「お父様!」
GYAAAAAAA・・・
ヒュージ独特の音。
「早く逃げなさい琴乃。鬼龍院の代を途絶えさせては・・・ぐはっ・・・」
言い終わる前に私の目の前で父───鬼龍院和将はヒュージに背中から襲われた。
「い・・・いやあああああああああああああああああ!」
当時の私はリリィでもなんでもない、リリィになりきれないマディックだった。アンチヒュージウエポンは常に携帯していたものの、ヒュージに決定的なダメージを与えられるものではなかった。
「許せない・・・」
私の中で何かが外れる音がした気がした。
「う・・・うわああああああああああああああああ!」
GYAAAAAAAAA・・・
その後の記憶は、ない。
覚えているのは壊れたアンチヒュージウエポンと粉々になったヒュージ
「はあっ・・・はあっ・・・また・・・あの夢・・・」
手のひらと額には大量の汗。背中もびっしょりだ。
最近またこの夢を見るようになった。
私、鬼龍院琴乃は他のみんなとは違い、特別寮という普通のリリイィ達とは違うところに入っている。特別寮は特殊な事情があって一般寮に入れない子やG.E.H.E.N.A.の研究所から逃げ出して保護されたリリィなんがが収容されている。
それ以外は普通のリリィとなんら変わりがないはず。
「さて、と」
制服に着替える。今日は講義がない日なので朝から訓練だ。自前の料理道具とあらかじめ注文しておいた材料を用意。訓練前にそれらを食堂に持っていくのが私のルーティーンになりつつある。おかげですっかり食堂のおばちゃん達と仲良くなってしまった。
「琴乃様。今日は何を作るんですか?」
友人でもある夏目京夏───彼女の
「ナイショ。言っちゃったらつまらないでしょ?」
いつもどおり笑顔で答える。そう・・・これが普段の私。
「えーっと・・・今日は各自自主練習・・・なんだけど、ベスは昨日に引き続きラクロス、初花様と琴乃様は・・・私たちとフォーメーションの確認を」
今日は京夏ちゃんがお台場に行っているので、代わりに副隊長である妹の明日香ちゃんが代行をしているのだが・・・。
「
最後の方は尻窄みな言い方だ。自信がないのかな?
「明日香ちゃんどうしたの?いつもみたいにハッキリ言えばいいのに」
「どうもその・・・なんか私が副隊長だって言われると落ち着かなくて・・・」
気持ちは分からなくもない。初めて実家の道場で教えたときも緊張で何を言ったかまるで覚えていなかった。
「けど、もうすぐ終わりにするんでしょ?だったら控え室でゆっくり反省しましょ」
訓練が終わり、LG控え室に戻った後。
今日は抹茶のシフォンケーキだ。さすがにこれは作るのに時間がかかるので前日にあらかじめ仕込みをしておいて、訓練中に焼いて、戻ってきたときにみんなで食べられるようにしておいた。
「うわあ・・・今日はシフォンケーキですかー」
「そう。作るのが大変だから数は用意出来なかったけどね」
「あの・・・ところで琴乃様」
「なあに明日香ちゃん?」
「後で時間いいですか?ちょっとお聞きしたいことが・・・」
いつもの足湯。
ここは利用者が少ないのか、訪れるときは私たちしかいない気がする。
「すみませんお呼びだてしてしまって・・・」
「いいのいいの。で、聞きたいことって?」
「琴乃様の過去についてです。気を悪くしちゃったらごめんなさい。初花様や京夏お姉様に聞いても何も教えてくれなくて・・・」
いつもニコニコしている琴乃様の表情が急に険しくなった。
「・・・ごめん明日香ちゃん」
「言いたくないのはわかります。誰にだって思い出したくない過去もある。けど・・・それを乗り越えないと強いリリィにも慣れないって京夏お姉様も言ってました。私だって・・・偶然でしたけど、過去を乗り越えられたんです。琴乃様だって・・・」
「やめて!」
いつも大声を出さない琴乃様が・・・。
「私だって・・・それぐららい分かってるのよ!けど・・・けど・・・!」
「だったら・・・」
「明日香ちゃん・・・もしそれがきっかけで私がリリィになったって言ったら?」
「え・・・」
「ごめん・・・私・・・戻るね・・・」
・・・明日香ちゃんには悪いことしたかな。まさか私の過去について聞かれるとは思わなかったからだ。
「ううっ・・・」
耐えきれなくなって声を上げてしまう。ここ何日か連続で見ている
「うわあああああああああああああん!」
ここしばらくは京夏ちゃんとマギ交感をしていたせいもあって落ち着いていたのだが・・・私自身不安定になっているのだろうか。
「・・・そう」
翌日。中庭で偶然灯音様に会ったので昨日のことを話した。
「琴乃様ってそんなに私たちと違うんですか?」
「違うというか・・・あの子・・・百合ヶ丘は・・・途中編入なんだよ・・・」
途中編入?
