八幡が小学生に!?   作:もみ〜じ

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遅くなり申し訳ありませんでした
長くなってしまったのでお暇な方は読了してくれると嬉しいです。

一応完結しました。ifは思いついたらで


(続編)一色編

「も、もしもし?俺だが…今中高浜公園にいるんだが、じ、時間大丈夫か?」

 

すると、少し震えた声で一色は言う。

 

「大丈夫です!急いで行きますね!」

 

察しているのか…それとも嬉し涙を流しているのか…

俺は色々考えながら…ベンチに腰をおろす。

 

少し時間経つと、俺の名を呼ぶ声が聞こえる。

 

「先輩!」

 

その声はいつものあざとい一色ではなかった。

 

「おう、解散したばっかなのに呼び出して悪かったな」

「気にしないでください!それよりお話って何ですか?」

 

少しウキウキしながら一色は言う。察しているのか?

と俺は考える。

 

「いや…そのな…」

 

一色は真剣な眼差しを俺に向ける。俺より背が小さいため、少し上を向いている。

いつもの俺ならキョドるが…今はキョドるわけにはいかないのだ。

 

「なんですかぁ?」

 

言い方はあざとい…だが目を見れば分かる気がする。一色の目は優しかった。

何故か知らんが勇気が出た気がする。

 

「その…な?俺は正直、一色といる時間が楽しかった…デート?に誘われたり、仕事押し付けられたり、面倒くさかったが、中々楽しかった…」

「はい…」

「俺はもしかしたら…お前にずっと振り回されたいのかもしれん、一色は俺の事前から好きだったんだよな?」

「勿論です…」

 

それに気付くことが出来なかった。俺は馬鹿だったのだ。

 

俺は思っていた事を話す。

 

それでも一色は最後までちゃんと聞いてくれている。少し涙を出しながら聞いてくれている。

 

俺は勇気を振り絞った。

 

「一色」

「はい」

「俺と付き合って欲しい」

 

一色は我慢の限界だったのか…声を出しながら、

 

「待ちくたびれましたよ!」ポロポロ

 

俺の胸で大きく泣いた。俺は抱き締めることしかできなかった。

 

少し落ち着いたところで、マッ缶を買い、一色に渡した。

 

「落ち着いたか?」

 

一色はムスッとした顔で…

 

「はい、もうちょっと告白が早ければなぁ」

 

っと文句を言う…

俺にだって心の準備が必要なんだよ。折本の時なんか死ぬかと思ったからね?もう告白なんかしないから!って思ってたけど…人生で2回目の告白って事ですかね。

 

「でも…嬉しいです、私を選んでくれて…」

 

一色は少し微笑みながら口にする。

安心したのか背伸びをし、欠伸をする。それほど緊張していたのか、少し疲れている様子だった。

 

「家まで送るぞ」

「お願いします!八幡先輩!」

「い、いろは」

「告ったばかりなのにいきなり名前で呼ばれると、お家に帰っても嬉しすぎて寝ることができなくなるので少し時間を置いてから言ってくださいお願いします」

「じゃあ一色」

「…やっぱりいろはがいいです」

「いろは」

「///」カァ

 

何度も言わせるな…恥ずいだろ。

 

 

 

告白から時間が経ち、俺達は進級した。

 

いろはは相変わらず生徒会の仕事を俺に頼ってくる。

まぁ受験に関してはそれなりに余裕があるから問題無いからいいんだけどよ。

 

夏休み…

 

いろはは俺の家に上がり込み、昼飯を小町と作っている。

 

「小町ちゃん、この味でどう?」

「ふむふむ…バッチリです!兄好み!」

 

リビングで課題を取り込んでいる俺は空腹により、課題を放り投げる。

 

「めんどい」

 

数学の問題集をほっぽり投げ、ソファと一体化する。

 

「先輩!お皿の用意お願いします!」

「あ〜はいよ〜」

 

やる気のない声をあげながら立ち上がり、皿とスプーンを出す。

 

用意をし終わり、ソファに座りながら昼飯の匂いを嗅いでいる。カマクラも同様。匂いを嗅ぎ、エアコンの近くで丸くなる。こいつは毎日暇そうでいいな。さすが猫様ですわ。

 

「できたよ〜!」

 

小町といろははフライパンをテーブルの上に置く。

それはチャハーンだった。なんでチャハーンって呼んでるのか俺にも分からないが、腹が減ってそれどころじゃない。てか、いろはと小町の飯をダブルで食えるとは俺幸せもんじゃね?まじで生まれて良かったと思える瞬間であった。

