月で死んだと思ったら異世界に召喚された 作:鮭のKan2me
「—トネリコ。」
「・・・何故、私がここに来ると?」
背を向けたまま問いかけるトネリコ。この場には、マシュもグリムもライネックもトトロットも、もちろんエクターもいない。二人きりだ。
「正直な話、
「なるほど、ではもう一つだけ質問をしましょう。
振り向いたトネリコの目は、その声色と同じほどに冷たいものだった。
「
「えぇ、アナタにはモードレッドの霊基も備えましたから、もしもの事態を想定していましたが・・・杞憂だったようですね。」
その
「・・・これからオマエがやろうとしている事、その終着点はわかるが方法はサッパリだ。だが、それ以外にたった一つだけ聞きたいことがある。」
「内容は、聞くまでもありませんね。
そうだ、それこそ最大の疑問。何故オレをモードレッドの要素を使用してまで召喚したのか。申し訳程度とはいえ縁があるため召喚の難易度は下がっているだろうが、それでもただ優秀な手駒として呼ぶにはあまりにもメリットがない。
「理由はただ一つ、
「・・・評価、だと?」
「えぇ、ですがそれは
ありえない、オレの魔術など文字通り指先のみで再現できる程度のものだぞ?それを、評価していた?いや、言い方を考えれば、魔術以外の何かの可能性が高いが・・・オレの人生は魔術のためだけに費やしたもの、それ以外など何もない、ハズだ。
「・・・私はこれから、この『空想樹』を枯らし、その魔力を持ってこの『
トネリコの後ろにある世界樹と呼ばれたもの、それが本来どういうものなのかはマシュにより教えられた。アレの名は『空想樹』。このあり得ない異世界を現出させ、汎人類史に縫い付けんとするモノ。しかし、その役目もこれまで。これからのブリテンを存続させるのは目の前にいる人物だ。
「選択肢は二つ。私の治める妖精國の住人となり、我が右腕として生き永らえるか。もしくは、この異聞帯の終わりと共に消え去るか。どちらが苦となるかは・・・わかりますね?」
あぁ、間違いない。どう考えたって
自分がブリテンを治める、ということは女王として君臨し、国を管理し続けるのだろう。他人任せにしない以上、このブリテンが終焉を迎えるまで王の座は誰にも渡さない。そして、コイツがブリテンを終わらせるハズがない。
だからこそ、後者の選択肢を用意してくれたのだ。
「答えは、決まってる。」
「そうですか、では—。」
「右腕、というには役者不足ではありますが、この妖精騎士モードレッド、例え永劫の時を過ごすことになろうと、アナタと共に歩みます。」
トネリコの目の前で跪いて、そう宣言する。似合わない口調だとは自負しているが、どうせここから先、イヤになるほど使うだろう。
「モードレッド・・・・・・いえ、なんでもありません。アナタの意志、しかと受け取りました。・・・それはそれとして、騎士口調似合いませんね!」
「・・・触れてくれるな。」
「ふ、ふふふっ、ごめんごめん・・・コホン、では妖精騎士モードレッド。この先の対策としてまずは—。」
—アナタに
妖精暦編はもうちっとだけ続くんじゃ