過酷な世界で生き抜くために   作:フドル

9 / 23
意外と更新を続けれていることに自分で驚いてる筆者です。更新が遅れるとは何だったのか…

それでは第8話をどうぞ!


8話

 胸口に入っていた女性ハンターを飲み込み、これからどうしようかと考える。気分的に擬態の練習を続ける気にはならないし、かといって寝るには少し早すぎる。悩んでる間にまだ男性ハンターを食べていないと思い出したので遺体を掴み胸口に放り込む。

 

 ーーこの戦闘で分かったのは、ゲームのモーション通りに武器は振るわないってこと。これはモンスター達のお陰で薄々そうなんだろうなぁとは思っていたけど、アイテムを口に含みながら戦うのは分からなかった。それにハンター次第で使える技も違うのかもしれない。レイア装備の男性ハンターが大剣も持ったまま走り回るのは驚いたなぁ。同じ武器種を持ってるハンターがいても暫くは様子見から入った方がいいのかもしれない。あと強化系のアイテムも警戒だな。反省会はこれぐらいでいいかな?取り敢えず周りの戦闘跡を出来るだけ消すかぁ。調査隊が来られても嫌だし。

 

 ハンターが帰ってこない場合、ギルドが怪しんで調査隊を派遣する可能性があるかもしれないので周りの血痕などを消すことにする。地面についた血痕を地面ごと掘り出して胸口に入れる。それから男性ハンターと女性ハンターの武器も胸口に放り込む。端っこに落ちていた恐らく女性ハンターが落としたのだろうアイテムポーチは持って帰ることにする。ざっと見渡すと戦闘があったところは少し地面が掘り返されただけの場になっており戦闘を行った形跡などは他者が見ても分からないと思うためこれで後処理は完了したことにする。ヨシ!

 その後は川に行き、出来る限り身体についた血などを洗い流し、ついでに水分を補充してから洞窟に戻ってきた。洞窟の中に入った後に尻尾に吊るしていたアイテムポーチの中身を確認しようと思う。

 

 ーーゲームのアイコンで大体の種類はわかるけど秘薬などは黄色い袋に入ってるだけで中身が何かは分からなかった。そのせいで男性ハンターの瞬間回復の仕組みにも気付くのが遅れた。ここで確認できる機会ができたのは幸運だな。男性ハンターも考えなしに食べる前にアイテムポーチを剥ぎ取っとけばよかったな。

 

 アイテムポーチを四苦八苦しながら開き、中身を尻尾で掴み地面に置いていく。中身を全て取り出し終えたので順番に確認していくことにする。

 

 ーーえーと、瓶の中に入っている緑色の液体だからこれは回復薬かな?いや、Gって書いてあるからグレートの方か。それから黄色の液体は強走薬か?これもGがついてるからグレートか。それでこの石は何だろう?砥石か?それともただの石ころ?多分どっちかだろ次だ次、何かに包まれてるけど形的に多分こんがり肉だな、包んでるけどよく突っ込めるな。次は〜、玉かな?五つあるけど閃光か音爆?ペイントか?それとも空に打ち上げてたやつか?後で投げればわかるかな?これだけかな?意外と少ないな。回復薬とかは一回飲んでみようかな?効果が出るなら役に立つかもしれないし。

 

 回復薬グレートの蓋を尻尾で斬り裂いてから顔口で咥え中身を飲んでみる。液体は鉱石袋で鉱石となり体内に収まった。

 

 ーー飲んでも中で鉱石になるから意味ないと。もしかしたら鉱石が消化される時に効果が出るかもしれないけどそんなタイミングなんて分からないし、ピンポイントで怪我してるなんてなかなか無いことだし大して意味ないってことかな。かけてみるとどうだろ?

