「ああーー!テスト勉強やりたくない!」
「だまれ。」
冷たく心野はそう言った。
「ははは。まあ、学生なんだから頑張らないと」
僕たちは心野の部屋でテスト勉強をしていた。野外活動の影響で彼とも仲良くなれた。というか、彼ならどんな問題が出るかわかるのでは?
「ね…」
「だめだ。だいたいそれなら予知でテスト問題みてこい」
「はあ。てか、心野はともかく、フジは勉強しなくていいの?」
二人とも読書をしていたので時は聞いた。
「何年生きてると思ってるんだい?中等教育くらい勉強しなくても余裕さ」
「心外だな。僕はカンニングなんてしなくても高得点はとれるぞ。まあ、心の声聞いて知識を培ってきたもんだからな。」
はあ。心の中でため息をついた。
テストも終わり夏休みに入った。テストの点数は聞かないのが礼儀である。
夏休みを満喫しているとフジから電話がかかってきた。
「やあ。久しぶり。僕死ぬことにしたんだ。だから最後のあいさつに明後日の15時に駅の正面口にきてくれ。じゃあ」
「え。ちょっと!」
電話は切れた。死ぬことにした?彼は死ねないんじゃなかったのか?ッッ。そうだ!心野に連絡しよう。電話はすぐ出た。
「心野!フジが!」
「おちつけ。僕は個人で行動する。冷静になれ。」
電話は切れた。なんだよ。僕は学校に電話をかけた。メイ先生を呼んだ。
「先生!」
「うん。時君。フジ君から話は聞いたわ。どうしましょう。ううん。私が何とかする。だから、時君は安心して」
「先生。実際どうするんですか!そんな適当な返事しないでください!」
「電話かけたり、家に行くわ。こういうのは大人にまかせなさい!」
「…わかりました」
電話が切れる。
「君には感謝するよ。教えてくれてありがとう」
フジはそう言った。
「そうだねえ。君たちといるのは楽しいでもこの機会がいつ終わるのかわからない。だから明後日にする。ありがとう。君は賛成してくれて。」
「ははは。ありがとう。じゃあ。おやすみ」
フジは電話を切った。明後日。僕は死ぬ。
心野のテレパシーは常に発動している。厳密にいえば、自分が意識のある時であるが、つまり僕は常にテレパシーを受け取っている。受け取れないことなんてない。
ある日、道を歩いて突然テレパシーが聞こえなくなった。
心の声が聞こえない?
普段からテレパシーを聞いていた僕は混乱した。なぜ聞こえない。僕は来た道を逃げ出した。しかし、途中でテレパシーが復活した。テレパシーが聞こえるところと聞こえないところを往復する。…もしかして、ここのエリアは能力が使えなくなるのか?それとも能力を打ち消す能力者がいるのか?能力を打ち消す何かがあるのか?それともテレパシーだけ受け取れない能力なのか?いろいろ考えたがこの日は遅い時間だったため、帰った。
次の日、僕は碧生とあの場所へ向かった。
「私を良く誘うわね。殺人鬼に頼るなんてね」
「人殺してない殺人鬼か。かわいいな」
「はあっ!?」
「単純すぎないか?あんたが心から反省してるのは知ってるからな。」
「はあ。勝手に心の声聞くなよ」
「それができるのがここなんだよ。ここらへんから能力が使えなくなった」
「その前に、ここでは能力使えるかい?」
「何が欲しい?」
「じゃあ、水を少量」
「はいはい。」
そう言って碧生は右手を前に出して手のひらから水を生み出した。およそ50mLくらいだろうか?それを見せたのち、碧生はハンカチを取り出し手を拭いた。
「ありがとう。なんでも出せるんだな」
「まあね。」
「聞こえなくなった。あんたはどうだ?」
「え。うそ。」
「やはりか。ありがとな。わざわざ来てくれて」
「そんだけの為に私呼び出したの?」
「まあ、そうだな。」
「じゃあこの後暇?」
「まあ。」
「じゃあ、カラオケでもいこ」
碧生は元気に言った。本当にあの時の碧生とは違っていた。
カラオケで適当に歌ったのち碧生と適当に雑談した。
「気になることがある。あの時の拳銃はどうしたんだ?」
「ああ。返したよ。」
嘘はついていなかった。そもそもあの子は拳銃は必要ないだろう。彼女の能力はチートすぎる。
彼女と遊んだ後に、携帯の地図を見た。昨日と今日で能力の消えた場所に印を打つ。この2点を垂直二等分線を引いてその辺りの線を歩く。そして、能力が消えたエリアから聞こえるようになる場所を探った。その場所を見つけ、半径と中心を求めれた。半径はおよそ100mあたりで、中心はマンションだった。
なぜここまでするのかって?ここにフジが来たらどうなる?能力は解除され数万年生きた身体は灰になるだろう。僕は友人を思う優しい人だからな。
あとがき なにかこう?