 

あと、総武高に入学して、まぁ1年経ったけど、戸塚に逢えたことが俺の目にハイライトが戻った瞬間である。

 

逢えた。ここ重要。

 

とりあえず各自盛り付けをし、合掌。

 

「「「いただきまーす!」」」

 

1口、口に入れる。

 

なんと!美味い!店出せる!(小並感)

 

ガツガツとスプーンが止まらない。相当腹が減っていたのかと思えるほどに止まらない。やめられない。これ完全にキマってた。

 

「味付けとか調味料は私が入れたんですが、美味しそうに食べてくれて嬉しいです!」

「いろはさんめちゃめちゃ料理上手いですよね!」

 

俺は食うのに夢中でいろはと小町の会話にあんまりついていけてない。

 

とりあえず食う。今の俺を止めることができるのは…いねぇよなぁ?

 

「先輩にお弁当食べてもらいたくて、料理の勉強してたんだよ〜…///」

「おっとぉ!いろはさん!いえ、お義姉ちゃん!どうか、こんなごみぃちゃんで宜しければ、今後とも宜しくお願いいたします!」

「もう小町ちゃんってば!まだ…まだ早いよぅ…///」

 

俺は顔を赤くしながらバクバクと食っている。それだけだ。それだけだもん。いろはが可愛すぎるのを拝めながら食う飯は最高だぜ。

 

「…先輩?」

「ピク、な、なんだ?」

「さっきからジロジロ見ないでください、恥ずかしいです…///」

 

やばいくそ可愛いんですけど、え?なに?これが素ですか?まじですか?抱きつきてぇ…

 

「お、す、すまん…」ポリポリ

「ちょっと2人とも、小町の前でいちゃつかないでよ!」

「あっごめん…」

「わり」

「(イチャついてる事は認めるんだ…このこのお兄ちゃんめ!)」

 

飯を食い終わり、俺の部屋に入り浸るいろは。俺は文庫本とにらめっこしている。つまり、集中できないってことだ。

 

何故なら…

 

「えへへ〜♪先輩に座ってる〜♪」

 

俺は胡座をかき、その上にいろはが乗ってるってイメージだ。想像しとけお前ら、どういう状況か分かるだろ?って誰に語りかけてんだ。

 

「(すげぇ良い匂い)」クンクン

 

この匂いでを部屋にばら蒔いたら俺は安眠できる気がする。てか眠くなる。

 

「(ね、眠い)」ウトウト

 

………………

 

「あ、あれ?先輩?」

 

先輩がベッドに寄りかかり、胡座をかいたまま寝ている。これはチャンス?チャンスだよね!悪戯し放題!

 

「…」

 

もうカレカノだからいいよね。

 

「…」チュッ

 

やっぱり唇を奪うのは…もっとロマンチックにいきたいですね。

 

「それにしても可愛いなぁ」

 

この人ほんと、目を瞑っていればイケメンなんですよね〜、まぁ起きてる時もかっこいいですけど…

 

周囲から毛嫌いされている先輩だけど…根はいい人なのに、誰も分かってくれない…

 

でも…

 

「もう1人じゃないよですからね?」ナデナデ

 

いつもぼっちぼっち言ってるけど、もうぼっちじゃないですから…

 

「ん…いろはぁ……zzz」ウシラカラダキー

「…!!」カァ

 

先輩の顎が私の頭に…

 

「…私も眠くなってきちゃった、あっそうだ!」

 

先輩からそっと抜け出す。

 

そして……

 

………………

 

「どうしてこうなった」

 

いろはとベッドで寝てた。

俺、大丈夫だよな?

 

「とりあえずエアコンついてるし、タオルケットかけるか」

 

いろはが俺をベットに運んでくれたのだろう。多分胡座をかいていた時だ。道理でちょっと首と背骨が痛いわけだ。

 

「(こいつの寝顔を見るのは久しぶりだな)」

 

まじまじといろはの寝顔を覗く。改めて頬を赤くする。同じベッドで一緒に寝ていた。

 

「(理性保てて良かったわ)」

 

流石俺のヒッキースキル。

 

「…」ジーッ

 

「可愛いな…」ボソ

 

しかしまぁ、いろはが俺のベッドで寝てると…

俺が夜寝る時意識してしまうやろがい。一色だけに意識ってな。今日は寒いな。夏ですけど…

 

コーヒーを飲むために階段を下りると、小町が課題とにらめっこしていた。

 

「分かんねぇぇぇ」

 

そう言いながらソファで寝ているカマクラに顔を擦り付ける。カマクラは「にゃ」と鳴きながらまた寝る。

俺のときはすぐに逃げるくせに、小町は渡さないからな。

 

「おう、頑張ってるな」

 

ようやく俺に気づいたようで、小町は俺を見つめる。

その後、小町はニヤニヤしながら俺に近づき、肩を叩く。

 

「いろはさんとイチャイチャしてたらいつの間にか寝ちゃってたのかねぇ?」

 

誰だよお前。俺の知ってる小町じゃねぇだろ。小町を返せ!