 

 鎧を砕き、自身の右前脚に尻尾を少し刺してみる。血が出たのを確認してから回復薬グレートをかけてみるが怪我が治る様子はない。

 

 ーーまぁそうだよなぁ。かけて治るならハンター達もいちいち飲むよりかぶっかけるだろうし。分かったことは、他のモンスターならまだ分からないけど俺には飲料系のアイテムは意味ないってことかなぁ。

 

 飲料系のアイテムは使えないことに少し気分を落としつつ、こんがり肉を食べながら玉に視線を向ける。

 

 ーー取り敢えず、投げてみたら分かるかな?

 

 五つあるうちの一つを尻尾で掴み、念のため眼を閉じてから放り投げてみる。玉はある程度飛ぶと爆音と共に弾けたがそれよりも大きな音を出せる自分には効果は無い。二つ、三つと投げてみたがそちらも爆音を響かせるだけだった。

 

 ーー三つ連続で音爆弾かぁ、これ全部音爆弾じゃないの?残しても邪魔にしかならないだろうし全部投げるかぁ。

 

 二つ残しても意味がないし口に放り込んでも中で弾けて残ったカスが鉱石化しても消費の方が勝るのでやる意味がない。二つ同時に放り投げて、洞窟の鉱石を食べるかぁと後ろを向いたと同時に辺り一面に弾ける閃光。

 

 ーーぬぅわぁぁあああ!眼がぁ!眼がぁぁ!!

 

 後頭部の眼が閃光を見てしまい視界の一部が真っ白に染まる。鉱石で覆われているのに視界が真っ白に染まる威力にそりゃ他の大型も閃光くらうと暴れるわと一人納得する。暫く悶えていると後頭部の眼も見えるようになったので鉱石を食べて寝る事にする。最後に酷い目にあったわ。

 

 次の日、朝起きると空が快晴なことに驚き、いつものところで嵐の確認をするとそこに嵐はなく青空が広がっていた。

 

 ーー倒せたんだ。逆に考えると古龍を倒せる化け物がこの近くを通るかも知れないっていうことなんだけどね!嵐も止んだし草食竜も帰ってくるだろうからまだこの地に残ろうかな。他の大型も呼んでくれたら嬉しいけど、ハンターはお呼びでない。ついでに古龍を倒した奴もお呼びでないからどうか来ないでくださいよぉ。

 

 何かにお願いしながら森の中に入る。上から差し込む日光に気分が良くなるのが分かる。やはり生物なんだからずっと日光を浴びないのもダメだな。夜行性と洞窟内に住んでいるのは知らん。

 気分良く歩き、古龍か消えたことで元気になったジャギィを蹴散らしつついつもの場所まで歩く。森の空けたところに着くと昨日発覚した自身の鎧化のデメリットである追跡のされやすさに考えを巡らせる。

 

 ーー地面に落ちた鉱石粉をどうにかしたいんだけど、どうしたらいいんだろう?思いついたのから試していくか。

 

 まず尻尾を地面につけ、地面に落ちた鉱石粉を回収するやり方。暫く歩くと尻尾が鎚みたいになり道なりに跡を起こすようになったので没、鉱石粉が出ないようにゆっくりと歩くやり方。遅すぎ、ここから洞窟までに何時間かかるか分からない、没。逆に速く動くやり方。歩くよりかは落ちる量は減った感じがするが走ることで地面に付着する量が少なくなるだけで根本的な解決になっていない、没。関節部の鉱石を少し軽くし、砕けた後に風に巻き上げてもらうやり方。防御力が下がるが今のところ一番手応えあり。

 その後も色々試してみたがどれも上手くいかないので風に巻き上げて貰う方法で妥協する。

 次は擬態形態の改造に入る。昨日ハンターを襲う時にどうせ殺すために襲うのだから近づいてきた時に攻撃したらいいのではないか?と考えたのだ。尻尾で襲い掛かる時に、二人のチームでさえ気づかれたことからハンターの最多人数である四人なら更に気づかれる可能性がある。そこで奇襲能力を上げることにする。

 擬態形態になりそのゴツゴツとした鎧の各部に適当な形の穴を開けてそこに先端が鋭く尖り、両側に返しのついた鉱石の針を入れる。この穴は顔口を除く口にまで空いており各口から空気を通すことが出来る。そこに針状の鉱石を入れることで口から空気を思いっきり吐くことで針状の鉱石を飛ばすことが可能になる。吹き矢と同じ感じかな?

