もう1つの冬の能登半島・哀愁の15番ホーム~新横浜発8時59分の失踪人~ 作:新庄雄太郎
「ねぇ、しず子、どうしたの、何か話して。」
「かすみさん、実は私ね、居なくなっちゃったの。」
「えっ、居なくなった、誰が。」
「私のお父さんなの。」
「えっ、お父さん。」
「うん。」
「しず子ってお父さん、居たっけ。」
と、かすみは言う。
「うん、居たわよ。」
「そうか。しず子は鎌倉に住んでいるんだよね。」
「そうよ。」
そして、放課後歩夢と侑はかすみとしずくのクラスへやって来た。
「どうしたの、かすみちゃん。」
「あっ、先輩。」
「一体、何があったの。」
「えーっ、家から姿を消した。」
と、侑は驚く。
「うん、ウチのお父さんが急に居なくなっちゃったのよ。」
「まさか、誘拐か突然失踪したって事は。」
「うーん、ちょっと待ってください、確か前にも似たような事件が。」
「あっ、そう言えば、あったなそんな事件。」
歩夢はしずくに言った。
「もしかして、お父さんって若いお父さん。」
「違うわよ、45歳のお父さんよ。」
「えっ。」
「居なくなったのは、演劇発表会のその次の日、旅行バックを持って「暫く、仕事の関係で出かけてくる」と言って、帰ってこないんだ。」
「旅行バックを持って。」
「うん、初めは出張か仕事の関係で単身赴任かと思ったの。」
「居なくなったのは、いつ頃。」
「うーん、えーと、居なくなった日は12月の6日。」
「居なくなったのは、6日の日ね。」
「うん、そうよ。」
「わかった、とにかく、私ね鉄道公安隊に知り合いがいるの、その時に話してみるよ。」
「えっ、本当。」
「うん、その方は鉄道公安隊の刑事なの。」
「えっ、本当。」
早速、歩夢は鉄道公安隊の東京中央公安室に電話をすることにした。
「もしもし、東京中央鉄道公安室ですか。」
「はい、東京中央鉄道公安室です。」
「あのー、公安特捜班の南さんはおられますか。」
「わかりました、外線に回します。」
「はい、公安特捜班。」
「お願いです、すぐに虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会に来てくださいお願いします。」
「ほう。」
「実は、私と同じ通う虹ヶ咲学園の女の子のお父さんが行方不明になったらしいの。」
「何、行方不明。」
「うん、とにかく虹ヶ咲に来て、詳しく話をするから。」
「わかった、とにかくそっちへ行くから。」
と、電話を切った。
「やっと、連絡着いたわ。」
「そうか、連絡したか。」
「しばらくしたら、来るそうよ。」
「よかった、これでしずくちゃんのお父さんを探すことはできるね。」
「ええ。」
「とにかく、捜索願を出したほうがいいかもね。」
「問題は、どこへ行ったかだ。」
そして、特捜班の南と高山が到着して、しずくの家へ向かった。