部屋の扉が開いた。みんなが緊張していた。
殺人鬼とは思えない普通の少女は1mくらいの細長い鉄の筒を持っていた。彼女はそれをメイ先生に向けて突き立てた。
「叫んだら殴り殺す。時はどこ?」
碧生は低い声で言う。
「トイレだ」
心野はそう言った。
「5分以内に帰って来なかったら殴り殺す」
この少女が本気であると声がそう思わせた。
「わかった。なら、せめて人質を変えてくれないか?僕がなるから」
フジはそう言った。死なないため一番被害が低い。そう思ったのである。
「だめ。」
そう言って碧生はメイ先生の首に棒を当てる。
「拳銃はどこ?引き金の場所に触れたら動かすから触らずに私の所に渡して」
「私の部屋のカバンに置いてあるからここにはないわ。ほんとうよ。」
(彼女は根っから悪い子じゃないはず。お願い。)
「ねえ。なんでそんなに時を殺そうとするの?お願い。仲良くしてほしいとは言わない。人を傷つけないで。」
「私の親殺したやつでもか!」
そう叫んでメイ先生を棒で殴り始めた。
フジが彼女にタックルをして、フジが強引に棒を奪い取った。
フジは碧生を抑え付けた。
「先生!ケガはない?」
心野は心配そうに聞いた。
「うん。腕にしか当たってないから大丈夫。止めてくれてありがとう」
彼女はそう騙った。
「能力を使って僕たちを殺しても時にはたどり着けない。彼は最初から避難してるからね」
フジはそう言った。
「ねえ、彼と何があったの?教えてくれない?」
先生は優しく聞いた。友人のように。
彼女は何も言わずに泣いていた。
時はずっと押し入れで一連の流れを聞いていた。そして思い出した。僕は彼女 高山 碧生を知っいた。そして僕は…
僕、無導 時は12年前に生まれた。予知能力は物心がついた時からずっと持っていた。その時から、ほぼ毎日1度は余地を見ていた。みんなは予知ができないことは意外と早く知れた。そのことを知っていた僕は幼稚園でみんなに自慢をしていた。
僕は人気者だった。その頃に会った。碧生に。彼女は優しくかわいい子だった。家も近所で両親どうしも仲が良かった。僕は毎日碧生に予知したことを言って的中させて自慢していた。ある日、
「すごいよね!時君!どんなことでも未来が見えるの?」
彼女は聞いた。
「うん!」
嘘ついた。子供の小さな嘘。俺空飛べるとか、俺宇宙人とか、子供らしい嘘。
次の日、碧生の両親は交通事故で亡くなった。碧生はその時幼稚園にいたので無事だったが両親を失って心が無事なわけなかった。
僕は両親と一緒に彼女の両親の葬式にも行った。
昔のことだからほとんど覚えていない。ただ、泣いている彼女を見てなにもしなかったことを覚えている。
しばらくして幼稚園で碧生に会った。頬を殴られた。
「なんで教えなかったの!裏切り者!」
そう言っていたのは覚えている。それから碧生に会うことなかった。おそらく親戚のところに行ったのだろう。それから10年近く経って僕たちは中学生になり同じ学校にいた。
僕は押し入れの戸を開けた。罪と向き合うために。
「時!にげろ!」
心野は叫ぶ。
「いいんだ。これは僕たちの問題なんだ。碧生さん。ごめんなさい。僕は全て予知なんてできないのに、噓をついたこと。そして、苦しい時に優しい言葉を投げかけれなかったこと。ごめんなさい。」
時は誠心誠意謝った
「逆恨みなのは分かってる…でも…」
彼女は泣き続けた。ずっと苦しんできた。
「もういい。両親を殺したのは運転手。時は悪くない。」
碧生は謝ろうとしたが、その一言が言えなかった。
「フジ。解放してあげて、反省してるし、危害は加えないだろう」
心野は碧生の心を読んでそう言った。フジは拘束を解く。碧生はその場にすわりこむ。
「碧生ちゃん。すこしお話しましょう。」