「詳しいことは言えないけど、入る直前にレアスキルに覚醒して百合ヶ丘に来たって・・・」
入る直前にあった出来事がトラウマだったということか・・・。
これは改めて本人に聞くしかないんだけど・・・昨日の今日ですぐ話してくれるとは思えない。
「ねえ明日香ちゃん。どうして琴乃様のことがそんなに気になるの?」
「そうですわ。特段気にする必要ないんじゃなくて?」
不思議がってる
「あれ、話さなかったっけ?京夏お姉様から副隊長って言われたこと」
「そうなの?」
「うん。だからみんなのことをもっっとよく知りたいから、いろいろ聞いて回ろうと思って、手始めに一番話やすい琴乃様からって思ってたんだけど・・・ねえどうしたらいいと思う?」
「どうって言われてもなあ・・・」
「時間が解決するとも思えませんし・・・そうですわ!」
ポン!手を叩き、何かがひらめいたように私のほうを向き、
「明日香さん、琴乃様に弟子入りすればよろしいんじゃなくて?」
「弟子入り?」
「あ、そっか・・・薙刀術!」
「え・・・どういうこと?私が琴乃様の弟子になっても変わらないと思うんだけど・・・」
「うん・・・アイデアは悪くないと思う・・・ただ・・・勘ぐられる可能性は高い・・・」
「ですよねー・・・」
「ごきげんようみんな。ねえ何の話?」
わ。当の本人の登場。
「い、いえ・・・何でも・・・」
「ありませんわ・・・ほほほ」
「ちょっと・・・LGの話を・・・ね」
「そう・・・ならいいけど」
そう言い残し、琴乃様は行ってしまった。
「・・・あーびっくりした。今の聞かれてないよね?」
「多分」
あれ?
「・・・ねえ。さっきの琴乃様、いつもニコニコしてるはずなのに、なんか違ったよね?」
いつもの琴乃様だったらニコニコしながら会話をしているはずだが・・・今日は無表情というか・・・私の誕生日のときに騙された、あの、どこか上の空のような感じだった。
「あ・・・まずいかな・・・」
「まずいって・・・なにがですの?」
「
「それは存じ上げておりますわ。それで有名な方もいますし・・・」
「じゃあ・・・琴乃が特別寮に入ってることは?」
「特別寮?」
「なんですの?初耳ですわ」
特別寮───特殊な環境下で保護されたリリィたちや、G.E.H.E.N.A.の実験施設から逃げ出してきて保護されたリリィ、などが入っている寮のことだ。百合ヶ丘は反G.E.H.E.N.A.であり、御台場以上に強化リリィや、実験から逃れてきたリリィの保護をしている、と聞いたことがある。
「んー・・・私が言えるのはここまで・・・かな・・・」
「灯音様は琴乃様の真実と知っていると?」
「知ってるよ・・・けど・・・本人が望まないんだったら・・・私からは言えない」
「んー・・・」
これはどうしたものか。
「京夏ちゃん!あなたの差し金?」
「なに、いきなり?どうしたの?」
琴乃が突然大声を上げて私に怒鳴る。
「私の過去よ!わざわざ掘り返そうとするなんて・・・」
「待って琴乃、言ってる意味がわかんないんだけど・・・」
「とぼけてもダメよ!私がしばらくおとなしくしてたからって・・・」