 

「してねぇよ、うん…」

「いろはさんに襲われたのかなぁ?」ニヤニヤ

 

あながち間違ってはない。と思う。知らんけど、俺の勘違いだったら軽く死ねる。泣きたくなる。

 

「襲われてねぇよ」

 

そう答えることしか出来なかった。

高3だけど正直に言えない男の子です。どうもこんにちは。

 

………………

 

先輩が部屋を出たあと、私は先輩の枕で顔をガードする。なぜかというと先輩に見せる顔がないからです。

 

先輩が私の事可愛いってあんまり言ってくれないから少し不安だった。でもちゃんと可愛いって言ってくれて嬉しかった。

 

やっぱり先輩は捻デレでツンデレだった。何それめちゃくちゃエモいですね!顔を赤くして可愛いって言ってくれた時は飛び起きるところでした。

 

先輩、凄く可愛かったです。

 

「先輩のベッドで、先輩と一緒に…」

 

それを考えるだけで思考回路がめちゃくちゃにされちゃう。

 

今日は先輩とお泊まりしたいな、だめかな。

名残惜しいけど、そろそろ下に降りないと。

 

これ以上いたら帰りたくなくなる。もう既に帰りたくないけどね♪

 

あっそうだ!

 

………………

 

「なんでそんなに溜め込んでんの」

「いやぁ〜何でだろうねぇ〜」

「総武高に合格したから気が緩んでたのかね?」

「すんません」

「よろしい」

 

小町の夏休みの課題を手伝う俺まじでいいお兄ちゃんしてる。

 

ガチャ

 

「おはようございますぅ〜」

 

ちょっと乱れた服装に寝癖が少し立っている。

やめてね、俺の前でそんな姿を晒さないでね。襲っちゃうぞ☆ すんません。土下座します。許して…ちょっとなんで携帯取り出してるんですか…

 

「先輩のえっち…///」

「馬鹿、ボケナス、八幡」

「おま、だから八幡は悪口じゃねぇだろ、いろはも何喜んでるんだよ」

「へ?なんですか先輩、私が先輩の前でこんな格好してるからって私を襲うつもりだったんですか?ごめんなさい小町ちゃんもいるしシチュエーション的にもうちょっと良い雰囲気になってからお誘いお願いしますごめんなさい」

「いろはさん大胆!お兄ちゃん良かったね!」

「え、あっあぁ」

 

なんか照れるんですけど…

 

その後、いろはが急に泊まることになった。そしてまた一緒に寝る事になった。落ち着け、落ち着け理性さん。落ち着けって、頼むから……

 

翌日

 

朝、いろはに「先輩のヘタレ」と言われてしまったが、俺に誘う勇気あると思うかって問いただしたい。

 

「ヒッキー舐めたらあかんで」ドヤ

 

それだけをいろはに言い、そしてデコピンされる。

あんまり痛くなかった。

 

そして月日は流れ、もう冬である。

外は凄く寒い。できればコタツムリになりたいくらいだ。もうなってるけど、

 

ぬくぬくとコタツに入り、古文単語をペラペラ捲る。

もはや国語に関しては俺の知らないものはないので、読書感覚で読んでいた。英単語?えっとまぁぼちぼち。

 

小町も1年だから余裕もって寝てやがる。去年の小町に悪い事したような罪悪感が今になって痛感している。受験生という事もあり、そんな長くコタツの中に入ることは許されない。部屋に戻り勉強机にお世話になる時間が増えるだろう。

 

そろそろ勉強しに行こうとコタツから出ると小町にドヤ顔されてしまった。くそ可愛い。

 

正直また小さくなりたい。俺は勉強したくない。めんどい。

 

因みに、模試や過去問では合格ボーダーラインに到達している。滑り止めの大学も余裕でボーダーライン。

 

できれば総武線で行ける距離が良かったが結局山手線に乗り換えをしなければならない。千葉県から離れたくないが、国公立大学に進学するのは絶対に嫌だ。数学嫌い。川なんとかさんや雪ノ下達は国公立大学に進学予定らしいが、まぁ頑張れって感じだ。

 

過去問を解き終わったとき、携帯が鳴る。

いろはと付き合ってから結構通話したりメッセージでのやり取りが増えてきた。冬になって少なくなってしまったが、いろはなりに気遣っているのだろう。まじで根はいい子なんだよな。

 

[先輩!♡ お勉強中に失礼します!クリスマスの日って予定空いてますかぁ?]

