ダンジョンに鬼神がいるのは間違っているだろうか。 作:田中ゲリラ
今回はオリジナルの神を出す予定です。
時はさらに遡り、ここはヴァルハラ。とある一室で二柱の神がテーブルを挟んで話をしていた。
「じゃあ、聞かせてもらおうかオーディーン。貴様が俺を呼んだ理由を。」
彼の名はフレイ。神々の中で最も眉目秀麗な豊穣の神として崇拝され、フレイヤの兄である。
「お主を呼んだ理由はただひとつ、フレイヤの強制送還だ。」
もう一柱はオーディーン。北欧神話における主神であり、全知全能の神である。
「フレイヤを?あまり言いたくないが、貴様も知ってるようにあいつの性格だ。誰かの恨みを買ってすぐに殺されそうだがな。」
フレイは不思議そうに答える。フレイヤは自分勝手な性格だ。その性格が相まって夫のオーズに逃げられギャン泣きした女神である。しかしオーディーンは淡々と答えていく。
「しかし下界では、自分の神格でなく、おのれの眷属の強さでどちらかが上かを決めているそうだ。」
「眷属だと?」
「ああ、なんでも下界にいる神々は人間や亜人たちに恩恵を与えて、その見返りに自分たちを養ってもらっているらしい。」
「つまりこういうことか?フレイヤはその眷属たちが強いから殺されない。そういうことだ。」
「そうだ。」
「あいつらには神としてのプライドはないのか。」
フレイは呆れ気味に言葉をもらす。
「わかった、その話を引き受けよう。しかし、なぜフレイヤを強制送還させるんだ?」
「フレイヤはワルキューレ率いる立場の神だ。しかし、それをつまらないといって、下界へ遊びに行った。」
「それだけか?」
フレイヤを強制送還させる理由はまだ他にあると思い、フレイはまた質問をする。
「ああ、フレイヤを強制送還させる理由は他にもある。下界では人間が神々に手をだせないせいか、色んな神々が好き勝手に暮らしている。そこでだ、下界で一番影響力のあるフレイヤを強制送還させ、それを他の神々の忠告として扱う。」
オーディーンの説明に納得したのか、フレイは頷いた。
「なるほどそういうことか。だがフレイヤだけで大丈夫か?あいつだけ強制送還しても、他の神々はあまり納得しないとおもうんだが。」
フレイの疑問に、オーディーンは答える。
「その心配はない。実は前にハデスと下界の神々について話したのだが、我々北欧とギリシャで協力して、フレイヤの他に、ヘルメスやタナトス、最低でも天界に仕事を残しているやつを全員連れ戻そうと話がでた。そこで、お前を呼んだんだ。」
「な!?その話を先に言え!他の神話の神と協力するなんて聞いてないぞ!」
フレイはあまりにも唐突な話で驚き、腰を抜かしていた、
「まあなんにせよ、その話を引き受けることには変わりはない。もしなにか連絡があったら教えてくれ。俺はその間仕事のスケジュールや相手への手土産を準備しておく。」
そそくさとした様子で部屋出ていくフレイ。それを見送ったオーディーンは煙草に火をつけ、姿勢を崩し、くつろぎ始めた。
「しかしフレイヤめ、ロキの他にお主まで行ってどうする。仕事をほったらかして遊びに行くとはなんてことだ。自分のせいで一体どれだけの者に迷惑をかけているのかわかっているのか。」
オーディーンは悪態をつきながらブツブツと言い始める。
「昔は儂の集めた英雄を半分を欲しいといったり、小人が持っていた首輪を欲しがったりなど、昔から我儘がすぎたんじゃ。」
オーディーンは灰皿に吸い殻を捨て始め、
「まったく、お主が戻らんと、儂が下界に行けないではないか。」
そう言いながら、吸い終えた煙草を灰皿に捨てるオーディーンであった。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ここで、オリ神の説明をしていきたいと思います。
フレイ…フレイヤの兄で豊穣を司る神。見た目は容姿端麗で見た目はffのセフィロスをイメージしてくれれば大丈夫です。
オーディーン…ケルト神話の主神。フレイヤがいなくなった後、代わりに仕事を行っている。しかし、知識に関して他の神々よりも貪欲でフレイヤを強制送還させるのも、仕事だけでなく、自分が下界に行きたいからである。見た目が眼帯レイリーを考えてもらえば、幸いです。
次回は、あの三人がついに会合します。