「いいから落ち着いて!」
咄嗟に指輪をしている手同士で無理やり繋ぐ。
パアアアアアアア・・・
私のマギが琴乃に流れていく。
「・・・どうしたの琴乃。しばらくマギ交感サボってたのは私の責任だけど・・・誰かから何か言われた?」
ようやく落ち着いてくれたのか、琴乃はなんとも言い難い表情をしてこちらを見ている。
「ごめん、京夏ちゃん・・・実は───」
「そう、明日香が・・・」
まさか明日香が私の言ったことをそこまで受け入れてくれているとは思っていなかった。
「あのさ琴乃、明日香は悪気があって言ってるわけじゃないよ?純粋に過去のことに囚われるなって言ってるんだと思う。さすがに私もあの話を聞いたときは正直びっくりしたし」
「それは・・・分かるのよ。このところ毎日あの夢ばかり見ちゃって・・・けど、やっぱり忘れられない・・・」
「それは違う」
「えっ?」
「私もね・・・明日香に言われたの・・・。忘れろとは言わない・・・今を・・・その先を見ろ!ってね」
「・・・」
「それでハッと気づいたわ。なんで私必死になって
「心の拠り所が欲しかったんだと思う。琴乃は誰かLGメンバーで守護天使になりたいって思った子とかいたりするの?」
「え?」
急に私が振ったからなのか、琴乃は固まってしまった。
「やだ、京夏ちゃんなに言って・・・」
「半分は冗談、半分は本気。守護天使はムリだとしても、鬼龍院流薙刀術当主なんだから、それらしいことするのもありなんじゃない?」
「そう・・・かな・・・」
琴乃は納得してないようだが、私としては同じ想いをしてほしくはない。
「それと・・・このタイミングでいうのもなんだけど・・・あのときはありがとう。あのとき琴乃が止めてくれなかったら今頃私は・・・」
「京夏ちゃんそれは言わない約束でしょ?お互い様なんだし」
そう───洲檸美お姉様が亡くなってすぐのことだ。当時の私は情緒不安定で、中等部で禁止されていた修錬以外の手合わせを、学年問わずリリィに吹っかけていた。そんな荒れていた私を唯一止めに入ってくれたのは、灯音でもなく、幼馴染の初花でもなく琴乃だった。今思えばなぜ初花は私を止めなかったんだろう?という疑問も残るが、初花なりの私への気遣いだったのだろう。
「そう・・・だったわね・・・ゴメン」
「いいのよ京夏ちゃん。それより・・・あした明日香ちゃんに謝るわね。八つ当たりみたいなことしちゃって・・・って」
寮の部屋に戻ってから京夏ちゃんに言われたセリフが頭の中をぐるぐる回っていた。
確かに今の私は過去にしがみついたままで気持ちの切り替えが出来ていないと思う。それを克服できれば
トントン・・・
「はい?」
普段私の部屋に人が訪問することなんてないのだけど、誰だろう?
ガチャ・・・
そこには意外な人物が立っていた。
「明日香ちゃん・・・」
灯音様に教えてもらい、当たって砕けろで琴乃様の部屋を訪ねてみたわけだけど・・・ここに来るまでの間、寮に住むリリィ達から凝視されてしまった。そんなに訪問者があることが珍しいのだろうか?