 

クリスマスか、まぁ余裕はあるから時間は余ってるな。本当は外に出たくないが、可愛い彼女の頼みだ。しゃーない。

 

[空いてるぞ]

 

っと一言返信する。それから数分後にまた携帯が鳴る。

 

[お、珍しいですねぇ]

[何がだよ]

[先輩が私のお誘いをすんなりと承諾するの…いつもなら渋々承諾って感じでしたから!]

 

承諾って、殆ど強制じゃないですか。

今まで承諾した覚えはありません。特に生徒会はな、

俺、脅されて渋々手伝っただけだしな…

 

[可愛い彼女の為だからな]

 

画面外でドヤ顔をキメる俺氏。やだ超恥ずい。

 

[もう!そういうところ本当大好きです!それじゃあ待ち合わせは後ほど!お勉強頑張ってくださいね!]

[おう、サンキューな]

 

携帯を机の横に置く。

 

「クリスマスねぇ…」

 

いつもの俺ならリア充爆発とかほざくところだが、逆に爆発する方になってしまったなぁ。

 

どうか材木座には会いませんように、あいつには言ってないからな。まぁ家から出ないだろうな…

 

そして、少しにやけながら過去問を解き続けている。

 

ん?てかクリスマスって言っても24と25どっちなんだ?

 

慌てながら携帯でメッセージを送る。

 

 

クリスマス当日。

 

「ほらお兄ちゃん、ちゃんと身形整えて!」

「へいへい」

 

いろはとのクリスマスデート当日。俺はいつもより早めに起きて支度を整える。

 

一応9時半集合とは言われているが1時間くらい前に着けばいいだろう。速攻で家を飛び出す。

 

因みに由比ヶ浜達は雪ノ下の家でお泊まり会だそうだ。百合百合してるわな。

 

「寒すぎだろ!」

 

外はめちゃくちゃ寒い。結構着込んでる筈なんだが…

駅に着いたらマッ缶買うか、

 

「んぁ?」

 

駅に着いた俺、そしていろはが手をはーはーしながらキョロキョロする。

 

軈て俺の存在に気付くとすぐ駆け寄ってきた。

 

「せ〜んぱい!遅いですぅ!」

 

一応1時間前に着いたんだが、この子どんだけ楽しみだったの?ねぇ嬉しいんだけど、八幡的にポイント高い。

 

「一応1時間前に来たんだがな…それよりいつからいたの」

「30分くらい前ですね〜」

「まじ?流石にそれは悪い事したわ、しょうがねぇからなんか奢るわ」

 

いろはは少し驚いた表情で俺のおでこを触る。やめて恥ずい。周り見てるんですけど…「リア充幸せになりやがれ爆発しろ」とか「リア充幸せになりやがれください」とかコソコソ聞こえてるんですけど…

ん?なんか思ってたのと違う。

 

「う〜ん、熱はなさそうですね」

「俺をなんだと思ってるの…」

「だって、先輩から奢るって言うの初めてじゃないですかぁ」

 

確かに、自分から奢るとは言わないな…強制的に奢らされてるけども。

 

「いやだって、待たせてるのは変わりないだろ?」

「まぁ、私が早く来すぎたので…」

「いいから黙って奢らせろ」

 

なに今のカッコよすぎる。八幡的ににポイント高い(2回目)

 

「キュン、素敵ですね!流石私の大好きな彼氏です!いろは的にポイント高いです!」

 

キュンってそれ口で言うのか、ほんと可愛いなコノヤロウ。ってか小町のポイント制流行ってるのか、すげぇな…俺も使ってるんだけどな。

 

「今現在どんくらい貯まってるんだ?」

「もうMAXです!」

「おぉ、まじか」

 

 

そしてオサレな喫茶店に入る。

 

「親に金貰ってるから遠慮するなよ、俺の金じゃないし」

 

親が泣きながら2万円くれたのだ。

 

「あの、八幡が…」

「中二病の八幡が」

 

