はたらく転生者! ~転生先が少しおかしい!?~   作:雄大

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遅くなりました。
本当にすいません。
いろいろ忙しく……
でもなんとか投稿したのでよろしければどうぞ!


第4話 転生者、誤解される

魔王と勇者による因縁の対決が今始まった! ということはなく、勇者はひとまず店内のテーブル席に座りこちらの様子をじっと伺ってきた。

おいおいやべーよあの目…… 完全に獲物を見つけたライオンだよ。

魔王はしばらくビクビクしながらシフト終了まで働き続けた。

そんな状態の中のバイトも終わり私服に着替えると佐奈が急いで店から出ていくのが見える。

勇者エミリア、ここじゃ恵美だったな。

恵美も既に店内にはいないようだ。

俺も行くか……

 

「あ、神崎さん……」

 

佐々木さんが声をかけてきた気がしたが、今は佐奈達のことが気になるので悪いが行くとする。

原作通りだとすると確か…… あれ? どうなるんだっけ? やっぱ記憶が曖昧なよな…… ま、とにかく急がなきゃな。

 

★魔王side

 

な、なんてことなの…… まさかあの勇者までこの世界の日本にいるなんて…… !

私はマグロナルド近くの交差点にて赤い髪の女勇者とにらみあっていた。というか睨まれていた。

どうしよう。逃げようとはしたけど、結局追いつかれ

てしまった。

あ、あの目はヤバイ…… え、どうすんのよ、これ!? 戦う!? イヤイヤ今の私は魔力がほとんどないただの、か弱い女の子なのよ! 無理。あ、逃げたい……

私が、冷や汗をかきながら試行錯誤をしていると肉食の目付きをした勇者エミリアが口を開いた。

 

「魔王! なんでアナタがマグロナルドで働いているのよ!」

 

あー、そりゃあそう思うわよね……

でも、それよりも、

 

「だったら、なんでアンタこそ日本にいんのよ! あり得ないでしょーが!」

 

「ゲートをくぐって逃げたアルシエルとアナタを追いかけてきたのよ。それよりもここであったが百年目…… よ!」

 

「うひゃお!?」

 

危な!? いきなり殴りかかってきた!

私はエミリアのパンチを華麗にかわす。

するとエミリアはバランスを崩しそのまま倒れこみはーーー

 

「大丈夫か?」

 

しなかった。

なんとビックリ。いつの間にか追い付いていた京君があのエミリアを抱き止めた。

 

「って、なんでそんな女を助けてんの!」

 

「えぇ!?」

 

 

京助side

 

佐奈達をみつけた。のはいいが、エミリアの構えが完全に襲う体勢になっている。このままでは危険だと判断した俺は止めに入ろうとした。

しかし時すでに遅し、エミリアは佐奈に拳を一発入れようとはした。が、結局空振りし、転びそうになる。

というわけで俺はやさしく転ばないようにエミリアを

抱き止めた。

 

「大丈夫か?」

 

俺が聞くとエミリアは最初ポカンとしていたが急に顔を赤らめた。

それに続き佐奈も怒りの形相で、

 

「って、なんでそんな女助けてんの!」

 

と文句をつけてきた。

いや、なんでって言われても困るんすけど……

 

「ほにゃらげそぉ!?」

 

「うぉ!?」

 

な、なんだ!? 真っ赤な顔をしたエミリアが奇声を上げながら俺を突飛ばしけきた。それどころか鞄からナイフを取りだし突きつけてくる。

 

「はぁ、はぁ…… あ、あんたも魔王の仲間なのね! ゆら許さないわぁ!」

 

「うぇぇ!? いや、違う違う! ちょっ、落ち着けよ!」

 

「エミリア! 京君に手を出すとは許すまじ! いや、それどころか抱き止められるとは何事だ、こらぁ!」

 

と佐奈も変な構えを作りエミリアに向ける。

ってあれ、この間読んだ漫画キャラの技じゃねーか。

場に一触即発のムードが流れる。

このままケンカという名の死闘が始まるか? と思われた時だった。

「なにやってんの君達?」

 

国家権力警察様がご登場なされた。

 

 

勇者side

 

うー、まさかよりにもよって警察に見られるとは……

今私は交番に連行され、恐らく巡査の警察官を前に事情説明をしていた。

私の左隣にはあの金髪の男の人。

そして右にはあの、憎き魔王! 死ね!

って、心の中で悪態をついている場合じゃなかったわ。

なんとか穏便に済まさないと……

 

「なんであんなところでケンカしてたの?」

 

眼鏡をかけたいかにも生真面目そうな警察官が聞いてくる。

まあ、そんなの理由は決まっている。

 

「この人を倒すためです!」

 

私は立ち上がり魔王を指差し言った。

が、警察官は、

 

「あのね、彼氏取られるからって刃物はいかんよ。刃物は」

 

と言ってきた。

はい!? 彼氏…… ?

私が、フリーズしていると魔王が小声で言う。

 

「おそらく京君を取りあってケンカしてたと思われたのよ」

 

「は…… ?」

え、えぇ!?

そ、そんなこの私がそんな泥沼昼ドラに出てくるような女に見られたのぉ!?

いや、そりゃまあ金髪の人に助けられて恥ずかしくなって乱心しちゃったけども!

だからってそんな勘違いはないんじゃない!

警察官は金髪の人に話をふる。

 

「おたくもねぇ、もう少し彼女さんと話合わないとダメですよ。じゃないと今回みたいな泥沼ラブストーリーになっちゃうから」

 

「え? は、はぁ……」

 

金髪の人はまるでわかっていないらしい。

すっとんきょな顔で返事をしている。

結局話は誤解をされたまま終わった。

なんか…… 凄い恥ずかしい!

 

 

京助side

 

「やっと話終わったか……」

 

なんかお巡りさんに俺、超注意されてたな……

二股はいかんとか、キチンと話あえだとかなんとか。意味わからん。

まあ、今は勇者と魔王、二人の再開を喜んで……

 

「このクサレ魔王! 叩っ切ってやるわ!」

 

「そんな果物ナイフでなにができるか! バーカバーカ!」

 

あ、無理だなこれ。

またお巡りさんの世話にならんよう二人を宥め、勇者は渋々帰っていった。

去り際に、

 

「魔王! アナタの首は必ず貰うわよ!」

 

と捨て台詞を残して。

俺と佐奈も帰ることにした。

歩いていると途中で佐奈は顔をひきつらせながら話しをしてくる。

 

「あ、あのね京君。あの人は昔色々あっただけの! だから別に気にしないでね! 別に異世界でどうのこうのしてるとかそんなファンタジーな話ではないからね!」

 

「そうかそうかー」

 

うん。こいつ嘘下手。

しかし佐奈は俺が信じたと思ったようだ。

安堵した表情になっている。

すると佐奈は、いきなり走りだし、

 

「先に家に帰ったほうが明日の昼飯奢ってもらう!」

 

と背を向けたまま走っていった。

ってさせるかぁ!

「待てやぁ! いきなり走りだすとか卑怯だろうが!」

 

特典で手に入れた身体能力使うぞ!

 

「全くこんなバカことしてる暇はないだろうに……」

 

「え?」

 

走りだそうとした俺は声を聞いた気がし後ろを振り返った。

「……なんだ?」

 

俺の視線の先には人気のない夜道しかなかった。

 

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