『あ〜、なるほど』』』

『お前らァ…!!』

 

【バルキーコーラス】を受けた《ゴルザ(強化)》が弱っており、【デラシウム光流】を撃とうとしたときだった。

 

「レン危ないッ!!」

 

突然、雫のような声がして振り返ると、叫んだのはツルギだった。振り返った瞬間、目の前が炎に包まれた。

あらすじ紹介とかどうする?

  • ダークネスファイブが受け継ぐ
  • 蓮達に任せる

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