中二病は余計だ。俺は中二病じゃない。材木座と一緒にするな。いや、しないでくださいお願いします。

 

「親御さんにどんだけ迷惑かけたんですか…」

「いや、かけてない迷惑かけてないからね、友達できたって言うだけでも泣くからね」

「えぇ…」

 

どんだけぼっちだったのかよく分かるっと思いながら俺はコーヒーを飲む一方で、いろははあったかい紅茶をちびちび飲む。猫舌なのだろうか。くそ可愛い。

 

昼は普通に遊んだ。ららぽで映画やゲーセンに行ったり、アクセサリーやお揃いの物を買ったりと、色々とお金を使った。

 

 

そして休憩がてら室内のベンチに座る。

 

「疲れましたぁ〜」

「まだイルミネーションまで時間があるな」

「喋りましょうよ〜」

「へいへい」

 

喋ると言っても他愛のない会話をする。

最近何があったか〜とか、テストの点数悪かったとか、そんな感じだ。たまに雪ノ下達の事を聞かれるが…まぁ百合百合してるとだけ言っておこう。

 

「そういえば数学の点数が上がったんですよ!」

「え?何お前天才なの?出来る子なの?よ!天下統一娘!」

 

数学の点数平均=最難関大学合格レベルで俺は数学ができない。つまり数学なんて嫌い!お前のせいで俺のメンタルはズタボロだ。

 

「えっへん!頭を撫でてくれてもいいんですよ!」

「はいよ」ナデナデ

「えへへ〜」

 

今俺の心がぴょんぴょんしてるんじゃよ。

分かるかこの気持ち。

 

「あっそろそろじゃないですか?」

「お、もうそんな時間か…」

 

気づけばイルミネーションが始まる時間になっていた。夜の7時半ちょい。

 

俺といろはは外に出て移動する。

周りにはカップルが大勢いて、ライトアップもされていた。これがクリスマスってやつですね。平塚先生…あんたはすげぇよ。

 

イルミネーションを少し甘く見ていた。まぁ見た事ないからな。基本クリスマスも家でターキー食って寝てただけだからな。小町にクリスマスプレゼント強請られたけど、小町可愛いならね、仕方ないね。

 

「せんぱいせんぱい!見てください!猫ですよ猫!」

「ほぇ〜めちゃ可愛いし綺麗だな、小町に自慢してやろう」

 

スマホを取り出し、猫を撮ろうとする。

すると、いろはに腕を掴まれスマホを取られた。

 

「一緒に撮りましょうよ!」

「い、いいけど小町には送るなよ?」

 

いやね?付き合ってるのは知られてるけどね?

小町にならまだ見られてもいいけど、親に見られたら恥ずい。恥ずいからね?

 

「雪乃先輩にも見せつけなきゃ♪」ボソ

「撮るなら早く撮ろうぜ」

「はーい!」

 

カシャ

 

その写真は俺とは思えないほど写真写りが良かった。

誰こいつ、まさか俺?あらやだイケメンじゃない、素敵。

 

「えぇ」

 

いろはは少しドン引き気味だった。やめてくれ、俺が悪かった。

 

「まぁ、確かに先輩は最近雰囲気がいいですね。最高です、大好きです結婚してください」

 

真顔で言われても説得力皆無だ。まぁあざといモードで言われるよりは良いけど。って…何言ってんのこの子。

 

「そうか?」

「そうです…今のは忘れてくださいね…///」

「あっはい…」

 

こいつの癖が今更だけど分かった気がする。

 

イルミネーションを全部ゆっくり歩いて見終わった。

猫に犬に色んな動物の形をした綺麗なライトやガラス製の置物が置かれていた。正直に言うと普通に楽しかった。

 

「綺麗でしたね!」

 

いろはも満足気にこちらに振り向き、笑顔を見せる。あ〜可愛いなこの子。あっ、決して年下大好きってわけではないですはい。つまりロリコンではない。

 

「そうだな」

 

内心ウキウキして興奮気味だったが、カッコつけたがりの俺は何気なく返事をする。

俺達の手は今も繋がっており、周りは寒いが手だけは温かいままだった。

 

「あのベンチで休んでいきましょ!」

「おう」

 

ここは去年、俺が小さくなって初めてのデートの時に座ったベンチ。

 

「「先輩が好きなんです!」」

 

この言葉だけが強く印象的だった。忘れる事の出来ない言葉。初めての告白と言えるだろう。

3人の気持ちがその時に初めて知った。そう、あの時から意識し始めたのだ。今までは近づいてきたから勘違いしそうになったが、あの時から勘違いでは無いことが分かった。自然と理解してしまった。

 

 

(先輩は私たちの変化に気づきましたか?)

