ダンジョンに鬼神がいるのは間違っているだろうか。 作:田中ゲリラ
UG?なにそれおいしいの?
それでは第11話どうぞ。
「うーん。は!ここは何処?わたしは、マーキュリー?」
「氷漬けにしてコキュートスに流してやりましょうか?」
目覚めたヘルメスに冷たい言葉を浴びせるソヴァロー。
ヘルメスは今の状況を把握し、脱出を試みる。
「そ、ソヴァロー君!頼むからこれを解いてくれ。もう逃げたりしないから!」
「ああ、いいですよ。」
「え?」
あっけらかんという様子に目が点になるヘルメス。
驚ている間に縄をほどいていく様子を見ていたがその間に逃げる算段を考えていく。
(どうする?今は
(こうなったら
頭の中で作戦を思いつき笑みを浮かべるヘルメスは隙は無いかと観察を続ける。
(チャンスは一瞬!もしこの時を逃したらもう二度と来ない!)
そう心の中で覚悟を決めるヘルメス。
そしてその時は、今舞い降りた!
(今だ!)
心の中でそう思いながら魔道具を投げるヘルメス。
ソヴァローは難なく避けるが、それを隙に馬車から飛び出すヘルメス。
(よし、後は
と真っ逆さまに落ちていった。
「はあ。」
ソヴァローはため息を吐きながらヘルメスを助けていく。
ズボッ
「アベシッ」
馬車の天井を突き破りながら落ちるヘルメス。
「言い忘れてましたがここは天界の入口の前。つまり空の上ですよ。」
「ええええええええええええええ!」
突然の発言に驚くヘルメス。
「あまり騒がないでください。周りの人の迷惑になるでしょうが。」
「え!いつのまに来たの?アスフィは?オラリオは?」
「いい加減にしてください。口縫いますよ。」
騒ぐヘルメスに軽く注意をするソヴァロー。
落ち着いてきたのか静かになっていくヘルメス。
その様子をみてソヴァローは暇つぶしがてらにヘルメスに今回の原因について話していく。
「じゃあまずはじめに、なんでヘルメス様がここにいるか分かりますか。」
「確か死者の魂を運ぶ仕事をサボったからだっけ?」
「そうです。そもそも死者の魂関連の冥界の仕事は責任が重大だということが分かっていないのですか?」
「…。」
「はあ、あなたがサボったせいでアキレウスさんの他にたくさんの英雄が働いています。」
ソヴァローの言葉にだんまりを決め込んでいる様子のヘルメス。
それ見るソヴァローはため息を吐きながら説明をしていく。
「それに今、ギリシャは天界での立場が弱くなっています。」
「な、それは本当か!?」
「当たり前です。今いるオリュンポス十二神はハデス様とアテナ様しかおりません。」
「それが影響で他国との会談での力は弱く、それにオリュンポス十二神の他にたくさんの神が下界に行っているせいで人手不足が解消できておりません。」
「なので今働いている人のうち約4割を他国の神話に頼っています。」
その言葉を聞いたヘルメスは驚きの表情を隠せないのか口を開けたままである。
「しかもその頼っている国のうち6割が日本神話を占めています。」
「日本神話ってさっき俺を縛ったあの?」
「はい、あの方は鬼灯様といって、閻魔大王の補佐官を務めています。」
「それっていわゆるこっちで言うとペルセポネと立場が同じ人?」
「はい。」
ヘルメスは自分が今置かれている状況を理解したのか段々と汗をかいていく。
「な、なあ。俺これからどうなると思う?」
「そうですね、降格処分か左遷で済めばいい方ですね。」
そう呟くソヴァローにヘルメスは明日が見えなくなったのか目の前が真っ暗になったのであった。
―一方その頃オラリオでは、ヘルメスが強制送還されたことについて神々たちによる緊急
「皆知ってのとおりヘルメスの所が天界に連れていかれた。」
「まじかー」
「ふっ奴は四天王でも最弱。」
「つーかこれマジヤバ案件じゃね?」
前に起きたことにそれぞれの反応を表す神々。
それを見ていた
「まあみんな落ち着き。確かに突然のことで皆びっくりしてるやろうがあったのは事実や。」