 威力を確かめたいと森の中を歩く。ハンター相手なら擬態するがそれ以外だと擬態する意味があまり無いのでそのまま歩く。暫く歩いていると茂みがゆれ、お馴染みジャギィが五匹現れる。ジャギィがこちらを囲み飛びかかってきたのでコイツらで威力確認をしようと思う。三匹が穴の直線にいるのを確認したので口から空気を吐き針状の鉱石を飛ばす。一匹は頭部に当たり即死、残りは胴体と脚に命中し、まだ生きているが返しをつけているので抜けずにそのまま衰弱死だろう。獲物を甚振る趣味は無いので止めを刺し、そのまま食べる。威力の確認は出来たため擬態形態はこれで終了。いつもの姿に戻り日を確認すると沈みかけていたので今日はもう水分を取ってから眠ることにする。川で水分を取っている間に少しチリチリした感覚がしたが昨日のハンター戦で気が立っているのだろうと気にせずに洞窟に戻り鉱石を食べてから眠った。おやすみなさい!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー暑い、何でこんな暑いんだ?昨日は普通に涼しかったぞってファ!?

 

 夜、あまりの暑さに目を覚まし、外の様子を見ると同時に驚愕した。

 森が燃えている。轟々と炎を巻き上がり木が倒れていく。

 

 ーーえ?何で?森火事?自然発火?取り敢えずここから逃げないと……

 

 状況が理解できず混乱するが森から逃げるジャギィ達を目にしたことで自分も走り出す。森はかなりの広範囲で燃えており視界一面が炎で埋め尽くされていた。

 

 ーーモンハン界の森火事ってこんなにも酷いの?それともこれが普通?

 

 逃げながらも思考を回しこの火事を考える。自然発火がここまで酷いなら森を住処にするのはやめたほうがいいかな。

 そんなことを考えていると自分の少し前を走っていたジャギィ達がいきなり爆発する。

 

 ーーえっ?何で爆発?いや、攻撃!?どこから!?上!!

 

 頭頂部の視界から上から降ってくる火球に気づき慌てて回避する。数発飛んでくる火球を回避し、上空を睨みつけると空を旋回する飛竜の姿が炎に照らされて目に入る。しかしその飛竜は本来の姿とは似ても似つかない、赤色だった甲殻は黒ずんでいて血だらけであり、尻尾の棘は数本折れている、翼も穴だらけで何故飛べているのか分からない。更に右脚は付け根の部分が潰れており血が常に垂れている。明らかな死に体、しかし飛竜は悠然と空を飛び辺りに炎を撒き散らす。目尻から頬まで伸びる赤い光を放つ線が印象的だが眼は濁っており明らかに正気を保っているようには見えない。

 

 ーー見逃してくれる……訳ないよねぇ、知ってた。

 

 逃げようとするがこちらに火球を飛ばしてくることからこちらも戦闘体制に入る。

 その飛竜、リオレウスは狂気混じりの悲鳴染みた咆哮を上げる。

 

 「◼️◾️▪️▪️▪️▪️◾️◼️◼️◼️!!!」

 

 ーー昨日のハンター相手で疲れてるのにもう少し待って欲しかったなぁ!死にかけてるんだから何処かで安静にしときなさいよぉ!!もぉ!!




 ゲームの森丘とかって普通に今頃は燃え尽きてると思うんですよね…
 実際ハンターが帰ってこないとギルドって調査隊派遣するんですかね?オストガロアが見つかった経緯で捏造してみましたけど…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告