一応一段落落ち着いたので、投稿頻度が下がり過ぎないように頑張っていきます
あっ、アニメ本編突入です
それは、唐突に起きた事だった。授業中にユウちゃんと東郷さんのスマホが鳴り、先生に注意されている時だ。
珍しいなーと思いながら笑っていると、神隠しに会ったかのように、2人の姿が消えたのだ。
突然の事でみんなざわめき、先生も狼狽えてる様子。ボクも例に漏れず、思わず席から立ち上がる。
2人はどこに消えたのか?何故あの2人なのか?様々な疑問が思い浮かぶが、まずは探さないといけない。
どこを?いや、とにかく当てずっぽうでもいい。そう思い教室を出ようとすると、誰かにぶつかり、尻もちをつく。誰だと顔を上げると、見た事のあるマークが目に入る。
「大、赦………」
神樹様を奉っている、四国最大の組織。その神官が、目の前に立っていた。
「事情を説明します。皆様、お静かに願います」
こちらを気にしてないような、無機質な声。それどころではない為イラつきを感じるが、何かを知っている様子なら話は早い。大人しく席に戻り、神官の話を聞く。
神樹様のお役目。それに、ユウちゃんと東郷さん、勇者部のメンバーが選ばれたようだ。それは大切なお役目であり、大変名誉な事だと言われた。
だが、肝心のお役目の内容については、語られる事はなかった。質問を投げかける者もいたが、具体的に語る事も、聞く事も出来ないそうだ。無論、勇者部からもらしい。
ただ、今の奏は、それよりも聞きたい事がある。
「ユウちゃんや東郷さん、勇者部のみんなは無事なんですか?今、どこにいるんですか? 」
「無事のようです。学校内にいますので、後ほど戻ってくるでしょう」
神官の言葉に、よかったと安堵のため息を吐く。
「説明は以上です。これにて失礼します」
神官が退出すると同時に、終業のチャイムが鳴り響く。戻ってきたユウちゃんと東郷さんは、クラスメイトから話を聞かれるが、神官の言った通り、秘密のため話す事は出来ないそうだ。
その中、東郷さんの表情が少しだけ暗いことに気づく。多分、いやきっと。お役目で何かあったんだ。どうしたか、大丈夫か聞きたいが、お役目絡みだから真面目な東郷さんは、ボクにも話さないだろう。なら。
「ユウちゃん。ちょっといい? 」
人混みや東郷さんから少し離れた所に、ユウちゃんを手招きする。
「なに、かなちゃん? 」
「あのね。お役目については、やっぱり話せないのかな? 」
「あー、うん………ごめんね。風先輩にも口止めされてるんだ」
「そっか………でもいいよ。いつか話せる時が、話してもいいと思った時が来たら、話して」
「うん。その時は、私達の活躍を聞かせてあげるね! 」
「楽しみにしてるよ。それと、東郷さんの事なんだけど………任せてもいいかな? 」
奏の言葉に、ユウちゃんは一瞬キョトンとする。だが、すぐに何の事か察したのか、強く頷いてきた。
「怖い事や、辛い事、苦しい事があるかもしれない。お役目に関しては、ボクは何にも力になれないかもしれない。だから、ユウちゃんが東郷さんを支えてあげて」
「………うん、任せて。大丈夫、東郷さんは、私が守るから。かなちゃんの気持ちと一緒にね」
「ありがとう。でも、ユウちゃんも弱音を吐いてもいいんだからね。ボクにも、それを聞く事ぐらいは出来るから。だから、1人であまり抱えないでね」
「それは大丈夫!勇者部五箇条、悩んだら相談があるからね! 」
勇者部五箇条。勇者部で作ったモットーみたいなものだ。初めて聞いた時は、少しふわふわした内容。けど、なんか勇者部らしいなと笑った。
「それでも、無理しないでね」
「ありがとうね、かなちゃん」
これで話は終わりと告げるように、ぐーっと身体を伸ばす。東郷さんの元に戻るユウちゃんの後ろ姿を、それでも心配そうに見つめる。
誰かの為にいつも頑張り過ぎる、友達の背中を。
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翌日。東郷さんの様子は昨日変わらず、どこか浮かない様子だ。表面上は取り繕っているが、お役目について悩んでいるのだろう。
「ユウちゃん、東郷さん!大変だ!大変な事になったよっ! 」
「どうしたのかなちゃん!? 」
「いったい何があったの? 」
しかし、奏は普段通りに行動する。だって、ボクに出来るのは応援と心配。そして、いつもの日常を送って貰う事だけだから。
「あ、ありのまま昨日起こった事を話すぜ!
紙パックのプリンを器に移して湯煎して溶かそうとしたら、いつの間にかプリンが半分無くなっていたんだ!
な、何を言っているのか分からないと思うが、ボクも何が起きたのか分からなかった………頭がどうにかなりそうだった………。
湯煎で溶けて無くなったとか、零したとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてない。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」
「は、半分もプリンが無くなっていたの!? 」
「もしかして、つまみ食いとかして無くなったんじゃないの? 」
「片鱗を味わっただけに? 」
言った瞬間、ハリセンが脳天を突き抜けていった。腕が上がったのか、段々反応速度が上がってないかな?
「いやいや東郷さん。プリン溶けたかなーと、スプーンで掬ってちょくちょく確認してただけだよ。そしたら半分も無くなっていたとは、これにはポル○レフもビックリ仰天ニュース」
「完全に自業自得じゃないの………つまみ食いはいけません」
「はーい。と言うわけで、2人の分のプリンを作ってきたので、デザートに食べよー! 」
「わーい!かなちゃんありがとうー! 」
「全くもう………でも、ありがとう奏ちゃん」
漸く笑った東郷さんに、奏はよかったと笑みを浮かべる。どうか、これからも笑っていけるようにと、切に願う。