「突然すみません・・・昨日のお詫びがしたくて・・・」
「立ち話もなんだし・・・中に入って?」
部屋の中に入る。部屋の造りは新館とほとんど同じだ。灯音様曰く本来私たちと同じく2人部屋だが、特別に1人部屋を割り当てられている、と聞いた。
「ひとつだけ確認させてください。本当に話したくないんですよね?」
「それなんだけど・・・明日香ちゃんに謝りたくて・・・」
「え・・・」
どういうことだろうか。
「私ね・・・過去のトラウマにずーっととらわれてたんじゃないかって思ったのよ。だから・・・あんな・・・八つ当たりみたいな言い方で突き放そうとしちゃって・・・」
「琴乃様・・・」
「あの後京夏ちゃんにも同じこと言われちゃった。だから・・・ごめんね」
「あの・・・言ってる意味がわかんないんですが・・・」
「私ね・・・元々はリリィじゃなかったのよ」
「それは・・・灯音様から聞きました。それ以上のことは教えてくれませんでしたけど・・・」
「そうなんだ・・・」
なぜか納得している琴乃様。
「元々はマディックアカデミーにいたのよ」
「え・・・御台場のですか?」
御台場女学校には下部組織の
「そう。リリィになりたくてもなれなかった・・・けど私が中等部2年になって半年経ったある日・・・たまたま用事があって自宅の道場に戻ってたの。そうしたら・・・」
琴乃様は黙り込んでしまった。そして───
「ううっ・・・うわあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
大声で泣きはじめてしまった。
「落ち着いてください・・・ってこの状況じゃムリか・・・」
無理やり指輪をしている手同士を結ぶ。
パアアアアアア・・・
「うっ・・・」
私のマギが琴乃様に流れていく。流れ込んだ一瞬眩んだ。
「・・・ごめん明日香ちゃん」
「それはいいです。こうなるのは分かってましたし」
「・・・やっぱりダメ!言えない!」
なんとか言おうとしてるのはわかるのだが・・・・どうにも情緒不安定なのは明らかだ。
これはどうしたらいいんだろう?
ピッ・・・
携帯端末を取り出し、
「あ。すみません明日香です。やっぱり私だけでは無理みたいなので・・・お願いできますか?・・・あ、はい、わかりました。では待ってますね」
ピッ・・・
「明日香ちゃん誰と話してたの?」
「来れば分かりますよ」
一番当たり障りない人物が───
トントン・・・
程なくしてドアをノックする音。
「開いてるわ」
ガチャ・・・
「・・・どうしても言いたくない?」
「灯音ちゃん・・・」
実は特別寮に来る前、事前に灯音様に寮の前で待機してもらっていた。
『今の琴乃は・・・みんなが知っている琴乃じゃない。だから・・・もしものときは・・・私を呼んで』
と言われ、言われるがままにした。
「あのとき・・・もし私がいなかったら・・・どうするつもりだった?」
あの時?
「琴乃はね・・・途中編入初日に・・・中等部の校舎で・・・大暴れしたんだよ・・・レアスキルでね」
どういうことだろうか?
「その話はやめて!」
琴乃様が大声をあげるが、
パンッ!
え・・・普段感情を出さない灯音様が琴乃様に平手打ち・・・。
灯音様は顔を真っ赤にして怒鳴る。
「いい加減にしなよ!いつまであの事を引きずってんの?明日香が困ってるじゃん!」
「・・・」
「確かに親が亡くなったらそりゃあ私だって同じ気持ちになるよ?けどそれ以上にちゃんと敵討ちしてるじゃん?なんでそれを誇りに思わないの?そのせいで覚醒したから引きずってる?そんなのただの甘えでしょ!」
親が亡くなってる?どういうことだろうか。
パンッ!
そして琴乃様も灯音様に平手打ち。
「灯音ちゃんに私の気持ちがわかるわけないじゃない!どれだけつらいか・・・まだ他に教わりたいこともあったのに・・・うわあああああああああああああああああああああああああああ!」
「あ、あの・・・」
困惑する私をよそに、
「ごめん明日香・・・こうでもしないと・・・わからないと思ったから・・・つい・・・」
しばらく琴乃様が泣いた後────
冷静さを取り戻したのか、かなり、落ち込んだ様子で私のほうを見て、
「今日のこんな私の姿見たら他の子たちはびっくりするでしょうね・・・」
ぼそりと呟く。
狂酔の月を持ったリリィたちの
この状態を乗り越えたリリィこそがレアスキルとうまく付き合うことであり、ルドピコ女学院の松永・ブリジッタ・佳代様であったり船田姉妹だったりする。
「私も予備隊のときに狂酔の月持ちの子がいたからわかるんです・・・その子とはもう絶交状態みたいな感じですけどね・・・」
そして琴乃様が口を開く。
「・・・灯音ちゃんの言うとおり、私はお父様を亡くしているわ。しかも私の目の前でね」
目の前で・・・。もし同じ境遇でレアスキル覚醒前だったら琴乃様と同じ状態になっていたかもしれない。
「とにかく目の前のヒュージが許せなかった。そしたら何かスイッチが入ったような感じがして・・・その後の記憶はない。気が付いたときには壊れたアンチヒュージウエポンが地面に落ちていたわ」
「それで・・・その・・・大暴れしたっていうのは・・・」
非常に聞きづらいが、尋ねることにする。
「お父様が亡くなった・・・っていう気持ちの整理がつかなくて・・・レアスキルが暴走したような状態・・・っていうのかな・・・来たばっかりの私はそんな感じだったわ」
「・・・それを身体を張って止めたのは私」
灯音様が?