 

 

そうだ。これを聞いて確信したのだ。

雪ノ下達の変化を身をもって実家した。小さくなってなかったら有り得なかった。雪ノ下さんはそれを知った上で行った行動だったのか、今でも知らない。いや、聞けない。聞けないんだ。

 

「私が先輩に仮告白した場所ですね」

「あれは正直驚いた」

「まぁそうですよね〜、先輩ですもんね〜」

「俺をなんだと思ってるんだ」

「うーん…目が腐ってる先輩?」

「驚きました。正直言葉が出ませんでした。だから苛めないでくださいお願いします」

「むふふ〜♪」

 

驚いた。当たり前だ。驚かないはずがない。今まで俺達の関係は奉仕部or俺が生徒会長にしたあざとい後輩という認識だったからだ。

 

(本物が欲しい)

 

いや、違うな。俺にとっての本物は奉仕部も生徒会長も関係なかったのだ。

 

友達や恋人?言葉で表現できるほど、俺達の関係は甘くない。

 

いろはは察したのか、俺にこう言った。

 

「先輩にとっての本物…私達が思っていた本物、私達と先輩、似た者同士ですね!」

「あぁ、全くだ」

 

俺は無自覚に自然とあいつらと一緒に過ごせる空間が堪らなく好きだったのだろう。雪ノ下との勝負事や会話、仕事関係の関わり、由比ヶ浜のバカっぽいが楽しそうに笑う姿を見たり、ツッコまれたり、いろはの生徒会関係の仕事の手伝い。

 

この関係が実は楽しかったのだろう。面倒臭いと思っていたし今も思ってる。それでも俺はあいつらと関わり続けた。

 

今の俺がいるのは雪ノ下達のお陰だった。

戸塚達とも関わって良かった。

 

自然と人間関係を広げていたのだ。俺の気付かないうちに…

 

「うふふ、先輩涙が出てますよ!」

「あっ、これは涙じゃなくてだな、そう雨だ」

「うふふ、何言ってるんですか」

 

いろははハンカチで俺から流れた涙を拭いてくれた。

 

「本物が見つかって良かったですね」

 

そう言いながらハンカチを自分のバッグにしまう。

 

「あぁ」

 

 

そして温まる為にマッ缶を買いに行こうと立ち上がると、突然携帯が鳴った。

 

由比ヶ浜からだった。

 

[ヒッキー!今いろはちゃんと一緒?]

[あぁ]

[ちょうど良かった!今ゆきのんの家でクリスマスパーティしてるんだけど、来る?]

 

俺はいろはに携帯を見せて、尋ねる。

 

「どうする?」

 

いろはは少し考えた後、照れながら口を開く。

 

「本当は先輩にお持ち帰りされたかったけど、まだ心の準備がまだなので行きましょう!」

 

何この子、まじで可愛いんですけど、くっ…心がぴょんぴょんするんじゃ。

 

「いつかしてやるよ」ボソッ

「…!!!///」

 

わざと聞こえるように言った。「いじわる!」と声が聞こえたが聞こえないふりをしてメッセージを打つ。

 

[行くわ]

 

と打ち、いろはの手を握り歩く。マッ缶は帰る時でいいや。

 

いろははまだ顔を赤くしており、それを拝める俺。

すると、いろはは俺の目の前に立つ。ニヤけた顔で俺に…

 

「せ〜んぱい!大好きです!」チュッ

 

12月25日、俺はファーストキスをいろはに奪われた。

 

「ちょ、不意打ちかよ…」ポリポリ

「仕返しですよーだ!」

 

あざとくない。俺の前ではあざとい自分を見せないいろは。余計に顔を赤くしてしまう。

 

「次はちゃんとしろよ…」

 

俺は心に閉まっていた言葉を口に出してしまった。

 

「はい…次からはちゃんとします…」

 

いろはは真剣な顔でそう言った。

 

一瞬真顔だったいろはは再び笑い、

 

「でも、次は先輩からしてくださいね!私は待ってますから!」

 

俺は頷く。俺も勇気を出さなきゃな。男の維持ってもんを見せてやる。

 

「んじゃ、とりあえず行くか、外寒いわ」

「はい!」

 

俺達は再び手を握り、歩き出す。

 

俺達の手はとても温かかった。




誤字脱字等がありましたらご連絡よろしくお願い致します。
無事完結しました。ありがとうございます
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