秋月 奏は勇者でない   作:結城 颯

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 小説仲間から「奏ちゃんってそういえば女の子だったね」と言われたので、エイプリルフールで出した打撃(お話)で、誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した瞬間、空間は歪み呪力は黒く光ったおかげで「改めて女の子なんだなと噛み締めている」という言葉を吐き出させました

ここまで長文ですが、割りと気にしてないです


あっ、今回は結城友奈は勇者部所属からのお話です




11.黒○閃

「うーん………」

 

「どうしたんですか、部長? 」

 

 昼休み。新聞部部室で記事作りをしていたのだが、部長がずっとうーんうーんとうねっていた。

 

「それがなー。今回から空いた新聞のスペースに、何の内容を入れるか悩んどるんや」

 

「あー、前回で終了したコーナーの部分っすね」

 

「そうそう。2人共、なんかいいアイディアあらへん? 」

 

「うーん……」

「うーん……」

 

 パッと思いつかず、副部長と一緒にうねりあげる。

 

 何かないか。変わった記事は自分が担当しているし、出来るだけオードソックスの方がいいだろう。四コマ漫画は前回(ネタ切れの為)終了したし、かと言って他にやれる事は………。

 

「中々思いつかへんなぁ。猫の手でも借りたいもんや」

 

「猫の手………はっ! 」

 

 その時、奏に電流が走る。舞い降りてきたぞアイディア!

 

「部長、副部長!思いつきましたよ、新コーナーっ! 」

 

 その内容を伝えると、二つ返事でOKしてくれた。奏はすぐさま行動に移し、部室から飛び出して目的の場所へと向かう。

 

「地獄からの使者っ!!秋月 奏っ!!いっちゃんいるっ!? 」

 

 1年生の教室だろうとお構い無しに扉を全力で開け、勇者部唯一の1年生、犬吠埼 樹の元に現れる。

 

「奏さん、目立ちますから止めて下さい………見てるこっちが恥ずかしいですよ〜……」

 

「姉妹揃って同じ反応だねー。いや、それはいいんだよ。それより、確かいっちゃんは占いが得意だったよね? 」

 

「は、はい。得意ですけど、もしかして何か占って欲しいんですか? 」

 

「YESYESYES!勇者部に依頼という事で、新聞部の記事で占いコーナーを設けたいんだ。どういう方向性にするかは決めてないけど、そこら辺も含めて話し合いたいんだけど、どう? 」

 

「えっと、わ、分かりました。でも、一応お姉ちゃんにも伝えた方がいいかと」

 

「風先輩にもだね。分かったよ。では、サラダバー! 」

 

 1年の教室から3年の教室へ向かい、前口上を述べながら扉を全力で開ける。

 

「ボクの名前は秋月 奏。ボクの宇宙じゃ1933年、職業は探偵、好物はミルクセーキ。あと悪い奴らをぶん殴ること!刺激を求めてマッチを擦っては指先を焦がそうとする! 」

 

「なんで風も吹いてないのにコートがはためいてんのよ………」

 

「ボクがいる所に風は吹く───その風は、雨の匂いがする。というのは冗談として、道中に美術部から専用のコートを借りてきたので」

 

 美術部特性コートに仕込まれたスイッチを切り、畳みながら風先輩の席に向かう。

 

「それで、また同行許可でも貰いにきたの? 」

 

「いえいえ。今回は依頼ですよ。いっちゃんには既に話したんですけど、カクカクシカジカ四角いムーヴで……」

 

「へー、奏にしてはまともね。いいわよ。でも、今週は他の依頼もあるし、来週でいい? 」

 

「はい、全然大丈夫です!ありがとうございます! 」

 

「いいって事よ。それじゃ、そっちの部長さんともの予定を話し合っておくから」

 

「はーい!ではよろしくお願いします! 」

 

 そうして時間は飛んで翌週。水曜日に予定が組まれたのだが、どうやら勇者部は今週めちゃくちゃ依頼があって忙しいらしい。

 ユウちゃん達は楽しそうにしてたけど、リンちゃんは「風の調整ミスのせいね」とボヤいていた。

 

 そのためバラバラで各依頼に当たっているらしく、新聞部には話してた通りいっちゃんが来た。

 

「それじゃ事前に話してた通り、恋愛関係の占いでいこかー」

 

「いっちゃんって何の占いが得意なの? 」

 

「色々やってますが、1番はタロットですね」

 

「そんじゃ、タロット占いのコーナーっすかね」

 

「じゃあ、題名は仮で『樹ちゃんの恋愛タロットコーナー』で進めますかー」

 

 黒板に話した事を書き込んでいき、話が一区切りついた気がする。…………まだツッコミいれないのかな?そう思いながら、部長を一瞥する。

 

「それじゃ樹ちゃん。恋愛タロットのコーナーよろしくねー」

 

「はいっ」

 

「………で、なんで呼んでない風やんがいるんかね?可愛いから写真撮っていい? 」

 

「んーーー? 」

 

 ようやく触れられたが、いっちゃんだけが来る予定───だったのだが、何故か風先輩がいっちゃんの頭に顔をちょこんと乗せていた。

 

「恋愛コーナーといえば犬吠埼風のことよ」

 

「とのことで……」

 

「ちょっと何言ってるか分かんないっすね」

 

 どや顔で言った言葉の影に、恋愛マスターの文字が見えた気がした。

 

「コーナー名は『女子力王のぱーふぇくと恋愛講座』でどうかしら? 」

 

「女子力王のぱーふぇくと恋愛講座、と」

 

「いや黒板に書かなくてええからな、かなやん」

 

 更なるどや顔で言われて面白かったので、思わず追加しちゃったんですよ部長。

 

「いっそ『犬吠埼姉妹のぱーふぇくと恋愛コーナー』はどうかしら? 」

 

「わ、私も!? 」

 

「いやほんと」

 

「犬吠埼姉妹のぱーふぇくと恋愛コーナー、と」

 

「書かなくていいっすよ、秋月」

 

 グダグダになってきた会議だが、結果はいっちゃんによる『恋愛タロットコーナー』で決定した。終始風先輩が「あたしは? 」と言ってきたが、部長がお引取り願った。

 

 しかし、しばらく時が経ったあと、番外的に『恋愛マスターからの一言』がコーナーに侵食してきたのであった。

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