その言葉に驚く神々。
特に同じギリシャの神、特にオリュンポスの神々は汗をかいている者もいる。
ロキは今回のことに関係がありそうなヘスティアを睨みつけながら問い詰める。
「おいドチビ!お前ヘルメスが連れていく謎の男と知り合いみたいな会話があったそうやな!早よ説明せんかいボケェ!」
「うるさいなーわかってるよ!」
そういうとヘスティアは立ち、周りの神を確認してから説明する。
「彼の名前はソヴァロー君。ペルセポネ君がいない間にハデスの補佐官を務めてくれてる人間だ。」
「ぷwハデスってあの根暗野郎かw」
「あの引きこもり野郎の所かw」
ソヴァローについて説明を始めるヘスティアだがハデスの名前が出た瞬間笑い始める神々。
ヘスティアその笑った神々を睨みつけるが気にせず説明を続ける。
「あとこれ。これはアテナから貰った今回の事について書かれた書類が来ている。」
そう言いながら自分の胸の谷間からこの前届いた書類を見せる。
「うっほヘスティア様マジ巨乳w」
「ほんとデメテル様といい勝負しますなー」
「アテナたんとは萌えますなー」
「くそーこんな時まで巨乳自慢しよってー」
様々な反応を見せる神々。
「ちゅーかなんでお前それ先に言わんかったんや!」
「仕方ないだろ!言おうとしたのに君が先に聞いてくるんだから!」
言い争いをする二人組。
それを見たヘファイトスは話が進まないと思ったのか二人の喧嘩の仲裁をする。
「あなたたちいい加減にしなさい。話が進まないでしょ。」
「それにヘスティア、アテナからの書類の内容早く読んでくれない。」
ヘスティアは崩れた服装を直し咳払いをし、アテナからの書類を読み始めた。
書類の中身を要約すると
「 ヘスティア様へ
ヘスティア様が下界へ行ってしばらくたちますね。
ていうか貴方仕事サボって下界へ行ってグータラしまくるってどういう神経ですか。
お前仕事どんだけ残して行ったか分かってんのか。(怒り)
自分の立場分かってますか?
そいうことなのでもし強制送還した神々の眷属の行き場が無かったらお前が世話しろ♡
あと下界のことを色々と報告しに年一回天界戻れ(ギリシャの神全員)」
会場全体がしーんと静かになる。
「ま、まあ自分とこは苦労してんのやな。まあがんばれや(ウチの所じゃなくてよかったー)。」
その言葉を聞いてぐぬぬとなるヘスティア。
自分らは関係ないと分かったのかまたはしゃぎだす神々。
「じゃあ今回のことはドチビの所に任せておいて他になんかあるか?」
「はーい、フレイヤさんの眷属が誰かを探しているみたいでーす。」
「実は俺のかわいい
「実は俺の所で神の宴を開くんだ。」
また始まる雑談会。
ヘスティアは呆れながら見るがそっとタケミカヅチの近くに寄る。
「なあなあタケ、前にソヴァロー君と一緒にいた鬼灯?ていう奴がいたんだけど知り合い?なんか服装が極東ぽかったんだけど?」
「な!あの人に会ったのか。」
その言葉に驚くタケミカヅチ。
タケミカヅチは汗をかきながらヘスティアに詰め寄る。
「いいかヘスティア。もしあの方に会っても言葉遣いには気をつけろ!」
「な、タケどうしたんだい?」
「あの人は挑発されたと思うと百倍以上に返してくる!」
「だからタケどうしたんだい?」
「もし神会が知られてみろ。もし知られたら我々神々は、物理的に塵にされる!」
「一体君はどうしたんだい。」
慌てるタケミカヅチを見て冷静になるヘスティアだった。
―ダンジョン中層―
「ふう、まずは初めましてですね。モンスターの皆さん。」
「私閻魔大王の第一補佐官、鬼灯と申します。」
そう息を吐く鬼灯の足元にはたくさんの冒険者が倒れていた。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
それにしても関西弁の表現がすごく大変。
色んな方言のキャラを書いてる人はすごく尊敬します。