先生はそう言って碧生に手を差し伸べる。
二人は部屋を後にした。
「これで、解決なのかい?」
フジは問う。
「もう殺意はない。錯乱状態なだけだろう。落ち着いたら覚めるさ」
「しかし、なぜ時を狙ったんだい?僕ならまず運転手を殺すけどね」
「怖いことをさらりと言うな。彼女は可哀想だ。運転手は病気で死んだらしい。彼女は人を恨むことでしか生きてこれなかったんだろう。だから、彼を標的にしたんだろうね」
心野とフジはそう会話した。
「二人ともありがとう。僕の為に」
「いいのさ。困った時はお互い様だろ?」
笑顔でフジはそう返す。
「学校での殺人事件は嫌だからな。勘違いするな。自分の為にやったまでだ。嫌だろう?心を読む怪物なんて」
心野はそう言った。その後
「物好きが」
小さく呟いた。
彼女は普通の少女そう思う。彼女が拳銃を持って時を殺そうとしていたなんて。メイは自分の部屋に碧生を入れた。教師は一人一部屋なのはありがたかった。
「適当に座って。」
メイはそう言った。座布団の上に碧生は正座をした。
「こういう時って りつけないといけないんだろうけど苦手なのよね。時君の言ってたことから考えると複雑そうだしね。だから、私は怒らない。でも、もうこれ以上変なことはしないでね。もし、辛いことがあったら教えてね。授業教えるのだけが教師じゃないんだから」
「うん。先生ごめんなさい。もうしない。」
「うん。」
碧生は全て話した。幼少期に起きたこと、時を逆恨みしたこと、それをメイはただ聞いていた。
もう彼女は普通の少女になったのだろう。そう思ってメイは碧生を彼女の部屋へ送った。
「これで良かったのかな?」
彼女はそう呟いた。
トイレの為に僕、時は部屋を出た。なんというか複雑だった。みんなにも迷惑をかけたし、僕のせいでもあり碧生のせいでもある。その碧生を攻めることなんてできないし…で、これで安心して学校生活を本当に送れるのだろうか?そして、自分のことなのに、周りが助けてくれないと自分はなにもできない。僕はそう思った。」
え。
目の前に人がいた。20歳前後の男が本を朗読していた。男は本を閉じて僕のほうを向いた。
彼は僕の考えていたことを読んでいた。
「はじめまして。時君。そう男は話かけた。」
そう男は話かけた。
「え。」
「まあ、アドリブでいいか。おかしいとおもわないか。君たちは。能力者が学校に多すぎると。クラスだけで4人もいる。この確率だったら能力者大量にいるだろうと。」
確かにそう思った。
「この世界はゲームやアニメではない。そんな偏りは普通起きないはずだ。そして、ここからが本題だ。フジという男と関わるのはやめろ。」
「は?」
「考えてみろ。お前がフジとあった日のことを。なぜあいつは死ぬ必要があった?不老不死なのはわかりきっているはずなのにだ。お前と接触する為の口実だ。わかったか?
だからかかわるな。わかったか?」
「…でも、フジは俺を助けてくれた。そこにうそはない。俺はフジを信じる!」
「チッ。少ししゃべりすぎたが、関係ないか。少し雑談だ主人公。お前は何をしても主人公なんだ。伸び伸び生きな。あ、明日の朝食はパンだぞ」
そう男は言って消えた。陽気な従業員だと思った。
僕たちはこの後普通の野外活動を楽しんだ。何事もなく終わり、日常へと返される。友達を増やして楽しい学生生活を送る。このまま平和に…。平和に…
とりあえず野外活動編は終わりです。碧生は今のところ唯一物理的なものを出せるキャラだからねえ。ぶっ壊れ感がすごい。
NGシーン
謎の男「まあ、アドリブでいいか。おかしいとおもわないか。君たちは。能力者が学校に多すぎると。クラスだけで4人もいる。この確率だったら能力者大量にいるだろうと。」
作者「確かに!」