「そう・・・来たばかりの琴乃は・・・まだCHARMをちゃんと扱えない状態だったから・・・止めるのは・・・比較的簡単だった・・・ただ・・・琴乃を止めよう!ってリリィが・・・私以外に・・・いなかった」
琴乃様がグングニルを持ってすぐ、か。もしこれがフリングホルニだったら・・・と思うとゾッとする。
「だから灯音ちゃんが、百合ヶ丘に来て最初にできた友達。信じられないかもしれないけどね」
「私も・・・初等科は・・・アルケミラ女学館にいたからね。いろいろあって中等部に上がるタイミングで・・・百合ヶ丘に編入してきたけど・・・」
アルケミラ女学館───湯河原にある学園で、甲州撤退戦とほぼ同じ時期に駿府方面の戦いで3年生のほとんどを失った、と聞いたことがある。
「まだあの頃の灯音ちゃんはこんな無口じゃなかったのよね?」
「え・・・このタイミングで・・・その話する?」
「みんな中等部で仲良くなったんですよね?京夏お姉様から聞きました」
「そうだね・・・」
「あの!」
思い切って聞いてみる。
「
LGを語る上で初代エリューズニルのことはどうしても外せない。
「どうって・・・そうね」
最初に口を開いたのは琴乃様だった。
「私は、直接洲檸美様から水基様たちとは幼なじみだっていうのは聞いてたわ。京夏ちゃんには言わなかったみたいだけど。だから亡くなったときは『やっぱり』って・・・あ、このことはナイショにしておいてね」
やはり・・・後追い自殺だった。
「初花様はそのことを知ってたんですか?」
「そこまでは・・・」
「私も・・・そのことは知ってたよ。けど・・・」
灯音様は一旦言葉を切り、
「私には・・・『ねえ灯音、京夏にはナイショにして欲しいんだけど、私、このまま生きていく自信がないのよ・・・』って漏らしてた」
妹である京夏お姉様に相談するならまだしも、全く関係ない灯音様に打ち明けるというのはどういう心境だったのだろうか?
「唯一知らないのは京夏お姉様、か・・・」
「私もそこは疑問に思ってたわ。守護天使である洲檸美様がなぜ妹に相談しないんだろう?って」
「多分・・・だけど・・・あ。これは・・・あくまでも・・・私の想像だからね?」
灯音様は前置きしたうえで、
「洲檸美様は・・・守護天使になりきれてなかったんじゃないかな?京夏を導こうとする意思はある・・・けど・・・結果として・・・水基様たちのほうを取ってしまった・・・」
「でもそれって・・・」
妹を裏切ることになる───
「だから・・・京夏に言えなかった・・・んじゃないかな」
と灯音様。
「もうひとついいですか?」
「ええ」
「咲良ちゃんから聞いたんですけど・・・亡くなった後すごい荒れてたって・・・」
「あー・・・」
その話題を出した途端表情が変わる。
「どうしても・・・聞きたいんだ?」
「明日香ちゃん、本当にいいのね?」
どういうことだろうか?
すみません・・・今現在で書けているのがここまでになります。
少しストーリーの進行で詰まっている部分がありまして・・・しばらく更新が滞るかもしれませんがご了承ください。